昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星  88

2012年08月31日 | 日記
「折角呪縛から解き放たれたような気分だったんやろう。学生生活に戻ったらよかったんちゃう?」 なじるように桑原君に言うと、彼は痛そうに顔を歪めた。 「黒ヘルやない思うてるんやけど、パトカー燃やされた事件あったやろう。警官が大やけどしたらしいんやけど。あの事件のちょっと前に小杉さん、で、直後に三枝さんが消えたもんやから、あいつらやないかゆうて、警察疑ってるみたいなんや。上村さんからの情報やけど&h . . . 本文を読む