KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

コミックマーケット83コスプレ2日目破

2012年12月30日 | コミック・アニメーション




巨神兵、雨のコミケに現わる!

そして庭園からすべてのレイヤーが消えた日。



雨ということで朝からの流れはこんなだった。記録として残しておこう。
コミックマーケット83はさっそく波乱含みの中日を迎えた。久々の一日まるまる
雨に見舞われたコミケ。前回の夏コミケ82も2日目の朝に雨に降ったが
午前中には止んだ。「天候は影響を与えないコミケ」「なぜか晴れるコミケ」
といわれるほどこれまでも天候が悪いことはごくまれだったが、もちろん例外もある。

タコも本日は雨の様子で行こうか迷ったが、どちらにしろ会いたい知人もいたし
ジャンルによって動向を見たいブースもあったので、行くことに。それよりも
気になったのは
「雨でコミケの現場はどう動き、コミケの参加者、レイヤーさんはどう動くのか?」
そこをじっくり見届けたくなり、カメラも使えるようレインコートを着て
ビッグサイトに。
結局いつも行く時間よりも早くビッグサイトに着いてしまった。

しかし紙ものである同人誌を売り買いするイベントとしては
雨や雪はまったく望まれないコンディションだ。
天気予報によるとこの雨は終日続くという。そして次第に雨足は強くなる一方だった。




もちろんコスプレも。庭園も屋外駐車場もこの雨ではコスプレに使用はできない。
いちおう事務局サイドでは「雨でも規定の場所でコスプレをやってもいい」
ということだったのだけど、この吹き降りではそれはありえない。




水没した朝の庭園にセカイを七日間で滅ぼしたとされる巨神兵たちが佇む。

閑散とした雨の庭園に降下してきた巨神兵のレイヤーさんトリオ。
上下の綿でできた衣装に毛糸を張って作った巨神兵の衣装がユニーク。
しかしこの雨の中では暖をとるのも難しく、結局少し演技をして
屋内に引き上げていった。この日、
巨神兵たちが滅ぼす相手もこの場所にはいなかった。

カメコさんたちも傘をさしてポツポツ集まってくるが、一向に雨もやまないし、
顔なじみ、お目当てのレイヤーさんが来るとも来ないとも判然としないまま、
それぞれがやってこない被写体を待ち望みつつ、その場に立ちすくす。
演じるほうも撮るほうも、午前中の段階では雨足の強さのため
今は来場を考えているのだろう。ゆりかもめの発着する新橋駅で
ボストンバッグにてるてる坊主をつけた女性がゆったりオープンカフェで
コーヒーを飲んで雨を見ていた。もしかしたら会場入りするかどうか
迷い中のレイヤーさんだったのかもしれない。

庭園では雨を避けられる立体通路の下でレイヤーさん数人、カメコのヒト10人程度で
小規模の撮影会のようなものが行われている。









いつもの庭園はほとんど「池」でした。この辺りではデジカメのレンズが曇って
少し画像がみょよーんとところどころ曇り気味になってます。すまんです。







それでも開始時刻の10時前後になるとレイヤーさんたちがどこからか集まってくる。
昨日マスター募集をしていた野良ピカチュウさんもその一人。
しかしレイヤーさんたちもこの雨を見て、いつもの喧騒に包まれた庭園がそこに
なことを知るや、よりにぎやかで来場者の目にも付く活躍場所に
移ろうと再び荷物をまとめて移動するのだった。







今回コスプレで初参加したドナルドさん。
雨の中を自分と同じジャンルのレイヤーさんを見つけようと漂っていた。
結局無事に自分がコスプレのしやすい場所を見つけることができたようで、後で
カメコさんに撮られてコスプレを満喫している様子だったのは良かったが、
朝の時点はレイヤーさんが全然会場にいなくて拍子抜けしたんじゃないか。
またいらしてください。



いつもクールなサンジさん。しかしこの雨には少なからず動揺をかくせない様子・
自分も「今日はどうなるんだ?」と思ってました。




おなじみ庭園の食べ物やさんも雨の動向をただ見守るのみ。
それでも昼食を買いに傘をさし庭園の中を突っ切って雨の中をお店に向かうヒトも
ちらほら。庭園をレインコートを上に着てつっきるレイヤーさんも時々いる。



タコも庭園で少し撮影していたところ、雨のせいでカメラの中に湿気が入った
らしく液晶に写る撮影画面がだんだん曇ってきて撮影が困難になってきたので
詰め所の方の勧めもあってエントランス通路をコスプレ広場に開放しているという
東ホールに向かうことに。

今回はもともと、コスプレ参加の増大による混雑対策として
毎回使用される有名な「庭園」と「屋外駐車場」、「ホール上の広場」以外に、
数箇所のコスプレ会場を分散して設置した経緯がすでにあった。

しかし初日にはそのいくつかは蓋を開けてみると
あまりレイヤーさんたちに使用されず、結局
開放的な気分の中でパフォーマンスや仲間との交流、自然光で撮影ができる
「コミケではいつも通りの」屋外3会場にレイヤーさんが集中する流れとなっていた。

そう、雨がなくてもコスプレ関係の来場者にとっては
前回82よりも会場内に分散したコスプレ広場の設定により、
どこをメインステージにして過ごすかという選択を個々に迫られる、
ただでさえカオスなコミケに加えてカオスな状況になっていたのだった。



事務局から指定された、雨に濡れずにその場に居ることができるのは
屋内である東ホールのエントランス通路と西ホールのアトリウム。





















行き場所を求めて、携帯電話のメールやツイッターを使用して
コスプレ仲間たちやジャンルが同じレイヤーさんとの合流を果たすべく、
朝から並んだ同人誌の購入客が入場する喧騒の中を、異装のヒトビトが
自分の魂の落ち着き場所を求め漂う。




けものたちは再び故郷を目指す。

【My Song/Masami Iwasawa (Girls Dead Monster)】

http://www.youtube.com/watch?v=2UCkJVk1AOo

【赤い糸/Suara(TVシリーズ「ホワイトアルバム」エンディングテーマ)】

http://www.youtube.com/watch?v=NmZd_dGI1eY

【Permit/Mell】

http://www.youtube.com/watch?v=22fmLBVp8jw

コミックマーケット83コスプレ1日目序

2012年12月29日 | コミック・アニメーション


いろいろあったけど、2012年も今、過ぎ行こうとしている。
そして2度とこの2012年を体験することはできない。
ヒトによっては人生の一大転機を迎えた年だったり、また別のヒトにとっては
なんとなく過ぎた年だったりする。
人間、20年以上は生きているとなんだか1年1年の重みを感じることができずに
流されてすごしているような気がする年だって時々ある。
それは時を無駄に過ごしているということなのだろうか。
自分は一概にそうとはいえないと思っている。




大晦日は1年の最終回。
番組開始ころはオープニングで張り切っていた敵幹部たちも次々と倒されていき、
ドラマが盛り上がる。
アニメの最終回のように黒幕が判明したり、強大なラスボスや
超武装の強敵最終メカが登場したかと思えば
あんなに仲の悪かったライバルが意外とけっこうイイヤツだったと気づいて
今はココロひとつにして共闘したり、
恋のイベントがとうとうおさまりのつくところへと決着が着いたり、
ゲームも最終局面に到達して、主人公が自分の妹がなんと実は。。。な事実に
気づいたり、連続殺人の犯人が判明して謎が解けたりなんかして、

しかし最終回の製作が間に合わなくてオンエアが来年におあずけになったり、
かと思うとファン待望の第二シーズンの製作発表や
まさかの映画化決定のテロップが出たり嬉しいサプライズがあったりと

そんなわけでとにかくとにかく最終回は大状況を迎え盛り上がるのだ!

2013年、迎える未来はまだ不確定・
しかしみんなで戦えば、どんなことがあっても何もこわくないのだ!
そして今は残り時間を心おきなくそれぞれ自分の想いを向けて
この瞬間を疾走せよ!!



冬の祭典、コミックマーケット83の開幕だ!!
残りの三日間で旧いセカイを完全に破壊し、焼きつかせ、腐らせ、錆付かせ、
熔かしつくせ!
そして新たなセカイへと新生せよ!






























































































【Hearts Filthy Lesson/David Bowie 】
映画「SE7EN」(ディヴィッド・フィンチャー監督)エンディングテーマ
http://www.youtube.com/watch?v=VlvJ4aQ6A7U

(文章作成&写真編集中。。。)

マーミットの2013年1月新製品

2012年12月26日 | 特撮・SF

2012年もあと数日で年号が変わり2013年に。矢が目指した的に到達するように
大晦日に向かっています。
街を歩いていてもお店ではキラキラしたクリスマスの飾りつけもはずされて、
正月のお飾りに切り替わり師走に向かって刻が進んでいるのを実感します。

これが2013年最初の怪獣ソフビ新製品ということになるのだろうか、
マーミットさんの2013年1月ソフビ受注新製品のニュースリリースをいただいたので
まだ年を越してませんが、紹介~。
アメリカでの新作ゴジラ映画公開を5月に控えて東宝特撮に再びスポットライトが
あたっています。昭和・平成のゴジラがお目見え。正月はゴジラ映画を見返したい
気分になります。
円谷プロが生み出した異端のキャラクターたちと今月もマニアックで
3D派特撮怪獣ファンには気になるアイテムが揃いました。

