KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

HSゴリラ獣×メカゴリラ獣

2012年01月04日 | インディーズソフビ

 



正月三が日も終わりタコもぼちぼち仕事なのですが、街を歩く人たちは多くが私服で
空気がまったり、連休の行楽モードでした。4日あたりは、せわしくにぎやかな年末年始の
空気から徐々にリアルタイムの日常に戻っていき、寒さを急に強く実感する時期です。
この時期はホントにさむい~。起きるのになんぎな季節Death。

このタコブログで時々、現行のインディーズソフビを紹介してるんですが、
最近はソフビを買う前に、自分の身の回りになじむかどうか等よく考えることが多いです。
たくさんのアイテムが出ているんですが、なんでもかんでも集めるのはキャパの面でも
金銭的にももはや無理な話です。そして自分の現有コレクション内でのマッチ感も大事だなと
考えることもしばし。まあ昨年3月の地震以降は安全対策もあるし、
あまりモノがカラフルに身近であふれていると頭がまとまらなくなるので
前より多くは飾っていないんですが。
コレクターのヒトでそんな話も聞くんですが、かつてソフビのムーブメントがスピード感も
あった時期はムチャ食いみたいになっていたのを反省しつつ買う時期になったのかもしれません。
そんな勢いのあった時代のものにはクラシックとして評価できるものも多いですね。

たとえばタケシットさんのフィンクシットとかT9Gさんのランジアスとか、
ストリートソフビようでいて全く違う次元の「リアルヘッド的」ソフビともいえるスタイルを発明した
REAL×HEADさんのミュータントゾーンシリーズ、ZOLLMENさんの禍々しい双生獣バジラ、
タ―ゲットアースさんのヴィンテージカイジュウヴァイナルのミクスチュア的アイテム・ガメルドン
ソフビで悪のミリキをカタチにしたかのようなBEMON双頭巨人など、
今、見てもやはりよくできてるし、飽きがこないな、と思います。
そしてこれらの製品が出てから、すでに時間が経ったものだなと。

常にその時代での先駆的プロダクツ、メルクマールというのは存在するものです。
ゆえに、長年持っていても一個一個に愛着が出るかということはやはり重要だなと
考えるにいたったわけで。

ぶっちゃけブログなどやっているとある種の独特な病にとりつかれるものです。それは
どうしても発売した直後はソフビ関係の知人との話題にのぼる新製品としてブログに
載せようと思いがちになるもので、しまいにはブログに掲載するために買うと言う
世間でいう「買い物症候群」的な状態になるものです。斯様に速度消費者のように
なっても結局は、モノを手にしてココロが豊かになるかは、愛着がわくか次第。
きっとモノを自分のものにするのは、入手した段階で「心の中の
カートに入った」だけで、所有段階まで確定してないのだと最近思います。

といってもいつもそうはいってられないのがそのソフビのセカイの実態です。
抽選で当たるソフビなどだとまず当たらないと話にならないし
限定ソフビは先行してまず手に入れなくてはならない段階があるので「自分のものに
できるか考える」プロセスなどさしおき、まず入手こそがオキテのようでもあった
数年前のテンションの高いソフビのムーブメントの頃は斯様にふみとどまって
ゆっくり考えることさえも難しかったかもしれません。
しかし、ここ数年のインディーズソフビで
多彩な製品が出てきて手にしてきた中で、自分はどれだけソフビに満たされたのか、
あるいは、どこまで満たされればいいのか?その答えはまだ出ません。
ただ、確実なのは一般のプロダクツに決してあらざる、枷のない発想や作りの
インディーズソフビならでは出たというような製品を手にした時は、常にココロが豊かになり
それが持続しているものだと思います。

。。。とまあ、色々過去の反省などしながらじっくり自分になじむよう
モノを集めていくと自分の本来好きな製品ラインもおぼろげに見えてきて、ほんとうに自分に合う、
流行や話題など一過性でないものを手にできた時は愛着もまた
ひとしおになる、とタコも昨今つらつら思うのでした。
それだけソフビのシーンがなだらかに落ち着いてきたということなのかもしれませんが。

てなわけで11月にHSさんのゴリラ獣を掲載したんですが、
今回はそのライバル?キャラとなるHS製品第2弾、メカゴリラ獣を紹介。
こちらは2011年5月にリリース開始した第1弾・某鉄人風カラー。

抽選に当たり、購入できて手元にやってきてから半年近く経過しているんですが、
当時、販売抽選に応募した身近のソフビファンの友人やイベントで会う知人などにも聞いた
のですが当たっているヒトがどうも居ない。その後も何回か新カラーや頭部の変わった新ver.の
メカゴリラ獣のバリエーションもどんどん発売されているものの、あいかわらず誰も身近では
当たってない。海外のファンサイトなどを見ると、どうも生産分は海外のお客さんにメインで
出回っているようにも見えます。

