神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] エステルハージ博士の事件簿

2011-07-03 21:34:10 | つぶやき
『エステルハージ博士の事件簿』 アヴラム・デイヴィッドスン (河出書房新社 ストレンジフィクション)




うーん。読んでいるところが違うのか、そんなに楽しめなかった。いや、面白かったけど、フツー。

「短編集だけど、実は長編」とか、「続けて読んで初めて面白さがわかる」とか、変な評判に惑わされ過ぎてしまった感じ。

スキタイ=パンノニア=トランスバルカニア三重帝国という、第一次世界大戦前にバルカン半島に存在した架空の帝国を舞台に、医学博士で、法学博士で、なんたらかんたら合わせて7つの博士号を持つエステルハージ博士が活躍する不思議物語。

バルカン半島のあたりは民族紛争が絶えず、今でも、なんとかビッチ選手の国籍はどこだっけ……とか戸惑うこともあるくらいなので、こんな長い名前の小国があっても、ぜんぜんおかしくない。いや、あったかもしれない、と思わされてしまう。

短編の並びは、科学的に「も」解明できそうな話から、より幻想的な話へと続き、最後には、この三重帝国が人々の記憶から消えてしまうだろうということが匂わされて終わる。すなわち、この小国の存在こそが“事件”なのである。


ストレンジフィクションは、『ストレンジトイ』も、『ドクターラット』も面白かったんだけど、これは微妙。いわゆる“奇妙な味”小説は得意ではなく、短編よりも長編派なので仕方が無いか。でも、この評判の良さは解せないのだよな。ジャンルが違う感じ?


[SF] SFマガジン2011年08月号

2011-07-03 21:14:25 | SF
『S-Fマガジン 2011年8月号』 (早川書房)




特集「初音ミク」。ついに日本SF界でもっとも硬派な専門誌、SFマガジンまでもがみっくみくにされてしまった!

きっかけは、米国トヨタがCMキャラクターに使われたということらしいが、2008年に星雲賞を受賞したり、明らかに初音ミクな小隅レイ(ちなみに、小隅黎は故・柴野拓美のペンネーム)が登場する尻P(野尻抱介)著の『南極点のピアピア動画』が星雲賞を受賞したり、下地は十分にあったわけである。

今回の特集でも、短編掲載は尻Pのほか、ジェバンニP(泉和良)と、MMD杯選考委員も努めた山本弘。SF界にはミク厨、ミク廃が少なからず存在するらしい。きっと今年のSF大会にはミクの部屋があることだろう。

で、まぁ、ミク厨でも無い自分が初音ミクについて語るのはおこがましいので、あんまり語るべきことは無いのであるが。ただ、間違っちゃいけないのは、この特集の想定読者はSFファンであって、ミク厨、ミク廃では無いだろうということ。そこを間違っちゃうと、いらぬ批判を招いてしまいそうなところが心配。

そうは言っても、この特集の起点となるトヨタのクルマから、仮想人格の法律論にいたるまで様々な角度から初音ミクという存在を分析するエッセイ群はかなり読み応えがある。この特集は、近年稀に見る集中度と完成度じゃないだろうか。

最後に、自分が初音ミクに思うことと言えば、その存在がSFかというより、ミームの広がり方という意味で面白い現象だということかな。最終的に、世界で始めて意識を持つ人工の存在は初音ミクになるかもしれない。いまだ、そこまでたどり着いてはいないまでも、そういう存在が生み出されようとしたとき、それを初音ミクと重ねようとする動きは必ずあるだろう。

人工知能を内蔵したアンドロイドとしてのアトム、人間が操作する巨大な兵器=義手・義足の延長としてのガンダム、そして、身体性を持たない仮想人格としての初音ミク。日本の科学者たちが目指すイコン(象徴)が、またひとつ増えた。




△「いま集合的無意識を、」 神林長平
先月の伊藤計劃特集への寄稿を断っていながら、今月この作品を、エッセイではなく読切小説枠で上げてくるというのはいったいどういうことか。しかし、90年代の“SFの冬”を招いた真犯人と言われる神林長平が、このように伊藤を意識した宣言を載せるということは、伊藤がいかにオールドスタイルであるかの証明でもあると言えるのではないか。
で、twitterのID教えて(笑)

◎『喪われた惑星の遺産』 山本弘
金星探査船“あかつき”に積み込まれた初音ミクのイラストが巻き起こす遠未来での感動。科学の先にある物語という位置づけは、まさしくSFの本質。初音ミクという存在に託したミク厨たちの気持ちと、太古からのメッセージを受け止めるエイリアンとの、初音ミクというイコンをはさんだ対話に、どうしてこんなに感動的なのかわからないほどに心を動かされた。
ただ、“あかつき”には金星との再接近でランデブーを成功させ、この小説の軌道にい続けることは無いようにしてもらいたいものだ。

