間に復刻堂さんのケラトザウルスが届いたり、真頭玩具に
行ったり色々おでかけしていたのですが、ようやくパチサミのトーク
部分ルポ。今回も紙モノパチコレクターの修羅場を垣間見る瞬間が
あったり、パチを集めだしたきっかけに触れるなど、
非常に奥深いお話がパチ三傑から披露されました。このルポは
そのほんの一部に過ぎません。
パチ世界衝撃の事実その1、PICOPICOさんの
われらが諧獣ベッコスがこともあろうに
大手ファンシーアミューズメント資本にパチられた!
「これを見てください!ベッコスそっくり!思わず今回の
パチサミ限定ソフビはこのベッコスの
パチキャラクターそっくりのカラーで
塗ったver.を販売することにしました!」
笑いながら怒りに肩をふるわせ、
ちゃっかり自分の商機へと覆そうとする
スーツオフ状態のPICOPICOさん!
パチをパチりかえすバイタリティ!
いや、陽気なベッコスもとうとう
パチの暗黒裏街家業のダークサイドへと
足を踏み入れ始めたのか?!
で、ベッコスのソフビの足元に置かれている
イラストがそのパチベッコス!そっくしぢゃん!オソロシヤ。
パチ世界衝撃の事実その2!これが今回の入場全プレ品・
パチ怪獣ムチーの元になった塗り絵だ!まあ、
納期10分前に描いた殴り書きのような絵だけど
Keyさんが立体化段階で淡々と忠実再現しているのがなんともウケる。
今回はさらにディープに斬りこみ、
昭和の紙飛行機アイテムのパチ図像も
特集。上画像はその名も「飛べよ!たいやきくん」。
たいやきくんを飛ばしてる男の子と
たいやきくんの飛行に驚いてるギャラリーの
女の子と太った男の子のタッチがふじこ…(笑)。
次は大陸からの渡来品。中身は結構まともなドラえもんの
塩ビフィギュアなんだけど、箱の英字ロゴをみたまい。。。
読めないぞ?「ドレあもん」??
空飛ぶ妖怪の飛行機シリーズ。魔女とかグレムリンとかの
アイテムがあるのはわかるが、飛行機に鎖で巻きつけられてるフランケン
とか首が後方に遅れて飛んでるろくろ首とかなんでもアリになってくる。
下はそういえば中を見てなかった、と所有者の唐沢氏がついに開封して公開
してくれたもの。
まあ、飛ぶ妖怪だけど、
イェンミンなんてマイナー妖怪までラインナップ。
はくそうずって飛ぶ妖怪なの?
唐沢さん「水木センセの妖怪なんでも入門を見ながら
キャラセレクションしたんでしょうね~」
謎ヒーローが描かれた「スーパージェット」。
唐沢さん「パッケージに描かれているヒーローの目つきがなんともいやですね!」
バットマンのペーパープレーンなんですけど
唐沢さん「このバットマン、全身ホウタイを巻いて
なんでミイラなんでしょうね。おまけによく見たら左腕が!
ウワー。ロビンもほとんど投げやりで描いてますね」
前回機材の都合でOHPを使用しては公開できなかった
学研の科学オリジナルヒーロー、インセクトマンの主題歌を
歌詞表示つきフルコーラス再生。
歌う子供たちのインセクトマンにすっかり媚び、たよりきった
ひくつさ加減に会場から爆笑が。
でもこの歌井上ひさし作詞なんですよね。
唐沢氏「どこか歌の調子が井上氏の手がけた
ひょっこりひょうたん島に似ていますね!」
なるほど。
唐沢氏もお気に入りという、当時活躍していた
丸っこい絵柄の絵師さんによるウルトラマンぬりえ。
この方の絵はカワイイですよね。
でも出てくる怪獣が適当、いきなりすごろくのスタートから
「ゴンガ」ってなんだ?
ほんわかした絵柄のわりに怪獣が結構残酷で、
すごろくなのに正月からココロなくも
人食いシーンまであったりする。
左はナメゴンって書いてあるけど絵は全然知らない怪獣じゃん!
ナメゴンの資料がなかったのか?
レッドキングって書いてあるんだが
突撃ヒューマンのジャイロックみたいに角つき!
バルタン星人ならぬバルタン人にパンチをくらわす
ウルトラマン・・・よく見ると周辺で犠牲者が出てるぞ!(笑)
しかも「上がり」で待っている最強のラスボスは
なんでだか魔神バンダーだ!
