KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

横浜スチームガーデン サンジェルマンの時計塔

2014年10月25日 | 特撮・SF



10月19日、「スチームガーデン サンジェルマンの時計塔 」に行ってきました。
タコはちょっと遅くに駆け込みだったのですが、古くて新しいクラシックSFの映画を
おもわせるオリジナルスチームパンクワールドにとっぷり漬かることができる
趣味人が趣向を凝らして一つのSF世界観を構築、
大人のコスプレが満喫できる興味深いイベント空間でした。



会場 横浜市開港記念会館の夜景
スチームガーデンが場内で展開された宴の場、
横浜市開港記念会館は内装が映画のセットのようでスチームガーデンコスプレイヤーさんたちの存在を引き立てます。



ブースを出店したKARSWORKS赤松和光氏も蒸気機関世界のコスプレで登場。



スチームガーデンの廊下にスチーム騎士団たち集結。。。の風景。





KARSWORKSショップで売り子を務めていたスチームパンクヒロインは
スチームパンク大好きの赤根京さん。
ショップのアイテムを手にしてモデルさん的活躍も果たしていました。





赤根京さんは、フェチフェスでKARZWOKSブースに立ち寄りスチームパンク装備品を見て
一目ぼれ、スチームパンカー志望でお手伝いすることとなったという経緯がある。
今回の赤根さんのスチームパンクコスは大正浪漫モガ風のアレンジでまとめている。
会場内でも赤根さんは大人気で撮影希望が殺到しておりました。




赤根さんのフォトフレームも販売。
もちろん買うときはサインを入れてくれます。







勇壮な赤いスチーム騎士団
今回は「サンジェルマン伯爵の時計塔」という設定なので、
中世王宮的なイメージの参加者多数。

そういえば赤松氏原作のアニメ「超重神グラヴィオン」の主役・サンドマンも
サンジェルマン伯爵だったという設定なので今回は縁がある感じ。
SF界は時の環が接するところでしっかり時空がつながりますなー。



スチームパンク界の女王 蒸気夫人
マダムスチーム五十嵐麻理さん。

五十嵐さんは名古屋から参戦。ステッキは仕込み銃という設定。
会場では大人気の彼女には撮影の列が途切れず。
キレイな人ですね~。
会場内を忙しく走り回っていたためにキャッチするのは至難の業。



この写真の時点で赤根京さんはすでにコスをキャストオフ状態で
五十嵐さんも残念がっていました。











オリジナルのスチームパンクコスプレに身を包んだ参加者さん。
来場者は400人以上までにのぼり、しかもそのほとんどがゴージャスなドレス姿。





KARSWORKSのブースにズラリ揃ったスチームパンクウエポンズ。



女性来場者も武器に興味があり、「アニーよ銃をとれ」とばかりに
KARSWORKSブースで銃を手にシューティングポーズをとる人が多数。

映画「ワイルド・ワイルド・ウエスト」の一こまのような、
荒くれたちが集う西部開拓時代で可憐に戦うスチームパンク西部劇ヒロインたち
というところか。




ペストマスクを着けたコスの方も来場。
ポーの「赤死病の仮面」ならぬ「黒死病の仮面」というところか。



今回このスチームガーデンのために作られたKARSWORKSさんによる新作アイテム、
スチームパラキート(インコ)とスチームタンクポーチ。
ともにこの世界観に合わせた小道具としてコスプレに一味を加えます。



インコは1/1原寸大でリアルサイズのペットとして使用可能。
蒸気機関でいきもののように動くガジェットペットというところか。
赤松氏によると、SF映画「タイタンの戦い」に登場するロボットフクロウの
ブーボーからのイメージで製作したとのこと。
タンクポーチはベルト通しがついているので腰に着けることが出来る。
フタも着脱可能。実際にお釣りなどを入れて会場で使用。









ソフビもあったのです。
ターゲットアースの宇宙怪獣マリーラ・スチームパンクカラー 
セピアとアンバーな胴色に染まった宇宙怪獣。
これは赤松氏がペイントした個人的な趣味作品で非売品のワンオフアイテムでした。

そういえばウチにも赤い宇宙怪獣マリーラ到着しましたYO。
昆虫のような複眼、ハサミ、ノコギリ歯と70年代テイストの横溢した
レトロソフビ好きにはビビッとくる怪獣の記号を持ったキャラでした。
体表のひび割れ風ウロコがどことなく大協ザゴラ風に仕上がっているのも
パチ怪獣ソフビファン的には見所かも。



ターゲットアースさんの新作ソフビ告知もKARSWORKSブースで見かけました。
ある意味このスチームガーデンにぴったりなアイテムかも。

中世の黒死病が流行した際、不気味な鳥のような防毒マスクを頭部に着用した
当時の医者たちのシュールな姿をソフビ化。
その名もPlague Doctor、「ペスト医師」。発売は未定のようです。
同社はこのほかにも先日のNYコミコンで都市伝説キャラクター?らしきソフビ、
「DIS MAN」を発表したりと色々新たな発想からソフビ世界が始動している感じですね。

驚嘆の密度の中にスチームパンクワールドが構築されていた「スチームガーデン」場内。
レトロSF好きにとって心ときめく冒険が展開する異空間になっています。
会場のロケーションにも恵まれ、来場者一人一人が演じる世界に
イマジネーションが脳を刺激する
面白いイベントになりましたね。
スチームパンクガーデンは次回開催を予定しているそうです。

コミックマーケット85コスプレ特撮編第弐会場

2014年01月06日 | 特撮・SF












コミックマーケット85コスプレ特撮編ですが記事が途中で満杯になってしまったので
第二会場としてこちらの記事に続けます。「艦これ」「進撃の巨人」の記事も
随時写真を足してます。

コミケも終わって年を越し、正月休みにおとそ気分でネットを閲覧して
テレビの「かくし芸大会」みたいな感じで自分の演技や表情を見てもらえるのが
何よりも撮った自分にとっても楽しみです。。。

今回のコミケは正直、どうなるんだろうと思ってました。商業利用のボリュームが増加
してコスプレ広場も徐々に商業的意図からくるサブリミナル宣伝の場みたいな空気になり
ただ一点集中形式になっていくかと思ったのですが、意外に趣味人が多く自分のポイント
をもって巡回しているように見えました。コスプレのみならず、紙モノも企業による同人誌や公式本の購入客は多いですが、自分の目線で廻ることでリスクマネジメントを
とっている来場者が多い気配です。

コミケはここ数年でさらに膨張し巨大になったものの、
来場者の目線で見れば、やはりコスプレは趣味活動の意味合いが大きいということに
ここにきて気づき始めたのではないでしょうか。

コミケとの関わり方が参加する皆の中で、いたずらに一時のトレンドがもつ
狂騒に身を任さず、
「徐々にコミケに何を自分が求めていたか、正直になり、原点に返りつつある」
という見方もできそうなところです。この動きはコミケの本来ある
理念から見ると、健全な気がします。
今回別記事で紹介した「進撃」「艦これ」はアニメやゲームとして
一般的支持度の高いジャンルですしね。














オリンピックの開催や有害図書の問題など、社会背景とのジャンクションとしていろんな
問題をコミケも背後に持っており、参加者のひとりひとりが決して無視もできない。
そうした中、それぞれの見方で、知人・友人と好きなキャラやアニメ・漫画の話を
しながらコスをしたり撮影したり同人誌を買いに回ったりして楽しむという
本来の役割に立ち戻って考える機会がようやく得られたのかもしれませんね。

「進撃の巨人」や「艦これ」のように一般ユーザーの目線にも訴求するコンテンツが
出てきてコミケもより訪れる来場者のレンジが広がっているのでしょう。
マニア的な細分化されたジャンルは個別性をもって機能してくるようになったと
いっていいのではないでしょうか。

コスプレに関しては他のイベントでコミケ前に聞いてみた気配では
「何もコミケでやらなくても」という空気が実はレイヤーさんの
間に広がっている感じがしていました。
コスプレフェスタTDCが12月の開催で従来にない参加数を記録したのも
無関係ではない。しかしコミケに来てみると、コミケ育ちでローカルイベントなどに
活躍の場を移しているレイヤーさんが意外にコミケの現場に
回帰してきている姿も見受けられました。
何か中小規模のイベントにない、そのキャパの大きさを自分の表現活動の発表の
ステージとして依然、ひきつけられるものがコミケに今なお
あるということなのでしょう。

参加人数も60万人以上、経済効果も高いイベントとしての存在感を増しているものの
なおかつコミケが根源として持っている、草の根的な趣味人の楽しみとして
この場が現状の「自由な作品やパフォーマンス、交流の場」として
永続してほしいと思います。








































妖狐×僕SSのメインメンバーあわせ。3日目にエントランスで発見。
途中で職安のヒトが来て記念撮影したいとの要望でタコがカメラ担当。
あのもののけ高層住宅の警備担当をしてるもののけかもしれないね!



会場でときどき見かけるアラー?ムハンマド?関係のヒト。
モサドのゲリラみたいなヒトも随伴してたので後で貼る。



エントランスできゅうべえを踏み潰してたたずんでいたほむほむ。
コスネームはぺったん子さん。
こういうデカダンスなオーラのあるヒトは考えるより前にチャチャッと撮るタコ。





たつさんのアリコマンド追加。タコは会場のあちこちをアリコマンドを連れて歩き
衆人環視で撮影。そこに妙な快感がある3日目だった。
こうしてみるとやはりラバー系フェチスーツにしか見えない。
そういえばボンデージスーツってあまりコミケで定着しないね。
その層はデパHとかほかの会場に需要あるか。



















このほむほむのレイヤーさんはリアルで弓が使えるヒトみたいですね。
フォームがカッチョイイ。たしかワンフェスで一度演技してるのを見かけたけど
人気だったな。今回は夕方プラッと現れて演技していたので撮ることができました。
見返すと、弓を扱いながら、細かく表情の演技もつけていてすごいっす。
演技はどうみても黒ほむのそれでした。劇場版叛逆準拠なんですね。
まどかの劇場版を見て皆はりきって家でいろんな表情やポーズを
練習してきたんだろうな。



きゅうべえ相手に勝ち誇る?黒ほむほむ。
その頭にはまどかの赤いリボンが。。。
ミステリアスなほむらコスプレDeath。









キャラ名が判明しないな。手と脊髄だけ使って知覚衰弱気味で作業してるので・
たぶん観てる作品だと思う。
しぐさと表情がカワイイので調べる前ですが載せときます。










こちらのまどかあわせは3日目に庭園の近くの通路で見つけたもの。
お茶会のようなイメージで全員が池のほとりに座り、
イギリスの名作サスペンス映画「ピクニックatハンギングロック」の
1シーンみたいな世界観が構築されていてイイ感じだった。
ちょっと濃淡っぽい加工。

















キリッと眼光するどい杏子が、日々の魔女との戦いとひとみの件で傷ついたさやかを
癒しているのか、傍らに置いてるのがいいですね。

ほむらちゃんとまどかは3人と少し離れて
ラブラブモードやし、普通にレイヤーさんが戯れているように一見見えながら、
細かい芝居を多く見つけられる、ヘビーまどかオタにとっては
劇中にないストーリーが頭に浮かんでくる素敵あわせ。





杏子「馬鹿、夕べはあんな無茶な闘いしやがって」
さやか「杏子。。。だって仕方なかったんだよ 今のわたしじゃ」
杏子「何度言わすんだ、あのクラスの魔女にはあたしが手本見せるって言ったろ」
さやか「魔法は徹頭徹尾じぶんのために使えって言ってきたあんたらしくないよ」
杏子「ハッw あたしもあんたと同類の、お人よしといいたいのかい」

みたいな会話。



カワイイマミさんは1日目あちこちで張り切って演技してた新人さん。
おとうさんが見守って、このあわせに入って
魔法少女たちのお茶会で年末のティータイムを満喫してました。

仮面ライダー電王のコハナみたいに、一度はお菓子の魔女に教われて
退場したが、時間逆光して再生したマミさんが参戦!みたいな
スピンオフを妄想。自分のような者にとっては、ファンがアニメの
新たなストーリーをイメージさせてくれるコスプレという存在がやはり楽しいです。





ブログに載せるYOと約束したので、「WORKING!」2期に登場する山田。
このレイヤーさんは山田のコスプレをコミケでしたくて来たそう。
ふわんとした感じのイメージよく出てます。

このレストランのウィンドウのところにいたのは、劇中に
合わせてのロケーション、とのこと。これは撮らいでか。



ちょっとAKB風味のポーズ取りがレイヤーさんオリジナルの山田感を演出。





「きのうお店の鍵が閉まってるときに帰ってきて
外で泣いちゃったのはみんなには内緒ですよ!」








お気に入りのデイジーもいっしょ、でも探しているのは生き別れの
おにいちゃん。。。Zガンダムの「さよならロザミイ」とWORKING!の
「さよならデイジー」はタコの中で妹エピの2大傑作です(キリッ)



んでもってタコリクエストの劇中再現。
ノリノリで演じてもらった「さよならデイジー」の名場面。
おともだちにデイジーを持ってもらって、デイジーがスイングする
アクシデントを演出。



「デイジー!!」
山田が一瞬気を抜いたばかりに(いつも気を抜いてる気もするが)
うっかり最愛のデイジーが路上で大破してしまう悲劇。



「フリット、生きるのって、難しいね。。。」(それセリフがガンダムAGEの
ユリンだぞタコ)



「2014年の山田はもっともっと強い子になって、ワグナリアの売上げに貢献します!!」

どうもありがと~。近くにシングルで演技してる種島ぽぷらが居たけど
ツーショとか撮れたのだろうか。。。みんなでまた来てね☆
おっと、コスネームはゆづ汰【ゆづた】さんです。



戦車。かぶりもの。朝、かぶって演技してた写真もあるけど探し中。









昨年は劇場版が公開された変態仮面。しかも結構まともなヒーローアクション
ムービーになってるらしい。タコはケーブルでもうすぐ見ます。
もう立派な特撮映画の一本ですね・





「ちび人間の分際で~ゆるさないDEATH!!」みたいな表情をしてもらいました
「ローゼンメイデン」翠星石。





「忘れられた肖像」











「レールガン」御坂姉妹。
ミサカ妹「ミサカは姉を守ります」
ポージングは、2期最終回の黒子がやってた御坂に能力バックアップして
大気圏からコロニーレーザー状態でレールガンを撃ってたあのポーズ風リクエストっす。
自分的に2013年最後のレールガンコス写真のアングルはこれがほしかったの。







「ラブライブ!」小泉花陽はこのとおり、地味キャラじゃないぞ!!














「けいおん!」のムギちゃん。お嬢様感満点なので自然体で撮らせて
もらいました。イイ笑顔ですね。画像処理してたら横のケーブルで
けいおんの映画版が始まったので見始めちゃいましたw





「ファイブスターストーリーズ」ファティマあわせ。

最近のマスター萌え美少女キャラの始祖的存在として、今も根強いファンのいる旧FSS。
昨年の連載再開では、原作者・永野護の版権都合?なのか、
絵がガラッと今風に変わりモーターヘッド等も新たな設定の作品として
スタートしてるんですが、
このレイヤーさんたちにたずねてみると「やはりこのコスと同じ、
以前からのFSSのほうが好きですね~。。。」
とおっしゃってました。自分も慣れ親しんだFSSのほうがいいカナ。





ラマダンは続く。





モサドっぽい人たち、いつの間にか兵士が合流。
(後述=後でネットを見ていて知ったのですが、左のヒトはお忍びできた石油王
とのうわさがあったようです。石油王が日常の格好でコミケ会場にきて
コスプレ扱いになってたのか?!真偽はいかに)





敬礼!!







たつさんのアリコマンド巡礼記(プレー記ともいう)
逆光で庭園にネオショッカー宣戦布告「ヘイー!!」



はじめのコミケ85ルポに一枚載せたけどこのショットもイイ感じ、の八九寺真宵。



楽しそうだったまどか、ほむ2、マミさんトリオ。ベベときゅうべえもいっしょ。
本放送オンエア直後のような新鮮さを漂わせてコスしていたまどかあわせ☆



こちらも2013年活躍したアニメヒロイン、
完全無欠の最強生徒会長、「めだかボックス」のめだか。
私と戦いたいならいつでも向かって来い!はむかってくる敵こそ私の友!



壮絶な瞬殺っぷりがカルト的な人気を誇る「キン肉マン」登場の
超人レオパルドマン!コミケでは主人公みたいだ。



こたつでなごみ系。セガサターンのヒト。



こちらも「おとしだまください」なごみ系、マダオさん。



こちらも2013年の新番組ネタ、「ガンザムビルダーズ」に登場する
グフをあやつる謎のヒト(現時点)。





12月のTDCでも撮らせてもらいました、毎度です。





駐車場の品物を広げてる系レイヤーさん関係。夕方なので西日がきつかった。





アーマードコアVのヒト。















庭園にいたニャル子。「ウー!ニャー!!」



おともだちの艦これキャラの砲塔の取り付けをサポートするやさしいニャル子。
でも艦これの敵のヤツって第一印象はニャル子さんの友達のクトゥルー暗黒神系っぽい
風貌なんだが。





そしてニャル子のお友達がいよいよ出撃!!
勇猛な表情っす。



こちらはFATEのリンちゃんがお友達の艦これ・愛宕。
混雑している会場で奥のほうにいるリンちゃんにたどり着いてホッとしてからの
撮影に。愛宕タソが自分のコスのチェックをしている間もニコニコして
横で見守っていました。



普段別のコスプレをやっているレイヤーさんがカメコも多い
過酷なコミケに人気キャラで参加するまでの逡巡もうかがえる。
同時にそれを傍らで支えていたのは日頃のコスプレキャラ仲間だった。。。と
いうちょっとイイ話。

しかし今回のコミケの「艦これ」ムーブメントは圧巻だった。しまかぜのように
単にミニスカで露出度の高いコスとか、女の子が重武装しているという
だけでなくムーブメントの熱さが各レイヤーさんの装備にも
表れていましたね。しかし会場がカオスで艦これ関係はディティールがよく見えるよう
には撮影できなかったな。いつもなら白バック壁の背景までご足労いただく
ところなのに。明度も検討できないまま撮ったのが多くそこが口惜しいまま。
少しムーブメントが落ち着いたら各艦のレイヤーさんのつくりものをじっくり
撮影させてもらいたい感じ。そもそも「軍艦少女」なんて、
特撮系番組に出てくるキャラクターみたいで楽しいじゃないですか☆

まさに「動く戦争博物館」(「ガンダムUC」でハマーンカーンの遺産・重MAシャンブロ
がトリントン基地で暴れるのを見て黒い三連星がつぶやいた一言)
ちょろさんの「最終兵器彼女」ちせと「艦これ」各美少女戦艦が一堂に会す
エキサイティングなコミケ会場なんて二度とない気がする。



W(ダブル)次元。









スターウォーズの砂漠の民、タスケンレイダー。
「スターウォーズ関係なかなか見つからないっす~」って言ってたな。
初日にダースベーダー撮ったので後で探して下に貼っとくね。





砂漠に迷い込んだドロイドを襲撃!!みたいなポーズをやってくれました。
おお、本編どおりのポージングになっているではないか、やるな!
色調がタコ好みに刺さる様な陽が照らすタトウィーンの砂漠っぽく撮れてウレシイ。



独特のシューティングポーズも再現度高い。
SWオタだけあってさすが。またよろしくお願いします。





あった、あった。
そしてこちらが庭園に現れたダース・ベーダー卿。
「ゴーッ パーッ」
このほか仮面ライダーファーストのTETSUさんのコスプレページを
拝見したところ、SW関係ではタイファイターのパイロットがいたようですね。



おなじみ、ちょっとツイスト入った態度のドナルド
「ちょっと表へ出ろ」・



四文字英語サインもバッチリ。
「ネットで見たことがあるけど
ほんとにドナルドっているんだ!」と一般観光客のような若者グループが
感動しながらドナルドとツーショで写メ撮ってました。






「さくら、がんばる!」永遠の格ゲー女子!!










