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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

アリみたいな宇宙人だったら

2008-01-16 18:29:56 | 超常現象
宇宙人はいるけど、地球には来ていない

宇宙人に関するブログやコメントを読むと、今は、こういった考え方が、主流になりつつある気がします。私が子供の頃、「緊急木曜スペシャル」なんかを放送していた時代は、「宇宙人の存在」自体を疑う人が、もっと多かったはずで、隔世の感があります。

ところで、「宇宙人」と言う場合、地球外生命体でも、バクテリアのような原始的なものを指すのではなく、文明社会を形成している「知的な」生命体、というイメージですね。

UFOに乗って、地球に来ている可能性は低いけど、もしコンタクトが取れれば、われわれ人類と意思の疎通が出来る。そんな感じでしょうか。

ただ、この定義は、「宇宙人」存在のハードルを、かなり上げている可能性があると思います。

そもそも、地球でも、人間と意思疎通が可能なのは、ペットの犬、サル回しの猿、イルカショーのイルカといった、ごく一部のほ乳動物くらいで、それもどこまで理解し合っているのか疑わしい。これは、人間の「知性」というものが、地球上においてすら、特殊なものであることの証明です。

例えば、アリは、秩序正しい社会を形成して、個々の行動も、合理的に見えます。しかし、アリには、「知性」はない。我々と、コミュニケーションも取れない。これは、アリが、人間より馬鹿であるというよりは、彼らの「知性」の形が、我々のそれと、全然異なっているためだと思います。

もし、どこかの惑星に宇宙人がいても、アリのように、我々と「知性」のあり方が、まるっきり違っていたなら、意思の疎通は不可能でしょう。彼らの社会を研究して、我々なりにそれを理解することは可能かもしれないけど、お互いに、分かり合うことは出来ない。

この地球に出現した、あまたの生物の中で、人間のような「知性」を持ったものは、我々だけです。つまり人間型「知性」の発生確率は、非常に低いと言わざるを得ない。

12月22日のブログ「おぎやはぎ型宇宙人」に、宇宙人が地球に来る際の障害として、「距離の壁」と「時間の壁」を書きましたが、もう一つ「人間型知性発生の壁」を、加える必要がありますね。

夜空の星々を眺めて、「あそこまで行ってみたい、異星人と会ってみたい」と思うこと自体が、かなり特殊な精神構造なのかもしれません。地球から、何千何万光年も離れた惑星の生命体が、我々のすぐ足下で生活するアリですら考えないことを、考えてくれている可能性は、絶望的なくらい低い気がします。

でも、それでも、可能性はゼロではない。宇宙戦艦ヤマトのガミラスみたいに、どこから見てもドイツ人の「知的」生命体が、椅子に座って、優雅に酒を飲んでて、「地球の人間は、下等動物である」などと、話し合っている星が、あるかもしれない(笑)。

アリのような宇宙人を想像するより、そっちの方が、ホッとした気分になります。なぜでしょう?不思議ですね(笑)。


「おぎやはぎ型宇宙人」





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学位「偽装」は確信犯

2008-01-14 14:44:31 | 教育
アメリカには、実態のない大学がいくつかあって、お金を出せば、博士号が貰えるらしい。文部科学省の調査によれば、そういったニセ学位を取得していた教授・准教授が、最近三年間だけで、50人弱も存在していた。

専門家が言うには、これは氷山の一角らしい。そんなに多くのひとが、「偽装」学位で、アカデミックポジションを得ていたことに、驚いた。

学位を取るためには、五人くらいの教授の前で、自分の論文内容を説明して、質問に答える、面接審査が必要である。見知らぬ大学に、論文を郵送して、一度もその大学に行かず、後日、博士号が送られてくるなど、あるわけがない。

長年、学問の世界に身を置いている人間が、そのことを知らない筈がない。従って、彼らは、全員、確信犯である。就職や昇進に有利になることを狙って、お金で学位を買ったのだろう。