この会場に来ているお客ならウルトラマンや
スペクトルマンの主題歌や挿入歌などはきっちり
頭に入ってるハズなんだけど、いきなり
聞いたこともない挿入歌が流れ始めて
オーディエンスは首をかしげる。
「ゴリのちょうせんうけてたつ、
グッとにらんだ正義のひとみ、いざ立ち上がれ
スペクトルマン!」
「ひかりのくにからやってきて
フラッシュビームのエネルギー!
すべてをみとおしすべてをたんちする~」
こんな歌聴いたことある?
そう、これは各ヒーロー、そして怪獣たちの
の絵描き歌を集めた昭和当時の本。
でも、絵描き歌どおりに描いた絵が
上のような有様で。。。
ちなみに各絵描き歌は富山敬、森功至など
有名声優さんが歌っている。
表紙の喜んでいるこどもたちの顔、
ウルトラマンと向き合っているラー。
昭和の時代ならではの濃密なテイストが
たまらんなあ。
ちなみにジャミラの絵描き歌が
とりわけすさまじくて会場でも受けていた。
ちきゅうをうらみへんしんし、
もとはにんげんだったのに
みずのないほし いじょうなほしだ、
ふじちゃくしたほし うちゅうのほしは
きけんでみてもむだだった
なみだがでるほどかなしんだ
こころもからだもひびわれた
あついうろこにおおわれて
ひとのこころもいまはない
マッハ50のスピードで
ふくしゅうちかいやってきた
かなしいかいじゅう ジャミラー
ジャミラー ジャミラー♪
パチヒーローが次々と登場する恐怖の
すごろく、「仮面」ならぬ「化面パレード」。
角のあるゴレンジャーとか目つきのあやしい
「フランダースの犬のネロ、マシン刑事999
もどき、ハートマークでなく
ヘンテコなマークの入ったロボコンなどが
登場。Keyさんが酔狂にもこのすごろくを
実際にサイコロを転がしてPLAYしてみたところ、
KEYさん「すごろくのゴールに到達するには
各地点で何回かの確率ですごろくが指定している
サイコロの目を出さないといけないんですが、
ほとんど不可能で、GOALできるのは
まれ。これは何度やってみても
作った人が実際にシミュレーション
してつくってないとしか思えないモノです」。
唐沢さん「このすごろくを『カイジ』の劇中で
使ってもらったら盛り上がりますね」
パチ世界衝撃の真実その3.
カード収集の第一人者、堤さんの報告。
パチ怪獣カード愛好者の間ではヤマプロや
ヨコプロと並び勇名なエスプロのカードが
堤氏のこれまでの調査では15枚とされていたのだが
(堤氏の編著・駄菓子屋グッズ大図鑑DXに掲載されています)
なんとこのたび16枚目のカードが見つかったのだという。
しかしこの調査は、新たな未開封状態の
カードが発見されたものをひたすら買っては全部見ていくわけで、
そのたびにダブりも出る。出るか出ないかわからない
未知のカードを探すあてどない旅、
さすらい人の荒野。もはや修羅道だ!
それだけに未知のカードが出てきたときは
嬉しさはひとしおなのだろうけど。
見たことのない、あるのかもわからない
今日見つかるかも、明日かもってな当時物パチソフビの探索と同じで
奥深いよな~。ちょっと気持ちがわかるYO、シミジミ
さらに堤氏のカードけもの道をいやがおうにも
体感せずにはいられない衝撃の真実その4・
上の毒々しいレタッチが施されているパチウルトラマン
カードは、ハズレ5枚に当たりが1枚という
いかにもパチものらしい、
少ないカードアソートで構成
されているそうなんだけど、このカードが
裁断前にくっついていた状態を並べて再現すると
裁断の端に残っている絵柄を見るとまだ
見つかってない絵柄のカードがあることが
判明したという。
最近1枚、未発見のカードが見つかったそうだが
このほかにもいまだ裁断面から判断し
見つかってないカードの探索が
今後のライフワークのひとつとして
残されているんだとか。堤氏「同じ地域に
当時出回ったカードは全部中身が同じだったので
違う地方のを探さないともう見つからないと
思うんです。何しろカードの種類が元々
少ないからきついですよね、こういう探索は。。。
自分が生きているうちにはなんとかしたい」
そのコレクターとしての
熱い漢っぷりに思わず聞き入る、
オーディエンス一同。
某機動戦士アニメのパチ、「宇宙戦士Gシリーズ」
したじきや転写シールなどいろんなグッズに
流用されているこの宇宙戦士シリーズ。
水雷発射管を目と勘違いして?描かれている
水中用機動戦士や、モノアイが2個の量産型
機動戦士がすてき。
唐沢さん「ダイナミック系の人まで
まぎれていますネ」
トークの合間の休み時間も、パチファン同志が
旧交を温めるなごやかな談笑が会場の
あちこちで繰り広げられていた。
本年4月のスーフェスで宇宙人フィギュアを
販売したブライアン氏を覚えておいでだろうか?