キレイ系な女装子ほむほむを発見。コスネームはビスコッティさん。タコペッティと
ビスコッティってイタリア映画の監督がそろったみたいな。
劇場版準拠の対マミさん&べべ戦で使用していたマシンガンタイプでポーズ。









北斗の拳オールキャスト集合。昨年秋のゲームショウルポに載せたジャギ様も
庭園で見かけてフェンスごしに挨拶したのだけど、撮影まではできなかった。。。
くやしっ。晴海コミケ時代からの客同士ということで、ジャギさん
またよろしくお願いします。







2日目夕方に駐車場にいたメイドさん。いつも来てるヒト。





こちらはともに庭園にいたメイド系コスのヒトたち。









ANGEL BEATS!の天使こと奏ちゃん。
天使のような姿に悪魔の心を宿す初代生徒会長、といわれていたがほんとはいい子。
「いそがしそうね。。。」
昨年秋にオンエアされた特別編では
謎の行動をとっておりゆりっぺたちがいぶかしげに後を追ったところ
結局、学園の地下でトマトの家庭菜園を営んでいたことが判明する。







進撃の巨人のミカサ・アッカーマンと並んで前期は「マフラー女子2大アニメ」
と呼ばれていた
「夜桜四重奏(カルテット)」メンバー。仲良くツンツンしてもらいました。
屋上でキャラになりきって、3人で楽しそうにコスしてたな~。











あかん、すっかり凸守のツインテール回転がツボってしまった。また別ショット掲載。
早くスクロールすると、ブンブンしてるように見えますw



すてきなベベのぬいぐるみを自作していたまどかあわせチーム。
制服版でした。



黒ほむ2とアルティメットまどかのあわせ。









ノロイウサギ。そういえば首が外れているのは何回も観たけど
Kのメンバーにつんつんされてた時意以外、中のヒトが入って
動いているのをみなかった。













「リトルバスターズ!」のあわせ。コスプレ広場も午後4時でもう今日は終了する寸前。
でもコミケはまだ1日目、そう、お楽しみはこれからだ!
来年の、いや今年の夏も恭介の号令のもとに僕たちはここに集うんだ!!
そして野球をやろう!







上は「狂騒戯画」のヒロイン・コト。
このアイテムのデカさから午後の混雑した庭園で場所取りに苦戦していたが
無事演技開始。2014年ももののけ・あやかし系萌えヒロインが登場するのか
見届けたいところ。









わーお!「恋愛ラボ」居た!うれしっ!!

コミケ85ルポの最初の記事に用意しといた最終回のセリフ抜粋がやっと使える!
残念ながらリコシングルで「マキいないんですよ~」って
言ってたけど、嬉しいな~。なんというか、居てくれてありがとう!!

リコ「もっともっと恋愛研究して記事にしてもらわなくては!
わたし走ってきます 男子受けする恋愛ラボ黒髪ストレートロングのなびかせ方研究でそこらを走ってきます~
こうしてコミケに来るという秘密をみんなと共有できるなんて!!」
マキ「いい感じでなびいてるぞ~(笑)」
わたしはわかっているという同情の顔

リコ「ここで打ち明けないと すっと言えなかったけど、マキに
いえなかったこと 恋の達人とか恋愛経験豊富だとか
それじつはウソで ほんとうなマキと同じ恋愛初心者。。。だったらどう思う?」
マキ(ヘタレ!)
リコ「生徒会室まで走ります!!」
マキ「それじゃ今年最後の恋愛研究行ってみようか!!」



そしてこちらもタコ的に今回のコミケでベストパフォーマンスに入る方のひとり。
「ダンガンロンパ」で女子に圧倒的人気を誇る超高校級文学少女、腐川冬子。



初日の午後、庭園にいたタコは腐川冬子のレイヤーさんがふらっと現れたのに気づいた。
たいへんよく似せているので、「撮りたい」と頼んだら
笑顔で快諾してくれた。「場所がいるんです」というので、
混んでいたけどすぐなんとか、場所を作って「さっ、ドゾー」と声をかけたら、





スイッチが入ったようにレイヤーさんが不安な表情で痙攣しはじめて、顔をかきむしり、
イライラしながら手にしてる例の黒本をダラーンと片手で持ち、
庭園のコンクリ地面に「バーン!!」とたたきつけて、
粗末そうなつかみ方で投げやりにページを開き、
周りに不安と敵意と焦燥の表情をあらわにする。

















ものすごいなりきり度に圧倒されながら撮影した。そしてその
表情、たたずまいがしっかり美しい。
腐川冬子がゲーム画面から抜け出て実体化したようだった。

画像でわかるように端正な風貌のレイヤーさんによる超真っ黒系アングラ芝居は
冬子になりきるためにどのくらい鍛錬と、一人で自分をおいつめながら
キャラになりきるための努力を、このコミケの日のためにしたのであろうことが
容易にみてとれた。「だれにもこのわたしに憑依している冬子を渡さない!!」
レイヤーさんの気持ち的にはキャラを自分のものにするというのは
こういうことだろう。
ビッグサイトの天井でも落ちてきそうな表情だ。

まるで姫川アユミが「ガラスの仮面」の紅天女の主役争奪戦に勝利したが、
自身でそれを実感できないまま、「私の役を奪う敵が見える」と
狂気の演技を演じるかのような妄執を漂わせた冬子のレイヤーさん。

いや女子のココロの中に誰でもあるのかもしれない冬子が
コミケというステージに立ったために顔を出しただけなのかもしれないが。
動画で撮るわけにもいかなかったので、分解写真で迫真の演技の気配を
感じ取ってください。。。

年末に掲載したとしまえんの兵長の尋問室のライブステージしかり、
こういう良レイヤーさんのパフォーマンスがライブで観れるから
イベント参加は欠かせられない。冬子、おつかれさまデシタ。

ブログ名を書いてきた紙を置いてきたのだが、ほかのカメコさんが
気が付いてカメラを向け始めたときは情念の芝居にすっかり入り込んでいて
立ち去るときに自分の挨拶はとどかなかった。。。



昭和平成新旧ライダーが競演する会場。オーズが屋上に現わる!



おなじみ仮面ライダー、力の2号さん。



仮面ライダーW 「さあ2013年のお前の罪を数えろ!!」

タコ「えーとエーと、去年はたくさんありましたが、今はすごく反省してます。。。

コミケ終わって寝落ちしたら2014年だったしいいこともいっぱいしたんですよ。

特赦じゃだめですか?」









(1月5日・ここも満杯に!第参会場移動Death。)

【私だけ見つめて/SUARA】

アニメソングのふりをして、日本的歌謡曲の王道を行くSUARAの名曲。

「ホワイトアルバム」1期の「赤い糸」といっしょにシングルカットされた楽曲。

http://www.youtube.com/watch?v=HucfWmH85zM

【劇場版仮面ライダーディケイド主題歌 GACKT - The Next Decade】

http://www.youtube.com/watch?v=Ub6yVGoJGQU

マーミットの2月受注新製品

2013年01月25日 | 特撮・SF

マーミットさんから2月のソフビ受注限定品のニュースリリースを
いただきましたので、少し早いですがご紹介~。

今回もウルトラ兄弟を苦戦させた強力兄弟怪獣がレトロ・リアル造形で
そろい踏み、新マンの強敵怪獣やイベントでも人気な恐怖の食人植物など
マニアックな怪獣ソフビが揃っています。
この製品はすべて通販限定品。2月28日受注締め切り
2013年5月中旬発送予定です。

商品の問い合わせ及び代引き申し込みは㈱マーミット(03-5648-6535)
まで。



怪獣天国 レッドキング(2期)

税込み5250円、全高約23センチレトロタイプソフビ。
塗装済み完成品。ウルトラマン登場。ライトブルー成型。
マーミットさん的に、とにかくレトロ造形にこだわって製作された
ウルトラ怪獣の代表的キャラクター・どくろ怪獣レッドキング。
塗装もシンプルながら、好き者にはかえってここにクルものがあります。
過去、同社ののビニパラベビーでよくあった配色パターンだったと思うのですが、
薄い青系、水色のソフビっていいですよね。
多々良島の牢名主、他の怪獣たちからも恐れられる凶暴なレッドキングですが、
本作は数あるレッドキングソフビの中でも愛嬌満点な一体となっています。

同時に、ちょっと「ウルトラマン80」で子供の呼びかけから
不思議なマジシャンによって魔法の壷から出てきた
レッドキング的なファンタスティックな雰囲気もありますネ。




怪獣天国 グラナダス(2期)

税込み5250円。レトロタイプソフビ。塗装済み完成品。
帰ってきたウルトラマン登場。ライトパープル成型。
このグラナダスはクリームイエローの1期を自分も持っていますが、
ちょっと妖怪的なイメージがあると思います。
マーミットさんのソフビもグラナダスの持つ独特の異形のミリキを
伝える造形になっているのでは。
劇中でもMAT隊員たちが夜間の襲撃で光るこの怪獣の目を鬼火ではと
見間違えていましたね。
デザイン的には古来からある妖怪画の「わいら」や「うしおに」などのテイストを
イメージしてデザインされたのではないかと思っています。
それと新マンは、ケンタウルス星人の特攻がなかったらこのグラナダスを倒せなかった
のでは。彼は圧倒的なパワーでウルトラマンをグロッキー寸前まで追い詰めて
いましたから。

新マンのブルマァク怪獣はロボネズやメシエ星雲人、ササヒラーなど
番組終盤までのキャラクターをソフビ化してくれており今でも復刻品として
手に入る環境になっていますが、マーミットさんではパラゴンやレッドキラーの
ような未ソフビ化だがファンに人気の怪獣、
ブラック星人やズール星人のような画面にちょっと出てくる系の宇宙人まで製品化して
くれています。そしてこのグラナダスを操るケンタウルス星人もソフビ化してくれて
います。

ベアモデルさんのほうでも最近ではジャイアントキングボックルといった「当時いかにも
ありそうな」マニアックなアイテムをリリースしてくれていたりと、やはり
第二次ウルトラの新マン、Aあたりはブルマァクの隆盛期、怪獣ソフビの最需要期で
あったことから現在のレトロ系ウルトラ怪獣ソフビファンにとっては存在感の
大きい映像コンテンツゾーンであり、引き続き現行版権ソフビメーカーさんが
独自のキャラクターセレクションや造形アイデアを盛り込んで
当時未製品化のキャラクターたちを補完してくれるのではないかと思います。



怪獣天国 モスラ(初代)

税込み4200円 全長約22センチ 
レトロタイプソフビ。塗装済み完成品
コゲ茶の成形色にゴールドのオーソドックスな彩色。
最近、モスラ登場作の一本目「モスラ」を見返したんですが、
昭和の時代に作り得る幻想映画として
怪獣という超越的存在を絡めた作品では最高作
ではないかと思いました。日本映画としても多くのヒトの記憶に残るべき
一本だと思います。モスラ幼虫自体はあたかも弾丸特急のように日本の
国土を突っ切って、悪徳興行師たちに誘拐された小美人の2人を救出に奔走します。

核兵器に汚染されながらモスラを鎮めるための祈りを捧げるインファント島民の儚さや、キングコングの換骨奪胎シーンでもある原始の存在=成虫モスラが
文明国に飛翔してくるなど、戦後の発展の中に土俗の持つプリミティブな
生命力が侵犯してくるビジュアルイメージが強靭で、今見ても感動をもたらす
怪獣映画であるとの認識を新たにしました。
また東宝映画全部の中でも、美しい蛾の怪獣がクライマックスに用意されていることで、色調が昨今のHD映像で観ると新たな感慨がもたらされる一本ですね。
幼虫が公開当時、東京のモニュメントだった東京タワーに営巣するイメージも
秀逸で当時の観客にはセンセーショナルだったのではないでしょうか。
本作には大衆向けに怪獣映画を作るうえでのヒントが現在の目で見ても
隠されていると思います。




ヒストリーモンスター・トリフィド(2期)

税込み5250円 全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品。
歩き回る殺人植物モンスター。ブラウン成形色にメタリックグリーンの彩色。
すでにグリーン、レッドなどのバリエーションが登場しているトリフィド。

去年は、2012年のベストソフビとかいったタイトルで特にタコブログでは
記事を書かなかったのですが、思えばこのトリフィドが自分個人では
去年、ベスト5に間違いなく入る一体ですね。
SFのミリキを忘れない大人向けのソフビって感じカナ。リンク先の、洋物
モンスター大好きで自分でもソフビ化に全力投球中のブッカさんもこのトリフィドは
イベントでお話いただいていたら「トリフィド最高、赤松氏すごい!」と大絶賛でした。

最近古書店でトリフィド關係の本を見ていたんですが、ジョン・ウインダムの
「トリフィドの日」を子供向けに平易に書き直した「児童文学全集」のヤツをペラペラと
めくっていたところ、三本足でウツボカズラのような頭部、ムチのようなツタを
伸ばしたおなじみといえるスタイルのトリフィドの挿画が見られました。
本の出た1960年代なのであまり今風のクリーチャー的なアレンジではないのですが、トリフィドのビジュアルイメージは何年経ってもブレないものだなと改めて思いました。

このカーズワークスのソフビトリフィドはどちらかというと「人類SOS!」の映画の
ポスターに描かれたトリフィドを下敷きに立体物としての独自のアレンジを加えた
のですが、1960年代の公開後「SF大図鑑」「宇宙怪獣図鑑」系の
子供向けイラスト本でのトリフィドの紹介ページを見ると、
映画版トリフィドのイメージがほとんどを占めているので、
やはりポピュラリティの面で決定打といえるビジュアルのトリフィドが
今回製品化されたといって過言でないと思います。

気になっているヒトは是非お手元に。書棚に飾ると
SF映画の中に登場する博士の部屋にある生物模型みたいな
アカデミックな雰囲気が醸し出されてとってもカッコイイですよ。




RSM30 ブラックキング

税込み8400円(税込み)全高約33センチ 
ソフトビニール塗装済み完成品
帰ってきたウルトラマン登場。徹底考証に基づいたリアルな造形。
キット版5250円もあり。原型/浅川洋(アス工房)

今月はグラナダスにブラックキングと、帰ってきたウルトラマンの強敵怪獣が続きます。
このブラックキングは着ぐるみのシワのでき方とか下半身のスーツ
プロポーションなどが完璧にトレースされていて現物を見ると感心します。

じつは最近、昭和の子供向けバラエティ「おはよう!子供ショー」の
帯番組「レッドマン」を観ることができたのですが、
本作は新マンでの登場直後のウルトラ怪獣たちが続々出てくることで有名です。
ビーコンなんか、新マンでは電離層近くを浮遊しているのが大半だったファンタジックな
怪獣なのに、レッドマンでは新マン本編のバックボーンを全く考えずに
登場させられてるので、2本足で無理やりフラフラ歩かされてます。
ステゴンやキングストロン「戦えマイティジャック」の恐竜ザウルスも同様で
4足歩行の怪獣を無理やり2本足の状態に仕立て、獰猛なレッドマンと
格闘させられています。
といっても、この番組は新マンのウルトラ怪獣たちのスーツをじっくり観察するという
面で非常に資料価値が高く、まだ樹脂素材もそれほど劣化してないきれいな状態に
ある新マン怪獣スーツの活躍映像がたっぷり観れるので、怪獣とヒーローの単調な
アトラクバトル番組ながらマニア目線ではディープな映像コンテンツです。

ブラックキングもレッドマンでの登場の際は特に強敵怪獣というわけでなく
数匹のグループで野っ原にフラフラと現れ
仲間同士ニギニギしているだけで別に悪いことはしてないのに
エキセントリックな戦闘狂ともいえるレッドマンに発見され、
例によって「レッドファイト!」の掛け声とともに追い回され、
いいようにどつかれるかわいそうなメンバーの1匹となっていました。
やや重そうに下半身をひきづりながら、固定アングルでレッドマンと戦っている。
しかしきぐるみ自体はやはり本編使用品。
出来が良く、新マンを一度は処刑寸前まで追い込んだ
用心棒怪獣の威厳を放つブラックキングの昭和の名獣として
いぶし銀的な造形のミリキを満喫できることでしょう。
このリアルキットも好事家の棚ではブラックキングの決定版と位置づけられる
ことでしょう。



スカルヘッドバット モノロン

税込み4200円(税込み)
全高約16センチ ソフトビニール塗装済み完成品
オリジナルモンスター。ドールアイ仕様。
最近は「X」「Z」シリーズでマニア泣かせでどっかで見たよなキャラクターを次々と
ソフビ化しているSKULL HEAD BUTTさんの
アンダーグラウンドなオリジナルソフビシリーズ。
謎のオリジナル怪獣、というよりはかなりパチ怪獣寄りな一匹。
スーフェスなどでも以前、ちょこちょこっと卓に置かれて売られていた
謎の怪獣たち。金属的なフォルムの胴体はメカ怪獣的な風情をも漂わせます。

マーミットの2013年1月新製品

2012年12月26日 | 特撮・SF

2012年もあと数日で年号が変わり2013年に。矢が目指した的に到達するように
大晦日に向かっています。
街を歩いていてもお店ではキラキラしたクリスマスの飾りつけもはずされて、
正月のお飾りに切り替わり師走に向かって刻が進んでいるのを実感します。

これが2013年最初の怪獣ソフビ新製品ということになるのだろうか、
マーミットさんの2013年1月ソフビ受注新製品のニュースリリースをいただいたので
まだ年を越してませんが、紹介~。
アメリカでの新作ゴジラ映画公開を5月に控えて東宝特撮に再びスポットライトが
あたっています。昭和・平成のゴジラがお目見え。正月はゴジラ映画を見返したい
気分になります。
円谷プロが生み出した異端のキャラクターたちと今月もマニアックで
3D派特撮怪獣ファンには気になるアイテムが揃いました。

2013年1月31日受注締め切り、2013年4月中旬発送予定。
問い合わせ及び代引き申し込みは㈱マーミット(電話03-5648-6535)まで。




怪獣天国 ロボット長官(1期)税込み5250円、全高約23センチ
レトロタイプソフビ。ウルトラセブン登場。スタンダードサイズ初ソフビ化。
マーミットさんが10年以上もかけてロングウォークしてきた「セブン星人補完」、
スタンダードソフビで昭和当時製品化されてない宇宙人、画面にちょっとだけ
出てきたマイナー宇宙人までも全部製品化する。。。という
特に銘打ってはいないのですが一種のメーカープロジェクトといっていいでしょう、
先月のペダン星人に続き今月は実相寺昭雄監督の傑作エピソード「第四惑星の悪夢」に
登場した憎憎しくも忘れがたい名ゲストキャラ、ロボット長官が
ついに受注品で新作スタンダードソフビ化とあいなりました。

ダンとソガ隊員が新ロケットの恒星間航行試験で漂着した惑星は、
地球人と瓜二つの人類が反逆したロボットたちに
奴隷のように支配されている悪夢のような場所だった。
TVを通してロボットたちによる人間の公開処刑があたかも
娯楽番組のようにオンエアされる。そしてロボットのトップに立つ冷酷な長官は
第四惑星の奴隷が足りなくなる未来を予測し、大宇宙船団を率いて
地球に侵略の手を伸ばし始めていた。

劇中では名バイブレイヤーアクターとして昭和のドラマ好きに親しまれている
成瀬昌彦氏が演じたロボット長官。氏はこのほか「セブン」ではプロテ星人の人間体
である丹羽教授、新マンではナックル星人の人間体も演じており狡猾なインテリの
悪宇宙人役では右に出る者がいない,特撮ファンには今も忘れられない
俳優さんといえます。
今回のマーミットさんのソフビ化では、よくこのキャラのスチール写真として
見る機会の多い、顔面の蓋を開けて高性能の記憶回路を
露出した状態です。劇中でも電子計算機の作動する音とともに地球の
データなど、メモリーをカタカタと読み込んでいる姿が印象的でした。
レトロ造形のソフビになってみると
あの不敵なロボット長官もどこかコミカルですね。

これまでウルトラシリーズで人間の姿をしたゲストキャラクターの製品化は
俳優さんの肖像権の問題がからみなかなか難しかったのですが、
近年でもマーミットさんがウルトラQの「悪魔っ子」の少女リリーや
「育てよカメ」の浦島太郎などを製品化しており、
すべてのキャラクターをおもちゃ棚に並べられたら壮観というソフビファン
の期待にかなう状況へと変わってきました。




怪獣天国ゴジラ(ファイナルウォーズ)税込み5250円
全高約23センチソフトビニール塗装済み完成品
コゲ茶の成形色にメタリックブルーの彩色。

「ファイナルウォーズ」が今のところ日本で作られたゴジラ映画の最新作
なのですが公開当時はファンから賛否両論分かれたように記憶しています。
映画館でも観ましたが隣の席で壮年のカップルの方が「ゴジラ映画もほんとに様変わり
したね~」とびっくりしたような顔で見合わせながらエンディングタイトルを
観ていたのを記憶しています。従来にない精悍な細身で全速力で走り、
プロレスラーのようなドロップキックをかまし、かつてのライバル怪獣たちとの
再戦ではガンガンなぎ倒しながら各国を廻るゴジラ。監督・北村龍平の演出は
従来のゴジラ映画にはないものでしたが、実は昭和の「チャンピオン祭り」枠で
くくられたゴジラ映画や「流星人間ゾーン」でのゴジラの活躍を
あたかも彷彿とさせる爽快なものがありました。

ゆえにこのFWゴジラもスレンダーで一見重厚なゴジラのイメージを覆すような
スタイルなのですが、一度はこんな思い切りのいい、スプリンタースタイルに
ソティスフィケートされたゴジラもあって良かったと思います。