2013年1月31日受注締め切り、2013年4月中旬発送予定。
問い合わせ及び代引き申し込みは㈱マーミット(電話03-5648-6535)まで。




怪獣天国 ロボット長官(1期)税込み5250円、全高約23センチ
レトロタイプソフビ。ウルトラセブン登場。スタンダードサイズ初ソフビ化。
マーミットさんが10年以上もかけてロングウォークしてきた「セブン星人補完」、
スタンダードソフビで昭和当時製品化されてない宇宙人、画面にちょっとだけ
出てきたマイナー宇宙人までも全部製品化する。。。という
特に銘打ってはいないのですが一種のメーカープロジェクトといっていいでしょう、
先月のペダン星人に続き今月は実相寺昭雄監督の傑作エピソード「第四惑星の悪夢」に
登場した憎憎しくも忘れがたい名ゲストキャラ、ロボット長官が
ついに受注品で新作スタンダードソフビ化とあいなりました。

ダンとソガ隊員が新ロケットの恒星間航行試験で漂着した惑星は、
地球人と瓜二つの人類が反逆したロボットたちに
奴隷のように支配されている悪夢のような場所だった。
TVを通してロボットたちによる人間の公開処刑があたかも
娯楽番組のようにオンエアされる。そしてロボットのトップに立つ冷酷な長官は
第四惑星の奴隷が足りなくなる未来を予測し、大宇宙船団を率いて
地球に侵略の手を伸ばし始めていた。

劇中では名バイブレイヤーアクターとして昭和のドラマ好きに親しまれている
成瀬昌彦氏が演じたロボット長官。氏はこのほか「セブン」ではプロテ星人の人間体
である丹羽教授、新マンではナックル星人の人間体も演じており狡猾なインテリの
悪宇宙人役では右に出る者がいない,特撮ファンには今も忘れられない
俳優さんといえます。
今回のマーミットさんのソフビ化では、よくこのキャラのスチール写真として
見る機会の多い、顔面の蓋を開けて高性能の記憶回路を
露出した状態です。劇中でも電子計算機の作動する音とともに地球の
データなど、メモリーをカタカタと読み込んでいる姿が印象的でした。
レトロ造形のソフビになってみると
あの不敵なロボット長官もどこかコミカルですね。

これまでウルトラシリーズで人間の姿をしたゲストキャラクターの製品化は
俳優さんの肖像権の問題がからみなかなか難しかったのですが、
近年でもマーミットさんがウルトラQの「悪魔っ子」の少女リリーや
「育てよカメ」の浦島太郎などを製品化しており、
すべてのキャラクターをおもちゃ棚に並べられたら壮観というソフビファン
の期待にかなう状況へと変わってきました。




怪獣天国ゴジラ(ファイナルウォーズ)税込み5250円
全高約23センチソフトビニール塗装済み完成品
コゲ茶の成形色にメタリックブルーの彩色。

「ファイナルウォーズ」が今のところ日本で作られたゴジラ映画の最新作
なのですが公開当時はファンから賛否両論分かれたように記憶しています。
映画館でも観ましたが隣の席で壮年のカップルの方が「ゴジラ映画もほんとに様変わり
したね~」とびっくりしたような顔で見合わせながらエンディングタイトルを
観ていたのを記憶しています。従来にない精悍な細身で全速力で走り、
プロレスラーのようなドロップキックをかまし、かつてのライバル怪獣たちとの
再戦ではガンガンなぎ倒しながら各国を廻るゴジラ。監督・北村龍平の演出は
従来のゴジラ映画にはないものでしたが、実は昭和の「チャンピオン祭り」枠で
くくられたゴジラ映画や「流星人間ゾーン」でのゴジラの活躍を
あたかも彷彿とさせる爽快なものがありました。

ゆえにこのFWゴジラもスレンダーで一見重厚なゴジラのイメージを覆すような
スタイルなのですが、一度はこんな思い切りのいい、スプリンタースタイルに
ソティスフィケートされたゴジラもあって良かったと思います。

今回の受注品であるキンゴジとファイナルゴジラは昭和・平成で共に「いかにも
怪獣プロレスに特化したゴジラ」ということで、きぐるみのスタイルにおける
戦闘的なルックスの解釈が好対照で、ソフビとして見比べるとまた面白い2体に
なっているんじゃないかと。

タコが「FW」で不満だったのは、奇跡の復活を果たしたヘドラの出番が
少なかったことくらいか。
あと、せっかくのお祭り映画なのでちょっとだけの出演でもいいから、
北村演出の機龍も見たかった気がします。

北村監督はその後もハリウッドに渡り、なかなか映画化が実現しなかった
クライヴ・バーカー原作のホラー小説「ミッドナイト・ミートトレイン」の
完全実写化を果たしています。これがバーカーの小説の狂気と異能に
迫る仕上がりでタコも気に入ってます。
この監督の映画は切れ味のイイバイオレンスと
アクション(人がスパーンと剣で切られたり血だまりで斬り合ったりする
刺激的なシーンも多いが)シャープでスタイリッシュな演出で好きな監督の一人です。
1作目の「あずみ」もテンポが良くて好きですね。

日本のポール・W・アンダーソンといっていいんではないかな。
監督本人も好きでこのジャンルの作品を撮っている気配がするので、
また怪獣映画・SF映画にかかわってほしいですね。



怪獣天国 パッキー(2期)税込み5250円
全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品
「戦え!マイティジャック」登場の宇宙猿。
赤成形色にメタリックブラウンの彩色。

2010年に受注されて以来の2期登場。1期を持っていますが、
自分も気に入っています。この年はぶたのはなさんからもパッキーがリリース
されるなど、ソフビ界でなぜか突然宇宙猿パッキーに注目が集まった年でした。
有名どころの怪獣のソフビ化が一応一通り果たされ、ちょっとマイナーどころの
怪獣の製品化にメーカーさんの創作的関心が移行したんでしょうか。

「マイティジャック」が視聴率面でもうひとつということで、子供にも親しめる
宇宙人や怪獣、ロボットなどを絡めた作劇でわかりやすいメカ&ヒーロー活劇
アクションとして再スタートを図ったのが「戦え!マイティジャック」。

もともとパッキーは「ウルトラセブン」の初期企画段階、原始人のコメディ
ストーリーだったときに番組の制作検討用として高山良策さんによって作られた
原始人のきぐるみが「戦え!」で流用されたのですが、コミカルテイストの
姿で目もクリクリと動くギミックのついたきぐるみだったので
それがシリアスSFドラマへの登板で悲劇のミュータント怪獣を演じるのは
どこか妙な光景となり、かえってファンの脳裏にパッキーのイメージが
強く印象付けられる結果となりました。

このマーミットさんのパッキーも今風で言うなら「ゆるキャラ」のような
デフォルメが利きつつ、作品を未見のソフビファンでも親しめる
セミレトロテイストの造形アレンジがうまく本来のキャラを引き立てています。




怪獣天国 マザロン人(2期)税込み5250円
全高約23センチ、ソフトビニール塗装済み完成品
ウルトラマンA登場のマグマ超人。赤成型にメタリックグリーンの彩色
マザロン人はWHFだったかトイイベントでグリーンの蓄光版で発売され、
その後、劇中で相方の超獣であるマザリュースの製品化の前に
朱色の成形色で1期が販売されています。

地球の中心に潜み、マグマの大海で笑いながら踊り狂う奇怪な姿が
忘れがたいヤプールの結託侵略者(ヤプール細胞から生まれた超人という
説もあり)。「ヤプールは死んだ!しかし、マザロン人は生きていた!」
という劇中の岸田森のナレーションで類推するに、ヤプールが、自分が
ウルトラマンAに倒された時に地球侵略作戦を継続すべく
地球上に配置していた幹部クラスっぽいキャラのようです。

マザロン人の得体の知れない存在は多くの子供たちの記憶に残ることになった次第。
お話もヤプールが倒された直後にその細胞が散らばり、人間社会の心の闇を映した
新たな超獣の脅威が幕を開ける、ウルトラシリーズ屈指のトラウマ度で必見です。




RSK25 ゴジラ(VSキングコング)税込み3990円
全高約25センチ、ソフトビニール組み立てキット
ダークグレー成型。塗装組み立てサービス(2100円)もあり。

リアルキットのキンゴジ。昭和・平成双方の全ゴジラでももっとも重厚な
プロポーションを誇るキンゴジ。冒頭でいきなりNATO基地を滅ぼして
日本近海に向かってくるキンゴジには放射能という武器は備えていえど、
かつて初代ゴジラにあったような核の重みや悲壮感はありません。
あたかも外国のプロレスラー(コング)が来日して興行を仕掛けてきて、
相対するのは日本の沽券を賭けて対戦しに東京に戻ってきた凱旋レスラー
(ゴジラ)という感じです。

「キンゴジ」に漂う空気は強烈な「お祭り」のワクワク感。
敗戦から立ちあがり高度経済成長を迎えたエコノミックアニマルたちが
コングを企業キャラとして使用しようと南方の島から日本へと連れ出したり、
怪獣同士の激闘に会社のタイアップをちゃっかり仕掛けたりと
たくましくも商魂を見出す。
この映画は第二次大戦での敗戦と核の恐怖を背負った1作目「ゴジラ」に次ぎ、
その後の「復興」を怪獣の決戦を背景にして狂騒する人々の姿を
ブラックユーモアと寓意たっぷりに描いた日本映画なのでしょう。

子供「ねえゴジラをみにいこうよ」
母親「バカなことをいってるんじゃありません」

てな劇中でのちょっとした通行人の親子の会話など、
劇中で恐怖を振りまく存在として怪獣たちは存在している
にもかかわらず、人々の間にはあたかも怪獣映画を観にいくつもりのような
能天気な空気が漂っています。

劇中ではコング相手にゴジラもかなりコミカルでデフォルメされた動きや
シチュエーションで戦うのも印象的でした。本作はその後ゴジラ映画が
いわゆる「怪獣プロレス映画」としての作品スタイルを構築していく、
よくも悪くもきっかけとなった作品、と見るゴジラ映画ファンも少なくない
のですが、本作は人間ドラマ部分を「社長シリーズ」のようなコメディドラマの要素を
絡め戯画化したところに本多監督のたくまざる才気を感じます。