彼が新作を引き連れて会場に遊びに来ていた。
新作はヒーローで、過去に作った2体の宇宙人と
戦う主人公的立ち位置のキャラクターなのだとか。
その名は「GALAXY PEOPLE
The Grappler」。目にはキャッツアイを仕込み
BEM的イメージをより高めている。レジン製。
ブライアン氏のイメージルーツは
日本の中島製作所製・アストロニュー5の
宇宙人ミニソフビなのだという。
確かにプロダクツの雰囲気に
アストロミューのデビル
バドーなどの宇宙人へのリスペクト感が
漂っていますね!2011年のスーフェスでも
販売したいそうなので、気になるヒトはぜひ
チェックしてあげてください。最近ドン氏の
OUTER SPACE MANといい、海外勢の
ALIENキャラクターの上陸が著しいなあ。。。
新たなオリジナルソフビのジャンル
ムーブメントになりうるか、ちょっち
見守ってみましょう。
昨今のパチを取り巻く状況などにも
議題は傾けられた。
Keyさん「片やテレビで人気の
大手版権ヒーローのマスク偽造販売で
逮捕者が出る一方、あのメイドインコリアの
パチロボットアニメとして日本の好事家では
知らないヒトもいないであろうテコンVがデジタル
リマスター版ソフトになって日本でも販売される
などというニュースをネットのニュースで
一日の間に見ることになるこの今のパチ世界の
状況。。。」
今回のパネルディスカッションタイム
議題「パチに未来はあるか?」
においては、パチ三傑がパチモンの収集探索に
いつしかココロとらわれた自らのアーリーデイズを
各人が振り返った。
Keyさん「自分は出身が名古屋なので
パチモンも多く目につく環境で育ったのですが
その世界のバックに裏稼業独特のうしろめたい空気が
漂っているのも子供心にキャッチしていました」
唐沢さん「自分は北海道出身なので物資も少なく
入ってくる情報量も昭和当時では限られていたので
東京にはきっといろんなパチモンがあるんだろうな、と
漫画家になるために上京するまで
非常にうらやましいキモチでいましたね」
堤さん「早いうちにパチの存在に関心を
持っていたのですが、そういう変わったものは
炭鉱の町など物資の少ない場所に廻ることが
多いらしく、そういう場所に行ったものが
見たい、欲しいな、といつも思っていました」
炭鉱の町には妙なモノがあるんですよね。
夢見ちゃうな、炭鉱の町。
パチモンを追い求める夢は昭和悠久の刻から
好事家により培われ、今、パチモンサミットという
同様に好き者たちの集結するイベントにおいて
新たな笑いとサプライズを、時に脱力と
ささやかな発見の感動をもたらす。
そしてその先の未来には新たなパチの創造が
あるのかもやしれない。
パチ三傑による、
新たな探索の発表がもたらされるであろう
次回パチサミにも期待したい。
そして2011年2月5日、
トークオンリーイベントでコアに
パチモンを語り尽くす、
パチサミ番外地2丁目開催へ!
会場は新宿ネイキットロフトにて。
帰り際にKeyさんにお聞きしたら
これまで特撮関係の雑誌等で未紹介の
企画なども発掘でき、この機会に発表したい、との話。
2009年開催の第1回番外地もすごかったよ。
すごすぎてブログには書けなかったけど。
今回も通常のパチサミでは聴けないような
マニア必聴の内容になりそう。お聴き逃しなく。
前売り券発売中です。
そしてロフトプラスワンのパチモンサミット
も開催を予定。
http://www.youtube.com/watch?v=6O7DH8STK8Q
つ【Dinosaur Jr/Grab It】