KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

THRASH OUT×ぶたのはな

2010年06月27日 | イベントルポ


~ミッションスタート~

S隊員とカイジュウたちにより進行する謎の部隊の行軍は深夜、
昭和の学校の木造校舎を思わせる黒くツヤっぽく輝く木目の壁で覆われた
ひみつきちからスタートした。
紙やダンボールで作られたマシーンたちはいずれも
癒しの戦いのプロフェッショナル…無数のS隊員とカイジュウたちの
冒険は極彩色の迷彩をまとい、覗き込んだ者たちを思わず
とりこじかけのあけくれにする.ヤツラは百戦錬磨のいずれも猛者ばかり!
そして、そのひみつきちの名は…(突然勇猛なマーチがかぶり、途絶える音信)

このあとの情報が必要ですか?(スターシップトルーパーズ風アナウンステロップ)

梅雨明けもまだというのにすでに真夏の日照りの下で
すごしたのんびりした夏休みの永遠の時間。
そんな過去の時間を思い起こさせるような紙とダンボール、PVCの祭典。
これは訓練ではない、今度は戦争だ!いやアートではない、今度は工作だ!



ひみつきちなんで、ここがどこか書けないのがいかにもはがゆいが、各師団とも
無事に現地到着合流されたし。ここは一見の価値ありですぞよ。



いつか子供の頃に見たようなカイジュウたちも
とにかくヘルメットと防護服を着て
S隊員にコスプレ。今じゃカイジュウたちも同じユニフォームに身を包んだ戦友だ!
そして紙のロボット、いつか自分も作ったようなアイツとも再会。
そういえばソフビたちの基地とかお人形のおしゃれルームとか
ケーキの箱なんかで自作したことなかったですか?





バックのライオンみたいなのに注目。これは新作か?!
「◎度★大作戦」?
今回の限定品、マタンゴにつづいて東宝アイテム続投カナ?ここは続報期待。
外人さんたちもoh!と注目してたな。

マタンゴもこれまでいろんなメーカーさんでソフビ人形化されてきたけど
ぶたのはなver.はけっこうリアルでいつになく重厚な仕上がりでした。
ケロニアもだけど植物カイジュウは表面処理スプレーワーク等でいい味出るなあ。








おなじみガーガメルメンバーによるカスタムS隊員競作。
Katopeさんのは4日間かけたんだそう。
池田社長原型製作によるS隊員はぶたのはな画の再現度も高いですよ。





ほんの数十センチ四方のスペースの中にもみっちり
作りこまれた宇宙船やS隊員たち、紙とPVCの森羅万象が織り成すジオラマが展開。
「砂の惑星・デューン」の一場面みたいなきわめて個人性の強い作家性や
趣味度の高いSF映画の作りこんだ1シーンを切り取って見せられたかのよう。
そう、紙から切り取られて作られたぶたのはなさんの創作的日常が
この場所に凝縮・構築された。
これぞ誰もみたことのなかった真・ぶたのはなワールド?!

常日頃、ソフト焼き玩具のカイジュウたちには紙の建物がついていたけど、
きっと今回はそれをフルボリュームで
ぶたのはなさんの脳内に広がっている背景としてお客が目撃する場面となった…
というところか。

お客さんが会場に入ったとき、おおー~!と、このショーケース内を
のぞきこんでいたのが、あたかも未来都市を始めて目前に見た子供みたいで
反応がアメイジングでした。



新作?注目ポイントその2.
ウワサの「巨人」、原始人の女の人。
ぶたのはなさん本人らしき交換頭部?も。



今回のイベントのために1ヶ月間のぶたのはなさんの苦闘の後が
ぶたろぐにも記されているのだけど、そのゆるやかなれど
けっして安穏でもなかった軌跡が
会場にあったこの道具類の展示にもうかがえるトコロ。
画材や道具を買い足しても大きい作品を作り始めるとあっという間になくなり、
また買いに奔走…なんてハナシもぶたろぐに書いてありましたね。

ソフビを塗ってても、Vカラーがせっかくのノリノリで塗ってる途中で
切らすのはじりじりするよね。かいおきかいおき。
ぶたろぐで前日までの工作の流れを読んでいくと2倍楽しめそう。



当然ぶたろぐに載ってる、今回の作業工程とその間の
ぶたのはなさんの日常をつづった絵手紙?風イラストも会場で原画販売。
まだまだいい絵がたくさん残ってましたけどここから先は早いもの勝ちです。





会場では似顔絵企画に果敢に挑み、次々とお客さんの似顔絵を
仕上げていくぶたのはなさん。
基本、その工程は写真に見るように音速を超えてるけど、
女の子を描くときはちょっぴりじっくり慎重な筆運びでした。
でもとにかくみんな似てたな~
この似顔絵はソフビ関係イベントではおなじみとなったFIG‐LABのドン氏。
「ついったーのアイコンにするとイイネ!」なるほど。とってもりりしいネ。