キンゴジは怪獣映画が観客を選ばずTVのプロレス中継を観せるような
おおらかな面白さをもっとも漂わせています。
怪獣映画の中でも特撮という視覚的驚異を伴う
「大衆娯楽」が成立しうる可能性をもっとも纏った作品といって
過言でないでしょう。




RSM30 ゾフィ 税込み7350円
全高約30センチ ソフトビニール塗装済み完成品
頭部とカラータイマーはクリアーパーツ2重構造で再現。
キット版4725円もあり。

ウルトラ兄弟の長兄にして宇宙警備隊の隊長ゾフィ。胸にはかつて怪獣軍団を倒した
功績をたたえられ、贈られた勲章であるスターマークが輝く。
そして肩のウルトラブレスターは宇宙警備隊隊長の証明である。
本作はリアルモデルとして
スーツアクター氏の体型によって生じた特有のしわ感まで精密に再現しています。

ゾフィというと、世代人が思い出すのは当時の怪獣図鑑で一部に見られた
ゼットンの紹介文
「ゾーフィにあやつられる」。どこでこんな誤記が生まれたのでしょう。
自分は無印ウルトラマンは再放送世代ですが、さきに上記の表記を見てからの
本編視聴だったので、劇中ではゾフィはどうみてもウルトラマンを救出にきたのに
ゼットンをなぜ送り込んだ、となっているのだろう、と思い悩んだことがありました。
やはり同じような図鑑上の表記を見ていた同世代の友人も衝撃だったようです。

ゾフィーについて気になるところとしては最近のゾフィに対するファンの議論に、
「本当はあまりゾフィは言われるほど強くないんじゃないか」という
意見が見られることです。
「最強のウルトラ兄弟長兄」という設定形成時から明示されている表記ゆえ、
実際その強さはどうなのか?という分析がファンの間でツッコミ半分で
行われているようです。ざっとネット上で検索しても、ゾフィが実際に強いのか、
それぞれゾフィーのゲスト登場回における各怪獣との戦闘シチュエーションを
分析しつつ熱く討議を交わしているウルトラファンたちの
ブログや掲示板をいくつか見つけることができます。

要は「タロウ」で地球怪獣であるバードンとの戦闘の時に頭がじりじりと
燃えるような目にあって(頭に火がついたのは撮影中の予期せぬアクシデント
らしいですが)カラータイマーがまだ青の状態の間に倒されたり、
タイラント戦では海王星をパトロール中に暴君怪獣タイラントを発見し
戦うものの、タイラントにたちまち倒されてしまい、あまつさえ
ウルトラサインを送ろうとしたその手も折られてしまうといった
不甲斐ない様子を見せたことなど、第二次以降のゾフィの戦闘時に見せた
敗戦のディティールが、語りたがりなファンの間で深読みされている意見です。

「もしかしたら他のウルトラ兄弟よりもゾフィはそんなに強くないんじゃないか?」
という見立てがいつしか出てきて、ネット上で流布されていったようですが
過去作品の映像ソフトも気軽に入手・視聴できる市場環境になり、
見知らぬファン同士も同じ興味・関心についてネットで交流や意見交換できて、
そしてさらには特撮がコアなカルチャージャンルゆえ
ファンの強い民意を反映して不特定多数の考察を反映しつつ
各特撮キャラクターたちのイメージも作り手の演出範囲を超え
より深く掘り下げられている、ということなのでしょう。

もっとも、自分にとっては「ウルトラマンA」での
アリブンタとギロン人の回で地底にAを救出にきて、Aとのコンビネーションで
地底からの敵たちを下した頼りになる兄、ゾフィの颯爽とした活躍が今も
焼きついています。
子供時分にはウルトラマンごっこで最強のウルトラ長兄であるゾフィ役をやりたがる
子供は多かったと思います。つまるところ、今でもゾフィの存在は兄弟たちの
まとめ役としてファンにとってはあらゆる彼の詳細に何か襟を正して見つめる
ようなものがあるのではないか。

このマーミットさんのリアルタイプゾフィには頼りになる兄、ゾフィが本来持つ
雄姿がきっちりと立像化されている一品であると思います。


【第四惑星の悪夢】

カッコイイMAD発見.「第四惑星の悪夢」の映像と台詞をサンプリング。

http://www.youtube.com/watch?v=egwZjvoACbA

【Godzilla Final Wars Godzilla Vs Zilla 】

これはスタッフも吹きながら撮ってたんじゃないか。
狙いまくりなジラ瞬殺っぷりだったな。

http://www.youtube.com/watch?v=7nhznYkeLBs

【本当はこうなる予定だった】ゾフィーVS火山怪鳥バードン

http://www.youtube.com/watch?v=bIcExdpsEcQ

【エース&ゾフィーVSギロン人&アリブンタ 】

http://www.youtube.com/watch?v=AJzCpFTkTOs

【マーミット 宇宙猿パッキー(2010年1期の記事です)】

http://blog.goo.ne.jp/kadomiumtank/e/ac6504d68c5b270f96ef92daaeb940ae

FRENZY Xmas Show

2012年12月24日 | イベントルポ






さっき仕事先の近所、クリスマス気分で賑わう商店街の路地裏を
作業の時間あわせで何の気なしでブラブラしてたんですよ。
そしたら古本屋のワゴンに出くわし,
何の気なしにそこにつみあがってるおもちゃを漁ったら、
前に持っていて遊んでいるうちにいつのまにかパーツがなくなり
探していた映画系フィギュアが。
ほこりをかぶってブリスターも茶っ気てたけど、今までなんでだか
見つからなかったのでウレシイ。

店内にはストッカーに吊るされた、さがしてたアイテムが全部あり、
200円とか安かったんでまとめて買ってきましたよ。デッドストックが
倉庫に眠ってたんだな。特に価値があるとかそういうのではないんだけど、
自分的には何個持っててもムズムズする好きなアイテムだったので。
さすが「おもちゃの日」クリスマスですね。こんなめぐり合わせってあるのだなと。







ラバーダックさんでのFRENZYさんの販売イベントは12月23日に開催。
シリウス・ザ・バーバリアンシリーズと平行してBLOOD BEASTシリーズや
「特撮」シリーズも展開。本年は同社にとって飛躍と活躍の年になりました。



ラバーダックさんのイベントも今回で3回目。午前中から熱いファンが集って
店内は新作やワンオフ品に見入るお客さんとFRENZYスタッフさんで
ソフビ談義が交わされながらの和やかなお買い物風景となったようです。
タコは仕事を片付けて午後2時以降にうかがったのですが、
ワンオフ品はそれぞれマスターを得て
お店を旅立っておりました。

FRENZY BROSのブログを見ると今回はアグールのバーニングカラーや
ヘルトンの一品もの、カラーの違うパーツを組み合わせたいわゆるミックス版などの
ワンオフアイテムが販売された模様です。










好きな色に塗ろう!BEAST BLOODシリーズのアンペイントver.
好きな色に塗ろう!こないだ映画の「宇宙人ポール」の話を仕事先でしてたら
思わず「ジェームス」って言ってしまい、「ジェームスもいるんですか?」
とびっくりされてしまった(微笑)。









こちらはペイントver.このグニグニした造形がなかなかツボを押さえてないと
うまくできないものですが、とくにガンマはうまい感じの処理だな~と
思います。現在アキバZONEのOne up.さんでも好評販売中です。
ちなみにミニサイズ(現在市場を席捲しているワンコインソフビ)で
このBEAST BLOODもサイズ展開したいとの話で準備しているのだそうです。
「ちょっとザッカ的な目線でゴリゴリのソフビ派以外のお客さんにもかわいがって
もらえたらいいですね!」との原型師さんのお話。
イメージ的には90年代にコギャルのヒトたちの間でカバンやケータイに取り付けて
流行った「死にかけおじさんのゴム人形」みたいな感じだろうか。





クラッシャーボールには新規のカギ爪ハンドver.がお目見え。
あいかわらず主人公を付けねらって武装強化しているのだろうか。





シリーズのメインアクターともいえるシリウスに新色が追加。
上が旧カラー、下が新色です。
シリウス・ザ~シリーズに新しいお客さんも増えているので、
イメージ一新のニューカラーで主人公を再訴求しコレクションを楽しんでもらおうと
いうところでしょうか。







ショーケースに展示されていたものものしい装備のなぞの武装ウォリアーたち。
この仕様で販売するわけではないようです。



こちらは「DZ40」を皮切りに販売されたFRENZYデビルマン。近々原作コミック・
勇者アモンカラーとなるブラウン体表のバージョンも販売されるそうです。
原作カラーのほうがより「悪魔の戦士」というイメージでFRENZYさんのヒロイック系
造形テイストが引き立ちそうですね。
まだどういうアイテムが出るか等は未定ですが、メディコムトイさんとの
コラボレーション販売も来年は引き続きにぎやかに
展開していく模様です。

今年はMAXTOYさんのキャプテンマックスやこのFRENZY版デビルマンなど
版権キャラクターの製品化という新機軸にも着手しました。2013年も
オリジナル、コラボアイテムと、FRENZYさんはさらにハイテンションの活躍が
続きそうですね。




こちらは今回のイベントで買い物をされたお客さんにクリスマス
プレゼントとしてひそかに用意してあった「魔人フレンジー」の特別カラー。
シリーズを彩る伝説的な「初代」キャラ。
ファンの方はサプライズなこのプレゼントに大喜びだったのではないでしょうか。



こちらはFRENZYスタッフさんが個人的にラバーダックさんから購入した
リメイク映画「TRON」のフィギュア。遠目で店内でこれが目に入ったとき
あっ、ジャンボサイズもはじめたのか!と思いました。

