経済と株価 *
ニューヨーク株価が一年ぶりに一万ドルの大台に乗せました。
総じて途上国を中心に、世界の株価は上昇傾向にあると思います。
日本の株価はそれらの国に比べて出遅れている感がしますが、これは
経済の動向よりも、民主政権と市場の折り合いが、まだしっくりしな
いからだろうと思います。
株価が今どのへんにいるのか、
私が参考にしているテンプルトンの相場観測によりますと、悲観の中
で生まれた上昇相場が、今は懐疑の中で育っている段階であると思い
ます。
これを通り越すと、楽観の中で成長し、幸福の中で終わる。と進んで
いきますが、そこまで行くにはまだ間があります。
経済の先行きは不透明で、最悪期は脱したが実体は良くない状態が続
くと思います。失業者が増え個人消費が沈滞したままなのが気になり
ます。
証券市場が活発化して株が高くなると、個人のフトコロが豊かになっ
て消費も増えますが、今は生活するのが精一杯という状況が世界中で
見られます。
ここにきて原油価格が高騰し、金価格も最高値をつけるなど、商品市
場に資金が入ってきています。これがいずれ証券市場に廻ってくるこ
とは期待できます。
元の悲観相場には戻らないと思いますので、投資家はここは忍の一字
で待つことでしょう。