今日は、大阪市立美術館で開かれている「国宝三井寺展」に行ってきました。
今年は、三井寺を天台宗の寺院として中興した円珍が、唐からか密教の真髄をたず
さえて帰ってきてから1150年目にあたるのだそうです。それを記念して、この展覧
会が開かれました。三井寺所蔵の仏像や襖絵など、160点あまりが展示されていまし
た。
今回の展覧会のクライマックスは、一階第二会場の不動明王立像や新羅明神坐像
などの秘仏と狩野元信の襖絵の展示だったと思います。個人的には、今回初めて公
開された「阿弥陀如来立像」が、穏やかな目といい、鼻といい、着衣の衣文といい、
とても美しいと思いました。
秘仏不動明王立像
秘仏如意輪官能菩薩像
不動明王立像は、円珍の夢枕のあらわれ、唐で天台密教の教義をきわめてくる
ようにと語ったそうです。これを受けて、円珍は、唐に向かうのですが、この不
動明王立像を見ていると、円珍の天台密教の教義に対する原理原則的な姿勢が、
伝わってくるように思いました。教義に対するハードな姿勢が、同じ天台宗の
比叡山延暦寺との分派抗争や、他の寺社や権門勢力との抗争をうんだのだろうし、
教義を極めた者だけが見れる秘仏として、これらの仏像が伝えられ、守られてき
たのだと思いました。
狩野元信の四季花木図。権力を誇示した父の永徳の絵に比べて、繊細で優美な
ものでした。
この襖絵、3分ごとに一般の照明にとろうそくの明かりの照明に変化します。
ろうそくの明かりで見た金箔、とても美しかったです。
今日の展覧会で初めて知ったのですが、西国33ヵ所観音めぐりというのは、江戸
時代からあったのですね。当時の33ヵ所の地図やお札などが展示されていました。
三井寺は第14番札所。お寺を訪れる人々が落としていく「観光収入」が、三井寺の
財政の一部を支えたそうです。三井寺の大衆化と天台密教の教義。うまく両立させ
ることができたのだろうかと、ふと思いました。
今年は、三井寺を天台宗の寺院として中興した円珍が、唐からか密教の真髄をたず
さえて帰ってきてから1150年目にあたるのだそうです。それを記念して、この展覧
会が開かれました。三井寺所蔵の仏像や襖絵など、160点あまりが展示されていまし
た。
今回の展覧会のクライマックスは、一階第二会場の不動明王立像や新羅明神坐像
などの秘仏と狩野元信の襖絵の展示だったと思います。個人的には、今回初めて公
開された「阿弥陀如来立像」が、穏やかな目といい、鼻といい、着衣の衣文といい、
とても美しいと思いました。
秘仏不動明王立像
秘仏如意輪官能菩薩像
不動明王立像は、円珍の夢枕のあらわれ、唐で天台密教の教義をきわめてくる
ようにと語ったそうです。これを受けて、円珍は、唐に向かうのですが、この不
動明王立像を見ていると、円珍の天台密教の教義に対する原理原則的な姿勢が、
伝わってくるように思いました。教義に対するハードな姿勢が、同じ天台宗の
比叡山延暦寺との分派抗争や、他の寺社や権門勢力との抗争をうんだのだろうし、
教義を極めた者だけが見れる秘仏として、これらの仏像が伝えられ、守られてき
たのだと思いました。
狩野元信の四季花木図。権力を誇示した父の永徳の絵に比べて、繊細で優美な
ものでした。
この襖絵、3分ごとに一般の照明にとろうそくの明かりの照明に変化します。
ろうそくの明かりで見た金箔、とても美しかったです。
今日の展覧会で初めて知ったのですが、西国33ヵ所観音めぐりというのは、江戸
時代からあったのですね。当時の33ヵ所の地図やお札などが展示されていました。
三井寺は第14番札所。お寺を訪れる人々が落としていく「観光収入」が、三井寺の
財政の一部を支えたそうです。三井寺の大衆化と天台密教の教義。うまく両立させ
ることができたのだろうかと、ふと思いました。