しかしアメトイ好きの梁山泊って感じですね、FRENZYさんのスタッフさんたちは。

90年代の世界的フィギュアムーブメントの過渡期、
画期的な緻密さでアメリカンフィギュア界を塗りかえたスポーンフィギュア
ムーブメントの洗礼を受ける前の、いかにも
おもちゃっぽ~い頃のキャラクターアクションフィギュアの話とか、
人気のアメコミを実写化したけど全然力足らずでファンにとっては残念な興行結果に
終わった映画の話とか、映画といっしょに討ち死にしたそのフィギュアの話とか、
すでに今は閉店したレアもの、掘り出し物がいっぱいあった
都内のフィギュアショップのお話など、タコにとってもツボをおさえてるな~と
つくづく思えるお話をされていて、FRENZYさんは本当にこの
ヒロイックTOY,アクションフィギュアとコミック、映画ジャンルへの知識も
膨大な長年のマニアとして愛好履歴を持ち、今度は自分たちの作りたいソフビTOYとして
FRENZYを思い立って現在に至るということがよく伝わってきました。

FRENZYさん「コミックが人気で、できた映画も期待しちゃうじゃないですか。
でも結果がなんともいえない不出来なんですが、もうDVDも
販売してないとなると出来とかでなく、それはそれでまた観たくなるんですよね」

わかるわかる。時に忘れられた作品やおもちゃにも必ずどこかそれぞれの
良さ、面白いところがあり、それらのコンテンツたちの長所が分かっている
目線で自分はそのおもちゃが楽しかった、いわばその無念を晴らすという
意味でも自身のソフビメーカーを興した、という部分もあるかもしれません。

現在のFRENZYさんのアイテムが国内外のコアなTOYファンの
人気を獲得しているのはそういう「無類の好き者」ならではの下地がスパイスになって
ソフビプロダクツにコンテンツとして明確に集積・反映されているからである、
といって相違ないところでしょう。そしてこれは同社にしかできない展開でもある。












2012年のインディーズソフビ、ストリート系ソフビ界のイメージモチーフ
として再浮上した例のゆるゆる怪物くんTOY。FRENZYさんの関係の方が
会場に持っていらした私物を撮影させてもらいました。

「きっと(アメリカで)これが出た当時は手にした子供もなんとなく遊んで、
(目や口の穴から赤いゲル状の液体を押し出して遊ぶ)箱にも
しまわないで物置なんかに入っちゃったままなんてことも多かったんでしょうね」

しかしこういうアイテムを見せてもらうと、FRENZYさんたちは
いろいろな時代のオモチャに造詣が深いのがよくわかりますね。
「昭和の頃に駄菓子やでよく見たビニールの爬虫類や虫といった商品で
イイ出来のがないか、街にでると雑貨店とかもよく覗いたりしますね」

アメリカはトイザラスの巨大化などを見てもおもちゃ大国といえます。
アメTOYは特に時間が経って公開された元の映画やコミックのムーブメントが
終わるといったんおもちゃとしては存在が沈静化するんですが、その「楽しく遊んだ」
記憶が盛り上がったときに手にすると所有者個々の思い入れで新たな光を
放つ新たなミリキを放つ瞬間があるのでしょう。
そこには当時マスな消費財として出ていた時にあった周辺的な憑き物のようなものが
時間が経ってすっかり落ちるから本来の物が持つミリキもより伝わりやすくなる、
というのもある。

FRENZYさんも自分たちのプロダクツにいつか自分が
夢中になって遊んだTOYやソフビとの時間の濃密を込めて
自作として再生産しているということではないでしょうか。
FRENZYアイテムはそういった「いつか親しんだ」
アメTOYのソウルを受け継ぎソフビとしてリプロデュースしている部分が
海外のソフビファンからも強い共感で迎えられているようです。

クリスマス当日になりましたが、かつて自分が夢中で遊んだおもちゃをしまっている
場所から出してきて遊び、それを手にした時を思い起こしたとき、
また新鮮なおもちゃ体験に結びつく瞬間を生みだすかもしれません。
そしてそれはおもちゃにとっても持ち主にとっても得がたい、再び幸福な時間を
もたらすことでしょう。


【Black Christmas/Venom】

http://www.youtube.com/watch?v=3l9Xm6Hqqcg

【Blue Christmas/Char(映画「ブルークリスマス」挿入歌)】

「エヴァンゲリオン」での使徒認定表示「BLOOD TYPE :BLUE」の元ネタ映画。
監督の岡本喜八が生前「クリスマスにこの映画を必ず観るってファンが
何人かいるのだけど、変なヒトたちだなあと思う」と自らコメントしていた映画。
まぁ、ほんとにヘビーな映画です。下町の商店街にあるような床屋で
主人公が散髪してもらってるシーンが冒頭という異様に地味なSF映画だが、
市井の庶民たちの手にしたささやかな安らぎや幸せが、人類が迎えたある異変から
次第に崩壊していき、同時にそのことに気づき事実を暴こうとする登場人物たちが
陰謀で次々と消されていく。じわじわ怖くなってくる。

http://www.youtube.com/watch?v=vYkU5F8Nqb0

【デストロイヤーの楽しいクリスマス】
一種のコレジャナイアイテム。
何かの本で「いらないXmasプレゼントの思い出」としてこのレコードを
サンタさんにどうしてだか贈られて、聴きながらあまりのおためごかしっぷりに
泣きました、という実話を読んだことがあるのだが、
現物を初めて聴きましたわ。ジングルベルを歌ってるのはプロの歌手で、
デストロさん本人じゃないな。

http://www.youtube.com/watch?v=jr9_ToBXp-c

【レゴの映画「恐怖のクリスマス」】

子供さんがつくった自主映画みたいです。レゴサンタの動きがカワイイ。

http://www.youtube.com/watch?v=ux4mViP56Jw

【The X-Files - Joy to the world 】
TV「Xファイル」より。スカリー捜査官の家はお父さんが生前飾りつけた
クリスマスツリーが一年中出しっぱなしです。途中のシーズンで心境の変化から
片付けるんですが。

http://www.youtube.com/watch?v=v7EZX79MX44[

コスプレフェスタ1DAY参Ⅹmas

2012年12月23日 | コミック・アニメーション



カッチョイイ、全身各部のLEDが点灯する「TIGER&BUNNY」のワイルドタイガー。
劇中でよく見られた、夜の高層ビルをバックに
すえた戦闘シーンも再現できちゃいますね。
タイバニのヒーローたちは、戦闘だけでなくスポンサー企業のCM的意味合いも
あって「目立つこと」が重要視されたビジュアルになっているので、
市民生活の空間を模していて夜間ロケーションが可能なTDCならでは
インパクトが増すコスが多いです。









てなわけで「コスプレフェスタTDC1day」の会場風景・続きDeath。
写真の編集途中のまま、なかなかUPできんかった。すまなんだ。
しかし会場のドームにあったクリスマス気分にやっと追いついた感じ。

開催されたのは11月の末だったのだけど、もう東京ドームシティはこの時点で
イルミネーションやデコレーションも施されてすっかり聖夜のクリスマスムード
満点でした。レイヤーさんもいつも以上に背景のイルミネーションが飾り付けられた
会場をバックに、寒さをものともせず仲間たちと撮影にいそしんでおられました。

















おなじみ、「あんたバカー?」と腰に手を当ててのお説教ポーズ、アスカお得意の
しぐさをお願いしました。ちょっとアメコミヒロインみたいなキリッとしたアスカ。
実写エヴァの話が昔ハリウッドで上がりましたけど
実際に海外で映画化すると、こんなスレンダーなアスカが出てくるのでしょう。



プラグスーツアスカ。アスカというと旧・新劇版と
とかく高いところからシンジに檄を飛ばすシーンが印象に残っているのです。
うれしくも高いところに登ってポーズをとってくれたんですが、
プラグスーツの衣装は防寒の役目も果たすかと思いきや
「逆で、夏は暑いし冬は寒いですよ!」とのこと。













このTDCやコミケでよく撮らせてもらっているカヲルくんと綾波のレイヤーさんコンビ。
目前にするととにかく「白く」、元キャラの神秘的な雰囲気がよく出ている
良レイヤーさんです。カヲルくんはよく見ると、「Q」の新設定である
例の怖い首輪も自作して着けてきたのだそう。対応早いっすね。
しかし「Q」を観たら、自分がコスプレしているキャラがまたあんなことに
なったので、旧でもカヲルくんの最期は衝撃でしたがまたトラウマになりましたよ~
との話。いつもありがとうです~。









「デスノート」のL。劇中にもある、八神くんとミサミサと3人で遊園地に行って
遊具で楽しんでる2人の様子を見張っているみたいな雰囲気でお願いしました。







コスプレフェスタは異なる番組同士のあわせも結構多いのです。
一般の家族連れに声をかけてもらったり、リラックスして楽しめるのがイイですね。
千枝ちゃんはやはり片足上げのファイティングポーズをお願いしちゃいました。




こちらも「ペルソナ4」トリオ。真ん中は劇中の文化祭回で行われた美人コンテストで
(女装なのに)優勝してしまった時のアリス装束ver,クマ。
でも演じているのは女の子のレイヤーさんです。













遊園地で夜のハンティング中?
とっても息の合った「ヴァンパイア」のバレッタとレイレイ。
アーケードの格闘ゲームが熱かった頃に生まれた名ゲームヒロインたち。
観れてウレシイ。カラフルなコスがドーム内アトラクションの雰囲気に合いますね。
ここはレイヤーさんのイマジネーションをくすぐる、ロケ場所に重宝する会場です。

























これまたカッチョイイ、無印版エンディングなどでも印象深かった黒ライダースーツの
峰不二子。ルパンキャラのレイヤーさんも思わず写真を撮ってました(微笑)。
レザーコスなので温かそうかと思ったら「そうでもなかったです 寒いですよ」との話。
きぐるみも中はけっこう寒いらしいですね。
そういえば今年はスピンオフで不二子ちゃん主役の作品までオンエアされていたん
だったな。深夜枠といえかなりアダルトな作風で、作画もよりモンキーパンチの
コミックテイストを再現したなかなかの良作でした。