△『DNAの揺らすカーテン』 泉和良
雰囲気はすごく良いのだけれど、それだけ。ただ、この世界はものすごく心地よい。

○『歌う潜水艦とピアピア動画』 野尻抱介
クジラと初音ミク的Vocaroidで会話をしようというアイディアの方が興味深いので、そっちの方面でのオチを期待した。
いずれピアピア動画連作としてまとめるつもりなのかもしれないが、この掲載に限っては小隅レイではなくって、初音ミクで良かったんじゃないか。しかも、そのラストはどうなの、そこからどうするの。その先が読みたいような、読みたくないような。

○『天使』 ピーター・ワッツ
人工知能を積んだ兵器を制御しようとする軍と、兵器“本人”がたどり着く結論。仮想人格の成長と、生みの親からは想像も出来ない暴走という意味では、初音ミク特集に華を添える短編にふさわしい。




[コンサ] 2011 J2第19節 栃木 - 札幌

2011-07-03 19:04:35 | コンサ
[コンサ] 2011 J2第19節 栃木 - 札幌

2011年 J2第19節 栃木SC 1-1 コンサドーレ札幌 @栃木県グリーンスタジアム




コンサドーレ札幌関東後援会のバスツアーで栃木グリスタまで行ってきた。昨日は帰宅後すぐに寝てしまったので、一日遅れのレポートアップ。

いつもの濃いメンバーが一部不在のせいかサロン席が最後まで埋まらないとか、ビールがぬるいとか、車中ジャンケン大会で一等商品(乳児用サポ服)がどんどん拒否されるとか、昨年に続いてバスがサポを乗せたまま栃木SC関係者入り口に突撃しようとするとか、いろいろありましたが、無事グリスタ到着。

アウェイゲートでだいぶ待たされたと思ったら、アウェイ待機列の横をコンサドーレの選手バスが通過。もしかして、これを待ってコールリーダーが止めてたのか、偶然か。そこからサポも『カルナヴァルのはじまり』を歌いながらの入場。

会場に入ってびっくりしたのだが、フードコートには行けず、売店はアウェイ席にひとつだけ。札幌サポの食欲とビール消費量をなめんなよ。餃子とビールくらい、駅弁みたいに席まで売りに来てくれたら、かなり売れたと思うんだけど。

首位争いをする栃木との試合ということで、試合前から煽り過剰気味のUltra' Sapporo。今日は応援祭りだとか。応援歌はジュンキ祭り。コールリーダーが聞く「今日誰点取る?」 サポ「ジュンキ、ジュンキ!」 そして歌う“よ・こ・の じゅんきー らららららら” サポの期待の高さの表れだ。

試合セレモニーではとちぎテレビ社長の札幌には負けてもらう発言に大ブーイング。その後、あわててフォローするとか、それを見た宇都宮市長は最初から札幌べた誉めとか、訳の分からん状態。まぁ、J1じゃなくてG1に行くらしいので、勝手に行ってください。

さてキックオフ。

やっぱり今日もプレッシャーがきつい。ショルダータックル上等な感じ。ちょっとしたパスミスが相手のチャンスになってしまう。しかし、札幌も今日はオフェンスラインからプレッシャーを掛けてボールを奪い返す。

栃木の攻撃で怖いのは選手がどんどん前に走りこんで、その選手に横パスが出てというラグビーのような攻撃。しかも、その横パスが鋭い。札幌が岐阜戦で見せたような攻撃だ。

今日はそんなにその攻撃が見られないかと思っていたものの、横パスが何本かいい形で繋がって、これはやばいと思った瞬間の失点。古田に当っていたので不運とはいえ、これが栃木の怖さ。

札幌は前節の富山戦後半のように、フィールドを広く使おうという意識が見えた。栃木のプレスをいなすような縦のロングボールが有効的だった。真ん中の横野へ一本やりではなく、サイドのオープンスペースへも出るようになり、サイドで短いパスを繋ごうとしてパスミスでボールを失うというイライラするシーンは見られなかった。

後半は立ち上がりから栃木ペース。フィールドの向こう側で、どうなっているのかさっぱり分からなかった。これに対し、なんと岩沼真ん中の3-5-2へ変更。なんというギャンブル。現地で見てたときには、このシステム変更はまったく分かってなかった。

