『戦いの子』 カリン・ロワチー (ハヤカワ文庫SF)
こりゃまた、すごいのが来ました。気が早いけど、個人的には来年の星雲賞一押しですよ。
冒頭の“きみ”。
自分に起こったこととして消化できていないことの演出としてか、これが素晴らしい。
一気に物語に惹き込まれてしまう。
「私は自分自身を客観的に見ることはできるんです。あなたと違うんです」←それは違う
8歳で宇宙海賊にさらわれ、9歳で逃げ出したところをエイリアンに救われ、13歳でスパイとして地球の戦闘輸送艦へ潜り込む。
使命は、戦争を終わらせること。
これは繋がりの物語。そして、繋がりを求め続ける少年の物語。
両親、海賊、師匠、館長、そして、戦友たち。孤独を愛するように見えても、狂おしく繋がりを求め、葛藤する少年の姿に涙せよ!
SF度は低い。エイリアンはヒト型だし、人間とわかりあうことができる。(しかも、東洋趣味な文化だし)
普通に現代小説でも成り立つ。
それは決して弱点ではなく、広い読者層に読んでもらうためには利点になる。かも。
恐ろしいことに、西アジアや東南アジアでは、子供の誘拐や少年兵が、今の時代にも珍しくない。
そんな中で、現代小説としても成り立つ設定を、デフォルメして壮大なSFとして描いた理由とは何か?
たとえば、宗教の違いによる対立を中傷や侮蔑と取られずに描くことは困難だが、敵方をエイリアンに設定してしまえば、そこの説明は端折ってしまってもいい。それに、エイリアンに協力する裏切り者人類の不気味さも説明の必要が無い。
それだけに、互いの文化を理解し合えること、対立を煽る本当の敵がいるということを効果的に説明することができる。
どうですか。SFって、すばらしいでしょ。
ところで、この小説では全体的に女性キャラの影が薄い。
著者はショタコン腐女子なんじゃないのかと思った。
試しに、“戦いの子 BL”でググルと結構引っかかってワロタ。
少年の成長物語というなら、ジョスはアキと姦っちゃうべきだったよね。
……そればっかりかい。
こりゃまた、すごいのが来ました。気が早いけど、個人的には来年の星雲賞一押しですよ。
冒頭の“きみ”。
自分に起こったこととして消化できていないことの演出としてか、これが素晴らしい。
一気に物語に惹き込まれてしまう。
「私は自分自身を客観的に見ることはできるんです。あなたと違うんです」←それは違う
8歳で宇宙海賊にさらわれ、9歳で逃げ出したところをエイリアンに救われ、13歳でスパイとして地球の戦闘輸送艦へ潜り込む。
使命は、戦争を終わらせること。
これは繋がりの物語。そして、繋がりを求め続ける少年の物語。
両親、海賊、師匠、館長、そして、戦友たち。孤独を愛するように見えても、狂おしく繋がりを求め、葛藤する少年の姿に涙せよ!
SF度は低い。エイリアンはヒト型だし、人間とわかりあうことができる。(しかも、東洋趣味な文化だし)
普通に現代小説でも成り立つ。
それは決して弱点ではなく、広い読者層に読んでもらうためには利点になる。かも。
恐ろしいことに、西アジアや東南アジアでは、子供の誘拐や少年兵が、今の時代にも珍しくない。
そんな中で、現代小説としても成り立つ設定を、デフォルメして壮大なSFとして描いた理由とは何か?
たとえば、宗教の違いによる対立を中傷や侮蔑と取られずに描くことは困難だが、敵方をエイリアンに設定してしまえば、そこの説明は端折ってしまってもいい。それに、エイリアンに協力する裏切り者人類の不気味さも説明の必要が無い。
それだけに、互いの文化を理解し合えること、対立を煽る本当の敵がいるということを効果的に説明することができる。
どうですか。SFって、すばらしいでしょ。
ところで、この小説では全体的に女性キャラの影が薄い。
著者はショタコン腐女子なんじゃないのかと思った。
試しに、“戦いの子 BL”でググルと結構引っかかってワロタ。
少年の成長物語というなら、ジョスはアキと姦っちゃうべきだったよね。
……そればっかりかい。