ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

またまた吟行、さて今回はどこへ?

2021年04月09日 | 俳句

 今日も概ね晴れて気温はちょっと暑いぐらい…20度ぐらいだったかしら。でも、この2,3日前は夜から朝方にかけてがグッと冷えて、そのあまりの温度差で体調がおかしくなりそうでした。

 3月末に医大の半年定期検診へ行く予定が、あまりに忙しくてつい忘れてしまい、延期して貰って昨日行って来ました。朝からといっても予約が10時でしたので、のんびりと出掛けましたが、検査のため飲まず食わず…。さすがにお腹が空いて我慢できず、検査が終わった途端に売店へ。我慢すれば少しは体重が減るのに…ね。(笑) 午後からは月1回の定期的な通院とリハビリと、昨日は三つも病院のはしごをしました。トホッ…でも、医大は異常なしで一安心。

 ところで、今までは月例の吟行会は第3水曜日でしたが、今年度4月から第1水曜日に変更しました。それでこの7日がまた吟行会だったんですよ。よく行くでしょう。コロナの自粛で吟行などに出掛けられない方々にはとても申し訳ないんですが…(m_m)

 今回もやっぱり見事な快晴!吟行先は宇部市の〝厚東地区〟です。先月の二俣瀬地区に隣接したところで、「旧山陽道」が通っていて、ここも歴史的に由緒ある神社仏閣や史跡などが多く残されています。

 当日は句会場の厚南会館に9時集合で、参加は8人。先ず最初に向ったのが「千林尼石畳道」です。

 この道は、船木の山田と厚東の棚井を結ぶ道で、江戸時代に毛利藩の勘場(今の役所)が設置されていた船木と厚東や宇部方面を結ぶ主要幹線でした。しかし、峠越えの険しい山道で、人馬の往来が困難であったため、これを見かねた船木逢坂の観音堂に住んでいた千林尼が自ら托鉢して浄財を集め、慶応年間(1866年前後)に、難所を選んで石を敷き詰め、現代の舗装道路ともいえる石畳道を作りました。
 現在棚井と船木山田間4キロメートルに5カ所約200メートルに石畳が残っています(宇部市側は4カ所約105メートル)。道筋には、「お駒堤(おこまつつみ)」や清らかな水が湧く「醴泉(れいせん)」があり、船木との境の峠付近には「道祖神」が祀られています。

 私たちは、時間がないので、第二石畳まで行ってそこで折り返して来ました。もうすっかり桜は散りましたが、柔らかなまるで初夏のような日差しと若葉の下を歩くと、本当に身も心も洗われる気持になりました。

 写真は、「ヤシャブシ」(こちらでの言い方で、俳句ではハンの木とか)と「サルトリイバラ」の若葉です。

 今度は石畳の隙間に咲いているのを見つけて、〝このカワイイ花は何ですか?〟と。〝ああ、これは春リンドウよ〟などと言いながら、みんなで季語を探しつつ…やがて、「お駒堤」が見えてきました。

 この堤は、紺碧の水をたたえた美しいため池で、昔は旅人たちの休憩地だったと言われています。お駒という若い娘が身を投げたという悲話もあるようですが…、本当のところは知りません。

 この堤の奥にある「醴泉」まで行って引き返しましたが、折角の清らかで美味しいという醴泉も僅かに水はあったものの、残念なことに落葉に埋れてしまっていて見る影もありませんでした。

 説明板によれば、〝醴泉は甘酒のようなおいしい清らかな水で、これを飲めば持病が治るといわれています。昔からこの泉は清冽な水が、こんこんと湧き出て絶えたことがありません。この峠道を上下する人々は、必ずこの水でのどを潤したといわれています。
 現在の宇部市では、数少ない名水の一つとして知られています。〟ですって。

 そこからの帰途に白い花が見えましたので、それを撮ろうと堤の縁に近づくと、ズルズルッと…転げ落ちそうになりました。キャッ!と叫んでも、みんな先へ行ってしまって誰も…。ヤバい! 必死で起き上がろうとしたときやっと聞きつけた人たちが来てくれました。ああ、助かった!

 でもその話を先に行ってた人に話すと、〝わあ、先生落ちればよかったのに。そうしたら句材になったのに…〟ですって。ナント、恐ろしいことを!これは油断もスキもありませんね。もし何かあっても助けるどころか句材にされてしまうわ…と。

 まさにこれは〝俳句の鬼〟ですね。あの芥川龍之介の『地獄変』を思い出してしまいました。すると、その後の句会に…〈穴ぼこに落ちたる悲鳴春落葉〉という句がでてるじゃありませんか。〝これは私のことを詠んだんでしょうが、作者は誰?〟と言うと、ナントS先生の句でした。〝でも、なんで春落葉なんですか?〟と聞くと、〝実は子供の頃、よく落とし穴を作って女の子を脅かして遊んでいたのを思い出し…〟ですって。やっぱりみんな俳句の鬼ですよ。タダじゃ起きないもの!クワバラ、クワバラ!

 また長くなりました。この続きは次のお楽しみに…。

 写真は、落ちそうになって撮った白い花。調べると「なんじゃもんじゃの花」(ひとつばたごとも)でした。その下は「ミツバツツジ」です。

 

 

 

コメント (4)
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