この夏の“宿題”は、共著の原稿。
参考文献や資料を整理し、バリバリと読みくだき、ガンガン書かなくてはいけない。
・・・のだが(笑)、昔から夏休みの宿題は、夏休みが終わる直前でないと出来ないタチなのだ。
実は小学生の頃から、夏休みの初めに、宿題を完璧に仕上げるための「計画」を練るのが大好きで、この計画が完成すると、もう宿題自体が出来ちゃったような気分になる。
ところが、数日すると、もう計画と現実にズレが生じて、その差がどんどん広がっていく。
そこで計画を修正するのだが、今度は修正版が出来たところで、また安心してしまう・・・という繰り返しなのだ。
結局、夏休み終了直前に、ヒーヒー言いながら、宿題と格闘することになる。
どうも、今回の共著の原稿もそうなりそうな予感。
人間は、年齢を重ねたからって、変わらないこともあるのだ(笑)。
そういうわけで、原稿を書くべき時間に、気になっていた『ウルトラQ』の“総天然色版”を見てしまう。
昭和41(1966)年に放送された『ウルトラQ』は、もちろんモノクロだった。
このモノクロ作品をカラーライズ、つまり最先端の映像デジタル技術を使って着色したのが総天然色版である。
見たのはナメゴンが出てくる「宇宙からの贈りもの」だ。
いやあ、ちょっと不思議な感覚ですねえ。
きっとモノクロを見ていた小学生時代も、頭の中ではカラーに置き換えていたのかもしれないけど。
カラーだと、ナメゴンが、まさにナメクジみたいなヌメヌメ(笑)。
それと、どこか当時の“怖さ”が薄まってしまったような。
モノクロの画面が、我々子供たちの想像力をかき立てていたような。
というわけで、総天然色版の後も宿題に戻らず(笑)、今度はオリジナルのモノクロ版『ウルトラQ』を見てしまった。
うーん、やはり私には、こちらのほうがしっくりくるなあ(笑)。
ナメゴンもしっかり不気味だし、怖い。
映像技術の最先端、「ポジからのHDテレシネ、着色、リマスターを行った総天然色カラーHD作品」も結構だけど、アナログのモノクロ・フィルムになごむ私でありました。