この企画は初日のみの特別企画。
描いてもらうにはエビスビール缶4本を持ち込む、というユニークルール。
エビスはタコも好きですけど(キングダムのLEOくんも前にブログで好きつってたなあ)
ぶたのはなさんはエビスという銘柄自体が好きなんだそうです。なんかわかる。

ちなみにガーガメル池田社長「クラシックラガーがイチバン美味いっすよ!」
池田氏は口元にピリッと来るホロニガ系ビールがフェバリットなんだとか。
飲み比べてみっか~。



そしてドン氏とおともだちが見せてくれた、すてきでなぞのレアアイテム。
思わず皆で見入ってしまったアジアの異国の劇場用ロビーカードは
台湾製の特撮ヒーローらしい。日本のXライダーを現地で見よう見まねで
作ったパチ映画ですね。これはハヌマーンとライダーたちが共演する有名な
ヤツとも違うなー。海外ゾッキ特撮に目がない自分も見てない謎モノ。オソルベシ

右のカニっぽいのは仮面ライダーV3のヨロイ元帥の写真を見てつくったのかなあ。
台湾の自家製キグルミってライダーマンでもキングダークでも
紙で作ったみたいで、今回のぶたのはな展に通じる手作り感がいい感じ。
こういう会場に、また引き寄せられるものなんですなあ。
怪人もひょうきん族のコントに出てくるヤツみたい。

左下のアナーキーな指ポーズでなにやらテンションあがってるのは池田社長
「端がやぶけてるのも含めて、いいっすね、今度はこの映画のソフビ作るかな!」
なんか流れがたんにパチモノ好きの集いみたいになってるな。こういう瞬間も楽しい。



またまた新作?注目ポイントその3.
これはヘルメットオフのS隊員?ソフビになってるみたいなので
ぶたのはなさんによる新規造形品か?








グロービイ飛行機ならぬグロービィロケット。
顔が完全にタコでなくぶたとしてペイントされている…!





買い逃したぶたのはなさんの旧作ソフビもここでいろいろ買えますよ!
ひみつきちの出来事だからこれ以上は会場にこないとひみつだけど、
これだけ甘美なひみつだから
もっと多くのヒトに教えたくもなるものサ。どんどんこのすごいひみつきちを
ひろめよう。そしてここに載せた映像は活躍のほんのごく一部にすぎない。

あとはその目でS隊員とカイジュウたち、彼らの乗るひみつへいきの雄姿を目撃せよ!



おまけ。これは前回のTHRASH OUTぶたのはな展で撮影したんだけど
オリジナルのS隊員・全身。30㎝くらいあってデカいよ。
今回の展示では10年以上前、製作当時のメイキング風景も
レアな写真がたくさん掲示されてます。
こちらもぶたのはなさんファンには必見というところカナ?
会場に行って驚きはつきないと思います。


コスモナイトα ザランG

2010年06月07日 | インディーズソフビ
パチサミルポも途中ですが時系列的に
こちらが先なので本日はこちらの記事をアップしておく。

この土日は東京各所でいろんな物販があったんですが
こちらもそのひとつ。
江古田のソフビクルーザー・コスモナイトαさんで発売されたザランG。
TV特撮の草分け的番組の第1話に出てくる
古代怪獣カラーでYODA氏が自ら塗装。
BEMONウェアに出てくる悪魔パズズにもどこか似ているアイツです。
けっこう色使いに苦戦したらしくこってりとした
ニブ目のブルーになりました。







右が通常版。左の拘束具を付けられたような
姿のザランがシークレット版
タコ「へえー、シークレットって
この紙のマスクにプチプチを巻いてるのが仕様なんですか!
トラッシュですね!!」YODA氏無ごん。。。



ドガジャーン(藤子不二雄A風効果音)これが
シークレット版ザランGだっ。
「一つ目な顔で共通点があるので
某人形アニメ冒険映画に出てくる巨人風に
顔はフレッシュ(肌色)、胴体は獣風に色数を増やして
変化をつけてみましたとのこと。





夜の帳が落ちる、異形の者たちがのぞくショーウィンドウ。
訪れた人間たちが覗き込む。そう、自分らこそ見ている側と思っていても
逆で、実はショーウインドウの中の彼らに逆に品定めされているのだった!


パチモンサミット2010夏

2010年06月06日 | イベントルポ


ようかいけむりといえば有名駄菓子グッズだが、
「エレキ妖怪けむり」なんてのもあるのだ!

