木村威夫監督の「夢のまにまに」を見ました。木村威夫監督は、鈴木清順の
美術監督としてがんばってこられた方です。今年91歳、今回の作品が初監督だ
そうです。
とても美しい映画でした。映画の後半部、主人公の妻の気持ちがふっきれた
時にあらわれる一瞬の青空。ラストのシーン、老いた主人公が妻の車いすをお
しながら歩いているときの、満開の桜と花曇りの空。どちらの空もとても美し
かった。満開の桜には、青空ではなくて、花曇りの白がいい、それが、この映
画を観終わったあとの、僕の最初の感想でした。木村監督は、あの青空と、満開
の桜と花曇りの空を、ずっと待ち続けたのだろうなぁ。映像の美しさにかける木
村監督の執念のようなものが伝わってきました。
宮沢りえの青いバンダナとオレンジ色のショールの色づかい。絶妙!
原爆でなくなった姉を思い、主人公の妻が広告を切り刻んで作った原爆の図も
とても印象的でした。
ストーリーからは、91年間生き抜いてきた木村威夫監督の、戦争で命をうしなった
人々への鎮魂の思いと、支えあって生きていくことのかけがえのなさと、生きづら
い世の中だけれど、命を捨てずになんとか生き抜いていってほしいという願いが、
じんわりと伝わってきました。
映画って、映像の芸術なんだとあらためて実感できる一作でした。映画館で、ぜひ
みてもらいたいと思いました。僕も、91歳までがんばっていきよっと。
美術監督としてがんばってこられた方です。今年91歳、今回の作品が初監督だ
そうです。
とても美しい映画でした。映画の後半部、主人公の妻の気持ちがふっきれた
時にあらわれる一瞬の青空。ラストのシーン、老いた主人公が妻の車いすをお
しながら歩いているときの、満開の桜と花曇りの空。どちらの空もとても美し
かった。満開の桜には、青空ではなくて、花曇りの白がいい、それが、この映
画を観終わったあとの、僕の最初の感想でした。木村監督は、あの青空と、満開
の桜と花曇りの空を、ずっと待ち続けたのだろうなぁ。映像の美しさにかける木
村監督の執念のようなものが伝わってきました。
宮沢りえの青いバンダナとオレンジ色のショールの色づかい。絶妙!
原爆でなくなった姉を思い、主人公の妻が広告を切り刻んで作った原爆の図も
とても印象的でした。
ストーリーからは、91年間生き抜いてきた木村威夫監督の、戦争で命をうしなった
人々への鎮魂の思いと、支えあって生きていくことのかけがえのなさと、生きづら
い世の中だけれど、命を捨てずになんとか生き抜いていってほしいという願いが、
じんわりと伝わってきました。
映画って、映像の芸術なんだとあらためて実感できる一作でした。映画館で、ぜひ
みてもらいたいと思いました。僕も、91歳までがんばっていきよっと。