そろそろ年末を迎え、個人ではすでに見切れないほどのアニメコンテンツが
供給されている中、各作品も最終回を迎えております。
アニメファンの間でも総決算というか、1年間で印象に残った
アニメの話で盛り上がる時期になってきました。
今年はご当地ものとか異色のタイアップ作品が印象に残ったな。
「AKB0048」はその最たるコンテンツに位置づけられますが、アイドルユニットの
タイアップとは切り離して個別に結構楽しめる作品だったと思います。
「ソードアートオンライン」や「イクシオンサーガ」のようにオンラインゲームの
リアルと虚構とが行きかうタイアップ作品も増えました。
大ヒットした「けいおん」的な、何かに打ち込むキャラクターたちの
スクールライフを描く作品も多く、ジャンルミクスチュアの過渡期にある
様相をうかがわせました。一方で恋愛シミュレーションゲーム的お膳立てで
恋愛イベントを描く作品が増加し、このジャンルは個々のコンテンツがニッチな
一定層の支持者を抱えながら作品のクオリティ・ストーリー内容面では
玉石入り混じったカオスな様相を呈しつつ引き続き膨張しながら
来期のステージになだれ込んでいく気配があります。

また製作体制の不安さを反映したといえば、「エウレカセブンAO」「ガルパン」のように
「未完」「延期」「完結編は製作中」「放送未定」
なんてのもあった。「続きは映画で」「続きはOVAで」といったコンテンツの
企画背景からではない、製作体制の都合から普通に視聴していても
最後まで見終えられない作品が出てきたということです。
さらに最近は1クール未満で終わる、メディアミックスのプロモーション的な
軽い作りの作品も増えてきましたね。
人気作品の遊戯マシンコンテンツ化やご当地ものなど
異業種のアニメコンテンツ参入は資金こそ得られど
実作品の製作現場における企画の煮詰め不足や安易な続編始動などの
課題を同時に浮かび上がらせているようです。

斯様に作品のつくりがより複雑になる中、製作状況もときに困難になり
1期・2期分割プロジェクト態勢でのオンエアも増えるのでしょうが、
アニメの新作劇場版が多く公開され、各作品のファンにはお祭り的なイベントが
用意されていたのも印象に残りました。それは娯楽コンテンツとしての
アニメの不景気でもある程度の集客が見込める底堅さを映し出している・
ということでしょうか。

とりもなおさず、現在のような先行き不透明な時代こそひととき
現実を離れて夢を見る必要があるわけで、
アニメの担う役割として、それぞれの作品の性質が異なれど根底において、
観るヒトに楽しい夢を見させてほしいです。
そして2013年・来期も2012年より、さらに面白いアニメが観たいものです。

さて、来期はどんな作品が、そして作品に感動したファンの方のコスプレが
イベント会場を盛り上げてくれるのでしょう。。。
コスプレという「ファンがキャラを自分自身で演じる」表現ムーブメントはアニメ作品、
キャラクターの人気度、ひいてはファンの熱さ・根強さを測るバロメーターなのは
見まがいようのないところです。

(作業続行中。。。まだ写真を足します~)



自分的に久々に見返したいアニメのオープニング・エンディングテーマ


【SHELL/隷菜(「ウイッチハンターロビン」OPテーマ)】

http://www.youtube.com/watch?v=mEV6Bnlt8yQ

【未来航路/ラクリマ・クリスティ(「NIGHT WALKER 夜の探偵」EDテーマ】

http://www.youtube.com/watch?v=sm-xO2sehcE

【未来世紀秘クラブ/杏子(「ブギーポップは笑わない」EDテーマ)】

http://www.youtube.com/watch?v=5LIPIGNAzR8


アキバ戦記31Merry Xmas

2012年12月22日 | 日記



Merry Xmas.
ちょっち早いっすが萌えの街の聖夜。
タコはというと引き続き年末合わせの納期と戦いながら
スキを見てブラブラしております・
アキバの店頭ではクリスマスにこそおにいちゃんに告白しようと
モニターの向こうから美少女たちが大はりきりです。

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の劇中でも
描かれていたんですが、徹夜組で萌えゲームの並びって
今もやってるんですね、整理券配布だと思ったら、
こないだ夜遅くにアキバを通りかかって場所取りに椅子がおいてあるのを見て
見つけてビックラこいた。
最近はソフビイベントでも徹夜なんてないっすからそこは懐かしくもあったり。


























トレジャーフェスタin有明8

2012年12月16日 | イベントルポ



選挙の投票に寄ってからゆるゆる行ってきました。
しかし会場に着いたのは昼12時過ぎだったのだが、すでにソフビ関係では
デンボクさんが帰られていた。。。
ソフビ関係の知人友人も引き上げたようで、ほとんど誰にも出会わなかった。

そんなわけでソフビ度はそう高くないトレジャーフェスタなのですが、
自分は本来イベントはソフビに限らず立体モノ全般で見ているのが実態なので、
ガレキ関係をじっくり見ることに。
マニアモデラーさんならではのここにしかないアニメや漫画の立体物を満喫できて
とても楽しかったDeath。いつものとおりでまったりモードな
トレジャーフェスタ。ワンフェスより規模が大きすぎず、
ほどほどのボリュームゆえ、見渡しが利き、居心地よく買い物や自分だけのお宝探し、
ガレージキットメーカーさんとの対話ができる良イベントですね。



タコ目線のフォーカスとなりますが、(全部のブースはしっかり見て廻りました)
トレジャーフェスタ会場風景の一部を見ていきましょう。
会場がやや暗めでどうもデジカメの設定しくったっぽい。
見えにくいところがあったらすまなんだ。



それにしても晴れてよかったですね。さらに日中はあったかかった。
帰りにアキバに寄りましたが、歩行者天国もクリスマス前夜みたいな感じで
買い物客で賑わっていました。
(上はアクロマティックさんのブース)












ワンフェスでも独特なテイストのオリジナルフィギュアを発表している
斉藤造形さんのブース。前々からこの方のアイテムは何か手にしたいと思っていた
のですが、この「男の子のアイスをせがんでいる(じゃれている?)セーラー服の
女の子」のフィギュアは塗装済みの完成品かつお手ごろお値段だったので、
買ってきました。

斉藤さんの作る世界観はおおらかなエロチシズムがあふれています。
シチュエーションや情景のアイデアが独特で隠微であり、
大人になる前の年齢特有にある妄想セカイへの憧憬も篭っている、
興味深い脳内ビジョンをカタチにするユニークな造形作家さんです。
キャラクターの表情がはじらいや照れなどを表し独特の湿気を持っていていいですね。







秋山澪。



おれいもの黒猫さんコミケ参加ver.。



ゴスパンクアスカ。



「めだかボックス」のめだか。







あみぐるみ屋さんのまどか☆マギカあみぐるみシリーズ。
お菓子の魔女の使い魔まで製品化。人気で午後には完売してました。





宮武一貴信奉団。



フィギュアで模擬戦ちゃんばらできる長刀と子太刀のセット。







PINKTANKさんの精密なロッカー、跳び箱やガードレール。
萌えフィギュアの情景にぴったり。





ここまひさんの赤い靴CLUB。成形見本が展示されていた
新作ミニソフビは、アメリカンポップキャラクター、ガー◎ーくんと
キャプテン◎ルトラのバ◎デル星人をまぜたようなパチ宇宙人、ガンビー星人。



















ヤマト2199の盛り上がりでヤマト関係の艦船も新作が多かったです。
























シカルナ・工房さんのブース。アトム大使や「メトロポリス」のミッチィなど
新作も。鉄人28号はヤマシロヤさん限定カラー。ガンマー第3号宇宙大作戦の
フローラも製品化準中とのこと。



スーパードルフィー対応のメガネを販売していたディーラーさん、
Cool Drive Factoryさん。




8BEAMさん作、ペルソナ4の千枝ちゃん。
タコは千枝ちゃんのレイヤーさんによくこのファイティングポーズをお願い
するんですが、重心をとるのがかなりたいへんみたいでグラグラします。
あとニャル子さんのワイドショットを発射するようなポーズも片足上げなので
池の前で演技してもらうのはMUCHADEATH.







