’’白鳳の貴公子’’に会いに、上野の東京藝術大学大学美術館で
開かれている「国宝 興福寺仏頭展」に行って来ました。
破損仏でありながら異例の国宝指定を受けている「仏頭」は、
微笑んでいるようで威厳がある凛とした表情から「白鳳の貴公子」
と呼ばれている。
伸び伸びと弧を描きながら流れる眉、水平に伸びる下まぶたと、
それをおおうように弧を描く上まぶた、額から直線的に伸びる鼻、
ふっくらとした唇、顎の張ったたくましい面相は、青年のような若々
しさ、すがすがしさを感じさせてくれます。
このほかに、木造十二神将立像、板彫十二神将像、法相宗関連の
絵画や書籍等の国宝25点が展示されている。
画像 仏頭と美術館横の風景と紅葉
まことに穏やかな風貌で見つかった経緯からも時の人々がこの仏様に寄せた
並々ならぬ尊崇の念が感じられますね。
阿修羅の前に立ち、滂沱とした涙を流したこともありますが、この仏様の前に立つと衆生をお救いくださるように感じます。