ニセ学位を取得した人物のなかに、エジプト考古学の吉村作治氏がいる。彼は、テレビインタビューに答えて、「自分の研究が、アメリカで通用するか、腕試しをしたかった」と語った。

不可解な話だ。「腕試し」をしたければ、審査付きの学術雑誌に、論文を投稿すればいい。アメリカのエジプト考古学会で発表して、他の専門家に、意見を聞くこともできる。

普通の研究者は、みんな、日々、そういう「腕試し」をやっている。それが、研究活動というものである。わけの分からない大学に、自分の大事な研究論文を送る人間など、聞いたことがない。

学位を金で買う研究者。さらに、それを承知で、教授に採用する大学。国民の怒りを「買う」前に、大学は、襟を正すべきである。

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「ハガタカ」の熱海批判

2008-01-13 19:13:48 | 政治
「ハゲタカ」は、真山仁の経済小説で、外資系ファンドが、バブル崩壊後の日本で、破綻しかけの企業を次々と買収していく物語。大森南朋、柴田恭兵、松田龍平などの配役で、NHKでドラマ化されたので、ご存じの方も多いと思う。

ドラマには、出てこないが、小説の中では、主人公の鷲津政彦が、恋人のリンと部下のアランを連れて、熱海の老舗ホテルに泊まり、朝食時に、観光地としての熱海を、厳しく批判する場面がある。

ホテルは「建物が老朽化」「サービス・料理が悪く」「スタッフの対応も最悪」。他の旅館も、「同じようなもの」で、投資の価値なし。さらに、新幹線の駅前は、「寂れていて」「バスもタクシーもしけている」。海を見に来たのに「コンクリートの無粋な駐車場や看板」が林立して、「眺めが台無し」になっている。「アジアのリゾート王にでも、街ごと買って貰わない限り、再生は無理」。

悪口のオンパレードである。真山仁は、熱海で、何か面白くないことがあったんだと思う(笑)。

しかし、的を得た批判であるのも事実だ。熱海は、老舗旅館が、「ブランド観光地」という過去の亡霊にしがみついて、改革を怠ったために、今や、裏寂れた温泉地でしかない。

何年か前に、熱海市の市長が、このままでは熱海市が財政再建団体に転落すると、危機宣言を出したとき、旅館の社長や、女将が、噛み付いていた。「熱海のブランドイメージを損なって、客が来なくなる」というのが、その理由らしい。

このニュースを聞いて、地元の経済人が、未だに、「熱海」をブランドだと思っていることに、正直驚いた。一般的な感覚では、今は、大室山の麓に、小さな私立美術館を多数作って、リゾート化に成功した「伊豆高原」などの方が、遥かにイメージがよい。

熱海に、客が来なくなっているのは、旅館の経営者が無能だからである。自分たちの失敗を棚に上げて、市長に責任をなすりつける。それでは、熱海が、再生するわけがない。

さらに、「カジノ」構想をぶち上げているのも、不可解な話である。実現のための最大の難関が、「法律改正」だそうだ(笑)。そんな絵空事にかまけている時間があるなら、自分の旅館のサービス向上に努力すべきだろう。

「ハゲタカ」では、海の眺めが、駐車場や看板で台無しになっていると、書かれているが、今の熱海は、それにリゾートマンションが加わって、さらに状況が悪化している。

お金がないから、手っ取り早く、リゾートマンションを誘致する。その建物のために、さらに街の景観が損なわれて、「美しい風景」という観光資源が消えていく。さらに、客が来なくなって、お金が入らなくなる。魔の悪循環である。

経営に行き詰まっている、旅館やホテルを、資金力のある企業が買収して、経営陣を全部入れ替えて、再出発を図る。さらに、駅前と海沿いの再開発を、それら企業が共同で行う。それ以外に、熱海を再生させる方法はない。