こんな事実を知っても人生に大きな何かをもたらさないけど
ちょっぴりシアワセな気がする。別に誰にいうでもないけどシアワセ。
いや、知らないより、絶対人生が豊かで楽しいぜ。
「パチモノ」とはそんなイリーガルなミリキを放つ
存在に気づいたヒトだけをほのかな至福にいざなう
非正規品と正規品の間に咲いた、
見る者の知的好奇心を揺るがすあだ花なのかもしれない。
そしてそんなちょっと知ってるとシアワセなパチを密かに愉しむ
仲間内の場があったりするのだ。



新宿ロフトプラスワンのエントランスゲートに拘束された
PICOPICOさんのベッコス君。
中のPICOPICOさんはこのほの暗い地下の迷宮にいずこに?!
ベッコスはいつしかYOUTUBEでもトイイベントでも目撃される
存在に。異端であるカイジュウがあまりに陽の当たるセカイに出てしまい
パチセカイの死海文書の記述に触れる行為として
幽閉されてしまったのか!。。。てな「つづく」みたいな感じで
いよいよ7月のスーフェスでスタンダードソフビベッコスも発売だ!

パチモノ帝国と化したロフトプラスワンの地下では
謎ヒーローやパチ怪獣を巡って秘密結社のような
人々によりどのような秘儀が展開しているのか!
彼らの手には一般人には版権怪獣と一見見分けがつかないが
いかがわしく、あやしげな存在のソフビが握られている!!
そしてその内容は今回もわれわれの期待をうらぎらず、
我々をパチのセカイにいざなうのだった!

年に2度のパチモン好きにはこの日は忘れられないという
夢のようなゾッキ・パチキャラのスーパーお祭りイベント、
パチモンサミット2010夏が開催!
タコもさっそく行って来ました。あいかわらずアカデミックかつ、なんともユルい
昭和のパチモノ図像やあやしい業者が夢を追ったパチグッズを解析する
トークを堤・KEY・唐沢三傑が展開。

集ったパチファンたちは旧交を温めつつ、また美酒を酌み交わしつつ壇上のOHPに
映し出される数々のパチグッズに高らかに笑い、しばし平穏な日常では
見ることの出来ない刺激に大脳辺縁系をしびれさせるのだった。

そしてトークの後には縁日の屋台のノリで
インディーズメーカーが集結しての薄暗がりの下、裸電球の
ライトアップで展開されるやみなべチックなソフビやグッズ物販大会と
いつものモンドビザールゴージャスなパチサミが展開。
今回で11回目、足掛け6年経ったそうです。
早いもんだなあ。

毎回、こんなことばっか言ってるけど明日も朝は早よから
仕事で打ち合わせなの~。お前でないとと呼ばれてるうちが花~
てなわけで会場の熱気が少しでも
伝わるカナ?ということで簡単なコメントといっしょにまずは
気になる物販大会の写真をドゾー。

物販はバタバタしておりタコも買い物しながらなので
そそくさと撮った感じですが、いかにもカオスな会場の空気を伝える
仕様とでも解釈していただきたく、ひとつよろしく~。




イラネナさんのブース。
マルブル当時カラーの再現にこだわるのあまり、ガラモンに続き
今度はカネゴンを塗装。さらにおなじみのカードモンスター3匹を
カネゴンカラーにしてしまったのだそう。
ベロシトロンさんとコラボ、グールのイラネナカラーver.も出てたど。
こういうGOTH・ホラー系カラーを塗っても上手いですね。



今回トークではソフビのネタも充実。
KEYさん所蔵のもっともマニアックな昭和のオリジナルソフビ、
ヨネザワ怪獣シリーズの現物を前にしての徹底解析も聞き所でした。
これはトークのルポのほうで細かく紹介できたらと思います。
写真は怪獣ヘルメット。表面の塗料がすっかりねばねばしてて
とてもじかには触れられないらしい。





ゲボラ!ターゲットアースさんの限定品。
先日、ターゲットアースさんは新作として
ゲボラとクトゥルーが融合したゲボラの進化系ともいえる
「ゲボルフ」を発表。モンド&チャイルディッシュな造形で
ソフビファンの度肝を抜いたばかり。
そしてクトゥルーも近日製品化を控えているのだとか。




サプライズ参加したBLObPUSさんのブース。海外メーカーとの
コラボレーションが続いていますがこの重厚でジャンク&スーパートラッシュな
ヤツの名は「DAIGOMI」(ダイゴミ)。メーカーさんはグーモンさんと
言うらしい。スクラップが生命を得て
活動しはじめた系の公害怪獣設定らしいです。全身にリアルな
スクラップや人間らしきものも取り込まれ、手で全身を回して
表面のモールドを眺めて楽しめる、また実景をバックに置くと
あたかも怪獣映画のプロップみたいに楽しめる1匹。






