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かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

背広とニッカボッカーの井上靖さん

2018-10-04 06:10:46 | 日記

台風25号コンレイは、宮古島と沖縄本島の間を抜けていく予想となっており、石垣島は暴風域に入らない模様だが、大型で猛烈な台風なので、今朝から強い風が吹いているが、北よりの風であり、南向けのベランダに出ると少し雨粒を感じる微風を浴びることができ、いわば天然のクーラーだ。25度を下っていることだろう。ずうっとこのままでいたいが、今日は出勤日、この日記を書きなぐってから、朝食に向かわないとならん。

朝食といえば、先週末の涸沢ヒュッテの朝食会場に降り立つ時に、階段正面の壁に錦秋の涸沢カールを背景に記念撮影に応じている井上靖さんの写真パネルが飾ってあった。(一所に写っていた女性作家?のお名前は失念したが、お顔は記憶があるので後で調べて訂正したい)

井上さんのスタイルは、カッターシャツに背広、ズボンはニッカーボッカーにハイソックス。日本のアルピニスムはウエストンの母国である英国からもたらせられたので、英国流の出で立ち。登山は、紳士のスポーツなのである。このようなスタイルは、1970年代初頭まで目にすることができ、ニッカーはいまでもオイラをはじめ履いて楽なので愛用している。背広は、深田久弥さんの写真などでも眼にすることができ、60年代ころまでの紳士たるものの正装登山服だったのだろう。これにパイプをくわえて紫煙をくゆらせれば絵になった時代だ。

井上靖さんの「氷壁」は、一番初めに読んだ山岳小説で、新宿を立つ中央線の夜行列車の車窓から目にするネオンの灯りと穂高滝谷の絶壁の冷たさとピトンの音、魚津恭太の死というラストシーンと「もしかある日」というデュプラの詩がいつまでも心にきざまれている。

この写真、昭和何年の秋なのだろう。今度、井上さんの年譜を克明に調べて、お隣の作家とともに解明したい。(こういうことにかけては、ずぼらではないおいらの性格。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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