今回の受注品であるキンゴジとファイナルゴジラは昭和・平成で共に「いかにも
怪獣プロレスに特化したゴジラ」ということで、きぐるみのスタイルにおける
戦闘的なルックスの解釈が好対照で、ソフビとして見比べるとまた面白い2体に
なっているんじゃないかと。

タコが「FW」で不満だったのは、奇跡の復活を果たしたヘドラの出番が
少なかったことくらいか。
あと、せっかくのお祭り映画なのでちょっとだけの出演でもいいから、
北村演出の機龍も見たかった気がします。

北村監督はその後もハリウッドに渡り、なかなか映画化が実現しなかった
クライヴ・バーカー原作のホラー小説「ミッドナイト・ミートトレイン」の
完全実写化を果たしています。これがバーカーの小説の狂気と異能に
迫る仕上がりでタコも気に入ってます。
この監督の映画は切れ味のイイバイオレンスと
アクション(人がスパーンと剣で切られたり血だまりで斬り合ったりする
刺激的なシーンも多いが)シャープでスタイリッシュな演出で好きな監督の一人です。
1作目の「あずみ」もテンポが良くて好きですね。

日本のポール・W・アンダーソンといっていいんではないかな。
監督本人も好きでこのジャンルの作品を撮っている気配がするので、
また怪獣映画・SF映画にかかわってほしいですね。



怪獣天国 パッキー(2期)税込み5250円
全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品
「戦え!マイティジャック」登場の宇宙猿。
赤成形色にメタリックブラウンの彩色。

2010年に受注されて以来の2期登場。1期を持っていますが、
自分も気に入っています。この年はぶたのはなさんからもパッキーがリリース
されるなど、ソフビ界でなぜか突然宇宙猿パッキーに注目が集まった年でした。
有名どころの怪獣のソフビ化が一応一通り果たされ、ちょっとマイナーどころの
怪獣の製品化にメーカーさんの創作的関心が移行したんでしょうか。

「マイティジャック」が視聴率面でもうひとつということで、子供にも親しめる
宇宙人や怪獣、ロボットなどを絡めた作劇でわかりやすいメカ&ヒーロー活劇
アクションとして再スタートを図ったのが「戦え!マイティジャック」。

もともとパッキーは「ウルトラセブン」の初期企画段階、原始人のコメディ
ストーリーだったときに番組の制作検討用として高山良策さんによって作られた
原始人のきぐるみが「戦え!」で流用されたのですが、コミカルテイストの
姿で目もクリクリと動くギミックのついたきぐるみだったので
それがシリアスSFドラマへの登板で悲劇のミュータント怪獣を演じるのは
どこか妙な光景となり、かえってファンの脳裏にパッキーのイメージが
強く印象付けられる結果となりました。

このマーミットさんのパッキーも今風で言うなら「ゆるキャラ」のような
デフォルメが利きつつ、作品を未見のソフビファンでも親しめる
セミレトロテイストの造形アレンジがうまく本来のキャラを引き立てています。




怪獣天国 マザロン人(2期)税込み5250円
全高約23センチ、ソフトビニール塗装済み完成品
ウルトラマンA登場のマグマ超人。赤成型にメタリックグリーンの彩色
マザロン人はWHFだったかトイイベントでグリーンの蓄光版で発売され、
その後、劇中で相方の超獣であるマザリュースの製品化の前に
朱色の成形色で1期が販売されています。

地球の中心に潜み、マグマの大海で笑いながら踊り狂う奇怪な姿が
忘れがたいヤプールの結託侵略者(ヤプール細胞から生まれた超人という
説もあり)。「ヤプールは死んだ!しかし、マザロン人は生きていた!」
という劇中の岸田森のナレーションで類推するに、ヤプールが、自分が
ウルトラマンAに倒された時に地球侵略作戦を継続すべく
地球上に配置していた幹部クラスっぽいキャラのようです。

マザロン人の得体の知れない存在は多くの子供たちの記憶に残ることになった次第。
お話もヤプールが倒された直後にその細胞が散らばり、人間社会の心の闇を映した
新たな超獣の脅威が幕を開ける、ウルトラシリーズ屈指のトラウマ度で必見です。




RSK25 ゴジラ(VSキングコング)税込み3990円
全高約25センチ、ソフトビニール組み立てキット
ダークグレー成型。塗装組み立てサービス(2100円)もあり。

リアルキットのキンゴジ。昭和・平成双方の全ゴジラでももっとも重厚な
プロポーションを誇るキンゴジ。冒頭でいきなりNATO基地を滅ぼして
日本近海に向かってくるキンゴジには放射能という武器は備えていえど、
かつて初代ゴジラにあったような核の重みや悲壮感はありません。
あたかも外国のプロレスラー(コング)が来日して興行を仕掛けてきて、
相対するのは日本の沽券を賭けて対戦しに東京に戻ってきた凱旋レスラー
(ゴジラ)という感じです。

「キンゴジ」に漂う空気は強烈な「お祭り」のワクワク感。
敗戦から立ちあがり高度経済成長を迎えたエコノミックアニマルたちが
コングを企業キャラとして使用しようと南方の島から日本へと連れ出したり、
怪獣同士の激闘に会社のタイアップをちゃっかり仕掛けたりと
たくましくも商魂を見出す。
この映画は第二次大戦での敗戦と核の恐怖を背負った1作目「ゴジラ」に次ぎ、
その後の「復興」を怪獣の決戦を背景にして狂騒する人々の姿を
ブラックユーモアと寓意たっぷりに描いた日本映画なのでしょう。

子供「ねえゴジラをみにいこうよ」
母親「バカなことをいってるんじゃありません」

てな劇中でのちょっとした通行人の親子の会話など、
劇中で恐怖を振りまく存在として怪獣たちは存在している
にもかかわらず、人々の間にはあたかも怪獣映画を観にいくつもりのような
能天気な空気が漂っています。

劇中ではコング相手にゴジラもかなりコミカルでデフォルメされた動きや
シチュエーションで戦うのも印象的でした。本作はその後ゴジラ映画が
いわゆる「怪獣プロレス映画」としての作品スタイルを構築していく、
よくも悪くもきっかけとなった作品、と見るゴジラ映画ファンも少なくない
のですが、本作は人間ドラマ部分を「社長シリーズ」のようなコメディドラマの要素を
絡め戯画化したところに本多監督のたくまざる才気を感じます。

キンゴジは怪獣映画が観客を選ばずTVのプロレス中継を観せるような
おおらかな面白さをもっとも漂わせています。
怪獣映画の中でも特撮という視覚的驚異を伴う
「大衆娯楽」が成立しうる可能性をもっとも纏った作品といって
過言でないでしょう。




RSM30 ゾフィ 税込み7350円
全高約30センチ ソフトビニール塗装済み完成品
頭部とカラータイマーはクリアーパーツ2重構造で再現。
キット版4725円もあり。

ウルトラ兄弟の長兄にして宇宙警備隊の隊長ゾフィ。胸にはかつて怪獣軍団を倒した
功績をたたえられ、贈られた勲章であるスターマークが輝く。
そして肩のウルトラブレスターは宇宙警備隊隊長の証明である。
本作はリアルモデルとして
スーツアクター氏の体型によって生じた特有のしわ感まで精密に再現しています。

ゾフィというと、世代人が思い出すのは当時の怪獣図鑑で一部に見られた
ゼットンの紹介文
「ゾーフィにあやつられる」。どこでこんな誤記が生まれたのでしょう。
自分は無印ウルトラマンは再放送世代ですが、さきに上記の表記を見てからの
本編視聴だったので、劇中ではゾフィはどうみてもウルトラマンを救出にきたのに
ゼットンをなぜ送り込んだ、となっているのだろう、と思い悩んだことがありました。
やはり同じような図鑑上の表記を見ていた同世代の友人も衝撃だったようです。

ゾフィーについて気になるところとしては最近のゾフィに対するファンの議論に、
「本当はあまりゾフィは言われるほど強くないんじゃないか」という
意見が見られることです。
「最強のウルトラ兄弟長兄」という設定形成時から明示されている表記ゆえ、
実際その強さはどうなのか?という分析がファンの間でツッコミ半分で
行われているようです。ざっとネット上で検索しても、ゾフィが実際に強いのか、
それぞれゾフィーのゲスト登場回における各怪獣との戦闘シチュエーションを
分析しつつ熱く討議を交わしているウルトラファンたちの
ブログや掲示板をいくつか見つけることができます。

要は「タロウ」で地球怪獣であるバードンとの戦闘の時に頭がじりじりと
燃えるような目にあって(頭に火がついたのは撮影中の予期せぬアクシデント
らしいですが)カラータイマーがまだ青の状態の間に倒されたり、
タイラント戦では海王星をパトロール中に暴君怪獣タイラントを発見し
戦うものの、タイラントにたちまち倒されてしまい、あまつさえ
ウルトラサインを送ろうとしたその手も折られてしまうといった
不甲斐ない様子を見せたことなど、第二次以降のゾフィの戦闘時に見せた
敗戦のディティールが、語りたがりなファンの間で深読みされている意見です。

「もしかしたら他のウルトラ兄弟よりもゾフィはそんなに強くないんじゃないか?」
という見立てがいつしか出てきて、ネット上で流布されていったようですが
過去作品の映像ソフトも気軽に入手・視聴できる市場環境になり、
見知らぬファン同士も同じ興味・関心についてネットで交流や意見交換できて、
そしてさらには特撮がコアなカルチャージャンルゆえ
ファンの強い民意を反映して不特定多数の考察を反映しつつ
各特撮キャラクターたちのイメージも作り手の演出範囲を超え
より深く掘り下げられている、ということなのでしょう。

もっとも、自分にとっては「ウルトラマンA」での
アリブンタとギロン人の回で地底にAを救出にきて、Aとのコンビネーションで
地底からの敵たちを下した頼りになる兄、ゾフィの颯爽とした活躍が今も
焼きついています。
子供時分にはウルトラマンごっこで最強のウルトラ長兄であるゾフィ役をやりたがる
子供は多かったと思います。つまるところ、今でもゾフィの存在は兄弟たちの
まとめ役としてファンにとってはあらゆる彼の詳細に何か襟を正して見つめる
ようなものがあるのではないか。

このマーミットさんのリアルタイプゾフィには頼りになる兄、ゾフィが本来持つ
雄姿がきっちりと立像化されている一品であると思います。


【第四惑星の悪夢】

カッコイイMAD発見.「第四惑星の悪夢」の映像と台詞をサンプリング。

http://www.youtube.com/watch?v=egwZjvoACbA

【Godzilla Final Wars Godzilla Vs Zilla 】

これはスタッフも吹きながら撮ってたんじゃないか。
狙いまくりなジラ瞬殺っぷりだったな。

http://www.youtube.com/watch?v=7nhznYkeLBs

【本当はこうなる予定だった】ゾフィーVS火山怪鳥バードン

http://www.youtube.com/watch?v=bIcExdpsEcQ

【エース&ゾフィーVSギロン人&アリブンタ 】

http://www.youtube.com/watch?v=AJzCpFTkTOs

【マーミット 宇宙猿パッキー(2010年1期の記事です)】

http://blog.goo.ne.jp/kadomiumtank/e/ac6504d68c5b270f96ef92daaeb940ae

ゆたりガラシャープ×ガメラ

2012年12月05日 | 特撮・SF




ワンフェスで昭和・平成の名怪獣や独自のオリジナル怪獣を思い入れたっぷりの
造形力でソフビ立体化して発表しているゆたりさんのソフビーストブランド第1作、
昭和ガメラシリーズの映像化において企画のみに終わった幻の怪獣ガラシャープ。

「流星人間ゾーン」の恐獣シリーズでは複雑な形状の恐獣を次々と製品化している
ゆたりさんですが、この第1作ですでにそのこだわりの造形の片鱗がうかがえる
ところとなっています。いや、しまいこんでてこの間じっくり手にとって遊んで
いたんですけど、カッコイイっす。そして戦闘シーンを撮っててたのしいソフビだわ。
ワンフェス2006年冬の当日版権限定品として初売りされました。

ゆたりさんというメーカーはこのガラシャープの発売が1作目で、
特に告知もしてなかったので、当時ワンフェス会場で見つけたときは
びっくりしましたね。
幻のガラシャープをソフビ化するツワモノメーカーが居るなんて、と。



ガラガラヘビの怪獣なので手足もないわけで一見デザイン画を見ると地味かと
思いつつも、(ヘビ怪獣というのはリアルタイムで発生した
ツチノコブームをあてこんだ、というには数年早すぎるし)
こうして立体化されると頭部のナイフのような角や尾の先のサソリのような
トゲなどで武装したガメラ怪獣特有のトゲトゲしい威嚇的なルックスを
ガラシャープも備えている
ことがわかります。
実際に映像化していたらおなじみのテーマソング「切ったぞ突いたぞGOGOGO~♪」の歌詞の通りにガメラ相手に壮絶な戦いを繰り広げたことでしょうね。



ガラシャープは昭和後期ごろに出始めたマニア向けの怪獣特撮系ムックで
企画書やデザイン画が掲載されて、その後レーザーディスクでジオラマによる
仮想ドラマとして製作されたことで、その姿がファンにも知られるところと
なったのですが、ソフビとして上から見るとこんな感じです。

胴体についているヒレは体の均衡を保ちつつ、移動などにも
使われるのでしょうが、左右で段違いについているアシンメトリーだったのは
このゆたりさんのソフビ化によって知りました。
「ソフビで見る立体怪獣図鑑」という感じです。



ガメラシリーズはガメラの飛行能力を生かして陸海空と縦横無尽な怪獣同士の
戦闘シーンが展開するのも見所。てなわけで空中戦風。
ガラシャープに巻きつかれてガメラが成層圏をグルグル回転しながら落ちていく
イメージ。



ソフビメーカーさんのどのガメラとの対戦風景にしようかと思ったんですが
マーミットさんのはどれも大きめですし、旧マルザンのガメラも大好きですが
レトロすぎゆたりさんの現代的で洗練された造形のガラシャープ相手には
ちょっと違うかなと思いました。
そしてこのスラッシュカンパニーさんのガメラ(日東科学のミドルサイズ)だと
大きさ上でもガラシャープとの対比でちょうどよさそう。
このガメラも「対ギロン」頃の劇中ガメラによく似ておりタコフェバリットな一匹です。



平成のレギオンじゃないですが、このくらいサイズの差があると映像化されたら
ガメラもたじたじとなったことでしょうね。
そしてこのガラシャープの武装ぶりだったらガメラ名物の(笑)甲羅田楽刺しシーンは
あっただろうな。







平成ガメラシリーズが何度でも視聴に耐える怪獣映画の傑作なのはもはや
いうまでもないのですが、昭和ならではの荒唐無稽なストーリー、大胆な
デザイン・造形による敵怪獣たちとガメラが戦う旧シリーズもやはり
味がありますね。おおらかなつくりとリアル巨大生物戦闘シミュレーションで
昭和、平成それぞれの持ち味で時代を超えて楽しめる怪獣エンタメコンテンツであると
改めて思います。









シルバーのミニのガラシャープは同様に没怪獣のマルコブガラッパといっしょに
ゆたりさんが製品化したもの。映像化される企画書を見ると劇中に子供の
ガラシャープが登場するようなので、このサイズだと子供ということで
スタンダードのガラシャープと並べるとちょうどよさそうなフィッティング。



マルコブガラッパのほう(ゴールドの怪獣です)
もイワクラの食玩で初期に立体化してくれているのですが、
ゆたりさんのほうではミニとはいえ、ソフビ化しておいてくれてよかったです。



ガラシャープも実際に当時の大映映画が倒産せずにガメラシリーズの生みの親、
湯浅憲明監督の手により映像化されていたら、昭和の名獣の1匹に数えられて
いたでしょう。そしてこのソフビはゆたりさんが愛着を持って
この怪獣のソフビ化をセレクトし、自作の第1作ソフビとして販売しようと思ったか
ということが、実際に手に取るとよくわかる出来となっています。

ゆたりさんがこれから怪獣史に残るどんな名獣を思い入れたっぷりに
ソフビ化していくのか、引き続き見守りたいです。

あっヘビだから来年の正月に載せたらよかったな!
じゃ元旦先行っていうことで。

【Gamera Vs. Garasharp 】
A Video of the 1972 lost project.

http://www.youtube.com/watch?v=nsSiFtSjN-c

マーミットの12月ソフビ新製品

2012年12月04日 | 特撮・SF

早いものでもう12月。マーミットさんから12月受注ソフビ新製品のニュースリリースを
いただいたので紹介~。

イベントで時々原型が展示されていましたが、いよいよ完成した
ジャンボサイズの小島功さん原作の美女河童像、
ゴジラ、バルタン星人などおなじみの王道特撮キャラクターたちと
飾り栄えのあるアイテムがそろいました。妖怪天国シリーズも「髪切り」が登場し
続投ですね。

今回の商品は、すべて 通販限定品。2012年12月31日受注締め切り、
2013年3月中旬発送予定です。
問い合わせ、申し込み先・代引き申し込みは
(㈱マーミット 03-5648-6535)まで。





ビューティアートコレクション 河童美女

税込み18900円(全高約43センチ
コールドキャスト塗装済み完成品
清酒黄桜のCMなどで有名な小島功氏のイラストに
忠実に立体化。小島先生が直々に何度も監修した決定版。

昭和のTVCMに登場し、酒屋さん、居酒屋などでもキザクラのお酒を扱っている
場所には必ず張り出されていたこの美女河童のイメージイラスト。

かっぱっぱーるんぱっぱー♪というフレーズで知られる
「カッパキザクラ」の広告キーワードでヒトビトのココロに刻まれる日本酒+美人河童=
リラックスというサブリミナルイメージ。
小島功氏のイラストをフィーチャーした広告としての浸透・訴求効果は
キザクラブランドの認知において相当大きかったと思います。

TVーCMはアニメ映像なので、子供でもCMソングがかかると
振り向いてブラウン管上に展開される若いサラリーマン河童?とこの美女河童の
ホステスがチャカチャカ動きながら仲むつまじく酒を交わし
ほんのりとしたひとときを過ごす姿に「大人のセカイっていいな」と
見いった記憶のあるヒトも多いと思います。
オンエア時間はおもにオトウサンたちが晩酌する
ような時間帯によく投下されていたカナ?あと夜中の11PMのようなおとなの
TV番組を見ながらじっくりくつろぐ時間帯でも見たような記憶があります。
アニメとはいえ妖艶な河童が全裸で出てくるわけです
から子供ココロには十分これは隠微なものに映り、ドキドキしたものです。

この美女河童、今回立体化されたのは当時よく描かれた、バーのマダム風の髪型をした
美女河童ですが、このほかにもパーマヘアや金髪のロングヘアーなど色々な髪型の
河童たちがいたのを思い出します。時代の空気を反映して、
男の河童たちがこの美人河童を囲んで屈託なくなごんでいる場所も
酒場のみならず、桜の花見の席上とか、リゾートホテルのビーチとか
プールサイドとか、縁日の会場とか、スキー場とか
いろんなロケのバリエーションが存在しており、昭和当時の日本人が持つ観光イメージと
河童というキャラクターのもつ桃源郷テイストが合致して、健康に楽しく
お酒を飲む楽しさをアピールしていましたね。
今回の美女河童は昭和の名匠による妖怪キャラクターの立体化アイテムとしても
貴重な製品化ですね。



怪獣天国EX 妖怪人間ベム(1期)

税込み5250円全高約25センチ ソフトビニール塗装済み完成品
実写映画化に合わせて最初のアニメ版をソフビ化。引き続きベラ、ベロも製作進行中。

昭和の「ベム」がTVのブラウン管に登場したバックボーンを思い出すと、
ぼちぼちカラー化が各一般家庭で進む中、怪獣ブームの次は妖怪ブームだという
ことでTVにも妖怪・怪奇番組が登場しました。
水木御大の「ゲゲゲの鬼太郎」はもちろん、円谷の科学スリラー犯罪ドラマ
「怪奇大作戦」、東映の「悪魔くん」、手塚治虫先生の「どろろ」などと並び
この時代にアニメ作品として怪奇ブームにエントリーした「ベム」は
モダンな描線かつ強烈なカラーバランスの映像とイタリアン
ゴーストハンタームービー的な日本の怪談・怪異譚等とは一線を隠した
ドロッと濃密な空気を漂わせたストーリーテリングなど
無国籍な怪奇アクションアニメとして、今では狙っても作れないコンテンツとして
いまだ存在し、再評価の時を待っていた感があります。
平成の世に入って再びアニメでリメイクされたこともありましたが
遺伝子操作やバイオテクノロジーなどもストーリーに絡め
今風の解釈による作品になった本作は作り手の試行錯誤感こそ伝わってきたものの、
観ていて「どこかがよく知ってるベムと違う」感じがつきまとっていました。
公開される実写劇場映画ではオリジナルのアニメ版をスタッフがリスペクト
しているようなので、ベムたちの「早く人間になりたい」という魂の叫びに
一応の終着地を見出してくれることになりそうです。

