叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

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人間賛歌 信仰に生きる 三十七

2009年10月15日 | 信仰に生きる

 座談会 *

前回の折伏体験は、入信四年目に起きた出来事です。
途中を飛ばしましたので、今回は時計の針を逆に廻して入信したころに戻
します。

創価学会に入り法華経の信仰をするようになった私は、ある日妻と一緒に
近所で行われた座談会(同じ信仰をしている同志の会合)に出席しました。

会場には百人ちかい男女がいて、お年寄りや子供もいる賑やかで明るい
雰囲気でした。
歌があり、笑いと拍手があり、信仰の体験談ありで、
始は、面食らうほど変化に富んだ朗らかな会合で、私はいままで経験した
ことのない別の世界に来ているようでした。

その内に、若い女性の研究発表がありました。
テーマは「法華経で説く生命の十界論」でした。

「私たちの生命には十種類の境涯があり、それが原因となって、それぞれ
の環境になり、十界の内のどれかを現しながら生活している。」
 という内容でした。

「苦しみ悩みながら、それをどうすることも出来ず、怒りを感じながら生きて
いる地獄界の境涯、欲張るガキ界、愚かな畜生界、弱い者には威張り強
い者にへつらう修羅界、平和で穏やかな人間界、喜んでいる天界で、
ここまでを六道といい環境に支配されている境涯です。」

と彼女は言いました。

「欲しいものを手に入れて喜んでいても、それを無くしたり、
次に欲しいものが出来たりすると、それを手に入れようとして元の苦しむ
境涯に陥ってしまうように、周囲の環境に左右されるからです。」
続いて彼女は、

「環境に支配されるのではなく、逆に環境を自分の思う通りに変えていくこ
とのできる強い生命の境涯があります。
それは人生の真実・真理を求めて生きる声聞・縁覚界、エゴを捨てて利他
に生きようとする菩薩界の生命。
そして最も力強くて何があっても恐れず、一切の試練を楽しみながら悠々
と乗り越えていく仏界の生命も私たちの生命に平等に備わっております。

これを現実の生活のうえに現していくのがこの信仰の目的で、それは題目
を唱えることによって誰にでも出来ることです。」
 と結論しました。

美しく輝いた顔で、声はここちよい音楽を聞いているようでした。

会場にいるお年寄りも若い人も、子供もまでもがみんな理解しているよう
で、彼女の発表が終わるといつせいに拍手が起きました。

 次回に続く