中国は、現在、なりふり構わぬ資源外交を展開して、世界各地の資源を、抑えようとしている。さらに、レアメタルの国内消費を謳って、その輸出を妨げている。
資源を輸入に頼る日本にとって、中国の資源独占政策は、深刻な問題である。
さらに、資源への極端な先行投資は、中国経済にとっても、危険である。10%以上の成長率を、永遠に維持できれば問題ないが、それは不可能だ。
低成長に移行する際に、今の資源への投資が、巨大な不良債権になる可能性がある。株と不動産への過剰な投資と相まって、中国経済の急速な失速を招くかもしれない。
そのような中国のバブル崩壊は、日本経済を失速させ、さらには、世界経済全体に、大きな悪影響を及ぼすだろう。
日本政府は、中国に対して、現在の資源囲い込み政策を、改めるように、説得するべきである。それは、彼らが思っているほど、賢いやり方ではない。
福田首相は、今回の中国訪問で、この問題を、話し合っただろうか?
胡錦涛主席との会談要旨や、温家宝首相との共同記者会見を見る限り、資源問題には、触れてもいない。
福田首相は、国連加盟の是非を問う、台湾の住民投票に対して、事実上の「不支持」を表明した。訪中の「手みやげ」だったのかもしれないが、これは、日本外交の舵取りに関わる、相当な政治決断であり、中国への大きな譲歩である。
陳水扁政権と、与党民進党が衝撃を受けたのは、想像に難くない。
しかし、これだけの譲歩の見返りは、何だったのだろう?
中国のレアメタル資源の開発に、日本企業を参入させる約束を、取り付けたのだろうか?東シナ海でのガス田開発にからんで、日本側が主張する領海線を、認めさせただろうか?
メディアを通して見る限り、中国が、この「台湾住民投票への不支持表明」に、匹敵する譲歩を見せたとは、到底思えない。
父である福田赳夫氏の首相在任時のように、「日中友好」を唱えて、笑顔で握手すれば良かった時代は、とっくに終わっている。日本と中国は、パートナーであると同時に、ライバルでもある。友好ムードの演出以上に、シビアな外交取引が必要だ。
今回のような訪中では、国民の間に、政府の「弱腰」批判が高まり、日本国内の対中強硬派が勢いづいて、冷静な対中外交を展開することが不可能になる。
福田首相が、本当に、日中友好を望むのならば、一方的に譲歩した上に、本質的な懸案を先送りして、表面的に笑顔を振りまくだけの、「キャッチボール外交」は、止めるべきである。
資源を輸入に頼る日本にとって、中国の資源独占政策は、深刻な問題である。
さらに、資源への極端な先行投資は、中国経済にとっても、危険である。10%以上の成長率を、永遠に維持できれば問題ないが、それは不可能だ。
低成長に移行する際に、今の資源への投資が、巨大な不良債権になる可能性がある。株と不動産への過剰な投資と相まって、中国経済の急速な失速を招くかもしれない。
そのような中国のバブル崩壊は、日本経済を失速させ、さらには、世界経済全体に、大きな悪影響を及ぼすだろう。
日本政府は、中国に対して、現在の資源囲い込み政策を、改めるように、説得するべきである。それは、彼らが思っているほど、賢いやり方ではない。
福田首相は、今回の中国訪問で、この問題を、話し合っただろうか?
胡錦涛主席との会談要旨や、温家宝首相との共同記者会見を見る限り、資源問題には、触れてもいない。
福田首相は、国連加盟の是非を問う、台湾の住民投票に対して、事実上の「不支持」を表明した。訪中の「手みやげ」だったのかもしれないが、これは、日本外交の舵取りに関わる、相当な政治決断であり、中国への大きな譲歩である。
陳水扁政権と、与党民進党が衝撃を受けたのは、想像に難くない。
しかし、これだけの譲歩の見返りは、何だったのだろう?
中国のレアメタル資源の開発に、日本企業を参入させる約束を、取り付けたのだろうか?東シナ海でのガス田開発にからんで、日本側が主張する領海線を、認めさせただろうか?
メディアを通して見る限り、中国が、この「台湾住民投票への不支持表明」に、匹敵する譲歩を見せたとは、到底思えない。
父である福田赳夫氏の首相在任時のように、「日中友好」を唱えて、笑顔で握手すれば良かった時代は、とっくに終わっている。日本と中国は、パートナーであると同時に、ライバルでもある。友好ムードの演出以上に、シビアな外交取引が必要だ。
今回のような訪中では、国民の間に、政府の「弱腰」批判が高まり、日本国内の対中強硬派が勢いづいて、冷静な対中外交を展開することが不可能になる。
福田首相が、本当に、日中友好を望むのならば、一方的に譲歩した上に、本質的な懸案を先送りして、表面的に笑顔を振りまくだけの、「キャッチボール外交」は、止めるべきである。