精密な「フリクリ」のトレードマークであるスクーターのべスパ。
劇中再現のシークレットパーツもついているようです。



「ビブリア古書堂の事件手帳」栞子さん。3×3×3さんのブースで発見。




ViSPOさんのブース。





いぬいぬ「買ってプ」





ほむほむの河川敷での特訓シーンも再現できるFIGMA対応サイズが
うれしい1/12ドラム缶.
意外にこのサイズでお手ごろなのは手にはいらないんだ、ドラム缶。
ヒャッハー的キャラに持たせると略奪現場演出的にイイ感じになりそうな
同スケールのポリタンクも人気で午後には共に完売していました。
販売はVOL12(ぼるじゅうに)さん。
2013冬のワンフェスでも販売を予定。
ドラム缶は有毒産業廃棄物のカラー、オレンジとか黄色などワーニングカラーのも
出そうかなとおっしゃってました。バイオハザードマークデカールつきとかだと
うれしいな~。楽しみにしてます。



ちょっとジオラマ撮影に映りこませたくなる
イイ感じに仕上がっている公園の遊具。Pieceさんのブースにて。
ほかにも1/12フギア対応の虎のマスクとかヤギのマスクとかありました。






あやしげな大陸のパチおもちゃも売られているおもちゃディーラーゾーンは
闇市気分が満喫できます。



プライズのラジコンカーをベースにレゴでディティールアップしたG◎ーマー。





アレンジがとっても上手かったPINKY版カスタム
「リトルバスターズ!」の能美クドリャフカ。



ペーパークラフトのレトロゲーム筐体。



「シュタインズゲート」のオカリン専用ケータイ。
原型製作・さやまさやさん(ぬこパン・らんたん×ぽっとさん)





選挙に今から失望してるのか期待しているのかわかりませんが
政治家のスタチューも多かったな。上は有名人のソンビ胸像。





どれもよく似てるなー。




橋下氏はフィギュアになると味が出ますね。






秋シーズンのオンエアで模型関係のニーズ掘り起こしも進めつつ
ジャンルミックスで盛り上がる美少女ミリタリー友情アクションアニメ
「ガールズ&パンツァー」。劇中でうさぎさんチームが搭乗するM3戦車
(アメリカ陸軍 M3リー Mk.I 戦車)のカスタム品(タミヤ製・改)を
GUNS&LOSEさんのブースにて発見。

ガルパンプロジェクトのキットプロデュースメーカーに
M3戦車をリリースしているタミヤが参入してないため、
参画しているドラゴンモデルス社がこの番組用のモデルとして新規金型を起こす
のではといううわさもあるんですが、
番組も2期があるか不明で製品開発の見込みはなんともいえんところ。
1クール分でも番組製作が遅延していたくらいでしたから2期はあっても
半年以上は先でしょうね。
うさぎさんチームファンは皆自分で個々にタミヤのキットをディティール修正して
スクラッチしているようです。

このうさぎさんチームM3戦車のカスタム品は
戦車改造に長けた個人モデラーさんが改造したもので
アニメ設定を丁寧に再現してくれていて(車載部品をアニメ上のメカ作画設定にあわせて
シンプル化している)かつお手ごろ価格だったので買ってきました。













タコブログのリンク先で「謎のゴリラ」と「巨大イグアナ」の
ハイクオリティソフビ化を進めてテンションアップ中の
おなじみ多羅尾伴大さんことブッカさんのゴリラシリーズ。
ヒストリカルな怪獣キャラクターには一家言あるヒトたちが日夜ブッカさんを
囲んで造形論を交わしている熱いブログコミュニティです。




今回、トレジャーフェスタでも、未映像化に終わった◎ブライエン版
フランケンシュタインの原型が展示されてました。参考展示のようでしたが、
このフランケン、立体化されてみるとなかなかいいキャラですよね・
何しろ日本の◎宝フランケンや◎ンダ対ガ◎ラに
このキャラのアイデアがつながっていく、いわばミッシングリンクに位置づけられると
いうか、始祖的キャラですからね。
原型はブッカさんのお友達の怪獣造形マンの方のようです。製品化するのカナ?
ゴリラとの対決風景を想像するとマニアの胸はリーゼンドルフ博士の心臓のように
高鳴ります。



CGアニメの製作を手前のフィギュアでポージングするとモーションデータになり
自由なアクションができる動画製作支援ツール。
会場でデモを展開してました。




銃夢の絶火。




「夢喰いメリー」のメリー・ナイトメア。



「無人少女」(梱枝りこ)のエト。



葛城in「閃乱カグラ」。





「まどか☆マギカ」のほむほむ。



「アマガミ」の森島はるか。



前回も載せたけど「アムネジア」のレリーフ。



「もやしもん」の長谷川遥。



「あまんちゅ!」の大木双葉。










「かんなぎ」ヒロイントリオ。





ガールズ&パンツァーのM3戦車続き。
赤い靴CLUBさんに再びうかがったら、スタッフの方がじつはガルパンの各チームを
1/35サイズで製作しているとして見せていただいた。




バレー部員までありました。
よく出来てるな~。




タコが入手したM3戦車を出して、記念撮影!
うさぎさんチームは戦車から脱出して逃げるシーンの再現で
はわはわアウアウした顔で作られていました。
なんたる偶然でアイテムがそろい、M3うさぎさんチームの名シーン、
敗走ジオラマが完成してしまいました。
赤い靴CLUBのみなさま、お世話になりました(微笑)。



赤い靴CLUBのおとなりではネタで
フィンランド産「世界一マズイチョコレート」の試食会を実施中。
ディーラーさんの方がフィンランドに遊びに行って買ってきた
「サルミアッキ」というキャンデーがものすごくマズイ!マズイと言っても限度があると
いうくらいマズイ!と評判でした。さっそくいただいて食べてみることに。



「サルミアッキ」ブランドのチョコ、チョコキャンデー、キャンデー。
このうちのキャンデーはたいていの人間は吐き出してしまう、とここまひさんのお話。
ここまでの言われようを聞くと逆に食べてしまいたくなるのが人間の不思議。




このチョコは割と普通にチョコの味でした。ハワイのマカダミアナッツみたいな
やや合成甘味料を使いまくったような味。許容範囲です。
しかし名前が「GEISHA」って。。。煙草みたいだけど、パッケージは
モンドチックでなかなかイイネ。



そしてこれがサルミアッキのチョコキャンデー。やや「GEISHA」よりも
しつこい甘味。



最後にこれが問題のキャンデー。
・・・なんていうか、トイレに玉で入れる安い消臭剤を思わせる
アンモニアチックな化学薬品臭がする。刺激臭一歩手前のような。
「芳香剤があるでしょう。ビーズみたいなヤツ。あれを口に入れられてるみたいな
感じがしますね(ここまひさん)」。
口の中にたちまちぶわーっとアンモニア風のにおいが拡がります。
味覚が口内に浸透すると脳裏に浮かぶのはトイレの白い陶器や浄化槽です。
こんなのを現地フィンランドのヒトはティータイムなどで
食べてるんでしょうか。
タコも一個はとりあえず舐めきりましたがさすがに試食(晒し)コーナーが
できるほどのヘンテコな味です。

セカイにはいろんなお菓子があるんじゃのう~と驚かされました。





シカルナ・工房さんからお知らせ。
23日までソフビ原型師・橋本智さんの個展を開催。
ビリケン商会、ウルトラやホビー、おまんた
ワールドのこれまでに製作した原型・個人製作の作品を展示。
場所は渋谷のVINTAGE GATE  GALLARY。水曜日が定休。
あわせて現在シカルナさんでは橋本さん原型による新作ソフビ
魔法使いサリーとカブの予約受付を実施しています。

ウツギヨ怪神ギーヨ×怪神ゲブー

2012年12月15日 | インディーズソフビ








前の記事にも書いたけどこの時期タコは
年末作業の変則下で半突貫工事状態の作業をバタバタやっとるのだった。
といってもいったん坂道を登りきると少しラクなんだけど~・
ふだんはユルくしか廻ってない脳みそを無理矢理稼動させるのがヘビー。
のび太がやかんとまくらを抱えて大変だ大変だって言って
走りまわってるシーンがあったでしょ、あんな感じだ。

こんな一年で最もあわただしいときに持ち主の脳のドライブがエンスト寸前だからと
使ってるブルーレイレコーダーまでが突然起動しなくなって
ビビッたりなんか。おいしっかりしろ持ち主の真似スンナ

多忙な時に身の回りでよく使ってる機械の故障なんてのが上乗せして
起きるもので・酷使しないよう用心はしていたのだが。
もともと前の機種の故障部品調達がまあまならないことで
メーカーさんから格安でご提供いただいた品だったので、
まー、そんなもんかいなと思っており録画したデータもあきらめ半分でいたのだが。
しかし、いらっしゃった出張スタッフさんの弁によると
どうも部品がハズレの機体だったらしい。

冷却ファンの交換のみで解決するとの診断(補償期間中)、HDのほうは交換せずに
済みました。まだ観てない録画が全部消えることはなくなってほっと一息というところ
なのですが。。。
てなわけでどうにかこうにか乗り越えたい年末だったりします。



そうそう、大阪で開催予定の「ドキドキソフビ万博」でインディーズソフビメーカーの
ウツギヨ(名前は漢字で宇次庸、と書くらしい)
さんが久々に復活していて、友人にもギーヨってどんなソフビ?と尋ねられたので
ちっと載せてみることに。出してきて固まってたマントをドライヤーで
直したりしてたら懐かしいヒトに会ったみたいな気分になりました。
2011年秋のスーフェスで購入した怪神ギーヨとゲブー。

この時に販売したのはクリア素体にツヤ消し塗装したタイプ。
ギーヨは背中にまとっているマントもクリアビニールを使用してます。
ゲブーはその名のとおり亀の怪人らしく背中に甲羅を背負っていて
やや猫背の前傾姿勢です。
イメージするところは昭和レトロな「怪人二十面相」とか「月光仮面」などに出てくる
怪盗や怪人のマスクみたいなビジュアルモチーフでまとめたことがうかがえる
キャラクターであります。




当時イベント会場でご本人から聞いた話を羅列すると、
このギーヨとゲブーはいわゆる神獣の朱雀(鳳凰)と玄武(亀)にあたるキャラで
東西南北に配置されている怪神らしい。
つまりあと虎、竜にあたる怪神のキャラクターが設定上存在するとの話。





普段ウツギヨさんは深い山にこもって立体作りの修行を積んでいる
(今はどうかわからない)。ちなみにスーフェスでの販売時には3人の
スタッフさんがいたのですが、それぞれのヒトが話をしてくれたのはよかったが
タコが聞かなかったので、どの人がウツギヨさんなのか結局わからなかった。

双頭の怪物、ツイル人は4体の怪人とは別の物語設定で存在する
キャラクターらしい。。。とか。
HPにある、怪人たちが額縁に入ってる写真は設定上で何か意味があるらしいのだけど、残念ながら忘れてしまった。



ウツギヨさんはこの3体のソフビをリリースすると同時に
2011年の原発事故にインスパイアされたらしき「プペル人」「フルアーマーロボ」なる
ソフビや、ミニサイズのツイル人ソフビの製品化を目指して原型を発表しているけど、
未製品化のようですね。その活動といい、謎の多いメーカーさんではあります。