もちろん、そんな企業があればの話であるが。

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浦浜アリサとナボコフの「ロリータ」

2008-01-12 18:03:16 | 芸能
政治ネタばっかり書いてると、ぎすぎすした気持ちになるので、今回は、ソフトな話題で。って、なんだか、言い方が、おやじくせー(笑)。

新垣結衣は、ナンバーワンアイドルらしい。「恋空」も大ヒットして、ガッキーは、稼げる女優としても、認知されたわけですね。いよいよ、ガッキー時代が来るのか。

私、ガッキーは好きですが、すごいファンと言うわけじゃないです。じゃあ、誰が良いんだということですが、タレントベスト3は、

1位 道重さゆみ (モー娘。)
2位 榮倉奈々
3位 井川遙

実際に書いてみると、妙に恥ずかしいッス(^_^;)。

道重は、「お前、どうしたんだ」と言いたくなるくらい可愛いい。写真集を本屋で買ったんですが、それはもう恥ずかしかった。「娘に頼まれたお父さん」って感じで見てくれないかな、とか、不毛なこと考えながら、買いましたね(笑)。

だから、なぜ、もっとブレイクしないのか、不思議でしょうがない。モー娘。の同期では、田中れいなの方が、人気らしいし。可愛いだけじゃ、ダメなのか。

榮倉奈々は、笑顔が魅力。加えて、何か、いい雰囲気持ってて、優しいオーラが出てる。彼女と居ると、すごく癒されそうな気がする。勿論、あくまで、想像ですよ。本当は、ドSかもしれないし(笑)。あっ、それも、いいな(笑)。道重と榮倉奈々がテレビに出てたら、チャンネルは変えませんね。必ず、録画する(笑)。で、ハロモニ。とか、つまらないと思いながら、撮ってる(笑)。

井川遙は、結婚して、がっかりしました。なんで、私が、がっかりするのか、分からないけど(笑)。こういう図抜けた美人と結婚すると、どうなるんだろう?って、ちょっと考えました。

でも、結婚すると、顔はあまり関係なくなると思う。奥さんが、すごい美人でも、上手く行かなくて、夫が浮気することはよくある。で、その相手を見ると、奥さんの方が、はるかに美人だとか(笑)。逆に、美人でなくても、お互い深く愛し合っていて、すごくハッピーなカップルは、たくさんいる。私は、何を書いてるんでしょう。オレは、みのもんたか(笑)。

あと、最初、ブスだと思っても、しばらく見てると、慣れてきますね(笑)。最近、ハリセンボンの近藤春菜が、「結構、可愛い」って、思えてきた。オレって、大人じゃん(笑)。

ついでに、好きな女子アナ、ベスト3も書いておきます。私の好みなんか、知りたくないか(笑)。

1位 前田真理子 (テレビ東京)
2位 中野美奈子 (フジテレビ)
3位 市川寛子 (テレビ朝日)

前田さんは、あまりメディアに取り上げられませんが、全ての女子アナ中で、一番美人だと思います、私は。何というか、フランス人形みたいな感じで。ハーフか、クウォーターか、どっちか、らしいですが、納得です。

中野美奈子は、ベタですね(笑)。でも、ああいう顔にやられる男は、結構多いと思います。実際、人気あるし。でも、正直、付き合いたくはないです。性格が悪そうなので。というか、悪いでしょ(笑)。

報道ステーションで、お天気コーナーになって、市川寛子が登場すると、なぜか正座して、背筋を伸ばしたくなる。で、「おれも、ちゃんと生きなきゃ。ちゃんと、しなきゃ」って、なぜか思ってしまう(笑)。不思議な魅力ですね。

そのためか、彼女は、局内でも、相当大事にされてますね。台風中継のとき、ある若い女性記者が、強風と横殴りの雨に煽られながら、断崖絶壁から、中継していた。しかも、すごい風が吹いて、記者がよろけた瞬間、中継が終わった。「おい、大丈夫か。落ちたんじゃないだろうな」と、心配するくらい壮絶なリポートだった。しかし、古館一郎は、こともなげに、「次は、テレ朝前から、市川さんです」。