そんなわけでそんなアイテムをあたかもドヤ顔で載せるのは無節操にすぎるだろうと思って
控えていたところ結構経ってしまいマシタ。HSアイテムはその後も毎回応募抽選に
ものすごい数の希望者が殺到すると聞きますが、
ロボット怪獣としてのビジュアル、造形と、このメカゴリラ獣はゴリラ獣に続きよくできています。
ソフビ界のここ数年のアイテムではやはりこのインパクトは一過性の人気にはとどまらない
「モノとしてのデキ」が裏付けとして存在するいわば「本物」ということで、一度は紹介しないては
ないなと思った次第。



造形がシャープながら武骨さも兼ね備えたメカゴリラ獣。どうも昭和の少年雑誌グラビアに
紹介されていた挿絵のロボットゴリラをイメージソースとしたようですが、
そこに独自イマジネーションを働かせて製品化したロボットソフビTOY。
現代的な造形ラインで製作されており、随所に独自の設定をディティールとして
織り込んでいる本品はオリジナルソフビといって申し分ないでしょう。

2009年の発売時では単体だったゴリラ獣の世界観を2011年、突如広げた強敵キャラです。
特に顔の面取りが良く考えられており、普遍性のあるデザインで
古いような、新しいようなレトロフューチャーなロボットソフビとしてのビジュアルインパクトと、
昭和レトロな設定をカタチにとらえ落ち着いたフォルムの双方の印象を見る者に与える一品
となっております。

1期カラーにはおまけとしてメカゴリラ獣よりも軟質な塩ビで作られた
「バンザイ日本兵」人形が付属。万歳やっててゲートルまいてるから日本兵ですよね?
何か気の毒な忠誠心に呪縛を受け戦後もアナーキーな
戦いを続けているのかもしれない兵隊さん。
南方の孤島でメカゴリラ獣の製造をしているマッドサイエンティストに酷使
された狂信者の一人なんでしょうか。メカゴリラ獣に持たせるとメカゴリラ獣とバンザイ兵
さんとのストーリーがいろいろ浮かんでキマス。



おまけその2・「人類が手にしてはいけないミサイル」。
マークが時節柄、超ヤバいですけどlこのご時世、こんなものをつけてしまう思い切りがイイ。
レトロ寄りなメカゴリラ獣ののキャラクターがこのおまけの付属により
妙に現実と地続きなリアルタイムの緊張感をはらんできます。
マスプロダクツではありえないモノを作るという
インディーズソフビの面目躍如というところDeath。



メカゴリラ獣はマッシブなフロントもキマってますが、サイドビューも流麗で見どころのひとつと
なっております。
60年代のSF映画にあるようなラインです。ゴリラのロボットなので、タコはメーカーさんのHP
で紹介されている製品の姿勢より若干猫背気味の前傾気味で置いてます。

リアビューもシンプルですがついついバックパックとかつけてしまいそうなところをあえて
抑制を利かせたようDeath。やはりそのシンプルさは本来、南極の特殊鉱物採掘用か何かの
目的で開発されたので。。。おっと。



メカゴリラ獣の武器は当然、ゴリラ獣にも持たせられます。
「ゴッホゴッホ」 ゴリラ獣がミサイルをマルサンのミニ恐竜を変異させるのに使います。
これで無名の怪獣も日本が誇る超有名版権怪獣になれるかも?
変異したら、さっそく生みの親のゴリラ獣と戦闘開始だ!

 目の渦巻きグルグル模様は類推するに、たぶん対ゴリラ獣への催眠光線発射ユニット
でしょうね。
うっかりゴリラ獣がメカゴリラ獣の頭部を見たら最後、催眠光線でいいなりに!てなところ
でしょうか?
ゴリラ獣、ヤツの目を見るな!!
思うにメカゴリラ獣はその本体のパワーを発揮せずともアイビームと手のミサイルだけで
相手を封じることが可能でないでしょうか。実際にはくんずほぐれつの戦いにはなかなか
いたらなそう。
そういえば腹部の赤い部分についてるのは砲座だろうか。これだけの武器を揃えていると
かなり強力ですね。


ゴリラ獣と、タコブログでは毎度登場のいわき市ハワイアンセンターから疎開してきた
フラガールおねえさんとパチリ。
そしてメカゴリラ獣のマドンナにはこんな感じのヒロイン(もちろん悪のエージェント)が似合いそう。
これはFETISH MODEさんのキャラ。うっかり近くで命令してる間に被曝しちゃいそう
なのでラジオアクティブ対策も万全な特殊ラバースーツ、みたいな設定DEATH。

南洋の島で今日も島の棲む恐竜たちと死闘を繰り広げるゴリラ獣。
群れで襲うゴルゴジラーズ相手に苦戦中!「ゴッホゴッホ!!」



ゴリラ獣強い!でも、群体で襲うゴルゴジラーズも執拗に食らいつく。
ゴリラ獣、SOS!!