しかし昭和オリジナルの「ベム」アニメを見ていて思うに、
ベムたち3人はこの世に生きる生命とは異なる、異形の者として
生を受けたのですが、凶悪な妖怪たちと戦う中、守るべき人間たちから
異形の者として心無い差別を受けたり、生命の摂理に反した欲望や願いを
満たそうとする不条理で怪奇な姿に触れながらも、
あえていまさら人間になりたいと思うものでしょうか。
アニメ最終回では人間になることを目指しながら、結局は
悲運の最期を迎えているわけですが。。。
このあたりが「妖怪人間ベム」の肝の部分というか、いかにも
昭和アニメらしい、アンビバレンツなる面白さといえます。




妖怪天国 髪切り(1期)税込み4200円全高約16センチ 

ソフトビニール塗装済み完成品マーミット妖怪シリーズ第3弾。
江戸時代の資料から立体化。

この髪切りは先日のデザインフェスタでシルバーラメの限定カラーを購入したのですが
赤松氏独自解釈の髪切りということでユニークなアイテムといえます。
クリーチャー的なテイストで、かつ江戸末期頃の妖怪画上では両者は別妖怪と区分される
「あみきり」の要素も若干混ぜているようで、(赤松氏の説では
図像として元は同じ妖怪だったのではないか、との見方)
今回のソフビ化では手がはさみで鳥のような顔を持つ妖怪という
共通事項で結ばれる「髪切り」「あみきり」のイメージ双方を分析しつつ
立体キャラクターに落とし込んでいる印象があります。

髪切りは水木先生の妖怪イラストでも露出機会の多かったメジャー妖怪に
位置していますが、ソフビや玩具などになるのは食玩で一度あっただけで
不思議と少ないんですよね。「鬼太郎」でも単独で活躍するゲストエピソードなどは
なかったので、今回ソフビ化でスポットライトが当たったのは
妖怪ファンとしてうれしいですね。




怪獣天国 サタンビートル(3期)税込み5250円

全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品
ウルトラマンレオ登場の宇宙昆虫。ライトグリーンの成形色に
メタリックブルーの彩色が映える。
三度目リリースとなるサタンビートルはグリーン。カブトムシの怪獣は
子供たちにも人気らしいです。このサタンビートル登場のエピソードを見ると
思い出すんですが、人間の俳優さんが全身グリーンのタイツにマント、顔出しで
演じたクリーン星人のキッチュなビジュアルがもたらす得もいえない不気味さですね。
このエピソードは醒めない悪夢のような映像の中を子供がサタンビートルに乗って
逃避行するというイメージが忘れられないです。

病気がちな子供の夢に現れていっしょに遊んでくれる陽気で屈託のないクリーン星人が
「地球に毒のごみがどんどんふってくる、君も健康を失ったし、
飼っているカブトムシだってその毒のごみのせいで死んだ」
などと言って地球や人類の終末をささやきかけ子供を恐怖のどん底に落とす。。。
といった場面があります。後期円谷では、おなじみのメランコリックな
有りものライブラリーミュージックにのって甘い遊園地のひとときのような
ファンタジーシーンと、悪夢のような地球や宇宙空間の汚染映像が
交互に映し出されます。

映像として出てくる「毒のごみ」はキラキラした紙屑のようなものを
セットの天井から降らせて、音響効果的には旧式のガイガーカウンターのような
ガリガリした耳障りなノイズがメーターを触れるような音を発する、
といった描写で描かれ、想起されるのは放射性物質の飛散です。実映像はチープですが
それゆえに子供が見るとショッキングかもしれません。
この少年は何か体調を崩し、自分の体が汚染されるという悪夢を見たのでしょうか。
当時は定義がなかったですが、現代の医療用語でいうケミカルシンドロームの
ようなものかもしれません。クリーン星人も実在するのかどうかはっきりわかりません。
しかしサタンビートルは少年の夢の産物でなく劇中で実在し、レオとも戦っているの
ですが。

思うに、ウルトラマンタロウ頃から映像の傾向が明確になってきているんですが、
ウルトラシリーズもTBS局のドラマとして他の「それいけ
カッチン」「ケンちゃんシリーズ」などこの時期のTBSでオンエアされた
各子供番組で描かれるドラマのかもし出す映像の空気がどこか
似通ってきていた点を指摘したいところです。
スタジオのセット撮影ならではかもしだされる
「さめない夢のような怖さ」を描く子供セカイ系ドラマとでもいうべき
映像には一定の共通性があったと思います。
この時期はウルトラのシナリオライターに他のホームドラマ系の脚本家が
参入するようになってきたことで、描かれるドラマも表面のストーリーより
キャラクターの内面のドラマに焦点を当てたものとして
次第にウルトラの映像セカイもドラマのニーズに即して変化してきたと
いえるのかもしれません。

毒のごみで汚染された宇宙空間から飛来した謎の宇宙昆虫サタンビートル。
あの欠番ストーリー、セブンの「遊星より愛をこめて」に登場するスペル星人が、
実は脚本段階ではカブトムシのような昆虫知的生命体として描かれていた
ことをふと思い出します。

「レオ」といえば番組1クールの通り魔宇宙人の存在感がやはり強烈なのですが、
3クールに入って物語が多様性を見出しつつある頃に登場したサタンビートルは
「レオ」をじっくり観た子供には忘れえぬ、隠れたトラウマ怪獣とするべき存在
かもしれません。 




怪獣天国 ゴジラ(VSデストロイア)税込み5250円

全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品
クリアー素材にギガラメイエロー成型。劇中の燃えるイメージを再現。
マーミットさんのデスゴジもこれまで相当な数のバリエーションが登場しています。
今回のは夜の香港の街を体内がメルトダウンして全身から煙をもうもうと発しながら
横断する劇中の名場面に一番近い感じですね。

海外で新作映画製作中というゴジラですが、製作発表等の
ニュースもぼちぼち出始めていよいよ本決まりになったようですね。

「モンスターズ 地球外生命体」というSF映画を比較的低予算で撮った
ギャレス・エドワーズが監督として挙がっているのですが、この
映画はタコも好きですね。「モンスターズ~」は「クローバーフィールド」的な、
怪獣が暴れている都市空間を登場人物たちが逃避行するという
洋画に昨今多いストーリーパターンの作品ですが、ライブ感のある映像で
見ている側も緊張感が持続する好編でした。監督が脚本も撮影も一部SFXも
手がけているというマルチプレイヤー映画なので監督の狙いとするイメージが直に
映像上に出ているのでしょう。画面に怪獣が大写しになるシーンは多くは
ないのですが、その絞りこんだ登場シーンゆえ、モンスターがどこにいるかわからない
恐怖がより強まり、地球外生命体が跋扈し避難民がさまよい内戦状態にある
荒廃したメキシコの危険地帯から決死の脱出を試みる人間たちのドラマを
緊張感満点で描いています。
作り手として演出重視の志向が見えてくるところに好感が持てましたね。

面白いなと思ったのは、発表されたゴジラのイメージイラスト(検討段階らしいが)が
トライスター版ゴジラ(ローランド・エメリッヒ監督)の時とは違ってかなり日本の
オーソドックスなキグルミ系ゴジラの重厚なビジュアルに近づけている
ということです。
ここはトライスターゴジラでの散々な評価からくる反省ということなのでしょう。

ギャレスゴジラのルックスで東宝オリジナルに一番近いのはミレゴジカナ?
海外のカイジュウファンも新作では日本のカイジュウ「ゴジラ」に近いものを
観たいということなのでしょう。
もちろん演出的には新しい発想の導入によって今まで見たことのないゴジラ映画を
新生させてほしいところです。
ピーター・ジャクソン監督の「キングコング」のようにオリジナルゴジラを
リスペクトしつつ、新しいセンスと映像技術で見せるモンスター映画として
仕上がるといいですね。



ウルトラ怪獣烈伝 バルタン星人税込み8400円

全高約40cm ソフトビニール塗装済み完成品
劇中のイメージを忠実に再現。目にはクリアーパーツを使用。
リアル系バルタン星人のフィギュアというと、80年代の中期にバンダイから発売された
リアルホビーのバルタン星人のリリースが思い出されます。
当時、第二次怪獣ブームを過ごしてぼちぼち大人といえる年代になりかけた
子供たちに再び怪獣という存在へのインパクトに振り返らせて、
再び特撮モノへの門を叩かせたアイテムといえます。やがて今のソフビ
マーケットにおいてセミレトロの怪獣ソフビともうひとつの流れとして存在する
リアル系怪獣フィギュアの流れに分岐しお客のニーズに応えながら
連綿とつながってきた印象があります。
80年代でも怪獣というとレトロ造形のマルブルソフビの存在が怪獣の立体モノとしては
まだまだイメージが強かったですからね。そこにリアルなバルタン星人が
発売されたのは衝撃でした。

今回のマーミットさんがリリースしたバルタン星人も、リアル系怪獣造形物としての
流れを汲みつつ、塗装済みで提供できるよりリアルに造形されたアイテムとして
現代に供給するという意味で先達のさまざまなリアルバルタンの立体物の
存在価値を受け継いでいる一品といえるでしょう。

【滅亡のテーマ catastrophe et seisme 】

ガッチャマン最終回、ウルトラマンタロウのタイラントの回とドロボンの回、
イナズマンFのウデスパーが倒された回の結末シーンで流れるあの重々しい曲。

http://www.youtube.com/watch?v=0rYF51wOld8

【ディスコ・トレイン】

探偵物語、大都会partⅢなど日本テレビ系アクションドラマのディスコシーンで
よく使用された軽快なナンバー。

http://www.youtube.com/watch?v=6_ULKLA-tFY

Skullheadbutt MARS-X

2012年11月05日 | 特撮・SF




SKULL HEAD BUTTさんの新作「MARS-X」。
今回は胴体も完全新作によるクラシックSFテイストのオリジナルエイリアンソフビ。
三つ目に触覚、体は甲殻類のような硬い皮膚で覆われた、その名が表すように
火星の知的生物らしい。

「危険な地球人はワレワレの星に決して近づくな!!これは警告だ!」





口が二つあるのが地球の生物とは異なる進化と生態系により
もたらされた特徴。どちらかが口で隣接したもうひとつの口が肛門なのかもしれません。
タコ火星人や「宇宙戦争」のカエル型宇宙人、「MARS ATTACK」でのノウミソの
大きな大頭エイリアンなどいろんなスタイルの火星人がこれまでSF小説や
映画で登場していますが、科学考証とデザイン的発想により、
自由に形態を想像できるのが火星人というモチーフの妙味。

前人たちの多彩なイマジネイトの源泉には、17世紀の天文学者ローウェルの時代に
タコのような知的生物が運河をつくり文明を築いていたという考察がなされており、
荒唐無稽ではありましたが、その際にはぐくまれた火星へのファンタジックなSF観が
いまだ大きくクリエイターの発想面に作用しているのでしょう。







ヒューマノイドタイプでありながら、触覚や体のヨロイのようなヒフなどを見ても
ちょっと昆虫系のアレンジが強いルックスですね。




特別出演:LULUBELL TOYさんの新作「STUPID SPACEMAN」。
先日のスーフェス60で購入。



宇宙船の機材の操作でドジを踏んで宇宙空間を遭難することになったのか?
宇宙飛行士の死体のソフビのようです。

輝かしき宇宙飛行士のなれの果てでしょうか。
何年も宇宙空間を浮遊したのか、すでに顔が白骨化しかけています。
この頭部以外に、顔が白骨になってなくて微笑んでる顔のヤツもありましたが
スペーススーツがふき取り塗装で同様にボロボロな仕様でした。



ルルベルさんらしく命名もふざけててブラックですが、
宇宙旅行に自国のフロンティアスピリッツを仮託して誇りに思っていそうな
(タコの勝手なイメージ)外人さんがこんなスカムなソフビを出してるのが
なんともいえなくイイ味。後でアメリカの国旗の
デカールを探してきて胴体とヘルメットに貼ろうカナ、と。



特別出演その2:
こちらも同じ火星の住人、マーミットさんのワールドモンスターシリーズ
火星人クラシックテイスト版。









現在11月の新アイテムとして受注されていますが、こちらはスーフェス60の
朝売りで販売されたラメver.
SF本の挿画などで有名なこのレトロなデザインのタコ型火星人は
ガレージキット以外では、はじめての立体化となります。
シンプルですが、ソフビになってみると存在感がありますね。



MARS-X「運河にごみを捨てるなとあれほど言っただろ!!あと分別収集で
    ビン・カン類は火曜日!!ごみパトロールがちゃんと見てるよ!!」
火星人「うひー。バレちゃった」

一見荒涼なサバクに見える火星も住む者にはユートピア。
環境保全も種族ごとにトラブルがあったりしてきっと大変なんでしょう。
怒りで全身真っ赤な火星人・MARS-Xはいつも自分の領土を3つの目で監視しており
けっしてココロ安らぐ日がありません。



地球人の火星探検、相次ぐ失敗の影に暗躍する
奇怪な火星の知的生物たちの影が。
暗黒大陸と化した火星の奥地に潜む者の正体は?





こいつも高等な知能は持ってないけど火星の生物じゃないカナ?
SKULL HEAD BUTTさんの「STAR-X」



「Ⅹ」ファーストシリーズでは一番凶暴な顔が印象的な
スーパーアシッド系オリジナルエイリアン。



STAR-X「ゴルァ お前何ヒトの星にふざけた旗立ててんだ!!」
STUPID SPACEMAN「キャッ スイマセン!!」







STAR-X「ねぼけた地球のヤツラに見せてやる!
    お前の星に送ってやる記念撮影だ!さっさと笑え!」
STUPID SPACEMAN「しくしく。。。火星の宇宙開発は
止めましょうね地球の皆さん」



クラシック火星人「コッチモキネンサツエイダ!ホラワラエ!!」
STUPID SPACEMAN「しくしく。。。それではみなさんさようなら!!」
NO FUTURE!! EVERYTHING RUINED!!
宇宙への道を拓いたすべての宇宙飛行士に栄光アレ!!




MARS-X「コラ夜中にコンビニの前にたむろすなと言ったろ!!」
STAR-X「近所のゲーセンもファミレスも潰れちゃったからナマカとの集合場所が
    ないんすよ。。。」
MARS-X「お前たちがそんなおっかない顔で店に佇んでるからお客が遠のいたんだろ!!
    ネットで話せネットで!!」

MARS-Xは火星の風紀委員Death。



ハイテンションでここのところ新作プロダクツを展開する
SKULL HEAD BUTTさん。
今度はどんなキャラクターを繰り出してくるのでしょう。


【hanzo vs falconer predator】

「プレデターズ」より。この映画、話的にもうひとつなんだけど
プレデターたちの雄姿が見れるのと、この1シーンのみで評価したくなる。
プレデター対893!この胸踊るシチュエーションでぜひ大阪あたりを舞台に
続編一本作ってほしい。

http://www.youtube.com/watch?v=N4Pwi_FWXaQ

ぶたのはなチビラくん/メチャラ

2012年11月04日 | 特撮・SF








円谷プロの空想特撮シリーズ、怪獣ファミリーコメディドラマ「チビラくん」の
53話「ハッタル一家行方不明!」に登場した異星の怪物メチャラ。
このほどぶたのはなさんの11月のソフト焼き玩具新製品として、
チブル星人、パッキー、エレキング、ハレハレなどの新カラーといっしょに
販売されました。「チビラくん」に登場したゲストキャラクターといっても、
このメチャラってどんなキャラクターなんでしょう。









パパゴンが1話から開発していた、どこにでも行ける「トラベルマシーン」が完成し
いよいよ他の惑星に旅に出るエピソードが続出する(番組の継続が決まって、
ロケとタイアップが頻繁に使用できるようになって来た?)3クール~4クール。
番組も50話近くなってとうとう地球にも旅したハッタル家は
この53話では完成を祝い、さっそくトラベルマシーンで見知らぬ星に家族旅行へと
向かいます。

パパゴン「肝心要の開発者の私が一度も旅行しておらん」
ママゴン「わたしもですわ」
しかし全員で出かけるのでは、誰も家に残ってトラベルマシーンを作動できないから
近所のものしりおじさん、ナンジャーさんがマシーンの作動役を努めることに。






しかしハッタル家のメンバーを送り出した直後にトラベルマシーンのコントロール
ルームに殴りこんできたのはパパゴンの宿敵ゴルバ。
毎度懲りないゴルバはパパゴンの成功を阻止しようとマシーンの操作盤を破壊して
ハッタル一家を宇宙のどこかの星に置き去りにしようと大人げなくも
テロ行為を働きます。







荒涼とした謎の惑星に到着したハッタル一家。暴走気味だった初期に比べると
トラベルマシーンの座標軸固定などもかなり精度が上がっていますが
まだまだ開発の余地があるらしくパパゴンもいざ自分自身も別の場所に転送されてみると
不安を隠せない感じ。
そういえばチビラくんを視聴していたネットコミュニティーでは「トラブルマシーン」と
呼んでいました(笑)。

疲れて岩場でそのまま雑魚寝する一家に近づく異形の者が。。。






パパゴンの特製高性能通信機でナンジャーさんと連絡だけはとれたので、
近くの洞窟に行き一息つくことに。
と思ったらその穴は奇怪な猿とコウモリを混ぜたような、謎の現住生物・メチャラの
巣だったのです。。。





謎の惑星の海岸(といっても場所にデジャブ感があるので、これはウルトラファイトの
屋外版などを撮影した円谷御用達のロケ先・下田?の海岸ではないだろうか)で
メチャラとハッタル親子たちの追跡劇が展開。






岩山の向こうからなんだかエキセントリックでこわい顔のヒトがノシノシ歩いてくる。。。




ハイテンションで気性の荒いメチャラ。
ハッタル一家もたじたじ。それにしても性格を表してサイケデリックな顔ですね。







ゴルバが破壊したトラベルマシーンの修理も完了させたとのナンジャーさんからの
連絡でようやくカイジュウ町への帰途についたチビラたちだったが、帰還コースから
メチャラもついてきてしまい、カイジュウ町に出現。大パニックに。。。!









