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マーミットさんの3月通販限定品のリリースをいただきましたので、さっそくご紹介~
今回は円谷系キャラやプラ系オリジナルなどのSF宇宙アメージング系というんでしょうか、
光線銃を持ってるエイリアンだったり宇宙を股にかけて戦う冒険ヒーローだったりそんな変化球的なキャラが
集結してまたまたにぎやかです。各商品は3月31日受注締め切り、6月下旬発送予定です。
ミラーマン(税込み6825円)全高約30センチ。
スーツアクターの西条満さんも絶賛のプロポーション。スーツのしわや生地の合わせ目など
細部にまでこだわり抜いたディテール。目はクリアー仕様。原型は永田武氏が担当。
上写真の塗装版以外に未塗装キット版 (税込4725円)もあり。
怪獣天国 アンドロメロス2期(税込5250円)全高約23センチ。
ゴーグルに目の彩色の入った新バージョン。つい最近タコも全話見返したけど、いろいろ
面白かったですよ「アンドロメロス」。
メロスたちの乗ってる宇宙船が戸締りが悪いのか年中留守中に敵に侵入されたりとか、
回想シーンと現在のシーンの見分けがつかなかったりして話がよくわからなかったり。
一週間で1話完結というトリプルファイター形式なんですが一回数分の帯番組なのに
回想シーンが妙に多かったりとか。
現場もバタバタしながら作ったんじゃないかな。
スターウォーズのチューバッカ的ポジションのキャラを千葉繁氏が声を当てているのも
びっくり(さすがにスーツには入ってないんだろうな~)。
人気敵キャラのジュダがかなり早いうちに倒されるのは驚いた(のちに復活するのですが)。
そして最終回に現れたラスボスのビジュアル。。。
そんなツッコミどころが多いのはさておき、キグルミのみで構成された
キャラクターたちの集団劇はそれだけでもミリキがあり、コンテンツとして新機軸を
生みだす可能性も多分に持っていたコンテンツであったのではないかと。
怪獣戦艦の登場やメカ怪獣たちなど、ニューキャラクターが矢継ぎ早に出てくるサービス
満点ぶりを前にするとやはりマニア的ににんまりしてしまいますネ。
キャラクター造形は今見てもそん色なくカッコいいです。ちょっとトランスフォーマーや
勇者シリーズのような集団劇でキャラクターの情念の物語を見せる萌芽はしっかり
見え隠れしていました。
今日のTV界ではCG表現で異星の描写やスケール感のある星間戦争の場面などは
描きやすくなっている昨今、「アンドロメロス」のような作品こそ作りやすくなっているのかも
しれない。
メロスたちもいつかウルトラマンたちのセカイで客演するなど、魅力のあるキャラクターに
見合った出番を是非作ってあげてほしい気がします。
怪獣天国 アンドロフロル2期(税込5250円)全高約23センチ。ゴーグルに目の彩色の入った
新バージョン。フロルは今様に呼ぶならドーラー的なキャラですね。
白い全身に天使のような羽根をはやした美しいマスクとビジュアルを持ち、仕草も可憐で
(スーツアクターさんも女性なのですが、これがたいへん巧い。中のヒトの写真も前に
ネット上で見たんですがいわゆる80年代当時でいうアイドル顔のかわいらしい方で
びっくりしました。)このウルトラマンが白鳥になったようなビジュアルに女性の仕草が加わると
驚くほど見いられます。
フロルは東映の名きぐるみヒロイン、ダルニアなどに勝るとも劣らない名キャラだと思います。
見返してみると劇中では確か3度ほど敵につかまるんですが、
1話まるまる縛られて敵キャラ達に詰問されたり、別の話ではギナ様のムチで悲鳴を
あげながら拷問されていたり、森の中で宇宙怪獣の触手に捕縛されたりして、またそれが
困っちゃうような萌えっぷりだったりします。
あと、世間知らずと言うか、とにかくすぐだまされたり、余計な行動をしてメロスたちに迷惑を
かけたり、罠にかかるわで。ヒロインピンチはキグルミで展開しているだけにあたかも
デパHの寸劇のようなセカイで記号化された倒錯ぶりで、いったい幼い子供に何見せてるんじゃと
いう感じの番組ですね。
トラウマになったというか、「メロス」に熱烈なマニアがいるのは本編のフロルの周辺を見るとよく
わかります。そう、シリーズ構成に関わった「てれびくん」のスタッフさんが特撮マニアだったのは
宇宙船の読者の人なら周知の事実といったところですけど、やはり子どものうちから
SFビジュアル世代になるように番組を通して嗜好や耐性などの面でジュニアショッカー隊よろしく
