日本は、透析医療では世界で一番の水準にあり、そのおかげで私たち透析患者は生き永らえることができます。しかし、毎年、新たに透析導入に至る患者がおり、国家予算に占める医療費の割合が多くなる傾向にあります。特に、透析導入患者の原疾患の第1位が糖尿病であることを考えると、今後の患者数の増加が予想されます。
厚生労働省が、2008年12月25日に発表した「平成19年 国民健康・栄養調査結果の概要について」では、糖尿病患者数は糖尿病予備群含め2210万人にも及びと推定され、成人の約2割に上っています。1年で340万人が増えたそうです。糖尿病においては、糖尿病性網膜症や神経障害の他に、糖尿病性腎症の合併症も発症する可能性があります。
慢性腎不全に対しては、腎移植という治療もありますが、日本では、移植医療は定着していません。今年は、臓器移植法が改正され、来年7月に施行(親族への優先移植は1月施行)されます。
10月は臓器移植普及推進月間で、全国各地で臓器移植・意思表示カード所持を普及、推進させるためのキャンペーンが行われ、三多摩でも立川駅前でのキャンペーンが4日に予定されています。僕も参加したいと思っています。しかし、臓器移植がわが国に定着するには、まだ、時間がかかるようです。今回の改正で、脳死が人の死と認められましたが、国民の全員の理解は難しいことでしょう。ただし、心臓移植が必要な子どもたちが、アメリカに渡って多額の費用をかけて手術を受けなくてはならないということがなくなることを希望しています。国内で、保険診療の範囲で手術ができることが一番良いことです。
将来は、再生医療が実用化されるような時がくれば、患者にとっては福音となりますが、現在のところは、ガン化のリスクなどまだまだ解決されなくてはならない課題が多いようです。
さて、日本透析医学会により、2008年末「わが国の慢性透析療法の現況」が発表されています。
「わが国の慢性透析療法の現況 2008年12月31日現在」
☆ 施設数 4072施設(前年比22施設増、 0.5%増)
☆ 設備 ページェントスティション
111690台(3120台増、2.9%増)
☆ 能力 同時透析 110360人(2906人増、2.7%増)
☆ 最大収容能力 373527人(9376人増、2.6%増)
☆ 慢性透析患者
昼間 230891人(81.7%)
夜間 42385人(15.0%)
在宅透析 194人(0.1%)
腹膜透析 9157人(3.2%)
透析患者数 282622人(7503人増)
☆ 導入患者数 37671人(762人増、2.1%増)
☆ 死亡患者数 26901人(1664人増、6.6%増)
☆ 導入患者の原疾患(HDについて)
1.糖尿病性腎症 16126人(43.2%、0.2%減)
2.慢性糸球体腎炎 8602人(23.0%、1%減)
3.腎硬化症 3936人(10.5%、0.5%増)
※ 不明 10.6%(10.2%)
☆ 人口100万比 2213.4人(60.2人増)
☆ 患者平均年齢 65.3歳
☆ 導入患者平均年齢 67.2歳
☆ 最澄透析期間 40年8か月
☆ 死亡原因
1.心不全(24.0%)
2.感染症(20.0%)
3.不明(10.2%)
4.悪性腫瘍(9.2%)
5.脳血管障害(8.6%)
6.その他(9.9%)
厚生労働省が、2008年12月25日に発表した「平成19年 国民健康・栄養調査結果の概要について」では、糖尿病患者数は糖尿病予備群含め2210万人にも及びと推定され、成人の約2割に上っています。1年で340万人が増えたそうです。糖尿病においては、糖尿病性網膜症や神経障害の他に、糖尿病性腎症の合併症も発症する可能性があります。
慢性腎不全に対しては、腎移植という治療もありますが、日本では、移植医療は定着していません。今年は、臓器移植法が改正され、来年7月に施行(親族への優先移植は1月施行)されます。
10月は臓器移植普及推進月間で、全国各地で臓器移植・意思表示カード所持を普及、推進させるためのキャンペーンが行われ、三多摩でも立川駅前でのキャンペーンが4日に予定されています。僕も参加したいと思っています。しかし、臓器移植がわが国に定着するには、まだ、時間がかかるようです。今回の改正で、脳死が人の死と認められましたが、国民の全員の理解は難しいことでしょう。ただし、心臓移植が必要な子どもたちが、アメリカに渡って多額の費用をかけて手術を受けなくてはならないということがなくなることを希望しています。国内で、保険診療の範囲で手術ができることが一番良いことです。
将来は、再生医療が実用化されるような時がくれば、患者にとっては福音となりますが、現在のところは、ガン化のリスクなどまだまだ解決されなくてはならない課題が多いようです。
さて、日本透析医学会により、2008年末「わが国の慢性透析療法の現況」が発表されています。
「わが国の慢性透析療法の現況 2008年12月31日現在」
☆ 施設数 4072施設(前年比22施設増、 0.5%増)
☆ 設備 ページェントスティション
111690台(3120台増、2.9%増)
☆ 能力 同時透析 110360人(2906人増、2.7%増)
☆ 最大収容能力 373527人(9376人増、2.6%増)
☆ 慢性透析患者
昼間 230891人(81.7%)
夜間 42385人(15.0%)
在宅透析 194人(0.1%)
腹膜透析 9157人(3.2%)
透析患者数 282622人(7503人増)
☆ 導入患者数 37671人(762人増、2.1%増)
☆ 死亡患者数 26901人(1664人増、6.6%増)
☆ 導入患者の原疾患(HDについて)
1.糖尿病性腎症 16126人(43.2%、0.2%減)
2.慢性糸球体腎炎 8602人(23.0%、1%減)
3.腎硬化症 3936人(10.5%、0.5%増)
※ 不明 10.6%(10.2%)
☆ 人口100万比 2213.4人(60.2人増)
☆ 患者平均年齢 65.3歳
☆ 導入患者平均年齢 67.2歳
☆ 最澄透析期間 40年8か月
☆ 死亡原因
1.心不全(24.0%)
2.感染症(20.0%)
3.不明(10.2%)
4.悪性腫瘍(9.2%)
5.脳血管障害(8.6%)
6.その他(9.9%)