ハッタル一家に自分の父親の暴挙をわびるガキンコ。おろかだけど自分の
父親なのでゴルバの傍らを離れない、ガキンコ、ほんとにいい子。

2クール以降のチビラくんは1クールの頃に予定されていた「他星に行ったり、
また他星から来た宇宙人や他のカイジュウとの交流のドラマ」をフルに展開し
このシリーズの初期コンセプトベースを作劇面でより映像化している感じで、
初期に比べるとその回オンリーのゲストキャラも増えてきます。
そして未知の性能の可能性を開発したハッタル自身もまだ把握しきってない
トラベルマシーンがさまざまな事件をもたらすことになるのです。







ライフル魔イカルスならぬメチャラ。カイジュウ町にも地球のような銃が存在する
のか。。。





ゴルバの家におしかけて仮眠をとるメチャラ。メチャラのきぐるみは背格好からみて
子役で運動神経のいい子どもが入っているようでなかなかコミカルなボディジェスチャー
による熱演を見せてくれます。もしかするときぐるみ劇用の優れた腕を持つ小柄の
スーツアクターさんかも知れませんが、キグルミを着た状態でみた感じでは中のヒトは
子供ではないか、とみています。





当初、「緯度0大作戦」のコウモリ人間のスーツを改造したのかと
思っていたんですが、あきらかにサイズが小さい。
コウモリ人間のスーツの毛並みよりも新しかったり、
他の現場で酷使された気配がないので、この回用に美術スタッフが製作したものでは
ないかと思います。
ポチポチが「おさるさんみたいな顔して」と劇中でメチャラを指して言ってるのですが
確かにサルっぽい。
元がアトラクション用キグルミのサルで、
顔にサイケディックなペインティングを施して羽根をつけたのかもしれません。
他のゲストキャラ・ハレハレも他のきぐるみ劇か何かで
使用していたネコか何かの倉庫ストックスーツを流用したように見えます。




















メチャラはいわば、謎の惑星で独自の進化を遂げた穴居人類?
思ったんですが、UMAで名高いチュパカブラに似てるんですが、メチャラ。
チュパカブラの都市伝説なんて「チビラくん」の放送していた60年代には存在
していませんが。でもよくイラストで描かれる爬虫類っぽいルックスの
チュパカブラよりもこんなのが追っかけてきたらはるかに怖いと思いませんか。



声は「天才バカボン」1期アニメでバカボンのパパを演じた雨森雅司氏が担当。
かなり甲高い声です。














ハッタル一家がメチャラを元の星に送り返すよう一計案じ、なんとかトラベルマシーンの
サイロに自分から乗り込む流れになるのですが、送り込みにママゴンが同行したことで
再びメチャラを振り切って脱出できるかという救出劇が展開します。
「おれをほんとに地球につれてってくれるんだな?」。




2クールに入って特撮(主に光学合成)予算が増えたのか?
あるいはタイムトラベルシーンをわかりやすくしろとスポンサーからの意見が出たのか、
海外SFドラマで有名な「タイムトンネル」っぽいグルグル渦巻きの前で合成された
タイプトリッパーたちのシルエットがゆらゆらする合成カットがこの頃は入るように
なっています。前はただサイロにぶっこんで「帰った」「送り込んだ」
とかせりふで済ませてたんですが。

しかし「タイムトンネル」での時間旅行シーンのビジュアルイメージは一目で
時空を飛んでいるイメージがよく伝わる、当時、日本の同業となるTV/映画マンから
見てもビジュアルが画期的なものだったんですね。
思い出すと、「キカイダー01」でイチローやマリがシャドウに狙われた
平賀源内を助けに江戸時代に行く回もこれとよく似た特撮ショットで表現されて
いました。

しかしトラベルマシーン、複数の生体を分子レベルで輸送しててクローネンバーグ
監督の「ザ・フライ」みたいに
よく生体組織同士が融合しないな。。。ハッタルはほかの回でも他の開発品の件で
パテントが入ってる話が出ているくらいなので、製品特許だけで長期に渡って
試行錯誤を繰りかえしてきたトラベルマシーンの開発予算と
家族をやしなう生計を手にしている、このカイジュウ町きっての天才科学者
なのでしょう。







この回もうひとつの合成カット。
なんとメチャラは冷凍光線も吐くのだ!凍りつくテーブルの花にびびるハッタル一家。
光線のテイストが「ウルトラセブン」ダリーの回の松阪慶子みたいっすね。








メチャラの隙をついて、なんとか惑星を脱出するママゴン。くやしがるメチャラ。
そして危機を逃れたハッタル一家のトラベルマシーンによる冒険はまだまだ
続きます。。。

今回のぶたのはなさんによるメチャラは「ぶたガチャ」で販売したキャラクターたち
にも通じるコミカルさがありますね。ソフビ化するにあたりぶたのはなさんの
キャラ嗜好がそうさせたのでしょうか。これまでのチビラくんシリーズ同様に、
ぬいぐるみ劇のホンワカとしたテイストを自分の作風にうまく取り込んで
ソフビ化した、半オリジナル的な持ち味が発揮された一品ですね。
ぶたのはなさんから商品が到着したら造形の妙、独自の塗装がかもし出す味もじっくり
堪能したい感じです。










「チビラくん」のマイナーゲストキャラや「ウルトラQ」怪獣の製品化など、
メーカー独自のテイストによりメジャーキャラ、マイナーキャラを問わず
次々と製品化してくれている、怪獣ファン泣かせなインディースソフビメーカー、
ぶたのはなさん。これからいったいどんな新ソフト焼き玩具シリーズ、
新キャラクターの製品化が飛び出すのでしょうか。
引き続き目が離せないところですね。


【Jean-Jacques Perrey - musique de l'infini】

ディープなウルトラ・70年代特撮ファンはニヤリなナンバー。「悪夢の星間戦争の曲」
って自分は呼んでるけど。

http://www.youtube.com/watch?v=U4jbZyzfm6w

【Janko Nilovic - House in the Plain】

こういうレアなナンバーがフルで聴けるのはアップロードサイト様々ってところ。


http://www.youtube.com/watch?v=Iwf_svHStrM


【Jean-Jacques Perrey - La Panthere Cosmique】

グロストの回の焼き芋屋台攻撃開始シーンのナンバー。

http://www.youtube.com/watch?v=tmh6s1KxMs4&feature=relmfu


【Janko Nilovic - Le Gâteau D'Anniversaire】

ピッコロが地球に降下してくる時のメランコリックなナンバー。ずいぶん色んな
児童ドラマで使われてた。探すとベロンのナンバーも出てくるよ・

http://www.youtube.com/watch?v=86qqX-pQs3s

【Janko Nilovic - Sonatine Pour Un Métallophone】

これもギロ星獣の回とか子供番組での遊園地に行く場面とか
楽しい夢のシーンなんかでよく使われてる。聴いてると泣けてくる。

http://www.youtube.com/watch?v=kS7fUTSK6_4&feature=relmfu

マーミットの11月新製品

2012年10月29日 | 特撮・SF

マーミットさんから11月のソフビ通販限定品のお知らせをいただきましたので
さっそくご紹介~。今回はイカやらタコやらカッパやら、
ラインナップがいつもに増してカオスです!
そして今回は秋のスーパーフェスティバル60会場でもサンプル展示され
セブン星人補完ファンに思わず膝を叩かせた「ウルトラセブン」きっての
マイナー宇宙人、ペダン星人も登場。
ゆるキャラからクラシックSFのビジュアルアイコンまで、
宇宙人、義体、妖怪。。。とイカにもこのメーカーさんならではというのか、
好き者がニヤリとさせられるユニークなキャラクター揃いです。
11月30日受注締め切り、2013年2月中旬発送予定。
商品問い合わせは(㈱マーミット 03-5648-6535まで)。






怪獣天国ペダン星人(1期)5250円(税込み)
全高約23センチソフトビニール塗装済み完成品 ウルトラセブン登場の策略宇宙人
スタンダードサイズ初登場。永らくシルエットのみだった星人のソフビ化!

ペダン星人はスーパーロボット・キングジョーを開発し地球に攻撃を仕掛けてきた
宇宙人。地球がペダン星に送った探査ロケットに警戒して
キングジョーを使い威圧にやってきただけで、もともとは侵略目的の星人では
なかったのですが地球に降下してきて地球人やウルトラセブンを上回る
強大な自らの軍事力を発揮したところ、次第に欲が出て一度は結ばれた
地球人たちとの講和条約を破り地球侵略に転じたという経緯を持っています。
劇中では薄暗い宇宙船の船内で2体のペダン星人がひそひそと会話しているシーンが
大半で、はっきりとしたその姿は見えませんでした。

近年、昭和の映像素材でデジタルハイグレード画質化が進み、その見えにくい姿も
判別可能になり円谷キャラクター製品としての版権処理上でもクリアするようになった
と聞いております。

製品化できるということを明確にしたのが例の今年になってバンダイから展開された
HGガチャポンアイテムでのペダン星人だったのですが、
なぜかこれがペダン星人のみスーパーレアな混入率での
供給となり、ウルトラHGファンがメーカー都合により仕組まれた過剰な入手難状況に
非業の涙を流したのも周知の通り。
はなはだ敷居の高い形ながら、新世代のウルトラファンにもペダン星人はその存在を
今回、知らしめることになりました。

赤松社長によると本編のペダン星人は服は黒いセーターのような衣装を上に着て
下はズボン、頭部のマスクは撮影現場の美術スタッフが製作したもの。
当初は登場を予定していなかったものの、画面に宇宙人が登場することとなり、
急遽製作した出来合いキャラクターらしいとのこと、としています。
成田氏を通してない美術スタッフ系のデザインビジュアルなんですね。

ペダン星人の顔の造形は、DVDなど高画質ソフトで観ると判明します。
セブンのワイドショットによる攻撃で宇宙船が爆発する際に
ペダン星人たちの顔のディティールがごく一瞬ですが
映し出されています。
目も鼻もない仮面のような、顔にあごひげのような物体がついている、こんな顔
なんですね。

平成のウルトラTVシリーズ「ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO」にも
ペダン星人が多数登場し量産機キングジョー軍団も登場して
ペダン星での戦闘も描かれましたが、ライダー系の俳優さんたちが人間体、
変身体はメタルヒーローか平成ライダーか、といった今風のビジュアルになって
いました。あの平成ペダン星人は「セブン」劇中のシルエット映像を元に
宇宙空間での活動で着るコンバットスーツ的な解釈でリデザイン化したよう
ですが、かつて星間紛争のあった人類と今回は共闘するなどの
展開も含めてペダン星人の再登場としてはキャラのアピール度もあり
結果、あれはあれで悪くなかった気が。
タコもあのギャラクシー版ペダン星人のビジュアルは好きだったりします。

これでセブン登場の宇宙人はマゼラン星人マヤのような
俳優さんによる人間型宇宙人以外で画面に姿が映っているキャラクターは
マーミットさんとベアモデルさんのソフビ両社の製品を合わせると
ほぼ余すところなくソフビ化された格好になりますね。

アイアンロックスを操ったミミー星人(画面に登場せず声のみ)
にせウルトラセブンを操ったサロメ星人(俳優による人間体のみ登場)も
桑田次郎氏のコミカライズに登場したオリジナルビジュアルにより
ミドルサイズソフビ化するというマニアも納得の製品化を
マーミットさんが果たしております。
ミミー星人は漫画の劇中「透明宇宙人」という設定なので
クリア成形になっているのも芸が細かかったです。

そしておどろくべきことはまだ続くのですが、最新の「マーミット・プラス」での
投稿を見ると、マーミットさんは今回のペダン星人に続いてあの実相寺エピソード
「第四惑星の悪夢」のロボット長官までもソフビ化すべく、現在原型進行中で
あることを伝えています。
目の部分の蓋が開き、電子頭脳に組み込まれた計算機が見えている有名なスチールの
長官を製品化するようです。このようにまだまだマーミットさんのセブン補完は
続きそうな気配です。
第四惑星人たちをドレイとしてこき使い、さらに地球さえものっとろうと
すべての侵略計画を精緻にコンピュータで計算しつくした
憎たらしくも忘れることのできない名悪役、ロボット長官の仕上がりも楽しみですネ。
SFマインドの横溢した「ウルトラセブン」をマイナーキャラのソフビを手に再評価して
楽しむ機会が再びやってきました。

【マーミット・プラス】

http://happy.ap.teacup.com/marmit/






怪獣天国EX イカール星人(1期)5250円(税込み)全高約22センチ 
ソフトビニール塗装済み完成品。函館を侵略するイカ型宇宙人。
ソフビ初登場。ベーシックなカラーリング。
昨今各地のゆるキャラ、ご当地キャラがソフビ化することが多いですが、
マーミットさんもご当地キャラソフビ路線に参入?

今回マーミットさんからスタンダードソフビデビューしたイカール星人は
他のゆるキャラと違って地域を侵略する目的で
暗躍する設定なのがちょっと他の地域密着型のゆるキャラとは異質で
「ひとひねり」が利いています。

キャラクター設定をHPや動画で一通り見ると、人気があるのもわかります。
おもしろい!!
函館市自体も友好的な宇宙人の観光や滞在を受け入れる宇宙友好都市としての設定を
付与されていたり、敵対的な星人から函館を防衛するスーパーメカ・装備の設定や、
イカール星人サイドの軍備までも細かく設定されていたりと、ゆるキャラといえど
一本の独立したSFドラマとして見てさしつかえない感じですね。
すでに「函館観光ガイド」と銘打ちながらもイカール星人の現地での活躍を
メインに据えたDVD映像作品ソフトまでも販売されていたり、
実質、特撮キャラクターと言っても過言でない
じつにあなどれないキャラクターコンテンツDeath。

北海道エリアのゆるキャラはハードコアなパフォーマンスで知られる長万部の
まんべくん、アトリエG-1(奥田スタジオ)さんが製品化した
夕張市のメロン熊や札幌市のアックマ・コアックマ、
そしてご当地マスコットというのか?北のインディーズソフビメーカー、
ZOLLMENさん&EXOHEAD氏がソフビ製作に関わった紋別のモンベモン、
阿寒湖のまりもっこり、そしてこのイカール星人と一回聞くと忘れがたい
ユニークな顔ぶれがひしめいています。北海道はゆるキャラ名産地だな。

その中でイカール星人はどんなキャラクターかというと
現地名物のイカの姿焼きを見てイカって攻撃を開始するとか言い出したり、
まるで「21エモン」でホテルに泊まりにきて地球の特撮映画を見て「われわれを
虐待している」と怒り出す宇宙人たちみたいで笑えます。

そして人気アニメ「イカ娘」とちょっとキャラがかぶってるんでは、と思って
いたんですが、知らない間にイカール星人とイカ娘は軟体系宇宙人同士で
地球征服の密約を結んでいるようで、星人のHPを観たらイカちゃんが
「いっしょに侵略しなイカ?」などと応援していたりします。
そそのかしているというとイカちゃんのほうなのでしょうが。おそるべし。
どっちにしろ侵略計画が進んだ時点でこの2人じゃ領地の配分でもめそうな気が
しますが。。。

イカール星人のスーツはふと気づくと東宝怪獣のゲゾラタイプになっているのも
温故知新というか、面白いですね。アトラクションでも特異な形状なのにイカらしく
結構軽快な動きを見せています。
イカール星人ソフビはそんなわけでイカちゃんのフィギュアと並べたり、
他のゆるキャラソフビと対戦風?で飾っても楽しそう。
しかし北海道のゆるキャラたちはソフビ化に恵まれているな~。

昭和の時代では怪獣も「マンガ」の一部として子供たちの親しいお友達のような存在
だったのですが、今ではかつて怪獣と呼ばれたキャラクターもゆるキャラのような
新しいカテゴリーをもって社会調和型のキャラクターとして新しい活躍の場を
広げているということなのかもしれません。そしてソフビ化のテーマも時代のニーズを
捉えて、よりいろんなキャラクタージャンルの立体化へと広がりを見せており、
興味深い動向であります。







妖怪天国 河童(1期)4200円(税込み)
全高約16センチ ソフトビニール塗装済み完成品
ぬっぺっぽうに続き「妖怪天国」もシリーズ化したようです。
そんな妖怪が今後登場するのでしょう・
今回はもっとも有名な妖怪である河童のイメージを
集約して造形。赤松社長が河童のビジュアルイメージを集めて考察、
製品化された河童。表情もどことなくユーモラス。好物のきうりと
酒のひょうたんを持って人間を川辺から「YO!」とでも言って誘ってきそうです。
最近はハリウッドテイストなクリーチャーチックな造形による日本妖怪も
映画などでよく見られますがこれはオーソドックスなビジュアルで
どことなく実写東映の「河童の三平」で時々登場したキグルミの河童みたいな
雰囲気もあります。








ヒストリーモンスター 火星人(1期) 4200円(税込み)
全高約22センチ ソフトビニール塗装済み完成品

天文学者パーシバル・ローウェルの科学的予測に基づいて
1896年に考証されたもっとも有名な火星人の姿を再現。
児童書や昭和のSF本などでポピュラーに描かれていた火星人がソフビとしては
初の立体化となります。

17世紀、自身の天文台、ローウェル天文台からの観測で
ローウェルは火星には運河が有り、それを作った
火星の民の存在を唱えた。火星にあるという運河の一部は二重線(平行線)から
なっており3000にのぼる幾何学的な図形と運河がある。それを作った知的生命体
としてローウェルはタコのような火星人の存在を主張したが
火星探査機の観測によりほぼすべてが否定されている。
一説によるとローウェルは飛蚊症なため二重の「運河」が見えたためとする
声もあるが、SFセンスオブワンダーのアイコンとして後々まで語り継がれてきた
空想である火星人のビジュアル的ルーツがそんな個人の事情から発生したのだろうか。

SFで最初に登場した宇宙人はH.G.ウエルズの「宇宙戦争」に登場した火星人で、
作品中で火星人の特徴として彼らは頭脳が非常に発達しており、大きな頭部を
持ち火星の重力は地球に比べて小さく、機械でサポートされた生活をしているので
胴体や手足は退化して細くなっていると描写されている。

火星人の姿は描かれるたびに違います。
この火星のタコ風であったり、50年代の映画「宇宙戦争」では視角が
三原色に分解される構造を持つ一つ目のカエルのような姿だったり、
スピルバーグのリメイク作では搭乗機のトライポッドと同じ
身体構造も三本足のヒューマノイドとして描かれたり、多彩なイメージにより
ビジュアル化されてきたのだが、このタコのようなルックスのバージョンが火星人
すべてのルーツといえる。

スーフェス60でタコもこのタコ火星人を買ってきましたけど、好き者向けの風変わりな
SFインテリアという感じで、マーミットのこれまで発売した「3M」などの宇宙人
シリーズと並べて宇宙生物園!みたいにディスプレイしてもまた
楽しいのではないかと思います。
 




ヒストリーモンスター 機械人ゾラ王女(1期)4500円(税込み)
全高約15センチ ソフトビニール塗装済み完成品
ニール・R・ジョーンズ作のSF小説、ジェイムスン教授シリーズに登場する
ゾル機械人の王女の義体化した姿。6本の触手と4本の脚が可動。

今年夏に通販を行ったジェイムスン教授。
なんと今回はサブキャラとして一部新造形により
ジェイムスンに機械の体を与えたゾル機械人の王女ver.が登場。

機械人間の故郷、惑星ゾルの王女ゾラは、宇宙艦隊指揮官である恋人ベクストが
仇敵ミュム人に捕らわれたことと知る。元地球人のジェイムスン教授を
隊長とする特命救助隊が、敵地に潜入。
ジェイムスンたち捜索隊の船に密航したゾラ王女の運命は?
そして宇宙空間に展開する壮絶な異種生物間戦争と悲恋のストーリーの行方は?

この作品では主人公の地球人、ジェイムスンをはじめ、
「人物」といえるキャラクターたちが脳を移植した金属製の箱に
マニュピレーターを装備した義体の姿で活躍するのですが、
このエピソードでは敵宇宙人により脳だけにされて
帰還する恋人のベクストと同じ義体化を望む
王女ゾラの悲恋を描くSFロマンスとなっております。
ゾラには機体の特徴として、触手の熱線銃を
装備しておらず、主人公のジェイムスンなど他の義体と仕様の違いとなっています。

それにしてもヒューマノイドではない、このマシーンの姿でヒロインというのが
ハードな設定ですね。
藤子不二雄氏の精緻なイラストで読むものを胸躍らせる、グループで異星での冒険を
繰り広げるシーンを再現するには義体が複数あると楽しいでしょうね。

マーミットの10月ソフビ新製品

2012年10月06日 | 特撮・SF



マーミットさんから10月受注のソフビ新製品のお知らせをいただきましたのでご紹介~。

注文していたジェイムスン教授が先日届いたんですが、著名SF小説の
クラシックキャラクターが小説の表紙どおりのビジュアル&可動
(全身についたたくさんのマニュピレーターが動く!)でソフビになる日がくるとは
思いませんでした。
8月にタコブログで紹介した食人植物トリフィドもですが、SFキャラクターの
立体化で勘所を押さえた製品展開をしてくれる同社はマニアゴコロをなんとも
くすぐってくる存在です。

すでにマーミットプラスのブログでも製作中の頭部ワックス原型が紹介されている
のですが、ウルトラセブンの宇宙人補完シリーズも久々に新アイテムが。

キングジョーを操っていたペダン星人(セブン劇中仕様)をスタンダードソフビ化!
ペダン星人の登場場面は劇中でも薄暗い円盤内に見えるシルエットのみで
はっきりした姿は謎だった宇宙人ですが、最近バンダイのガチャポンでも奇跡の
製品化を果たしました。。。んが、これが超極悪アソートで48分の1だか
50分の1の確率だかでしか出ない、メーカー都合で操作されたレアアイテム
だそうじゃないですか。そんだけガチャを鬼回ししたらソフビが2個くらい
買えちゃいますね。

そんな、話題になったキャラを早速スタンダード化して頒布しようという
フットワークの軽さに、そしてこれからもいったい何をソフビ化して
ファンを驚かせてくれるか、社名にこめた「魔法のなべ」(怪獣太郎・怪ZINEでの
赤松社長インタビューによる)そのままに
マーミットさんの動向はどんなマニアックアイテムが飛び出すか、
引き続き見守られるところではあります。

10月受注の商品は、すべて通販限定品。10月31日受注締め切り
2013年1月中旬発送予定。
商品の問い合わせ及び代引き申し込みは㈱マーミットまで
 (電話/03-5648-6535)。


怪獣天国 ブラックホール第3惑星人(1期)
税込み5250円 全高約23センチ。映画「ゴジラ対メカゴジラ」登場。
スタンダードサイズ初登場。劇中に準じたオーソドックスな彩色。
以前マーミットさんから「にせゴジラ」とセット販売されたミドルサイズで
ブラックホール第三惑星人が発売されているのですが、とうとうこのゴジラ映画中でも
屈指のマイナーキャラがスタンダードサイズでソフビ化です。

昭和のゴジラ映画も「メガロ」や「メカゴジラ」といった終盤になると
予算の都合もあって美術部分がだんだん出来合い感漂うものになってきて、
脇役も妙なキャラになってきます。ガイガンの敵宇宙人などは本物のゴキブリを
接写しただけ、とかなってくるんですが、メカゴジラを操るこの宇宙人も
市販のゴリラマスクに手を入れて、体は宇宙服を着せたという非常にチープな
ビジュアルになっています。
しかし今になってみると、銀色のスペースコスチュームにスペースガンを構えた
ゴリラなんてビジュアルは狙ってやれない、なかなかPOPに見えてくるものだから
あら不思議。