小雨と少し風が吹く程度の中、市川さんのレポートが終わった。すると、古館は、「市川さーん。もう、危ないですから、早く建物の中、入って下さいね。何かあると、大変だから」。さっきの記者に言ってやれよ(笑)。市川さん、女性からの人気はどうなんだろう、ちょっと心配だぞ。少なくとも、同期入社の大木と前田は、不満を持ってると思うな。なんせ、市川さんとは、扱いが全然違う(笑)。

市川さんには、一度、バンジーとかさせて、好感度アップに乗り出した方が良いんじゃないだろうか。大きなお世話か(笑)。

次は、好きなモデルベスト3。

1位 浦浜アリサ (JJ)
2位 池田カトリーナ (JJ)
3位 峰えりか (CanCam)

浦浜アリサは、当代日本における最高の美少女でしょう。

初めて見たとき、すごい妖艶な色気があるなあ、と思ったけど、あとで、年齢が十五、って知って、ぶっ飛んだ。でも、確かに、サーティーワンのCMに出てるときは、全然、可愛い女の子って感じに見える。彼女の魅力は、大人の女から、無邪気な少女まで、見事に表現出来るところにあると思う。しかも、アイドル的な甘さと、シャープな美人が、上手くミックスされて、無国籍感漂う色気がにじみ出ている。すごいです。

だから、浦浜アリサの、半径二メートル以内には、入りたくない。女としての、あまりの魅力に、おかしくなりそうだ。

で、ロシア系アメリカ人のナボコフが書いた「ロリータ」という小説を思い出した。

ロリータという名前の十五くらいの少女が、中年男を誘惑する。その男はロリータにのめり込んでいって、遂には、社会的に破滅してしまう、そんな話です。もし、浦浜アリサがロリータみたいなことやり始めたら、相手の男が破滅しても、誰も非難できないぞ(笑)。そりゃ破滅するわな、浦浜アリサじゃ。ちなみに、ロリコンの、ロリという言葉は、この小説から来てます。

池田カトリーナは、健康的で明るいイメージ。最近、リップクリームのCMに、出てますね。峰えりかは、ずばり、大人の色気。結構、若いとは思うけど。私が、万一、付き合うなら、最低でも、彼女くらいの歳でないと、破滅する、いや絶滅する(笑)。

でも、モデルのひとは、みんな、べらぼうに背が高いんですよね。だから、一緒に歩くと、自分が、捕獲されたサルみたいで、悲しい気分になると思う(笑)。もちろん、背丈以外にも、頭身とか、体型とか、話にならないし(笑)。

最後に、身近にいる好きな女性ベスト3。

1位 みさと (カラオケ)
2位 みさと (スナック)
3位 みさと (の店員さん)

ブログって、自分を切り売りすることなんだね(笑)。

ここまで読んで下さった方、ありがとうございますn(_ _)n。忍耐力に、感謝致します(笑)。

では、では。

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給油法再議決は、二流国家の証

2008-01-11 18:05:24 | 政治
自衛隊の海上給油活動を可能にする、新テロ特措法が、参議院で否決された後、直ちに衆議院に戻され、自民・公明による、三分の二以上の賛成多数で、可決された。

今回の再議決は、日本という国が、政治的に、二流国家であることを証明している。

自衛隊が、アフガン戦争の後方支援活動へ参加するということは、国の進路を示す重大な問題で、国民の、幅広い理解と支持が不可欠である。政府与党は、十分な説明を尽くして、国民的議論を喚起しなければならない。

例えば、ブッシュ政権が、イラク戦争を始める際、米軍のイラク派遣に対しては、90%以上の国民が、それを支持。議会でも、民主党のオバマ上院議員など、ごく少数を除いては、上下両院とも、反対する議員は、ほとんどいなかった。