よく考えたらウツギヨさんが活動開始してから
(最初にスーフェスに出店してその後は活動が停まってたようですが)
もう1年半経ってるんですね。早いもんだ。思うにプペル人も原発事故をイメージした
ソフビシリーズを目指していたようだし、2011年はソフビ関係の創作家にとっても
大きな非日常のインパクトをもたらした年だったのだなと改めて思う次第です。
今回大阪で復活した奇妙な怪神たちはどんなインパクトをもたらすのでしょうか。

アキバ戦記30 One up/X

2012年12月14日 | 日記












































タコは現在年末進行中。。。空き時間にブラブラしたりバイナルはしてるけど
あまり文章が書けなくてすまなんだ・
毎日本業で燃え尽きてるので状況終了するまで、しばし写真中心で。

前回載せた超大作ソフビ、ZENITH(ゼニス)は今回のパンデモニウム
「X」展で販売するそうです。結局お値段38000円になったとのこと。
アキバに出店してから1年、記念的な意味合いも込めて自店のモニュメントとして
またソフビを集めている人の部屋における目印、モニュメント的な意味合いで
飾るアイテムになってくれると嬉しい、と店長さんのお話。

本体はトーテムポールのような形式で積み重ねて構築されるカンチャク方式に
なっており、木の枝は別パーツになっています。
完成までかなり抜きで試行錯誤を繰りかえした労作なのだとか。
構想ン年、One-up.久々のオリジナルソフビが誕生しました。

ゆたりガラシャープ×ガメラ

2012年12月05日 | 特撮・SF




ワンフェスで昭和・平成の名怪獣や独自のオリジナル怪獣を思い入れたっぷりの
造形力でソフビ立体化して発表しているゆたりさんのソフビーストブランド第1作、
昭和ガメラシリーズの映像化において企画のみに終わった幻の怪獣ガラシャープ。

「流星人間ゾーン」の恐獣シリーズでは複雑な形状の恐獣を次々と製品化している
ゆたりさんですが、この第1作ですでにそのこだわりの造形の片鱗がうかがえる
ところとなっています。いや、しまいこんでてこの間じっくり手にとって遊んで
いたんですけど、カッコイイっす。そして戦闘シーンを撮っててたのしいソフビだわ。
ワンフェス2006年冬の当日版権限定品として初売りされました。

ゆたりさんというメーカーはこのガラシャープの発売が1作目で、
特に告知もしてなかったので、当時ワンフェス会場で見つけたときは
びっくりしましたね。
幻のガラシャープをソフビ化するツワモノメーカーが居るなんて、と。



ガラガラヘビの怪獣なので手足もないわけで一見デザイン画を見ると地味かと
思いつつも、(ヘビ怪獣というのはリアルタイムで発生した
ツチノコブームをあてこんだ、というには数年早すぎるし)
こうして立体化されると頭部のナイフのような角や尾の先のサソリのような
トゲなどで武装したガメラ怪獣特有のトゲトゲしい威嚇的なルックスを
ガラシャープも備えている
ことがわかります。
実際に映像化していたらおなじみのテーマソング「切ったぞ突いたぞGOGOGO~♪」の歌詞の通りにガメラ相手に壮絶な戦いを繰り広げたことでしょうね。



ガラシャープは昭和後期ごろに出始めたマニア向けの怪獣特撮系ムックで
企画書やデザイン画が掲載されて、その後レーザーディスクでジオラマによる
仮想ドラマとして製作されたことで、その姿がファンにも知られるところと
なったのですが、ソフビとして上から見るとこんな感じです。

胴体についているヒレは体の均衡を保ちつつ、移動などにも
使われるのでしょうが、左右で段違いについているアシンメトリーだったのは
このゆたりさんのソフビ化によって知りました。
「ソフビで見る立体怪獣図鑑」という感じです。



ガメラシリーズはガメラの飛行能力を生かして陸海空と縦横無尽な怪獣同士の
戦闘シーンが展開するのも見所。てなわけで空中戦風。
ガラシャープに巻きつかれてガメラが成層圏をグルグル回転しながら落ちていく
イメージ。



ソフビメーカーさんのどのガメラとの対戦風景にしようかと思ったんですが
マーミットさんのはどれも大きめですし、旧マルザンのガメラも大好きですが
レトロすぎゆたりさんの現代的で洗練された造形のガラシャープ相手には
ちょっと違うかなと思いました。
そしてこのスラッシュカンパニーさんのガメラ(日東科学のミドルサイズ)だと
大きさ上でもガラシャープとの対比でちょうどよさそう。
このガメラも「対ギロン」頃の劇中ガメラによく似ておりタコフェバリットな一匹です。



平成のレギオンじゃないですが、このくらいサイズの差があると映像化されたら
ガメラもたじたじとなったことでしょうね。
そしてこのガラシャープの武装ぶりだったらガメラ名物の(笑)甲羅田楽刺しシーンは
あっただろうな。







平成ガメラシリーズが何度でも視聴に耐える怪獣映画の傑作なのはもはや
いうまでもないのですが、昭和ならではの荒唐無稽なストーリー、大胆な
デザイン・造形による敵怪獣たちとガメラが戦う旧シリーズもやはり
味がありますね。おおらかなつくりとリアル巨大生物戦闘シミュレーションで
昭和、平成それぞれの持ち味で時代を超えて楽しめる怪獣エンタメコンテンツであると
改めて思います。









シルバーのミニのガラシャープは同様に没怪獣のマルコブガラッパといっしょに
ゆたりさんが製品化したもの。映像化される企画書を見ると劇中に子供の
ガラシャープが登場するようなので、このサイズだと子供ということで
スタンダードのガラシャープと並べるとちょうどよさそうなフィッティング。



マルコブガラッパのほう(ゴールドの怪獣です)
もイワクラの食玩で初期に立体化してくれているのですが、
ゆたりさんのほうではミニとはいえ、ソフビ化しておいてくれてよかったです。



ガラシャープも実際に当時の大映映画が倒産せずにガメラシリーズの生みの親、
湯浅憲明監督の手により映像化されていたら、昭和の名獣の1匹に数えられて
いたでしょう。そしてこのソフビはゆたりさんが愛着を持って
この怪獣のソフビ化をセレクトし、自作の第1作ソフビとして販売しようと思ったか
ということが、実際に手に取るとよくわかる出来となっています。

ゆたりさんがこれから怪獣史に残るどんな名獣を思い入れたっぷりに
ソフビ化していくのか、引き続き見守りたいです。

あっヘビだから来年の正月に載せたらよかったな!
じゃ元旦先行っていうことで。

【Gamera Vs. Garasharp 】
A Video of the 1972 lost project.

http://www.youtube.com/watch?v=nsSiFtSjN-c

マーミットの12月ソフビ新製品

2012年12月04日 | 特撮・SF

早いものでもう12月。マーミットさんから12月受注ソフビ新製品のニュースリリースを
いただいたので紹介~。

イベントで時々原型が展示されていましたが、いよいよ完成した
ジャンボサイズの小島功さん原作の美女河童像、
ゴジラ、バルタン星人などおなじみの王道特撮キャラクターたちと
飾り栄えのあるアイテムがそろいました。妖怪天国シリーズも「髪切り」が登場し
続投ですね。

今回の商品は、すべて 通販限定品。2012年12月31日受注締め切り、
2013年3月中旬発送予定です。
問い合わせ、申し込み先・代引き申し込みは
(㈱マーミット 03-5648-6535)まで。





ビューティアートコレクション 河童美女

税込み18900円(全高約43センチ
コールドキャスト塗装済み完成品
清酒黄桜のCMなどで有名な小島功氏のイラストに
忠実に立体化。小島先生が直々に何度も監修した決定版。

昭和のTVCMに登場し、酒屋さん、居酒屋などでもキザクラのお酒を扱っている
場所には必ず張り出されていたこの美女河童のイメージイラスト。

かっぱっぱーるんぱっぱー♪というフレーズで知られる
「カッパキザクラ」の広告キーワードでヒトビトのココロに刻まれる日本酒+美人河童=
リラックスというサブリミナルイメージ。
小島功氏のイラストをフィーチャーした広告としての浸透・訴求効果は
キザクラブランドの認知において相当大きかったと思います。

TVーCMはアニメ映像なので、子供でもCMソングがかかると
振り向いてブラウン管上に展開される若いサラリーマン河童?とこの美女河童の
ホステスがチャカチャカ動きながら仲むつまじく酒を交わし
ほんのりとしたひとときを過ごす姿に「大人のセカイっていいな」と
見いった記憶のあるヒトも多いと思います。
オンエア時間はおもにオトウサンたちが晩酌する
ような時間帯によく投下されていたカナ?あと夜中の11PMのようなおとなの
TV番組を見ながらじっくりくつろぐ時間帯でも見たような記憶があります。
アニメとはいえ妖艶な河童が全裸で出てくるわけです
から子供ココロには十分これは隠微なものに映り、ドキドキしたものです。

この美女河童、今回立体化されたのは当時よく描かれた、バーのマダム風の髪型をした
美女河童ですが、このほかにもパーマヘアや金髪のロングヘアーなど色々な髪型の
河童たちがいたのを思い出します。時代の空気を反映して、
男の河童たちがこの美人河童を囲んで屈託なくなごんでいる場所も
酒場のみならず、桜の花見の席上とか、リゾートホテルのビーチとか
プールサイドとか、縁日の会場とか、スキー場とか
いろんなロケのバリエーションが存在しており、昭和当時の日本人が持つ観光イメージと
河童というキャラクターのもつ桃源郷テイストが合致して、健康に楽しく
お酒を飲む楽しさをアピールしていましたね。
今回の美女河童は昭和の名匠による妖怪キャラクターの立体化アイテムとしても
貴重な製品化ですね。