チープならチープなりにその製作された時代の空気をつかんで気を抜いていたという
ことなのでしょうか。すでに「猿の惑星」は公開され、TVでは「宇宙猿人ゴリ」
も放映済みでしたが。。。
あらゆるキャラクターにはそのビジュアルが付与されたことで「必然性」が生まれて
作り手の手を離れたところでキャラが立っていくものです。
それがたとえばチープであっても、ストレンジなものであってもです。
思うに新マン後半の石堂淑朗氏が脚本を書いていた頃のチンピラ
宇宙人たちも今となってはあのビジュアルでないと味が出なかったのではないか、と
思えます。
このブラックホール第三惑星人も無類のソフビ好きにとっては
ストーリーを離れたPOPなゴリラソフビとして
猿キャラのソフビ好きには「対メカゴジラ」を見ていなくても楽しめるアイテム
になっているのではと思います。



怪獣天国 カイマンダ(2期)
税込み5250円 全高約23センチ ウルトラマンA登場の邪神超獣。
劇中イメージのベーシックな彩色。
超獣シシゴランを操る邪神超獣、劇中では「カイマ様」という仏像が登場し
ヤプールの怨念が憑依してシシゴランとタッグを組んでウルトラマンAと激闘を
繰り広げます。新マンのグロテス星人、最終回に登場するバット星人も、この
カイマンダもですが、先にボスキャラが倒されちゃうパターンを踏襲したキャラでも
あります。
A終盤の超獣ではファイアーモンスやこのカイマンダ、先月受注していた
アクエリアスなど、曼荼羅や、極楽浄土と地獄を描いた宗教画に描かれる
炎や仏神のモチーフを取り入れて番組初期からイメージングしている超獣の
「過剰の美」をオリエンタルな方面から造形表現してみようといった模索の跡が
見てとれるところです。タコもカイマンダは1期を持っていますが、複雑な体表の
ディティールをうまくレトロソフビの造形に落とし込んでいるなと思います。





怪獣天国 ムルチ(2期)
税込み5250円 全高約23センチ ウルトラマンA登場の古代魚怪獣。
渋めの紺色成形色でオーソドックスなカラー。
このキャラもA補完アイテムとして、怪獣ですがムルチ2代目を商品化したものです。
1期はAに登場した明るめのブルーのカラーを再現しているようですが
今回の2期カラーは新マンの有名トラウマエピソード「怪獣使いと少年」に
初登場したときのカラーに近い感じで、初代と2代目ではディティール的には
違いがないことで新マンのムルチとしても楽しめるアイテムになっているのではないか
と思います。

かつてブルマァク版の復刻ムルチが劇中カラーでリリースするとアナウンスして
いたものの、販売したときの色が違っておりファンに残念がられたことが
ありましたが、セミレトロテイストでサイズも現行の怪獣ソフビサイズに合わせた
新マンムルチはどこかから出てほしいという期待はあったようなので、
今回のムルチは劇中初代のカラーになっていることも含めて
ニーズに即したリリースになっていると思われます。




RSM40 ツインテール 7875円(税込み)全高約40センチ
リアルソフビモデル。塗装済み完成品。帰ってきたウルトラマン登場の古代怪獣。
独特のシルエット、表情、ディテールまで忠実に再現。

これはグドン同様に手元に届いてビックリ、新マン初期和数屈指の2大怪獣
のビッグサイズソフビ化になっています。

ツインテールといえば、初登場では地上で孵化したので地底怪獣グドンやMAT相手に
分が悪かったのですが、平成ウルトラ「ウルトラマンメビウス」では
海中をアノマロカリスみたいに優雅に遊弋してメビウス相手に水中生物としての
戦闘能力をフルに発揮し「本気を出した」のが印象深かったですね。
海中の攻撃力では余裕でグドンにも勝てそうな感じでした。
あまり指摘されることの少ない点ですが、ツインテールのビジュアルデザインは
エビの怪獣でありながらトゲトゲしているだけな足の処理や呆けた人間のような顔など
怪獣的なデフォルメが随所に効いていて、立体物となって
見慣れても一向にあきさせない怪獣であるといえます。

グドンの好餌であるという設定も含めて怪獣同士の生存本能がむき出しになった弱肉
強食のドラマに平和な市民生活と東京の都市機能が麻痺するという大状況のドラマは
ウルトラマンを見たことがないヒトにも自信を持って薦められる特撮怪獣ドラマの
教科書的なエピソードであるといえます。ツインテールの持つミリキはまだまだ
怪獣デザインを考える上でも深いものがあると思います。




アークデーモン 悪魔王サタン
税込み18000円 全高約35センチ 塗装済み完成品。
KARZWORKSオリジナルモンスターシリーズ。
デザイン、原型製作の赤松和光本人の組み立て塗装。
ラメ入りクリアーブラック成型。未塗装キット版 5250円もあり。

先日久しぶりにフランシス・フォード・コッポラ監督の「ドラキュラ」を
見かえしていたんですが、特殊メイクでコウモリのクリーチャーとして
リニューアルされた怪物と中世を舞台にした絢爛豪華なセットや衣装デザインは
相性がよく、今なお想像力をかきたてられます。

クリーチャーのビジュアルに骨のような部品や節足動物ぽいパーツを配して
タキシードのような礼服や司祭のような宗教衣に見せているこの悪魔王サタンも、
KARSWORKS1作目のアスタロスも同様のテクニックからビジュアルが
まとめられて地獄界のトップ怪物たちをイメージングする上でビジュアルの統一感が
出されています。あくまで自分の私見ですが、
このKARSWORKS悪魔シリーズのアイテムを見ていて面白いなと
思うのは、映画化されたら80年代~90年代頃のホラー映画に登場する
特殊メイク系の怪物として作られそうなビジュアルスタイルを強く作り手が守っている
印象が漂うことです。

ヒト型を基本に、装飾をつけていくことでヒトあらざる魔物に仕立てていく。
CGのモンスターもデザイン上では映画に登場させる上でなんでもできる、
表現の自由度がかなり高いのですが、
実はヒトが中に入ることを前提にしたうえで工夫している時代の怪物のほうが
怖く見栄えがして、そして複雑なディティールでも視認性が高いものが多い気が
しませんか。

ここ数年の作品で「クローバーフィールド」を皮切りに
「モンスターズ・地球外生命体」「世界侵略・ロサンゼルス決戦」
など侵略者が世界を席巻し地球人と死闘を繰り広げる大状況スペクタクル
SF映画が数多く製作されています。
タコはどの作品もSFアクション映画としては好きなのですが、登場する
クリーチャーに関してはいずれの作品にも肩透かしな気持ちがあります。

これらの映画に登場する怪物たちの活躍場面はほとんどCGで表現されており
ビジュアルイメージとしては足が何本あっても、体が部分透明で胴体が途中で
途切れていても映像表現できる、映像としての奇抜さや新鮮さを持たせて
いますが、逆にそのビジュアルの自由度が「なんでもできる」ことで
かえって観客目線では怪物としてのカタチの価値を弱めている気がします。
その証拠にこれらの映画の怪物は映像上ではすごいと思うものの、
見終わった後にTOY化してほしいという
気持ちが沸いてくるキャラクターがあまりいません。

タコはクリーチャーが登場するホラーには目がないので見れる範囲では
だいたい視聴していますが、名作「エイリアン」や「プレデター」のような
一度見たら忘れられないキャラクター性が感じられるような怪物が、
昨今のCG使用の映画のクリーチャーには少ないのです。
そう、出てくる怪物を取り替えてさえ各作品が成立しそうな気すらするんですよ。

もちろん「タイタンの戦い」のクラーケンのようにオリジナルよりも
迫力のあるキャラクター表現にパワーアップしているものもありますが、
これはリメイクなので勝手が違いますね。
侵略者のCG表現が多かった作品として皮切りともいえる
「インデペンデンスデイ」あたりから怪物のデザインも何か変わってきた気がします。

そこで思うのが、カタチとしての怪物の面白さはやはり実際に立体のモノとして
存在すること、動かすときにヒトの手によるものであること、ヒトのアクターが入る
ことを前提にプロップを作ることで得られる息遣い。。。という温故知新的な
意味合いも含めて成立条件が実は存在し、その意味ではアナログ特撮的な
テクニックの出番というものはまだまだあるような気がしますね。

このKARSWORKSシリーズは赤松社長のいつか自分が形にしたかった
オリジナルクリーチャーホラー映画を各モチーフの悪魔を自分の見てみたい
ビジュアルで「モノ」として具体化させている、自分の仮想ホラー映画の
プロップフィギュア、といった面白さが各キャラの存在感につながっていると
いえるでしょう。





ミニソフビ バルデン星人 
税込み3150円 全高約9センチ
昭和のオリジナル宇宙人プラモデルを元にソフビ化。クリアー金ラメ成型。
このシリーズはほかにもマグラン星人、ギラン星人がソフビ化されています。
今年になってリリースされたスタンダード版のバルデン星人も手元に来ていますが、
サイズが大きくなった分、オバケのQちゃんをリアルにしたような
なんとも気色悪い表情がより作りこまれた格好となり、絶品Death。

子供のときにあの気色悪いプラモパッケージを見ていったいどんな出来なんだと
思いながら家に帰って箱を開けたとき、そこに前後でモナカのような分割になった
プラモを目にしたとき、得もいえないコレジャナイ感に包まれながら組み立てた
世代人もいるかと思います。あのプラモパッケージも思うに異様ですね。
工業用品のパッケージや工場の標語ポスターでも描いてそうな乾いた筆致の絵師に
よって描かれたマグラン星人は、背後に人類が使っているようなオープンリールの
コンピュータが描かれている活躍想像図になっています。箱絵は地球に来て侵略活動を
進めているのをイメージしたのだろうか。
藤子不二雄漫画にでてくるマンガ的なデザインの宇宙人を生真面目に描いたら
すごく変な味が出てしまいました、みたいな面白さがありますね。

そういえば当時のプラモにはどれも「恐怖の」と但し書きされていたな。
作り手は意識してこうした不穏な雰囲気の記号を置いたのではないでしょうが、
箱にもまったく明記されない宇宙人たちの生態をあれこれと妄想させる存在では
あります。

つまるところ、世の中、考え抜かれて作られた、垢抜けたモノばかりではつまらない。

この3体のプラモ宇宙人たちはそのか細くもユルいビジュアルとあいまって、
すでに覚醒したデザインである現代のクリーチャーやエイリアンのデザインを
目にしてさえ奇抜な昭和ならではの狙ってない感、もしくは妖怪と宇宙人が
ごっちゃになったような作り手の無自覚に形成されたビジュアルイメージによって
今なお極北的なものを好む原初的な嗜好へと好事家を引き戻す、
昭和の駄菓子屋系ビジュアル宇宙人として永遠のアイコンと呼べる
奇妙な存在感を放っております。

ゆたり 電子恐獣ガロボーグ

2012年09月04日 | 特撮・SF


ワンダーフェスティバル2012夏のゆたりさん、「ソフビースト」ブランドの
新作。「流星人間ゾーン」登場の電子恐獣ガロボーグ。

頭部が脳みそ丸出しというビジュアルインパクト満点の重厚な
サイボーグ恐獣のソフビ化を実現。

とにかく東宝はゾーン放映当時、映画からTVへと怪獣の活躍ステージが移ったことで
後塵を拝すまいと「ゾーン」では全身武装した強力な怪獣ならぬ恐獣を続々と映像化
して毎回、子供たちの視聴意欲を煽りました。残念ながら2クールで終了してしまい
ましたが、普通の特撮番組では考えられないキャラクタークリエイトの濃密度と
主人公ゾーンファイターと世界を代表する有名怪獣ゴジラとの友情、共闘など、
娯楽に徹した怪獣ヒーロー番組として見せ場が豊富で、
今なお怪獣好きたちのココロをつかんで離さない不朽のコンテンツDeath。

第二次怪獣ブームストライク世代は当時、「TVマガジン」をはじめとする
ゾーンに関する巻頭グラビアカラー記事を見ては
ゾーンファミリーの味方である地球怪獣ゴジラの登場、ウルトラマンAの超獣に迫る
ディティールがインパクトを放つ恐獣軍団の出現、ガイガンやギドラなど東宝系
宇宙怪獣も戦線に加わり、そして決戦ーー
といった事前情報の数々に心ときめかせました。

とくにゴジラの登場は今でいう東映劇場作品の現行ヒーローと宇宙刑事ギャバンや
宇宙鉄人キョーダインとの共同戦線といったコラボ展開に通じる興奮を子供たちに
もたらしたことでしょう。

多数の製作プロダクションがニューヒーローを繰り出してきて一週間に
何度も地球が怪獣や宇宙人により危機に陥れられる、百花繚乱の
第二次怪獣ブーム当時。
「流星人間ゾーン」はその中でも華やかなお祭りのような立ち位置にある
番組ではないかと思います。
ガロボーグも初登場が13話。いよいよゾーンファミリーとガロガバラン星人との
戦いが激化してきた1クール終盤を飾りました。

「ゾーン」本編映像に登場したガロボーグと対比しつつ
ゆたりガロボーグのミリキに迫ってみましょう~。












ゆたりさんのガロボーグは、巨大な脳髄を擁する頭部と、
機械化怪獣としての胴体部分をバランスよく造形し、
じつはスレンダーで動きも活発であるこのキャラクターの
プロポーションを再現しています。
こうして本編の活躍映像と比べて見ると、おそるべき再現力でソフビ化している
ことがわかります。

巨大な右手のロボットアームや尻尾など、部分部分では、ゆたりさん自身が
「ゾーン」の大ファンであることでマニアとして初ソフビ化というステージで
ファンを納得させたいと思ったのか、絶妙なさじ加減を発揮しつつ造形しており
本編のガロボーグのかっこよさをよりアップさせている印象。

今回はジキロで見せたロボット部分の造形と、スパイダウロスで見せた
怪獣造形の部分の両方の要素が入ったキャラクター。これまでのスキルを存分に
生かしたうえでこのガロボーグを製品化した様子がうかがえます。










リアビュー。「この尻尾の一節一節についている突起の再現で成形が困難だったの
ですが、いろいろ試行錯誤した結果1パーツでの抜きを可能にすることができました」
とゆたりさんがワンフェスのブースで話してくれました。
ゾーンの恐獣は怪獣史を覆す極限ともいえるデコラティブなキャラクターぞろいで、
ソフビの造形スキル面から見ても完成製品は原型師さんと成形現場の
匠の技ともいうべき一発抜きの見せ所を満喫できますね。










全身に電流が流れているガロボーグ。ゾーンファイターも苦戦を強いられます。
戦いの中で、足を伸ばして地団駄を踏んだり情感の豊かさをうかがわせるポーズも
意外にあったりするガロボーグ。
頭部の巨大な脳はもしかすると情動の豊かな巨大生物のものなのかも
しれません。ガロボーグは海外のレトロSF映画に出てくるキャラクターのような
一見、無機質でシリアスなルックスなんですが、ゾーン本編を未視聴だったヒトも
こんなキャラクターだったのか!と劇中で見せるコミカルな表情に驚くことでしょう。





ゾーンが本気で仕掛けてきてアタフタするガロボーグ。



転んでくやしいのか?足をバタバタさせるガロボーグ。



ちょっと待った~ってなお手上げポーズのガロボーグ。







目のフードは劇中、戦闘時にゾーンファイターの攻撃で右のがとれちゃいます。



ゆたりさんのガロボーグは目というか脳のフードが別パーツになっているので
ゾーンとの戦いでとれちゃった状態および、25話における再登場時のフードがない
仕様も再現可能Death。







手の巨大なメカアームはゾーンファイターを挟むと激しくスパークを発し、
ゾーンファイターをじりじりと苦しめる。ガロボーグ最大のメインウェポン。
スタンダードサイズのゾーンファイターの首もこのしっかりかかります(微笑)。







ゾーン全エピソードでもマニアに数えられる珍シーンのひとつ、
ゾーンファイターが脇の下で木をゴシゴシこすって静電気?を起こし、スパークした
木をガロボーグの頭部に投げつけて電撃システムの要となる電子頭脳にダメージを
与えるシーン。この場面で爆発とともに頭頂部についている制御?部品が外れて
ポーンと飛んじゃいます。







エンジェルとジュニアの乗るスモーキーから繰り出す殺獣光線と
ファイターの伝家の宝刀・ミサイルマイトの同時攻撃を食らって
両わき腹にビリビリと裂け目が入るガロボーグ。






爆発四散するガロボーグ。爆殺カポックマニア向けにガロボーグ
爆発人形の静止画ドゾー。



勝利のシャウトを晴れ渡った硝煙の浮かぶ青空にとどろかせるゾーンファイター。


ハカイダーやガッタイダーなどを見ても思うんですが、脳がむき出しで戦闘を
する怪獣や怪人て、センスオブワンダーなのだけど、設計的にMUCHAだと思いますね。
そうだ、ハカイダーは人質に光明寺博士の脳を移植した頭部を見せて
キカイダーを威圧する必要があったか。
このころは変身サイボーグのようなクリアタイプの玩具が子供たちから好評を
博していたので、脳がむき出しスケルトン、なんてキャラには大いに嗜好を
そそられたものと思われます。

しかしなかなか当時の成形技術では脳をフードで覆った怪獣のリアルな
ソフビ化なんてことはなかなか果たせなかったでしょうね。
ゆたりさんのソフビーストシリーズにはそんな「当時は困難だった」怪獣
を実際にカタチにする夢がつまっているように思います。



全身に避雷針のような突起が出ており、スパークする火花でゾーンを攻撃している
ところから見て、巨大な脳で生成された高圧の電気で戦う恐獣なのでしょうか。
敵との肉弾戦や近接戦闘にはあまり向かない恐獣のような気がします。
ただ劇中ではゾーンに馬乗りになって苦しめるところまでは
もっていってるので、脳を守りつつ戦うある程度の戦闘力も持ち合わせている。

ガロガバラン星人の繰り出す恐獣の中では、戦闘力はあるけど生体部品も使用
しているため、巨大な脳髄部分の維持やメンテナンス面で問題があったりする
扱いの難しい恐獣だったのかもしれません。
ガンダムワールドのMSでいえば「Z」のころのバイアランみたいな一撃離脱にしか
向かない系の兵器なのかも。

それこそジキロのような完全なロボット怪獣ができるまえの旧戦力だったのかも
しれませんね。25話・恐獣連合軍のエピソードで再登場していますので
ジキロと同じである程度量産されたタイプの恐獣だったのかもしれません。

今回のガロボーグがソフビ化されたことで、恐獣連合軍のジキロ、スパイダウロス、
ガロボーグがスタンダードソフビ化されたのですが、残る2体ーーもゆたりさんの手で
製品化されるのでしょうか。

どの恐獣であっても流星人間ゾーンをこよなく愛するゆたりさんの手で造形された
ソフビとして「どう仕上げるのか」ぜひ見てみたいところです。
そこには「流星人間ゾーン」という作品のコアなミリキを共有したファンの目線から
作品を新たにソフビ化することにより語り継ぎたいというこのメーカーさんの
こだわりがうかがえるからです。
今回のガロボーグに続くゆたりさん渾身の新作ソフビが何か、
早くも気になってきますネ。(うーん、そうだなー タコ的にはドロラ。。。ボソッ)







おまけの蛍タソ。今回は蛍がエンジェルとして活躍するシーンが少なめ。
スモーキーに搭乗してゾーンファイターに加勢するシーンのみなのです。

妖怪ソフビ祭り ぬっぺっぽう

2012年09月02日 | 特撮・SF



「かっこいい!妖怪シリーズ」。ベアモデルさんが90年代に発売した
妖怪ソフビシリーズのヘッダー。ミニ3点セットを2シリーズ、ミドルサイズで
ぬっぺっぽう、うんがいきょう、このほか強大な海外妖怪のダイモンなどをリリース。

このシリーズ、当時のインディーズ怪獣ソフビムーブメントの多様さをそのまま
あらわしたような製品でした。「かっこいい 妖怪シリーズ」はレトロ当時風を
標榜したのか、非常にそっけない造形なんですが、そこがまたありそうな
デキで親しみやすく、当時ものの妖怪ソフビの横においても違和感のない仕上がりに
なっています。ラインナップ中でタコはひょうすべと青坊主、海ぺろりんが
好きですね。TOMY×マルサンさんの食玩ソフビとあわせると、映画「妖怪百物語」の
メインで活躍する妖怪たちはだいたい製品化してくれたので、
当時はまだ妖怪のソフビ化が少ない中でファンの渇きを癒してくれたと思う。




