晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
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【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影 平安朝の年中行事 十五日粥

2015年07月18日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

平安朝の新春行事 臨時客 に引き続き、
2008年5月に風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。

東の対 東廂と北廂において
『枕草子』より
「平安朝の年中行事 十五日粥<七種粥>」
の場面が展示されていました。



<博物館レジュメより>
十五日粥(じゅうごにちがゆ)とは、一年中の邪気を祓う為に
正月十五日の朝食べる粥のことで、米の他、粟(あわ)・黍(きび)
・稗子(ひえ)・篁子(みの)・胡麻(ごま)・小豆(あずき)の
七種類の穀類を使った粥なので「七種粥(ななくさがゆ」とも
呼ばれる。


※正月七日に行う「七草粥」とは異なる行事です。

また、この十五日粥の歳時には「粥杖(かゆづえ)」の行事が
宮廷女房の間で流行し、『枕草子』には「十五日節供まいりすえ、
粥の木ひきかくして・・・」とあり、邪気払いの十五日粥を作る
ために、神聖な火を起こした薪の燃え残りの木を削って作った
「粥杖」で子どもがいない女性の尻をたたくと子宝に恵まれる、
あるいは男性の尻をたたけばその人の子を宿すなどといって、
粥杖をもってお互いに隙を狙って打ち合って戯れている様子が
記されている。




婿君と姫君。

早朝、新しく姫君の元に通うようになった婿君に十五日粥の
祝い膳をさしあげ、宮中に参内する時間が近づき別れを惜しむ
二人の背後で、二人の子宝を願い、粥杖を描くし持った女房が
姫君の隙を狙って奥の方からじっと見守っている姿を展示。




姫君の背後には粥杖を持ち、
隙をねらっている女房の姿があります。





粥杖を手にしている女房。





襖の向こうでは、婿君の参内装束<束帯>の用意が
あわただしく進められて
”いました。


冠(かんむり)を運ぶ女房。






参内の準備をする女房たち。



粥杖を手にした女房たち。






女房の局~女房の日常・平安の遊びと菖蒲枕~ へ続きます。






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【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影  平安朝の新春行事 臨時客

2015年07月18日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

舟楽 その2 に引き続き、
2008年5月に風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。

東の対において
『源氏物語』<初音>より
「平安朝の新春行事 臨時客」
の場面が展示されていました。



源氏36歳の正月二日、六條院にて上達部(かんだちめ)や
親王たちを招いて「臨時客(りんじきゃく)」が行われました。

招待することなく不意に来た客を饗応するので、
「臨時客」の名
”があります。

六條院への臨時客には、上達部や親王が残らず参上し、
盛大な饗応(きょうおう)がされ、管弦の遊びがあり、
引出物や禄(ろく)の品にはこの上なくすばらしい
ものが用意
”されました。

年若い上達部の中には、玉鬘に対してひそかに思いを寄せて、
やたらと緊張している者もありました。





源氏
濃紫文官束帯姿(太政大臣・一位)

元・頭中将
薄紫文官束帯姿(内大臣・二位)

髭黒
薄紫武官束帯姿(右大将・三位)

蛍兵部卿宮
濃緋文官束帯姿(兵部卿・四位)

柏木
薄緋武官束帯姿(左少将・五位)

夕霧
濃緋武官束帯姿(左中将・四位)




横から見た様子。



手前から
夕霧・柏木・蛍兵部卿宮。


文官は腋(わき)を縫ってある縫腋袍(ほうえきのほう)を着用し、
武官は腋を縫っていない闕腋袍(けってきのほう)を着用することで、
同じ位の中でも文官と武官の区別が一目でわかるようにされて
”いました。






禄(ろく)の指示をする紫の上。(写真中央)
全体の様子。



禄をいただく公卿。


禄の用意をする女房


禄をいただく殿上人


紫の上
小袿姿・・・高貴な女君の褻(け)の装束で、略礼装にあたる。





 平安朝の年中行事 十五日粥<七種粥> へ続きます。





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