教育していたんでしょうか。
フロルは最後にすごい力を発揮して主人公顔負けで戦うという最近の萌えアニメに出てくる
ようなお姫様属性も発揮したりと円谷ヒロインのエッセンシャルな側面をキグルミという
当時では画期的な存在感の中に全て持ち合わせていたキャラといっていいでしょう。
怪獣天国 ギロ星獣2期(税込5250円)全高約23センチ。ウルトラマンレオ登場の宇宙星獣。
きれいな水色の成形色にメタリックブルーの彩色。ロンと並んで「ウルトラマンレオ」のテーマのひとつである
友情とその別れの時を描くストーリーパターンの一作として人気のエピソードに登場。
トオルになつくギロ星獣を見て、「宇宙怪獣の子どもは成長したら危険なので今のうちに処分しろ」と
ゲンに厳しく言い放つダン隊長の地球防衛の現実を背負った言葉が重くのしかかります。
遊園地での怪獣ショーの中に出てくるキグルミの一体としてまぎれ家族を失って孤独を深めていた
トオルとひととき戯れるという設定がメランコリックでまた物悲しかったですね。
今回の2期カラーはそんなギロのいかにもアトラクション用怪獣的でもあり、50~60年代アメリカSF映画に
でてくるべム(宇宙怪物)的でもある特異なビジュアルをよく引き立てるカラーになっていると思います。
あと、このソフビの目の造形は絶品ですね。
ギロはメシエ星雲人やドルズ星人などと同じで「ウルトラ怪獣的でない」、「レトロSF的」な
ウルトラ怪獣中でもアンビバレンツなビジュアルがまたミリキを放っているのではないかと思います。
怪獣天国シャドー星人2期(税込5250円)全高約23センチ。ウルトラセブン登場の宇宙ゲリラ
暗闇に潜むイメージの黒成型。光線銃も忠実に再現。以前、男性と女性タイプがリリースされた
アイテムですが、これはよくできていますね。もう12年位経過しているはずですが、今見てもとても
シャープな作りのソフビです。このシャドー星人がリリースされた頃はセブンの宇宙人がマーミットさんや
ベアモデルさんから続々とリリースされて、昭和の怪獣ブーム当時では製品化が困難だったアイテムが
ソフビになってだんだん棚に揃っていったのがマニア目線で壮観だった記憶があります。
このシャドー星人もそんな平成のマイナーウルトラキャラソフビ化ムーブメントの真っただ中に発売された一体。
セブンの星人は手下の怪獣を戦わせて自分は等身大のままで戦わず命令を下しているような「チョイ役」的な
キャラが多いのですが、アメリカでいろんなマイナー映画のキャラクターがガレージキット化するのと同じような
意味合いでマニア敵には棚に揃えたい立体化対象に見えるのだろうな、と思います。
オリジナルソフビ 恐怖のバルデン星人1期 (税込5250円)全高約22センチ
オリジナルプラモをモデルにしたソフビ。コゲ茶の成形色。通販初登場。
さきの1月スーフェスで新作発売されたばかりのスタンダードバルデン星人が
早くも受注品としてお目見え。当時モノプラモのパッケージカラーがウレシイですね。
これで、以前発売したスタンダード版マグラン星人と色が合いましたね。
しかしアンドロ星人といい、このバルデン星人、仲間のギラン星人、マグラン星人といい、宇宙人なのに
妖怪的ですね。光線銃を持っていることでかろうじてSFの記号内にとどまっているのですが
どうも「はらだし」とか「ぬっぺらぼう」といった妖怪的なイメージが漂っています。
昭和のこの時期はテレビまんがに怪獣ものも含まれていたように、SFと怪奇もごっちゃに
商業的記号としては同じもののように扱われており、このバルデン星人らの出自も怪奇キャラクター的な
記号が入ってカオスな昭和ならではのイマジネーションの中から生みだされていたのではないか、という
印象が強いです。
もし成田亨氏のようなクリエイターが日本的エイリアンの無機質で洗練されたビジュアル像を作り上げて
いなかったら、こういうバルデン星人のようなBEM発祥なルックスの宇宙人が今でも日本の
SFビジュアル界を席巻していたのかもしれません。
くしくも今回通販されるシャドー星人とバルデン星人を見比べると
昭和のビジュアルSF界に存在した宇宙人という対象を表現するイメージの幅を見るようである、というか、
当時双方が同次元に存在していたという点が興味深いですね。そして、いつしか
そこにも淘汰があって、洗練と言う名のもとに集約されていった宇宙人像の中から、次第に削ぎ落されていった
バルデンやマグランといったプリミティブなルックスである昭和的宇宙人のビジュアルイメージというもののミリキに
改めて想いを馳せられる感じです。