明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

もっと日本酒を……!

2007-01-28 15:27:57 | 
今更改まって書くのもなんだが、私は日本酒が好きだ。
一体いつから飲み始めたんだろうかと振り返ってみる。

昔から「美味しいもの」が好きで、ひたすら美味しいものを求めて生きてきたが、「酒」にも「美味しいもの」があると知ったのは、大学生くらいだった。
それまでは、「酒」は単に酔っ払いたいからか、ちょっとイキがってるからか、どちらかの理由でしか飲まなかったのだ。

もう過去の話だから書くが、私が高校の頃は「純25度」とか「純35度」とかいう安い焼酎があって、これを買ってきては、オレンジジュースとかコーラで割って飲んでいた。(同年代の人、知ってる?)
もしくは、缶チューハイ。
今思えば、恐ろしくマズイ酒だった。(その頃の缶チューハイは今みたいに美味しくなっていない)
いつもベロベロになるまで飲んで、吐きまくっていた。
大学生の姉の洋服を借りて大人っぽく化粧して、居酒屋に飲みに行ったりもしていた。
……若いなぁ

大学生になって、洋酒に手を出すようになった。
女の子が好む甘いカクテルはどうしても好きになれなかった。
ある時、ライブハウスで飲んだラムのロックがうまくて、ラムにはまった。
お金がないので「マイヤーズ」という安いラムの瓶(コンビニで700円くらい)を買ってきて部屋に隠し持っていた。
おかんに見つかるとうるさいので、昼間こっそり、チビチビやっていた。
次に、スコッチと出会った。
「マッカラン」だ。
3000円~4000円くらいで10年ものが買えた。
今度はこれをチビチビやるようになった。
それが24歳くらいだろうか。

そうだ、この頃から日本酒を飲み始めた。
たぶん、「地酒」というものが居酒屋でも飲めるようになってきた頃だと思う。
凝り性の私は、「日本人なのだから、日本酒をもっと極めたい」と思うようになり、いろいろ調べるようになった。
「日本酒ガイド」も購入。

そして、日本酒の悲惨な現状を知った。
世の中に出回っている大手企業の日本酒は、ほとんどが「醸造アルコール」入りであること。
昔ながらのやり方で造っている酒蔵が姿を消していること。
そんな混じり物の入った酒を「日本酒」だと信じて飲み、悪酔いし、日本人でありながら「日本酒だけは飲めない」という人が増え、「日本酒離れ」が進んでいることなど。

ちょうど、時期もよかった。
少しずつ、日本酒の見直しが進められ、本当に美味しい日本酒が飲める店も増えてきているところだった。
美味しい日本酒が飲めそうな店には積極的に行くようにして、味をみた。
メニューに「純米」と記されていない場合は、瓶を見せてもらうようにして、徹底して醸造アルコールを避けた。
少しずつ、「本当に美味しい日本酒」の知識を増やしていった。

よく訊かれるのが、「吟醸とか大吟醸って美味しいんでしょ?」という質問だ。
これはこの情報だけだと、答えるのが非常に難しい。
吟醸とか大吟醸とかっていうのは、簡単に言えば、米の精米歩合の違いだ。
50%以下なら大吟醸、60%以下なら吟醸と区分される。
わかりやすく言うと、お酒を造るのに不要な米の部分をどれだけ削ってるか、ということになる。
そりゃ、手間かけていらない部分を削って、米のいいところだけで造った酒のほうがうまいと考えるのは当然だろう。

ただ、ここでも問題になるのが「醸造アルコール」だ。
せっかくこうやって手間をかけていい酒を造っても、最後に醸造アルコールを混ぜてしまう場合がある。
そのほうがスッキリするとか、少し香りが出るとか、いろいろ意見はあるようなのだが、醸造アルコールを混ぜないと美味しくない酒なんて、やっぱりおかしい。

では、表示だけで美味しい酒を見分けるのはどうしたらいいのか?
一番簡単なのは、「純米」かどうかを見ることだ。
醸造アルコールを使用せず、米と米麹だけで造っている酒は必ず「純米」と表示されている。
(それでも不安なら、裏の原材料を読んで確かめてみるとよい)
最近は、地酒を置く店では、メニューにちゃんと銘柄の後に「純米」だとか「吟醸」だとか、書かれているものが多いので、目安にしてほしい。

もちろん「純米吟醸」や「純米大吟醸」も飲んでOK。
だけど、「じゃあ、一番美味しいのは純米大吟醸だね!」というのは、頷けない。
あとは、個人の好みになる。
私はあまり大吟醸は好まない。
ものにもよるが、すっきりしすぎていて物足りないのと、値段が高いのが理由だ。
純米酒の中には安くて美味しいものが結構ある。
米の旨みが残ってるくらいのほうが、私は好きだ。

私はもっともっと、みんなが日本酒を飲むようになって、美味しい日本酒が安くどこでも飲める日本になってほしいなぁと思う。
日本酒は、自分の国の文化であり、人類の宝だ。
和食に一番合うのは日本酒だし、本当に美味しい日本酒があると、和食は一層美味しくなる。
あの至極の幸せを皆に味わってほしい。

「お酒は飲めるけど、日本酒だけは翌日残る」という言葉を、今までに何人もから聞いた。
もちろん、体質的なものはあるかもしれないが、もし「醸造アルコール」という混じり物のない美味しい日本酒を見つけたら、再チャレンジしてほしいと思う。
自分の好みの酒が見つかるまで、いろいろ試してみるのもいいかもしれない。
本当に奥が深いから。

あと、日本酒を飲みながら、同じ分量だけ水を飲んでいくと、酔いにくいので、これも実践してみてほしい。
(ちなみに、酒に弱かったいわさきっちも、これで日本酒を1合は飲めるようになった。和食が美味しいと喜んでいる)

昨日、私は日本酒を5種類飲んだ。
どれも旨かった。
美味しい日本酒に出会うと、幸せになる


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