その支持が正しいかったかどうかは、別の問題だが、それくらいの圧倒的な支持がなければ、通常の民主国家では、自国の軍隊を、海外に派遣して、戦争に参加させることなど、出来ないということである。

だからこそ、ブッシュ政権は、「フセインは大量破壊兵器を隠し持っている証拠がある」など、嘘をついてでも、国民の支持を得ようとした。若い兵士の死が現実となった場合、圧倒的支持がなければ、政権が持たない。加えて、国民の支持がないのに、作戦行動を命じられる軍隊ほど、予算的にも、精神的にも、脆弱な組織はない。

では、自民党は、自衛隊の再派遣について、国民の支持を得る努力をしただろうか?

自民幹部が、衆議院での再議決を決断したあと、参議院の外交防衛委員会では、自民党や公明党の委員が、相次いで、与えられた時間の半分も使わないで、自分から質問を打ち切ってしまった。国民に説明して、理解を求める気持ちは、まったくないらしい。

二院制の国で、一院が反対しているのに、政府与党が、それを押し切って、国防軍を海外に派遣する。しかも、その与党は、数ヶ月前の選挙で、惨敗している。どこかの国の、倒されかけている軍事政権の話なら、納得できるが、近代民主国家、日本での出来事である。

間違いなく、欧米先進国は、心の底で、日本を笑っているだろう。

最近のニュースによると、日本の一人あたりGDPが、国際ランキングで、十何位にまで、大幅下落したそうである。どうやら、経済でも、日本は、もはや一流とは、呼べなくなってきている。

崩れゆく日本。その責任は、野党は「政権担当能力がない」「今ひとつ頼りない」など、根拠のない主張を信じ続けて、何十年も、自民党に政権を任せ続けてきた、われわれ日本人自身にある。

一度も与党になったことのない野党に、なぜ「政権担当能力がない」と分かるのか、誰か教えて欲しい。一方、随分前から、明確に実証されていることがある。「自民党には、政権担当能力がない」ということだ。




今回のテーマに関連して、以下のようなブログも書いていますので、よろしければ、ご覧下さい。

質問打ち切り議員は、辞職せよ


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「裸祭り」ポスターと DJ OZMA の紅白

2008-01-10 19:19:24 | 芸能
ふんどし姿の男衆が、「蘇民袋」を奪い合う、岩手県奥州市黒石寺の「蘇民祭」。その観光ポスターの駅構内での掲示に、JR東日本が、待ったをかけた。その理由が、「セクハラ」だったことから、騒動になっている。

この騒ぎを見ていると、一昨年の紅白での、DJ OZMA のステージをめぐるドタバタを思い出す。

両方とも、裸がテーマ(笑)。ポスター制作者も、DJ OZMA も、心血を注いで、独創性やエンターテイメント性の高いものを作り上げたのに、世間から、予想以上のバッシングを受けている、そんな気持ちだと思う。

このポスターは、口を開け、天を仰ぐ、胸毛ひげ面の太った裸の男を、大きく前面に出して、その背景に、裸の男たち十数人の、後ろ姿を配するという、度肝を抜く構図である。

面白半分に、手を抜いて作ったのでないことは、よく伝わってくる。

DJ OZMA のステージも、手品を見せたり、OZMA が途中でいなくなったり、ワイヤーでつるされたり、最後には、北島三郎と入れ替わったり。

客を楽しませるための仕掛けを、二重三重に張り巡らせた、作り込んだステージだった。

問題なのは、ポスターやステージの出来不出来ではなく、それを、「誰に、どこで見せるか」、ということだろう。その点において、奥州市の観光課も、紅白プロデューサーも、大失敗している。

このポスターを見て、不快の念を持つひとが、多数出てくるのは、容易に分かることである。それを、駅構内という、公共スペースに掲示するのは、間違いなく不適切だ。朝の通勤時に、うっかり見たら、口の中が、なんだかイガイガしそうだ(笑)。

