近くの老人施設で「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」と言う映画を見てきた。無料だと言うのに観客はたったの8人。
渥美清の演技は見事だ。普通の芝居は何処となくわざとらしく見えるのだが渥美さんの芝居は何ら抵抗もなくスーと入って行かれる。
日本の映画なのに日本語の字幕が入っている。プロジェクターで上映するのでスピーカーがお粗末で何を言っているのかさっぱり分からないのだが、字幕が入っていると耳の悪い私でもその内容がよく分かる。まして寅さんの映画は単純で分かり易いストーリになっている。
見ているのは老人ばかりなので何ら反応はなく、皆さんおとなしく黙って見ている。
映画にしろ何にしろ予習をして行ってもさっぱり役に立たない。見終わってから復習をするとどういう訳かかなり理解が出来る。
今回も帰ってネットで調べて見た「男はつらいよ」は全48作で最後は平成7年。渥美さんがセリフも満足言えない状態で、立っていることもままならぬ状態だったと言う。病弱だった渥美さんは凄い量の映画に出演しテレビにも劇場にも出ているようだ。
数年前に、渥美さんは出番でない時は人を避け1人黙って物思いにふけっている。とかどこかに書いてあったが、どうやって人が喜んでみてもらいえる演技が出来るかと考えているのかな、と思っていた。それもそうだろうが病弱な彼は体に負担がかからないように休んでいたのだろうなと思う。
渥美さんは昭和3年生まれ、倍賞さんは昭和16年生まれだそう。数年前、「金沢市民大学」で倍賞さんが講演をなされた時、随分老けているなぁと思って見ていたがまさかこんなお年だとは思わなかった。まだお若いのにかわいそうになんて思っていたが、もうそんな年齢になっていたんだな。自分もそれなりの年になっているんだ。
犬っていう動物は不思議な生き物だ。ほんの一切れしかやらないのに、強引に要求してくることはない。普段はわたしをさけているのだが、、エサを貰う時だけおとなしくし寄ってくる。そんな時は可愛いのだがね。普段は何時噛み付かれることヒヤヒヤの毎日。こわ~いワン公である。