今回はさきに通販を行ったMUTANT VINYL HARDCOREさんとのコラボカラー
塗装ver.の「SLUDGE DEMON」も販売。能面に舞台の幕に見立てたような
彩色処理がオリエントチックでしびれるアイテムなんだが
うっかりタコは通販時に見落としていたのでうれしい敗者復活購入になったDEATH。





ザリキング!ヤモマークさん。一見リアル系造形だけど
ツボをおさえたユルさも適度に持ち合わせ、モロどレトロな彩色。

ザリガニ、カブトムシという少年の夢ともいうべき
強い甲殻動物の2巨頭として合体させた怪人キャラとして再創造することで
夏休みの陽が落ちるまで狂ったように遊びつづけ
変身怪獣番組を見つめながら夕餉を迎えたあの頃に
エントロピーを引き戻したかのような仕上がりの一体。
あの飼ってたおれのザリガニ、水槽を夜中に這い出て脱走して、どこへ
旅立っていったんだザリガニ。水分がその身から蒸散する前に
無事水辺にたどり着けたんだろうかザリガニ。
お前がソフビになって帰ってきたんだ。。。
そして今、呼んでいる。今こそ汝、陽が落ちるまで
我と戯れよ、と。

前回のダイオウグソクムシに続いて
ぜひ手にとって味わっていただきたいとよどみなく思うトコロ。



ヤモマークさん関係の怪人図鑑やコミックを手がけている
いつもの絵師のおねいさまが完成したばかりの新作イラストを披露してくれました。
たとえ昆虫怪人でも想像力のあるヒトならこの通りイケメンとして描けるのですね。
仮面ライダークウガとかでも出てきそうなシンプルな
デザインラインが絵になっても素敵。



こうして見ると今回新作ソフビ多いなあ。なんか活気あるじゃないか
インディーズソフビワールド。ポップソーダさんのブースでは
killer Jさんのニューカマー、ジャンゴパチサミ限定カラーがお目見え。





マーミットさん、WOMBAT TOYさんのブース。
ジャンカーVは五体あるから「V」なのだそう。ジープヘッド、
デルタヘッド、森かつらヘッド、ガスパルヘッド、クレイジーヘッド、
たしかに5つのver.が出ているな。キガツカンカッター!!

赤松和光社長渾身の25年ごしのリメイク新作、H・Pラヴクラフトの
小説キャラ・グールのレトロ塗装版も販売。おねだんもデビューカラーの
ゴリゴリに凝った塗装より簡便になっており、購入しやすい
設定だった模様。この地下の秘儀めいた場所で
グール買うのはぴったりかな~と思ったけど早々に売り切れた模様。
赤松オリジナルはさらにハエ魔王のデザイン画がカーズワークスブログに
掲載されており、仕上がりが気になりますね。
オリジナルソフビをじっくり楽しんでつくっている様子がうかがえます。





山桜さんも新作。進行中だった半魚人系怪人ソフビが完成。名前は
先日のスーフェスではまだなかったけどついに魔人魚(マジンギョ)に決定。
今回はお披露目…という感じでブラインド袋に入れて当たると手に出来る
仕様での販売でした。



FIG-LABさんのブース。こちらで展開している
VICTIM=犠牲者フィギュアが
物販の告知OHPで流されたときに受けていました。
それにしても怪獣や怪人に襲われるスーツのサラリーマンという
ポップアイコンは万国共通なんですね。
あっ、ワルボーンのなんかいい感じな一品モノがあったのね。
今写真をアップしていて気づいた。
後ろでいたずらしてるお茶目さんはナニワの某液体超人ショップさんです。





マウント工房さんのブース。今回はビリケンさんの
ファラオスを販売。手づくり感が横溢し塗装もプラモ系趣味人
ならではの細かさで好き者のソフビファンに好評な
ミニソフビセット「リトル倶楽部」のオリジナルイラストが
置かれていたんですが、

ヒロイン?「ゆかなタソ」のこの絵は萌え度満点なので掲載。
いみりさんでなく努さんの描いたファラオスも
この会場でしか見れないぜ。

前回もパチ怪獣プラモの製作レポートを
本人のトークで展開し好評を博した努さん、今回は少年マガジンに
昭和当時連載していた高森朝雄(梶原一騎)原作、ウルトラシリーズや
ピープロ作品のコミカライズで一人者の一峰大二氏の画による
「キングコング」の漫画を紹介。現在では版権的に公開が難しく
なかなか全貌が知れない
大伴昌司氏のグラビアや一峰氏の漫画の双方を当時のマガジン誌面の
コレクションからOHPで詳説、非常に興味深かったです。
一部ですが、続くトークのルポのほうでも紹介したいと思います。