深夜の更新・前回のサンガッツさん悪鬼×如意自在に続いて、
「夏の納涼妖怪ソフビ祭り」シリーズ、その2~。

カチ・カチ・(人寄せの拍子木)

最近入手したソフビで地味にかなり気に入っているのがこのぬっぺっぽう。
マーミットさんが妖怪絵の第一人者・鳥山石燕画の描線に忠実なぬっぺっぽうを
いきなり!ソフビ化した一品。

江戸時代、ある夕方に徳川家康領の敷地にぶらっと現れた肉人ともいうべき
奇怪な物体。警備の者たちに裏山に追い出されたという伝聞が残っていますが、
いまだ正体がわからないこの物の怪を、いつしかヒトビトは「ぬっぺっぽう」と
呼ぶようになりました。
この妖怪に関する記述はネット上にも多くいかにポピュラーな妖怪かがわかります。
特に人間に危害を加えないとの説明が多いのですが、いきなり家の敷地にこんな妖怪が
夕方に無言でたたずんでいたら、やはり怖いですよね。



有名な鳥山石燕による妖怪画「ぬっぺふほふ」。
荒寺にたたずむ肉の塊のような、目も鼻も口もない不気味はいきもの。
寂寥感と諧謔味とを同時に漂わせる異形のものの姿を描出した妖怪書画の名作。




これまでぬっぺっぽうのソフビ化というと昭和の妖怪映画として著名な
大映の「妖怪百物語」に登場するぬっぺっぽうのソフビ化がベアモデルさん、
TOMY×マルサンさんが行っているのですが、いずれも昭和当時の映画公開
で日東科学さんからリリースされなかった妖怪たちの
補完リリースのようなものでした。マルサンさんのソフビは製品の仕様を
日東科学さんのソフビの雰囲気に近づけている、という点をパッケージで表記
していました。

さらにさかのぼると80年代中期の鬼太郎リバイバルアニメ化の際に
鬼太郎の仲間の妖怪として「ぬっぺらぼう」の名でミドルサイズの
ソフビが発売されています。比較的造形がしやすいキャラクターだからか、
ケシゴムやお菓子のおまけ、ソフビ化などの機会に恵まれていますね。








今回のマーミットさんのぬっぺっぽうは「当時の妖怪画の再現」を目指したようで
表面にはいったシワやたるんだ肉のディティール処理も手にとってじっくり見ると
何気に細かく、肉玉のような不気味でつかみどころのないぬっぺっぽう
という妖怪の特徴を非常によく捉えた製品化といえそうです。

特にこの腰の引けたサイド、リアビューのポージングはキグルミ的なプロポーション
としてもありそうなテイストをかもし出しています。
成形色もホワイトで少しブラウンを吹いているだけのシンプルなものですが
ぬっぺらぼうの肉の感じがソフビ素材によりよくかもし出せている仕上がりと
いえます。




鬼太郎「あっ!何匹もいるのか」
笑っている顔に見えるシワが表面に刻まれている肉襦袢のような
不気味なぬっぺっぽうの群れが鬼太郎と情報やを次第に取り囲む。。。



コミックの鬼太郎「朝鮮魔法」のように群れで襲ってくるぬっぺっぽう。

ベアモデル、マーミット、TOMY×マルサンぬっぺっぽうの競演Death。
90年代から怪獣ソフビのムーブメントに参加していろいろなソフビを買ってきた
ヒトはこのいくつかあるぬっぺっぽうソフビのいずれかをお持ちではないでしょうか。

ベアモデルさんのぬっぺっぽうはミドルサイズ(画面肌色のもの)とミニ(黄色)の
ものがありミニのほうは青坊主、ひょうすべとセット品で販売されていました。
ミドルサイズのぬっぺっぽうは肌色成形色のほかに蓄光ホワイト成形が存在します。
当時のベアモデルさんはイベント販売も多く、今もときどきこれらのシリーズを
イベント会場の軒先などで見かけることがあります。









水木先生の少年マガジン連載「ゲゲゲの鬼太郎」の一編、「朝鮮魔法」。
鬼太郎が、村民が次々と急激に老化する怪現象を解決しに朝鮮に行く。
アリランの歌に乗って襲い掛かる肉玉のような妖怪の群れ。
ぬっぺらぼうが群体で襲撃してくる。そして山ほどもある巨大ぬっぺらぼうも
出現する怪エピソード。実はこの話、じっくり読むと
H・P・ラヴクラフトの「ダンウィッチの怪」を
下敷きに描かれている気配があることがわかる。
水木ぬっぺっぽうはじつはクトゥルーの尊属なのダ。

この火にいぶされたりすると妖怪があわてて飛び出るシーン「鬼太郎」の
漫画ではよくある場面なんですが、擬音の「ぴょん ぴょん」ていうのが
水木先生ならでは、たまらなくツボな音感ですね。









昭和の大映映画、「妖怪百物語」のぬっぺっぽう。
不気味だがコミカルさも持ち合わせた名造形。ぎこちなくちょこちょこ動く姿が
無骨キュート。
ぬっぺっぽうの立体物はこのキグルミの存在を知りつつ作られたものが
多いんではないかと思う。

この映画で感心するのは「ぬっぺらぼう」(着物を着たヒトの姿をしてて顔だけがない)
とこの肉人ともいうべき「ぬっぺっぽう」の双方を別々に登場させて、両妖怪の
区分を明確にしていることですね。

この映画のほか、実写作品では70年代のTBSドラマ「笛吹童子」に
笛吹童子を助ける妖怪としてキグルミ表現によるぬっぺらぼうと油すましが出てきます。




東映60Sアニメ白黒版鬼太郎に登場するぬっぺっぽうならぬ、ぬっぺらぼう。
原作コミックでは朝鮮が舞台だったが、沖縄に設定を変更。
80年代に発売されたバンダイのソフビぬっぺらぼうはこの白黒版の設定画を元に
造形した気配がある。



2001年にフルタが販売、海洋堂プロデュースのボックスフィギュア
「百鬼夜行妖怪コレクション」に入っていたぬっぺっぽう。
荒れた寺の背景も緻密で、今の目で見てもすばらしい逸品。
ぬっぺっぽうの夕方、さびしい場所に
たたずんでいるという習性を7cm四方のヴィネットで表現。



フルタ×海洋堂により2002年に発売した「フルタ妖怪根付 百鬼夜行コレクション」
に入っていたぬっぺっぽう。けだるい感じで座っている姿はこの立体物が初。
リアルたれパンダ風味のユルさですね。
この「百鬼夜行」3シリーズは造形総指揮にあたった竹谷隆之氏の存在感が
大きかったですね。



こちらは「妖怪大全鑑」のぬっぺっぽう。
アレンジの少ない忠実な造形。



妖怪映画の第一人者にして継承者でもある原口智生監督が90年代に
メガホンをとった「さくや妖怪伝」には
クラシックスタイルの日本妖怪たちが多数登場。ぬっぺっぽうもさくやの味方
キャラとして登場。
この映画好きですね。さまざまな妖怪討伐の旅を繰り広げるストーリーに加え、
最後は樋口眞嗣特技監督によるVFXで
巨大松坂慶子が大暴れとか、サービス精神旺盛な1作でしたね。
きぐるみや操演、デジタル特撮のバランスが程よくかみ合っていて妖怪乱舞シーン
などは「妖怪百物語」への良質なオマージュとなっていました。

もう引退してしていますが、主演の安藤希は数年間の芸能活動の中で、
ガメラヒロインからGOTH系ホラーに富江、
妖怪モノのヒロインまでとディープで幅広い芸歴を持っている。歌もいいっすよ。



たぶんぬっぺっぽうの銀幕登場では本作が最新になるのだろうか。
三池崇史監督の「妖怪百物語」に出てくる、クリーチャーナイズされたぬっぺっぽう。
顔の造形がなんともセンセーショナル。









シンプルなデザインですが、映画、アニメ、妖怪画の再現とテイストの違いで
それぞれ味のあるぬっぺっぽうが製品化されています。

都会には暗闇がなく妖怪たちの居場所が徐々になくなっている、とよく妖怪趣味、
怪奇趣味のあるヒトビトは口にしがちになっているのですが、
じんわりとした土俗の香りや逢魔ヶ刻のヒンヤリとした気分、どこかにユーモアを
漂わせるのにはソフビという素材と妖怪との相性もまたいい、
妖怪たちが現代でヒトビトにその存在を
知らしめるべく活躍するのにソフビはうってつけな素材ではないでしょうか。

ぶたのはなチビラくんゲバゴロー

2012年09月01日 | 特撮・SF











8月も終わり。猛暑ももう少し続くカナ。
なんとか乗り切りたいですネ。
関東圏はお盆からここまで雨もほとんどなかったのですが
夕立が降ってきたりと1日目から涼しげになりそうな予兆も見られます。


ぶたのはなさんからこのほど夏のソフト焼き玩具ニューアイテムとして
リリースされた快獣シリーズ「チビラくん」に登場した
ゲストキャラクターのゲバゲバロボット・ゲバゴロー。

そして今回は新カラーも含む5点の新製品がリリースされましたので
タコが買った分を紹介していきます。











ゲバゴローもこれまでに発売された「チビラくん」シリーズの
ソフト焼き玩具同様に、ぶたのはなさんのおおらかな造形テイストが
非常によくハマっています。

今年春にビリケン商会さんの大宇宙人展や
みたりさんのスーフェスブースで置かれた
ぶたガチャのミニソフビで見せた造形表現をおぼえているファンの方も多いことと
思います。
「エス隊員」などでのリベット打ちした宇宙服のボディや
レトロSFチックな輪郭など、ぶたのはなさんの得意分野である
クレヨンで描かれたような、まったりとしてどこかなつかしさの漂う
造形面での表現力がこのゲバゴローソフビでも存分に活かされています。

本編画面ではセット撮影なため、あまりよくは見えない足元のディティールなども
きっちり入っています。どこか「がんばれロボコン」にも出てきそうな、
パストフューチャーな家電ロボット的なテイストも漂っていますネ。

版権ソフビでありながらぶたのはなオリジナルといってもいいユニークなポジションの
ソフビがまたソフト焼き玩具のラインナップに加わりました。

しかし、昭和当時の「怪獣怪人大百科」のチビラくんの登場怪獣ページにも
うつむき加減な一枚の写真といっしょに簡単に紹介されているものの、
映像本編での活躍がどんなものか知られていなかったゲバゴロー君。
そこで登場エピソードを見ると今回のソフビに愛着もより増してくるかと思います。
ぶたのはなさんの「チビラくん」ソフト焼き玩具の製品化は久々。
タコも楽しみだったのでじっくり語りたいと思います。

パパゴンの開発したトラベルマシーンで昭和にタイムスリップ。
キャラが立ってるわりにはネットにも情報が少ない存在なので
劇中ほとんどのゲバゴローの登場シーンをキャプチャしてみます。
本編で大暴れする暴走ロボット・ゲバゴローの雄姿を見てみましょう・














映像に出てきたゲバゴローはこんなヤツDeath.










優れた発明家であるパパゴンが失敗を繰り返しながら、
また新しい発明品を実用化しようとしていた。
今度は「機械を自由に外部からコントロールする装置」を開発。

その装置が、劇中に映る小道具がアポロ1号の着陸船のおもちゃに
パーツをいろいろゴテゴテとくっつけただけみたいなのですが。
こんなところも予算面でありものの小道具の流用が多い
「チビラくん」の見せ所だったりします。









番組も2クールに突入してますます苛烈になっていく
パパゴンとゴルバ両家の確執。

こんどは「機械やロボットを自由に外部からコントロールする装置」を
開発したと聞いて、優れた発明家であるチビラの父、パパゴンに負けまいと、
ゴルバも何かをせっせと開発していた。そしてライバルのパパゴンにもアピールするため
パパゴンの息子・チビラのペット、ポチポチも同席させ
上機嫌で完成品を披露する。
完成したのはシルバーの機体に、男爵を思わせる髭をたくわえた
「ゲバゲバロボット ゲバゴロー」!

ゴルバが作ったロボットは、ゴルバのプログラムミスがあったのか
方言をしゃべり、自由気ままに権勢を振るい、自分を作った主人に
ゲバルト行為を発揮して奴隷のように扱う、恐るべき暴走ロボットだった!

完成を喜ぶゴルバが起動スイッチを入れ少しすると、
横柄な口を利き始めるゲバゴロー。あろうことか、停止する間も与えられないままに
造物主と製造品である立場が逆転して
奴隷状態にされ、こきつかわれてしまうゴルバと息子のガキンコ。

ゲバゴローのキャラクターボイスはイカルス星人の人間体である
怪しい隣人の男役でもおなじみの山本廉氏が担当。
「なんだ?オラにさからうなんて、なーにかんがえてんだっぺや!」
そういえばこの回は「怪しい隣人」の鈴木俊継監督担当ですね。



ガキンコの友達、チビラもはじめは静観していましたがガキンコたちがかわいそうに
なり、奴隷になっているふりをしながらじっとゲバゴローの様子をうかがっています。







ゴルバ家がロボットのゲバゴローにのっとられる、悲惨な光景。








この回はとにかくゴルバとガキンコがゲバゴローに責め立てられて
土下座ばかりしてるな。ガキンコに優秀なところを発揮し、
親としていいところを見せようとしたのにまったく裏目に。
しかし父親にあきれ半分ながらでも、そんなゴルバの傍らから離れないガキンコは
よい子ですね。
チビラとガキンコはいつもそれぞれの父親のプライドをかけた争いを
達観したスタンスで見ており「親から学んでいる」様子で描かれます。
将来大人のカイジュウになったら、共に立派な父親として親交を結んでいくことに
なるんじゃないでしょうか。



例によって苦境に立つと、亡妻であるオクの遺影に泣きつくゴルバ。
でもどうにもならない。このエピソードではオクの遺影は動かず
キグルミが額の向こう側で演技していなく、等身大の写真で登場のようです。
「チビラくん」や「トリプルファイター」頃になるとウルトラ第1次時期に
比べてもスーツアクターさんの人数が一作内で限られた予算の範囲の中で
演技をしています。
今回はゲバゴロー役にスーツアクターさんが廻ったんでしょうか。








どういうわけかゲバゴローはポチポチが気に入り、ご寵愛に。
ポチポチ以外の快獣は奴隷扱いなのに、ポチポチだけは
愛でるゲバゴロー「おまえ、めんこいな、おまえだけはゆるす よしよし」








眠るポチポチの傍らにやってきて体をなでたりするゲバゴロー。完全にお稚児様
あつかいDeath。ほとんど「おれの子供を生め!」みたいな勢い。
キグルミ劇でこんなあやしげな場面をやっているので、
一層キンキー&ストレンジな構図になっております。
製作スタッフはどういう目線でこんな展開にしたのでしょう。
現在なら腐のヒトが思わず二次創作本を作っちゃいそうな設定Death。

そういえば、サブレギュラーキャラのタツノオトシゴみたいな魔女・ドロンに
「ポチポチさん、スキよ。。。」と毎度コクられて逃げるシーンが
パターンギャグ描写になっているポチポチ。
また、他の回でカモ柄のアギラ(♀)を助けてポチポチが
異種族間でちょっとイイ仲になった回もあったな。
初期話数で地球から来たユミちゃんがなついたのもポチポチ。
ポチポチは違う種族に好かれる属性でもあるんでしょうか。







ゲバゴローに異様な関係を迫られて悩んじゃうポチポチ。
でもゲバゴローからの特別扱いにはまんざらでも
ない様子もあったりして、どこか心揺らいでいます。

「おら、おめといっしょにしあわせにくらすんだ~。
でもあとのやつらはどうでもかまわなっぺよ」

ゲバゴローのぶっきぼうな口調がジェノサイドを想起させてコワイ。。。

今回、ぶたのはなさんからゲバゴローといっしょにポチポチの新カラー(ピンク)が
同時発売されたのはおそらくこの劇中の展開からくるシーン再現用として
なのかもしれません(決め付け)。



自分が好きな機械油を「おめえも飲め!」と強要されるポチポチ。
ゲバゴローはマシーンなので、歯車のようなパーツや機械油を食べ物にしている
ようです。もしかしてナノマシンなのカナ?
パパゴンが別の話で人工知能の作り方を話していたときに
液体燃料で動かしている、と言ってました、このカイジュウ町の世界は
地球人とは別の進化を遂げたことで、科学的に秀でた分野がまた違う形で
ロボットの制御などを行っているのかもしれません。

自分の気分のままにふるまうゲバゴローに、ご寵愛を受けている身でありながら
ポチポチもけっして安穏とはしていられません。
すでにこの狂ったロボットにカイジュウ町の住人たちはみな、監禁されているからです。
このお話も、ウルトラよりはもっと下の年齢の視聴者を対象にした
番組とはいえしっかり円谷SFになっていますね。





ゴルバの爵位を奪い、愛するポチポチを引き連れてカイジュウ町の
リゾートへと気ままに繰り出すゲバゴロー。

といっても近所の公園でブランコに乗っているだけですが。







さらにカイジュウ町の森林公園の川に行って優雅にフィッシングをたしなむゲバゴロー。
傍らにはポチポチがつきそう。

といっても(たぶん)撮影所に近い、地場世田谷区の川なんでしょうね。











自分が作ったロボットに反逆され、思うがままに支配されるゴルバ家。。。
奴隷のようにこき使われ、家から縄梯子を伝って逃げようとする
ゴルバとガキンコですが、ゲバゴローは無駄に猜疑心が強かったりして
すぐ見つかり、何度もひどい目に遭う。思うにゲバゴローは
製作したゴルバに人格というか快獣格というか、ロボット格?が似ている気がしますね。





ゲバゴローのリアビュー。ぶたのはなさんは表面のむき出しになった
メンテナンス用パネル部分やリベットなども正確に、ときに
自分のテイストでディティールアップしてソフビ化しています。










劇中ではゴルバ家に伝わる貴族の王冠とマントを奪い、ゴルバのプライドの元である
爵位まで横取りするゲバゴロー。
王冠とマントを着けた状態のリアビューはこんな感じ。



なんとか山に落ち延びたゴルバとガキンコ。背の高い白い花の
ハルジョオンが咲き並ぶ、昭和の空き地の風景。
チビラくんはシュールでチャイルディッシュなキグルミキャラのドラマ
としてだけでなく、こうして時々ドラマの間に映るいかにも昭和らしい
のどかな風景にも心なごませられます。








パパゴン ドアの開閉音がしたので、仕事をしながら後ろを振り向かずに
   「チビラ、ゴルバ家のきちがいロボット(本編ママ)はどうなった?」

ゲバゴロー「あ?誰のこといってるっぺ」
     後ろにはゲバゴロー

パパゴン「(驚愕)アッ!!」

ゴルバ家を制圧し、とうとうカイジュウ町の頭脳たるパパゴンの家にまで
おしかけてロボットの覇権を広げようとするゲバゴロー。

開発者であるゴルバの「パパゴンを圧倒する」目的はここで一応は
達成しています。しかしこの時点でゴルバは自分の家庭を破壊させて
ゲバゴローのゲバゲバロボットとしての恐るべきスペックを実証している
というじつに皮肉な流れとなっています。
「闇金ウシジマ君」よりも怖いですね、ゲバゴロー。

ゴルバの対抗心を受けても余裕綽々でいたパパゴン、静観し
のんびり構えていたのですが
ゲバゴローに押しかけられたら、さすがのカイジュウ町一の
インテリ快獣もしどろもどろです。








チビラ家もたちまち大パニックに。

おびえるママゴンに「べっぴんさんにはオレ、何も悪いことしねっぺ」
妙な漢気を見せるゲバゴロー。
ゴルバも若い頃はメロメロだったし、ママゴンはこの世界観では
ロボットも認める美人カイジュウなんだな。

パパゴンとチビラが一計案じ、
冒頭に登場したコントロール装置でゲバゴローを外部から操作し盆踊りの
ような踊りをさせたりなどさせて時間稼ぎをしながら、
ゲバゴローから得もいえない愛情と信頼を得ているポチポチが
必死の熱演でゲバゴローをトラベルマシーンに誘導。

ポチポチ「ここにはいるとね、夢のような国にいけるんですよ~」
ゲバゴロー「なに、ほんとか。いってみっぺ」






トラベルマシーンを通じて超未来に送り込まれたゲバゴローは、
どこか未来の廃墟のような場所で枯れ木につるされたような姿であわれ
バラバラのスクラップに。カイジュウ町をロボットが侵略する脅威はこうして去った。

ゲバゴローも恐ろしいが、自分たちの生活圏内に現れた異物や異端者を
サイロに放り込んで排除してしまうトラベルマシーン、おそるべし。
番組の3クール以降は本来の目的である、遠方の星への宇宙旅行や
過去や未来へのタイムトラベルに使用されるようになる万能さを誇るトラベルマシーンは
劇中でも珍妙な開発が多かったパパゴンにとって最大の
発明品ではないかと思われます。