突如、南極方面の空から飛来してきた謎の黒い所属不明輸送機のハッチが空き
島に降下してきた青い機械の猿!
ゴルゴジラーズもヤツの駆動時に放出される機体温度を接近とともに体感し、
ヤツにえもいえぬいきものでないモノ特有のみなぎる殺気を本能で読み取った!
「グオー!!」
怪獣の彼らにはわからないが、近づいてくるマシーンの猿の手には、
全生物を抹消しかねない、とってもアブないミサイル!



後ずさりするゴルゴジラーズ。
そして、自分に似た姿の機械の猿に驚愕し凍りつくゴリラ獣。ヤツに驚いたのではない。
何者も恐れず挑みかかっていく孤島の王者である自分が
本能で接近を踏みとどまったことに驚いていたのだ。



青い機械の猿に近づいたゴルゴジラーズの何匹かが突如、
狂ったように仲間割れを始める。



脊椎動物の視覚から入り大脳辺縁系に働きかけるのであろう、
生物には目視できない謎の催眠光線を発射しながら、
戦わずとも、ゴルゴジラーズの群れを蹴散らしていく青い機械の猿=
メカゴリラ獣。

見えない力で仲間の何匹かが失われ、機械の猿がもたらした事態を察し逃げまどう
ゴルゴジラーズ。
感情をもたない冷血動物には本来見られない、異常な光景だ。

笑っているような表情でただ仁王立ちして触れることもなく、怪物たちの共食いを眺め
サーチアイに映る現場の視覚データを収集、高速で演算処理して
データ化し何処かの場所に転送している、青い機械の猿。



ゴリラ獣との戦いで倒れた、また青い機械の猿が指も触れず頭を狂わせ共倒れに導いた
ゴルゴジラたちの骸が転がるジャングル。猿同士がぽつんと佇む。
機械の猿は、修羅場となった現場映像を遠隔地に居る主人に転送完了して
スリープモードに入った。

沈黙する青い猿。
はたしてヤツはゴリラ獣の味方なのか、敵なのか?

全ての生物に対して宣戦布告するかのごとく
独裁者が体に巻いた銃弾ベルトの弾のように鈍く光る鉄の牙が、動かない足元の骸を捉えて
冷酷にせせら笑っているかのように見えた。。。

獲物は、掃討すべきは、このセカイの全て!!

そしてヤツの電子頭脳のスクリーンモニターに投影される掃討範囲指定上では
この南洋の島の覇者、自分の傍らに今、立って咆哮し威嚇する、ゴリラ獣も含まれていた。
「適用範囲、ただし可能な限り、捕獲のこと」
鋳鉄の軋むような駆動音と電子頭脳からもたらされる威嚇音。
冷戦時代の終了頃に原発事故であえいだウクライナで製造された
やや旧式の多層配列ワードプロセッサがもたらす、青い猿の疑似感情は
電子音の奇怪な咆哮として外部に送りだされる。
この場所では実に不似合いな電子音が漆黒のジャングル内にこだまする。。。
ゴリラ獣とメカゴリラ獣が今、初めて対峙した。

とうとうライバルキャラが登場したことで、HSさんの ゴリラ獣が展開するソフビセカイも急速に
広がりを見せています。ゴリラ獣がリリースされたときに、敵のメカゴリラとかオリジナルもので
出たら面白いんだけどな、とぼんやり思っていたのですが、しっかり実現してしまいました。
別ver.の頭部がついたメカゴリラ獣も年末にゴリラ獣とのセットアイテムで販売しました。
よりレトロチックにゴリラの本来ある位置に目が寄っている2号機?改造?メカゴリラ獣。
そして原型がすでに発表されているゴリラ獣よりも大きいティラノサウルス状の怪獣。
2012年も新たな展開が予期されるHSのソフビセカイはどんな感じでイマジネーションを
カタチにしていくのか。



現状では抽選販売のハードルが非常に厳しい点がファンにとってミリキある製品としての
関心をいやがおうにも高めているような印象も一見ありますが、現物を見れば
それだけで醸成されたものでない。
やはり現物のデキから悪役ソフビとしての普遍性や神話性を創出したアイテムなのは確かです。
ゆえに、より多くのソフビファンが所有できてその出来を共有できるとベストなのですが、
とりもなおさずメカゴリラ獣の投入は本年もHSさんを引き続きインディーズカテゴリーの
TOYファンにとってこれからの動向に注目すべき一社としていくことでしょう。

【大都会PARTⅢ爆破・破壊MIX①】

http://www.youtube.com/watch?v=j78UT6t-VSk&feature=related

【西部警察 無防備都市・前篇】

http://www.youtube.com/watch?v=HRKJeC43GbE&feature=related