紅白歌合戦も、視聴率が30%を越える番組で、老若男女、子供も大人も、日本人も、外国の日系人も、幅広い層が見ている、一大イベントである。なにより、NHK自身が、それを目指している。

セクシャルなものを、強く意識させる、OZMAのあのステージが、出し物として、適切だったかどうか、答えははっきりしている。子供と見ていて、急に新聞を読み始めたお父さんや、思わずお茶を入れに行ったお母さんも、多かったのではないか(笑)。

逆に、適切なひとに、適切な場所で見せれば、ポスターも、ステージも、もっと冷静に見てもらえる可能性があったと思う。実際、OZMAは、紅白の後、「CDTVスペシャル」で、深夜に、同じステージを披露したが、TBSに抗議が殺到したという話は、聞かない。

つまり、どちらの騒動も、制作者の問題と言うよりは、販売担当者の失敗である。駅構内に張りたかったら、そこまでインパクトを追求してはいけない。紅白で受けたければ、セクシャルな部分は、控えめにしなければならない。

「この程度で、文句を言うのは、日本社会が成熟してないからだ」云々というのは、子供の言い訳である。この社会で、何が受けるかを見抜いて、ヒットを飛ばすのが、プロである。

ただ、奥州市の観光課は、ポスターを駅に張ることには、失敗したが、「セクハラ」騒動が話題になったことで、「蘇民祭」の宣伝自体には、大成功した。

彼らが、もし、JR東日本の掲示拒否まで予測して、敢えて、このポスターを作ったのなら、恐るべき企画力である。「祭りは、すでに始まっている」作戦である(笑)。

一方、一昨年の紅白は、OZMAの騒動で、みそが付いただけで、大幅な視聴率アップもなかった。

おまけに、OZMAだけが、「出入り禁止」で処分されて、肝心の、プロデューサーは、何のお咎めもなし。自身で、責任を取ることもしない。OZMAをかばうこともしない。その結果、紅白だけでなく、責任を曖昧にして、身内をかばおうとする、NHKの腐った官僚体質までも、世間から、やり玉にあげられる始末である。

手がけた番組をダメにした上に、組織そのものまでも窮地に立たせる。このプロデューサーの「辣腕」ぶりには、つくづく感心させられる。

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公立「夜間塾」を評価するマスコミへの違和感

2008-01-09 18:52:09 | 教育
進学塾の講師が、公立中学で、受験対策用の授業をする。週三回で、授業料は、塾に通った場合の半額程度。

杉並区立和田中学校のこの試みは、公教育に対する「いくつかの疑義」から、東京都教育委員会によって、実施が延期された。

新聞やテレビは、都教委の指導に対して、おおむね批判的である。民間企業出身である藤原和博校長のアイデアを、評価している論調が多い。とくに、私立や塾に、お金がなくて行けない子供にとって、朗報であることが、強調されている。

しかし、塾に通えないことが、低所得家庭の「出来る」子供の、一番の問題だろうか?

現在、国立大学の入学金は、30万円、年間授業料は、50万円程度である。教科書代など、大学生活に掛かる、他の諸費用を考えると、学生のアルバイトだけでは、到底まかないきれない額である。加えて、授業料免除や奨学金なども、財政悪化を理由に、年々、範囲が狭められている。

低所得層の子供は、合格しても、なかなか大学に行けないのが実情である。

また、かなりの学力を持った子は別にしても、普通程度の学力であれば、高校進学を断念するケースも、目立ち始めている。「せめて高校だけでも」という願いすら、叶わない子供たちが出てきている。

今日の朝日新聞天声人語は、都教委の指導を批判して、「国の将来がかかる人づくりで、公と私をことさら分断しても無益だ」と、書いている。

しかし、「国の将来がかかる人づくり」を、本当に憂うのならば、目を向けなければならない現実は、他にあるのではないか。

高校に行かせたいが、出来れば、早く働き始めて、家計を助けて欲しい。そんな家庭の子供にとって、月謝一万八千円の「夜間塾」の議論が、意味を持つだろうか?