前線に人が増えれば何かが起こる、レベルのシステム変更に見えるが、本当に何かが起こって、コーナーキック崩れから河合→横野と繋いで遂に同点。これでむちゃくちゃ盛り上がるゴール裏。そして、選手もその勢いに盛り返す。現地では、確かにこのゴールで雰囲気がガラリと変わった。

しかし、その後は両チームにチャンスはあれど、1-1の引き分け。




結局、札幌は高さもあるし、スピードもあるし、チアゴ大作戦といい、戦術無視の放り込みJ2サッカーをやらせた方が結果がついてくるんじゃないか。もちろん、そんなJ2サッカーで勝っても仕方が無いという意見はわかるし、ビルドアップでも崩せなければならないのだが。

トップの選手にボールが納まらないのはもうわかっている。それでも、サイドからの攻めは通用していたはずだ。しかし、札幌の攻撃はクロスの精度が悪すぎる。いったい、どこを狙っているのかすらわからない。上手くいっているサイド攻撃のラスト一本がミスってしまうので、まったくもってもったいない。後半のワロス3連発パス交換が象徴的だが、ゴール前を横切るだけのボールには何の意味もない。

しかし、少なくとも今日の試合は、消極的なパスミスが目立たず、あきらめない気持ちも見えた。これが反撃のきっかけとなる試合になってくれればと思う。次節からのホーム3連戦、仕事人ナイトに女子会にイベントも盛りだくさんだ。ぜひ、ホームで勝って、サポーターも増やして欲しい。

なんだか、ホームスタンド側で揉め事が合ったらしいが、何を言ったのか直接聞いていないので特に言うことは無い。

なお、審判は似たようなシーンでファール取ったり取らなかったりで、下手すぎる。この試合、審判の講習会とかで使ってくれないかな。それぞれのシーンについて、これはファールか否かみたいな奴。とりあえず、お前はその講習を受け直せ>前田拓哉


7月2日(土)のつぶやき

2011-07-03 02:38:18 | つぶやき
07:45 from Tween
さぁ、今日は栃木に行くぞ。
07:47 from Tween
1weekぶりにオフィシャルページ見たら、あまりのイケ面っぷりに驚愕した!
07:54 from Tween
うちは節電ノー残業デーとか、休日入れ替えとかやらんでもいいのか? エアコン止めるけど、遅くまで仕事してねって感じ。
08:03 from Tween
12:00出発と間違えてた。
08:09 from 読書メーター
【エステルハージ博士の事件簿 (ストレンジフィクション)/アヴラム・デイヴィッドスン】バルカン半島の架空の国での不思議事件簿。科学的に(も)説明可能な事件と、完全にファンタジーな事件のごった煮の中で、... →http://bit.ly/jG5ncL #bookmeter
08:13 from 読書メーター
【S-Fマガジン 2011年 08月号 [雑誌]】初音ミクは星雲賞受賞者なので立派なSF。インタビュー記事も、読みきり小説も、果ては仮想人格の法律論まで、充実な近年稀に見るアタリの特集。ピーター・ワッ... →http://bit.ly/mkSaMb #bookmeter
10:28 from Tween
一度しか着てないのに、レプユニに2箇所もほころびが! 本棚の前に吊るしてあったので、金具に引っ掛けたか。
11:28 from Twitter for Android
新しいTシャツは汗の吸いが悪い。新しいタオルも、汗の吸いが悪い。これは失敗である。
12:42 from Twitter for Android
バスツアー乗車なう。
12:48 from Twitter for Android
サロン席に誰もいない異常事態。
12:58 from Twitter for Android
栃木へGO!
15:53 from Twitter for Android
またもや関係者入口に突撃するバスツアー。バスだけ関係者駐車場なんだって。 http://t.co/sm0dT4Y
15:55 from Twitter for Android
戻ってサポだけ降ろされるの巻き。
16:30 from Twitter for Android
入場前、アウェイ列横を選手バス(ほんもの)が通過。サポも
カルナヴァルを歌いながら入場。今日は、応援祭だそうです。
17:12 from Twitter for Android
餃子食った。チキン食った。ビール呑んだ。今日の目的は半分果たした。
20:18 from Twitter for Android
今日はなにやってんだ頭悪いなというプレーが目立たなかったので良かったと思う。まぁビデオで見なおしたらわからんけど。
20:20 from Twitter for Android
栃木の怖さも、札幌の粘りも見えて、いい試合だったよ。
20:24 from Twitter for Android
札幌の選手にも、熱い選手が増えたってことでもあるし、現状に選手も苛立っている現れでもある。それは悪いことじゃないよ。
22:58 from twicca
しんずくから中央線乗車。みなさんお疲れ様でした。
by kats_takami on Twitter