ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

四季を描く 「一瞬(とき)」 ー馬場良治展ー

2017年12月20日 | 俳句

 昨日の句会で、Sさんの「馬醉木」上位に載った句が、〝あれはミスプリントでは?〟という話が出ました。それは〈断崖の地層露や雁渡し〉という句。季語は「雁渡し」だから「露」はおかしいのでは…と。私も一瞬エエッと思ってしまったのですが、「露」という字は「あらは」とも読みますので、そう読めば間違いではないんですね。何でも自分が知らないからといって、マチガイだととってはいけません。よい勉強になりました。

 その時、馬場良治さんの絵の話が出て、今個展をしていると…それも明日までと聞き、今日午前中に旦那を誘って行って来ました。

 馬場さんは知る人ぞ知る日本画家で、重要文化財復元の第一人者です。1949年(昭和24年)宇部市生まれ。東京芸術大学大学院で保存修復技術を研究。1984年から文化庁の依頼を受け、国宝や重要文化財の色彩調査と修復に取組んでおられ、東京を拠点に宇部市にもアトリエを構えて、作品制作から後継者育成への指導などを手がけておられるのです。実績は国宝の醍醐寺や三千院の天井画の修復など、いろいろと世に知られています。もちろん私も新聞や人の話で聞いて知ってはいましたし、絵なども写真などでは見たことがありましたが、なかなか機会がなく実際に見るのは今回初めてなんです。

 馬場良治展  四季を描く「一瞬(とき)」 

 会場は昨年12月に宇部市にオープンした「集古館」(馬場良治文化財修復技術研究所)です。集古館は、6600㎡の土地に、平屋部分528㎡、地下部分330㎡の赤煉瓦造りの素敵な建物でした。

 パンフに書かれた「ご挨拶」の文をどうぞ。

 このたび「一瞬」を継続して集古館にて『馬場良治展』を開催いたします。思いと制作がかみ合わず毎日が過ぎ去っていきます。文化財と制作とのバランスは過去においては、さほど気にならなかったような気がいたしますが、近年、両輪が難しくなっています。

 制作の限りない挑戦を続けたいと願ってやみません。皆様のご高覧のほど、心よりお待ちしております。

 写真OKということで、素晴らしい作品ばかりでしたが、特に私の好きな絵を撮ってきました。やっぱり下手でゴメンナサイ!

 ここが出来る前は同じ宇部市ですが、「地神舎」というアトリエで何度か開催されていたそうで、そちらの方へも来て下さいと、案内の方が仰いました。それでついでに寄ってみようと行きました。それらしい建物を見つけて行ってみますと、人の気配が全くなく、戻ろうかとしたとき、一台の車が入って来て、降りようとする人が…、アッ!馬場良治さんよね~と旦那に言って、声を掛けました。集古館を見てここへ来たこと、ここが初めてだということをお話しすると、「ちょっと絵を取りに来たんだが、御覧になりますか?」と仰って、中へ案内して下さいました。ラッキー!こんな奇遇はめったにないことで、記念に写真を撮らせて頂きました。もちろんブログに載せることも了解して…。

 

コメント (2)
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