お金のない子供は、塾に行けないから、困っている。塾に行ければ、問題は解決する。「夜間塾」に関するマスコミの論調は、その程度の認識にしか、聞こえない。

子供を、塾に通わせるために、年間100万円以上払っている親がいる一方で、子供に、高校進学を断念させなければならない親もいる。今の日本は、格差社会が進行して、子供たちが、その歪みに苦しみつつある。

格差を、次の世代に持ち越さないためには、思い切った財政措置が必要である。とくに、公立高校、国立大学の授業料を、出来るだけ安く抑えて、さらに、授業料免除などの支援範囲を、広げるべきである。

激しい家庭格差と国公立の高い授業料という現状を指摘しなければ、天声人語の「国の将来がかかる人づくり」という言葉も、空しく響くだけだ。



教育について、他にも、以下のようなブログを書いています。よろしければ、のぞいてみて下さい。


来年度予算案、教員千人増のトホホ


教育の本質は三つ。教師、教師、そして、教師


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紅白歌合戦へ、文句が三つ

2008-01-06 13:07:06 | 芸能
ネタ落ちだけど、紅白「いじり」を。

(ひとつ)

鶴瓶を、全面に出し過ぎ。司会なのに、人生語らせて、どうするんだ。一年間、鶴瓶をテレビで見せられて、最後も、鶴瓶。歌手でもないのに、鶴瓶。こってり味なのに、鶴瓶。

もう、これ以上、鶴瓶に乾杯したくない。

(ふたつ)

演歌歌手、多過ぎ。世の中が、そんなに演歌好きなら、オリコンで、「嵐」「演歌」「コブクロ」「演歌」「絢香」「演歌」「大塚愛」「演歌」、ってなことになってるはずだぞ。

あと、北島三郎、出場回数、多過ぎだ。そろそろ、空気読んでくれ。

(みっつ)

ステージに、ひとを載せ過ぎ。演歌歌手のバックに、何十人ものアイドル。誰のステージか、よく分からない。スイッチャーが腱鞘炎になりそうなくらい、カメラが、クルクル切り替わって、集中できない。さらに、一人くらい、ステージから落ちるんじゃないかと、どきどきする。

AKB48は、メンバーの数自体を、考え直した方がいいと思う。

(けつろん)

コブクロと絢香のセッション、中村中、徳永英明。これで十分。

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大連立構想は、長期政権の責任逃れ

2008-01-05 18:54:28 | 政治
福田首相は、民主党との連立に、まだ未練があるようだ。ねじれ国会では、何一つ法案が通らないと、盛んに嘆いてみせている。

国会の機能不全。自民党が、大連立を望む理由は、本当にそれだろうか?

確かに、海上給油活動の法案に関しては、民主党は、妥協する気配がない。これは、党の憲法解釈にかかわる問題なので、考えを変えられないのは、当然である。

しかし、他の法案について、自民党と民主党の考え方が、真っ向から対立して、妥協の余地がないとは、思えない。実際、薬害肝炎の救済法案は、あっさりと、成立しそうである。何一つ法案が通らないというのは、誇張に過ぎない。

では、なぜ大連立にこだわるのか?