しかし1~2クールで劇中において時おり描かれている
トラベルマシーンの開発過程では、カイジュウ町にやってきた侵略者や時間旅行
をしてきてカイジュウ町をのっとろうとする敵を、
未来や過去に廃棄もしくは追放し存在を消してしまう機能として
使われることが多い。あたかもモルモットの実験です。

そういえば1話で完成したトラベルマシーンによる空間旅行の実験には
ペットのポチポチを使ってたんだった(しどい)
パパゴンはマイホームを重視しながらも科学者としてはかなり冷徹ではある。

自分らの平穏に都合が悪いヤツはみな消滅・排除。
ピッピーやハレハレの回はゲストキャラにも事情や主張があったのですが
カイジュウ町にとっては排除される外部者にすぎない。
スタッフもそこはあきらかに「社会でありがちなこと」という
外から来た者を自分たちの日常が変わることをよしとしないで
排斥してしまう、コミュニティが時に外来者を相手に刃を振るう
風潮への風刺をこめて描いています。
低年齢対象の子供番組という体裁をとりながらブラックですね。
おまけに本作品はキャラクターの90%近くがキグルミによる番組なところに
映像として風刺性が倍加しています。

ゲバゴローはデザインもレトロチックなブリキロボット風で、作品の映像を
離れても楽しいロボットソフビとなっています。しかし、元の映像に出てきた
ゲバゴローのデザインをしたのは誰なのかな。池谷さんっぽいデザインだな~と
思うんですが、美術の方でこういうレトロメカのデザインに長けていた、
いまだマニアの間でも名前の知られていない方がいそうですね。



円谷流れでいうとゲバゴローは平成ウルトラセブンに登場したダイテッカイとか
「猿の軍団」に登場した人間の砦を保全する
ガードロボット・チップなどの先駆的キャラクターに見えます。
なんの根拠もないんですが、ゲバゴローはタコ的には、
この回用に新規で製作したキグルミなのカナ?と
思っています。もう一体、別の回に登場するパパゴンが開発した
鳥のような頭部をした勉強ロボット「ゲゲババ」も
見たことのないロボットのデザインで、ちょっとこの回の前に
なにかの映像作品で使われた感じのしない奇妙な姿なので
新規のキグルミのようです。
ゲバゴローの全身のデザインは統一感があるので、
何かロボットのキグルミを首挿げ替えしたりしたスーツではなさそうですね。

チビラくんはメインのパパゴン家、ゴルバ家以外のキャラで、
ナンジャーさんやハレハレなどのようにこの番組用にキグルミを製作したのかどうか、
本編映像を見ただけではわからないキャラクターも多いですね。

一方で、宇宙人のピッピーのようにチャメゴンの頭部を大胆に改造したキャラは
流用であることが一目瞭然なんですが。

さらにオクなんてブースカのキグルミにケープを巻いただけですからね。
イカルス星人の郵便やさんやアギラの配達夫、ぺロリンガ星人を銀色に
塗っただけの侵略宇宙人なども居ました。
キグルミの流用であるとしても、子供向け番組のキグルミを倉庫から出してきて
脚本を見ながら現場で流用キャラをうまくアテていったのでしょうか。
「チビラくん」の製作過程は今もって謎が多いです。

でも、そのなけなしのコスト対策から当時行ったキグルミの流用を
のちのち特撮・怪獣マニアたちが作品のコンテンツとして満喫している
アンビバレンツな状況。ヨノナカ、何が幸いするかわからない状況ではアリマス。



幸い本番組にメインで製作に参加していた安藤監督らもご健在で、作品への愛着から
当時のこともよく覚えておられ
自作「トリプルファイター」の舞台裏についてもここのところ、公式の場で
面白いエピソードを明らかにしておられます。
同様にかかわりの深かった「チビラくん」の撮影現場についても
細かい証言をお聞きできる機会が今後得られるとマニアの立場からはうれしいのですが。









今回、初の立体化となるゲバゴロー。つみきキングジョーやガメロットなど、
ロボット系キャラクターのソフビ化では定評のある
ぶたのはなさんならではの、キャラクターとの造形的相性も抜群な
仕上がりとなっています。

トラベルマシーンにより、未来に消滅してしまった
マイナーロボットキャラのゲバゴローですが、
キャラクターをよくつかんでくれるソフビメーカーさんとの出会いで
2000年代に素敵なソフビとして再び再生することができ、
カイジュウ史にようやくその形とともに名を残すことになったのではないでしょうか。

(ぶたのはな チビラくんシリーズ新作②につづきます。。。)


【ぶたのはな ピッピー】

http://pink.ap.teacup.com/kadomiumtank/247.html

【ぶたのはな ハレハレ】

http://pink.ap.teacup.com/kadomiumtank/226.html#comment


【ウルトラファイト 悪鬼ウーの狂乱】

http://www.nicovideo.jp/watch/1233713719

【ウルトラファイトBGM集】

アップロード主に感謝。
後半には砂浜ロケ編で多用されてるおなじみの珍妙ナンバーが集まってます。
能天気なグラムロックとかガレージサイケ、ウクレレミュージックとか、
かなり発狂風味、ぶっつけ本番でスーツアクターーもクタクタな
バトル映像。思わず脳内物質がダラダラ出てきつつ
ロケ地である下田の宵闇迫る夏の白い砂浜が脳裏に浮かんできたりしてイイ感じDeath。


http://www.nicovideo.jp/watch/sm1147082

マーミット 9月のソフビ新製品

2012年08月29日 | 特撮・SF

マーミットさんから9月の受注限定ソフビのニュースリリースをいただきました。
9月30日受注締め切り、12月上旬発送予定です。
商品のお問い合わせ及び代引き申し込みは
 ㈱マーミット(電話 03-5648-6535)まで。










怪獣天国 アクエリウス(1期)税込み5250円。
全高約23センチ、ウルトラマンA登場の水瓶超獣。
スタンダードサイズ初登場。劇中に準じたオーソドックスな彩色。
ロングランで未ソフビ化キャラを補完し続けているウルトラマンAの超獣シリーズ、
先日紹介したドリームギラスに続く新作となります。
後半の超獣もずいぶんソフビ化されてきましたね。このアクエリアスは
知的生命体として人間の姿(謎の美しい巫女)に化けて
自作自演の奇跡を見せ、農村の人々を洗脳していたのですが、
あきらかに意思をもっており、超獣というよりはギロン人などに近い、
異次元人ヤプールの結託星人ではないかと思われます。

空飛ぶ巨大クラゲ、ユニバーラゲスを引き連れて侵略活動を行います。
「A」のキリスト教原理で敷かれた番組当初の市川ワールドに
番組中期以降から対立的に存在するようになった土俗・農耕豊穣説話的
モチーフを持たされたキャラクターといえます。

そういえば、アプラサールのように服を着た怪獣が
このころからウルトラワールドにも増えてきましたね。
左右不対象で左肩には花と、Aで見られる合成怪獣的な要素も
デザインの中に残されており、今回の立体化は貴重といえるでしょう。











怪獣天国 ヤメタランス(2期)税込み5250円
全高約23センチ 帰ってきたウルトラマン登場のなまけ怪獣。
ベーシックなイエローの成形色を基調に彩色。
地球の人間を全員なまけものにする宇宙人(ササヒラー)の陰謀で
地球に送り込まれたが本人はそんな侵略意図は持っておらず、
暴れながら嘆き悲しむという不思議な怪獣。「地球頂きます」は
小山内美江子氏の脚本が強烈で、一度見たら忘れがたいエピソードですね。

ヤメタランスは好きな怪獣で、タコも一期を持っているんですが、その後福袋などで
2回くらい別カラーがあったように記憶しています。そのうちの一体は
ピエロみたいなぶっ飛んだ彩色のものがありました。
このソフビは底の部分がなかったら幼児番組に出てくるパペット人形のようで
キャラクターのユルい感じをオリジナルセンスによりレトロ造形に置きかえており、
異色のソフビという印象があります。実際に手にするとキュートな仕上がりなのが
わかります。





怪獣天国 ゴジラ(1989)5250円(税込み)
全高約23センチ 映画「ゴジラVSビオランテ」登場。
黒成形にメタリックブラウンの彩色
ビオゴジが渋めのメタリックブラウンで彩色されて登場。

最近も見返したんですけど、「VSビオランテ」はやはりその後の平成
ゴジラのストーリーベースが萌芽としてほとんどここから発祥している
プロットだなと思います。ゴジラの分身、最新ハイテク超兵器による自衛隊の
リアルシミュレーション性の高いゴジラとの攻防戦、
ゴジラの神秘の生命力を軍需利用したい企業や海外の化学組織などの暗躍、
怪獣と人間との交歓、SFの枠を超えたファンタジー的なアプローチにより
ジャンルレスな作劇。。。ビオランテは細胞分裂したゴジラ細胞のように
ストーリーを進化させていったといえます。
ビオゴジはのちのデスゴジには重厚さ、ミレゴジやメガゴジのシャープさなど
ディティール面では一歩譲るものの、平成ゴジラの新たな幕開けにふさわしい
スタンダードスタイルを持ったゴジラとして造形面でもっとスポットが当たっても
いい感じがしますね。




RSK30 ゴジラ(ギガラメイエロー)8400円(税込み)
全高約30センチ 未塗装未組み立てソフトビニールキット。

映画「ゴジラ対デストロイア」登燃え上がるイメージのラメ成型。
プラス7350円で塗装組み立てサービスもあり。
そしてこちらがVSシリーズ最終作となるデスゴジ。
完成品はメルトダウン状態をリアルにカラー再現したアイテムとなっています。
リアルソフビファン待望の製品化といえます。




RSM30 キティファイヤー 6825円(税込み)
全高約32センチ ミラーマン登場のインベーダーが変身する火炎怪獣。
リアルソフビモデル。塗装済み完成品 原型は浅川洋(アス工房)が担当。
未塗装キット版 4725円もあり。

ミラーマンの初期話数はイギリスのジェリー・アンダーソン風のシャープな
映像や作劇で謎のインベーダーとSGMの戦いを描いており、ヒーローが
巨大化する以外は大人向けのSFストーリーを標榜していたのがよくわかります。

後半の恐竜型で重厚な怪獣たちの都市破壊シーンとミラーマンとの激闘シーンが
満載な路線変更後も好きですが、このキティファイヤーが登場した頃の
ヒーローのビジュアルに透明感のあったり、主人公のキャラクターが繊細で
ナイーブさが強調されていたり、青春ドラマを絡めたりといった新しい感覚の
SFドラマとして完走していたらどんなストーリーになっていったか、
完成した後半とは、また違った「ミラーマン」の物語になっていたのかもしれない
と思うと路線変更はちょっと惜しい感じもします。

子供たちにとっては強そうな、炎をモチーフにした怪獣として、
キティファイヤーは1話の鋼鉄竜アイアンやその後の変身怪獣マルチなどと並び、
新マンのアーストロンやタッコング、サドラーなどと並ぶ、シンプルで
インパクトのあるフォルムの名獣であったと思います。



ミステリアスソフビ リトルグレイ 夜光 3150円(税込み)

全高約25センチ 全世界で目撃が相次ぐとされる宇宙人をソフビ化。
3メートルの宇宙人などと並ぶマーミットさんの十八番、リアル宇宙人ソフビ
シリーズから、俗称「リトルグレイタイプ」を製品化。宇宙人の目撃事例がダントツに
多いアメリカでもっともポピュラーなルックスの宇宙人。

80年代頃に量産された、米軍やNASAの陰謀史観・隠蔽を図る国家との闘争史観
から乱造された宇宙人映画ではこのグレイタイプの宇宙人がビジュアルのスタンダード
として頻出してきました。その中でも一番奇妙なのは「コミュニアオン」という映画で
主演のクリストファー・ウォーケンが友好的な宇宙人とダンスを踊るシーンで
このリトルグレイタイプの宇宙人が輪になってダンスする銀河系各惑星の代表?の
中にいることですね。

同様に80年代に製作された「宇宙からのツタンカーメン」では、エジプトのミイラが
ピラミッドの宝石の力で蘇生したところ、包帯の中からこのグレイタイプの宇宙人が
登場するというこれまたストレンジなシーンがあります。60年代、70年代では
宇宙人というといわゆるバグアイド、昆虫のような目をして口が避けていて
キバがある宇宙人が主流だったのですが、70年代後期頃になると次第にこの
グレイタイプの知的で闘争的なフォルムでない痩身の宇宙人へと
メインイメージが取って変わります。

不思議なことに各地での宇宙人の目撃事例でもこのリトルグレイタイプの姿の
宇宙人が多くなってきており、宇宙人サイドにもモードとか地球を来訪するときの
スタイルに時流のトレンドでもあるのではないかとかんぐってしまうところですね。

そして90年代になると人気SFシリーズ「Xファイル」や、アメリカのTV局発信で
作られた(フェイク映像といわれている)「宇宙人解剖フィルム」が世界の
メディアを騒がせるようになります。
いわゆる「ロズウェルのUFO事件」が隠蔽された国家機密として
大衆的なミステリー的な意味合いで注目されるようになると、
映像化される宇宙人のデザインはリトルグレイタイプの鋭い猫のような瞳のみを残し、
体表はウロコ状だったり、生物的な筋肉表現をくっきりと表面につけた、
老人の賢者のような顔のクリーチャータイプへと主流のビジュアルが
いつのまにか様変わりしていきます。
思えば70年代後半の「未知との遭遇」の宇宙人、80年初頭の「ET」の公開後頃が
宇宙人のビジュアルが変わっていく葉境だったような気がします。

映画やドラマなどの影響で宇宙人のビジュアルも年代ごとに変わっていくとしたら、
アメリカが宇宙人に持つイメージを、市民の深層心理の中で常に意識操作してきた
意図はいったいなんでしょうか。。。宇宙人という存在にはミステリアスな妄想と
時代ごとのキービジュアルの進化が常につきまとっています。

【X/The Crystal Ship(X File the Movie Fight the Future Soundtrack)】

http://www.youtube.com/watch?v=fcCHdMTrp6A

【Teotihuacan/X-Files: The Album -Noel Gallagher(Oasis)】

http://www.youtube.com/watch?v=NGm6C7ILK3Y

マーミット 夢幻超獣ドリームギラス

2012年08月28日 | 特撮・SF


マーミットさんから前々回記事にしたトリフィドといっしょに注文したアイテムが
いくつか同梱されてきたので、今回も同社の製品レビューが続いちゃいます。

これも手元に届くのが楽しみだった版権怪獣ソフビ。

このほどマーミットさんからソフビ化された新作、ウルトラマンA第35話に登場した
夢幻超獣ドリームギラス(右)。
魚のような顔を持つこの超獣は少年の不安な心をエネルギーに実体化して暴れる
ウルトラマンシリーズが第2次以降明確にしてきた「怪獣はヒトの心が生み出す」という
定義に当たるアイディンティティを持つキャラクターとなっています。
そしてこの超獣は「A」の番組制作上、きぐるみのコスト対策から黒雲超獣レッド
ジャック(左)のスーツを改造して製作された経緯があります。





レッドジャックも数年前にマーミットさんから製品化されており、タコブログでも
過去に記事しておりますが、これでバラゴンならぬ
レッドジャックスーツバリエーションとでもいうべきカラフルな超獣2体が
手元にスタンダードサイズで揃いました。

マーミットさんにイベントでお聞きしたところ、きぐるみの製作に倣って
レッドジャックの原型を改造して製作したとのこと。ゆえに2体は兄弟のように
背格好が似てまた異なる超獣とあいなりました。
届いたらこれは2匹並べてみたいと思ったので、さっそく見てみましょう~。

「A」頃になると過去のキグルミを改造してコスト面の問題を解消しようと
番組のスタッフも苦闘していたようですが、ちょっと見には同じキグルミとは
わからないですね。元々超獣という存在は生物兵器という設定を下敷きにして
いることでイボイボブツブツトゲトゲなデコラティブなのが基本ディティール
だったので手を入れるとわからなくしやすかったということですね。




Aのキグルミ流用は彼らに限らないところですが。超獣サボテンダーが改造されて
マザリュースになったのは子供当時もすぐわかりました。しかし
自分はある程度年がいってマニア的な目線で
作品が評価されつつ、製作サイドの情報が出てくるまで、
このドリームギラスの劇中キグルミが改造品であった点はわからなかったです。











元になった超獣レッドジャック。超獣のイメージアイコンとして、異次元人ヤプール
がAに倒されて四散したヤプール細胞が各地で増殖再生して個々に活動を開始した
のが3クール以降の超獣たちですが、彼もその1匹。手足のブツブツイボイボディティール
はヤプールの眷属であることを強くアピールするところとなっています。

今回、ソフビ原型としてドリームギラスに改造される上で、この手足のイボイボは
そのまま残されていますが、角や突起などレッドジャックの部品を生かした部分も
微妙に手が入っており、ソフビの原型作業としては流用というレベルでなく、
大改修されたという感じですね。セビレに入っているしわなども入れなおされており
ヒレも角度を変えたりしてあります。
ぶっちゃけ胴体はほとんど別物といっていい状態です。







そしてこちらがドリームギラス。発色がデジカメで撮影した写真だと
どうしてもすこし明度などの関係で違ってしまうのですが、
劇中登場したカラーを意識した成形色となっています。
朱に近いカラフルなレッドで、おもちゃ映えするキャラクターですね。
しかし「A」オンエア当時では、風潮として敵キャラのおもちゃ化が
すでに控えられるようになっていた頃なので、このように後期の超獣などは
特に製品化など、とても望めないところでしたでしょうね。

頭頂部に飛び出した突起の先に丸い物体がついているなど、「A」後期から「タロウ」
頃のウルトラでよく見られた造形的特長をすでにこのドリームギラスが
備えている点にも注目したいところです。

しかし何度見ても顔の造形が特徴的で複雑な曲線構成ですよね。子供が気に入っても
絵に描きにくい超獣だと思います。自分のイメージですが、魚のようであると同時に、
西洋の童話に出てくるドラゴンにいそうな顔をしているなと思います。
ちょうど登場するエピソード自体も、少年が超獣に追い回される悪夢のセカイと、
おねしょをして皆に笑われるという子供にとってショッキングである
リアルセカイの苦境が行き交うエピソードを飾るには相応しい
デザインを持ったキャラクターではなかったかと思います。

「A」「タロウ」では登場怪獣が次第にモチーフの存在を放棄していくのですが、
それはキャラクターが雑多になってきて視聴者にとってキャラクターの深耕が
第1次シリーズほどには行われてこなかったという点も無関係でないように思います。

現在になって見てみると、各話のストーリーにあわせてデザイン面で試行錯誤
していたことがよくわかります。特に「A」はヤプールが人間の心の弱さに
切り込んでくる攻撃がテーマにあるのでより抽象的で深層心理的な部分から
怪獣ならぬ超獣のデザインが構築されていったので、ある意味自由度がある感じが
しますね。そんな意味では枠にとらわれないキャラクターとして楽しめる気がします。

現に「メビウス」頃では本家円谷でウルトラ世代が作り手になって
「A」頃のシリーズをリスペクトした二次創作を駆使しつつ作品に
新たな世界観を広げるにいたっていますし、やはり第2次シリーズ頃の
ウルトラのキャラクターはまだまだ想像の枠を広げる鉱脈が眠っているのではないかと
認識を新たにするところですね。




このドリームギラスも、尻尾の先の二股に分かれた突起など細かいところに
手が入っていることがわかります。ソフビにならないと尻尾の先はどうなっている
かなんてわからなかったな。

粗製濫造と言われた後期ウルトラですが、
こうしてみるとデザイン的にはバランスの取れたプロの作業が施されていることが
わかり、同時にソフビになってもしっかり垢抜けた怪獣ソフビになっていることが
確認できます。当時こんな感じのソフビがあっても子供たちに
喜ばれたんじゃないですか。

特にA後期の超獣はレトロ造形によるソフビ化に向いていますね、
当時、おもちゃとしてハデハデなディティール、カラーリングの超獣ソフビが
実際に製品化された初期話数に登場した有名どころの超獣たちの枠を超えて
次々と製品化され続け、おもちゃやの軒先を飾っていたらまた怪獣ソフビの歴史も
現在違ったものになっていたことでしょう。










しかし実はきぐるみ流用ケースの多いウルトラワールド関係の商品中でも
ドリームギラス、レッドジャックといったら、
かなりマイナー度の高いスーツバリエーションアイテムではあります。

番組も後期になると初期の怪獣ほどにスチール写真も多くなくなってくるので、
こうして実際にある程度のスケールで立体化されて手に取れると
マイナーな超獣のディティールも細かくわかり、また作品を楽しむ上での
新たな切り口が生まれてくるように思えますね。