涼しくなったので、週に1回は八重山の山歩きをすることに。こないだの北アルプス縦走には、モンベルのミドルカット・幅広の軽登山靴を使用したが、重い荷物と長期縦走には頼りなさを感じた。来月の屋久島も控えていることだし、これからの仙人生活を考えると、昔ながらのハイカットの革靴がほしくなった。
思い起こせば、16歳のキャラバン製ビニール軽登山靴からはじまって。いったい何足の山靴を履いてきたのだろう。45歳までを前半生とすれば、キャラバン、ニッピン、ドロミテ、ザンバラン、シリオ製の山靴を履いてきたが、なかでも皮製で軽量のザンバランフジヤマとバックスキン(今は、ヌバック皮というらしい)のシリオ製ハイカットがお気に入りの登山靴だったが、ザンバランは靴底がはがれて引退、シリオは西表の縦走前に経年劣化により自己崩壊で役目を終えた。
その後後半生、45歳以降ランニングからトレランを中心とした生活をしてきたので、重い山靴は敬遠してモンベル、サロモン、アルトラといったメーカーのトレランシューズを何足も履きつぶした。たまに、内地に帰って、雪の残った近隣の山を歩くときは、キャラバンのヌバック製グランキングを履いているが、トレランシューズを履きなれた足には、やや重い感がしてしっくり来なかった。
そこで、こないだ松本からの帰り道、名古屋のモンベルに立ち寄って新しいハイカットの革靴を探そうと陳列棚を覗いて、まず飛び込んできたのがヌバック製の「アルパインクルーザー2000」、黒皮の26.5センチ、厚めの靴下をはいてためし履きしてみたところ、軽くて、やわくて、それでもって安定感があり、オイラの足にぴったりだったので、あれこれ迷わず陳列棚からレジにまっしぐら。
その靴を、昨日於茂登岳で履き初めた。モンベル製の靴底は、トレランでもすっかりなじみのトレイル・グリッパーというゴム製で、多くの山靴に使用されているイタリア製ビブラム底より滑りにくく、安心して上り下りしてきた。(個人的感想で、減り具合等の強度は不明。)
少々の残雪にも対応しているということで、この靴、しばらくは後半生のお供として活躍してくれることだろう。
午後から登ってきた曇天の於茂登岳、今年も登って迷うこともあるのだろう、お隣の桴海於茂登岳とウマヌファ岳が黒く曇天を突いていた。
中腹から登り口いったいはイワサキゼミとタイワンヒグラシが鳴き競っていた。
タイワンヒグラシは、曇天であれば昼から鳴いていることを確認。