長期政権や独裁政権が、権力の座を降りたとき、何が起こるのか、我々はよく知っている。新しい政権は、前の政権による、汚職や癒着を、容赦なく追求していく。

韓国の大統領は、ほとんどが、辞任後に、裁判にかけられ、有罪判決を受けている。また、フィリピンのマルコス政権やルーマニアのチャウセスク政権などは、さらに苛烈な結末を迎えることになった。

次の総選挙で、民主党が与党となり、自民党が下野した場合も、例外ではないだろう。

安倍政権は、閣僚の金銭にまつわる相次ぐ不祥事が、命取りになった。補助金を出す側の大臣が、同時に、補助金を受け取る側の関係者になっているケースなど、長期政権でなければ不可能な、税金還流の構図が、いくつも浮かび上がってきた。

政権の座にいてさえ、政府と与党の癒着が、つぎつぎと明るみに出てくる。政権交代した場合、相当な数の官僚と政治家が、責任を追求されるのは、目に見えている。

自民党幹部や上級官僚が一番怖れている事態である。

連立を組んで、今から、民主党を取り込んでおいて、来るべき時代に備えておきたい。選挙による、はっきりとした政権交代ではなく、自民の一部が政権に残るような、政界再編的な変化にとどめたい。そんな思惑が、見え隠れする。

大連立構想は、長期政権下で、これまで甘い汁を吸ってきた、政治家や官僚が、安心な老後を送るための、一つの奇策に過ぎない。歴代社会保険庁長官は、民主党政権のもとでは、枕を高くして寝れないということだ。選挙で勝った政党が、政権を担うという民主主義の大原則など、保身のためには、ものの数ではないらしい。

国民が、今よりマシな政府を望むのなら、大連立に賛成してはいけない。総選挙による、政権交代しか、道はない。

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的外れな、福田首相の対中外交

2008-01-02 17:17:13 | 政治
中国は、現在、なりふり構わぬ資源外交を展開して、世界各地の資源を、抑えようとしている。さらに、レアメタルの国内消費を謳って、その輸出を妨げている。

資源を輸入に頼る日本にとって、中国の資源独占政策は、深刻な問題である。

さらに、資源への極端な先行投資は、中国経済にとっても、危険である。10%以上の成長率を、永遠に維持できれば問題ないが、それは不可能だ。

低成長に移行する際に、今の資源への投資が、巨大な不良債権になる可能性がある。株と不動産への過剰な投資と相まって、中国経済の急速な失速を招くかもしれない。

そのような中国のバブル崩壊は、日本経済を失速させ、さらには、世界経済全体に、大きな悪影響を及ぼすだろう。

日本政府は、中国に対して、現在の資源囲い込み政策を、改めるように、説得するべきである。それは、彼らが思っているほど、賢いやり方ではない。

福田首相は、今回の中国訪問で、この問題を、話し合っただろうか?

胡錦涛主席との会談要旨や、温家宝首相との共同記者会見を見る限り、資源問題には、触れてもいない。

福田首相は、国連加盟の是非を問う、台湾の住民投票に対して、事実上の「不支持」を表明した。訪中の「手みやげ」だったのかもしれないが、これは、日本外交の舵取りに関わる、相当な政治決断であり、中国への大きな譲歩である。

陳水扁政権と、与党民進党が衝撃を受けたのは、想像に難くない。

しかし、これだけの譲歩の見返りは、何だったのだろう?

中国のレアメタル資源の開発に、日本企業を参入させる約束を、取り付けたのだろうか?東シナ海でのガス田開発にからんで、日本側が主張する領海線を、認めさせただろうか?

メディアを通して見る限り、中国が、この「台湾住民投票への不支持表明」に、匹敵する譲歩を見せたとは、到底思えない。

父である福田赳夫氏の首相在任時のように、「日中友好」を唱えて、笑顔で握手すれば良かった時代は、とっくに終わっている。日本と中国は、パートナーであると同時に、ライバルでもある。友好ムードの演出以上に、シビアな外交取引が必要だ。

今回のような訪中では、国民の間に、政府の「弱腰」批判が高まり、日本国内の対中強硬派が勢いづいて、冷静な対中外交を展開することが不可能になる。

福田首相が、本当に、日中友好を望むのならば、一方的に譲歩した上に、本質的な懸案を先送りして、表面的に笑顔を振りまくだけの、「キャッチボール外交」は、止めるべきである。

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