怪獣天国EX 妖怪人間ベム(1期)

税込み5250円全高約25センチ ソフトビニール塗装済み完成品
実写映画化に合わせて最初のアニメ版をソフビ化。引き続きベラ、ベロも製作進行中。

昭和の「ベム」がTVのブラウン管に登場したバックボーンを思い出すと、
ぼちぼちカラー化が各一般家庭で進む中、怪獣ブームの次は妖怪ブームだという
ことでTVにも妖怪・怪奇番組が登場しました。
水木御大の「ゲゲゲの鬼太郎」はもちろん、円谷の科学スリラー犯罪ドラマ
「怪奇大作戦」、東映の「悪魔くん」、手塚治虫先生の「どろろ」などと並び
この時代にアニメ作品として怪奇ブームにエントリーした「ベム」は
モダンな描線かつ強烈なカラーバランスの映像とイタリアン
ゴーストハンタームービー的な日本の怪談・怪異譚等とは一線を隠した
ドロッと濃密な空気を漂わせたストーリーテリングなど
無国籍な怪奇アクションアニメとして、今では狙っても作れないコンテンツとして
いまだ存在し、再評価の時を待っていた感があります。
平成の世に入って再びアニメでリメイクされたこともありましたが
遺伝子操作やバイオテクノロジーなどもストーリーに絡め
今風の解釈による作品になった本作は作り手の試行錯誤感こそ伝わってきたものの、
観ていて「どこかがよく知ってるベムと違う」感じがつきまとっていました。
公開される実写劇場映画ではオリジナルのアニメ版をスタッフがリスペクト
しているようなので、ベムたちの「早く人間になりたい」という魂の叫びに
一応の終着地を見出してくれることになりそうです。

しかし昭和オリジナルの「ベム」アニメを見ていて思うに、
ベムたち3人はこの世に生きる生命とは異なる、異形の者として
生を受けたのですが、凶悪な妖怪たちと戦う中、守るべき人間たちから
異形の者として心無い差別を受けたり、生命の摂理に反した欲望や願いを
満たそうとする不条理で怪奇な姿に触れながらも、
あえていまさら人間になりたいと思うものでしょうか。
アニメ最終回では人間になることを目指しながら、結局は
悲運の最期を迎えているわけですが。。。
このあたりが「妖怪人間ベム」の肝の部分というか、いかにも
昭和アニメらしい、アンビバレンツなる面白さといえます。




妖怪天国 髪切り(1期)税込み4200円全高約16センチ 

ソフトビニール塗装済み完成品マーミット妖怪シリーズ第3弾。
江戸時代の資料から立体化。

この髪切りは先日のデザインフェスタでシルバーラメの限定カラーを購入したのですが
赤松氏独自解釈の髪切りということでユニークなアイテムといえます。
クリーチャー的なテイストで、かつ江戸末期頃の妖怪画上では両者は別妖怪と区分される
「あみきり」の要素も若干混ぜているようで、(赤松氏の説では
図像として元は同じ妖怪だったのではないか、との見方)
今回のソフビ化では手がはさみで鳥のような顔を持つ妖怪という
共通事項で結ばれる「髪切り」「あみきり」のイメージ双方を分析しつつ
立体キャラクターに落とし込んでいる印象があります。

髪切りは水木先生の妖怪イラストでも露出機会の多かったメジャー妖怪に
位置していますが、ソフビや玩具などになるのは食玩で一度あっただけで
不思議と少ないんですよね。「鬼太郎」でも単独で活躍するゲストエピソードなどは
なかったので、今回ソフビ化でスポットライトが当たったのは
妖怪ファンとしてうれしいですね。




怪獣天国 サタンビートル(3期)税込み5250円

全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品
ウルトラマンレオ登場の宇宙昆虫。ライトグリーンの成形色に
メタリックブルーの彩色が映える。
三度目リリースとなるサタンビートルはグリーン。カブトムシの怪獣は
子供たちにも人気らしいです。このサタンビートル登場のエピソードを見ると
思い出すんですが、人間の俳優さんが全身グリーンのタイツにマント、顔出しで
演じたクリーン星人のキッチュなビジュアルがもたらす得もいえない不気味さですね。
このエピソードは醒めない悪夢のような映像の中を子供がサタンビートルに乗って
逃避行するというイメージが忘れられないです。

病気がちな子供の夢に現れていっしょに遊んでくれる陽気で屈託のないクリーン星人が
「地球に毒のごみがどんどんふってくる、君も健康を失ったし、
飼っているカブトムシだってその毒のごみのせいで死んだ」
などと言って地球や人類の終末をささやきかけ子供を恐怖のどん底に落とす。。。
といった場面があります。後期円谷では、おなじみのメランコリックな
有りものライブラリーミュージックにのって甘い遊園地のひとときのような
ファンタジーシーンと、悪夢のような地球や宇宙空間の汚染映像が
交互に映し出されます。

映像として出てくる「毒のごみ」はキラキラした紙屑のようなものを
セットの天井から降らせて、音響効果的には旧式のガイガーカウンターのような
ガリガリした耳障りなノイズがメーターを触れるような音を発する、
といった描写で描かれ、想起されるのは放射性物質の飛散です。実映像はチープですが
それゆえに子供が見るとショッキングかもしれません。
この少年は何か体調を崩し、自分の体が汚染されるという悪夢を見たのでしょうか。
当時は定義がなかったですが、現代の医療用語でいうケミカルシンドロームの
ようなものかもしれません。クリーン星人も実在するのかどうかはっきりわかりません。
しかしサタンビートルは少年の夢の産物でなく劇中で実在し、レオとも戦っているの
ですが。

思うに、ウルトラマンタロウ頃から映像の傾向が明確になってきているんですが、
ウルトラシリーズもTBS局のドラマとして他の「それいけ
カッチン」「ケンちゃんシリーズ」などこの時期のTBSでオンエアされた
各子供番組で描かれるドラマのかもし出す映像の空気がどこか
似通ってきていた点を指摘したいところです。
スタジオのセット撮影ならではかもしだされる
「さめない夢のような怖さ」を描く子供セカイ系ドラマとでもいうべき
映像には一定の共通性があったと思います。
この時期はウルトラのシナリオライターに他のホームドラマ系の脚本家が
参入するようになってきたことで、描かれるドラマも表面のストーリーより
キャラクターの内面のドラマに焦点を当てたものとして
次第にウルトラの映像セカイもドラマのニーズに即して変化してきたと
いえるのかもしれません。

毒のごみで汚染された宇宙空間から飛来した謎の宇宙昆虫サタンビートル。
あの欠番ストーリー、セブンの「遊星より愛をこめて」に登場するスペル星人が、
実は脚本段階ではカブトムシのような昆虫知的生命体として描かれていた
ことをふと思い出します。

「レオ」といえば番組1クールの通り魔宇宙人の存在感がやはり強烈なのですが、
3クールに入って物語が多様性を見出しつつある頃に登場したサタンビートルは
「レオ」をじっくり観た子供には忘れえぬ、隠れたトラウマ怪獣とするべき存在
かもしれません。 




怪獣天国 ゴジラ(VSデストロイア)税込み5250円

全高約23センチ ソフトビニール塗装済み完成品
クリアー素材にギガラメイエロー成型。劇中の燃えるイメージを再現。
マーミットさんのデスゴジもこれまで相当な数のバリエーションが登場しています。
今回のは夜の香港の街を体内がメルトダウンして全身から煙をもうもうと発しながら
横断する劇中の名場面に一番近い感じですね。

海外で新作映画製作中というゴジラですが、製作発表等の
ニュースもぼちぼち出始めていよいよ本決まりになったようですね。

「モンスターズ 地球外生命体」というSF映画を比較的低予算で撮った
ギャレス・エドワーズが監督として挙がっているのですが、この
映画はタコも好きですね。「モンスターズ~」は「クローバーフィールド」的な、
怪獣が暴れている都市空間を登場人物たちが逃避行するという
洋画に昨今多いストーリーパターンの作品ですが、ライブ感のある映像で
見ている側も緊張感が持続する好編でした。監督が脚本も撮影も一部SFXも
手がけているというマルチプレイヤー映画なので監督の狙いとするイメージが直に
映像上に出ているのでしょう。画面に怪獣が大写しになるシーンは多くは
ないのですが、その絞りこんだ登場シーンゆえ、モンスターがどこにいるかわからない
恐怖がより強まり、地球外生命体が跋扈し避難民がさまよい内戦状態にある
荒廃したメキシコの危険地帯から決死の脱出を試みる人間たちのドラマを
緊張感満点で描いています。
作り手として演出重視の志向が見えてくるところに好感が持てましたね。

面白いなと思ったのは、発表されたゴジラのイメージイラスト(検討段階らしいが)が
トライスター版ゴジラ(ローランド・エメリッヒ監督)の時とは違ってかなり日本の
オーソドックスなキグルミ系ゴジラの重厚なビジュアルに近づけている
ということです。
ここはトライスターゴジラでの散々な評価からくる反省ということなのでしょう。

ギャレスゴジラのルックスで東宝オリジナルに一番近いのはミレゴジカナ?
海外のカイジュウファンも新作では日本のカイジュウ「ゴジラ」に近いものを
観たいということなのでしょう。
もちろん演出的には新しい発想の導入によって今まで見たことのないゴジラ映画を
新生させてほしいところです。
ピーター・ジャクソン監督の「キングコング」のようにオリジナルゴジラを
リスペクトしつつ、新しいセンスと映像技術で見せるモンスター映画として
仕上がるといいですね。



ウルトラ怪獣烈伝 バルタン星人税込み8400円

全高約40cm ソフトビニール塗装済み完成品
劇中のイメージを忠実に再現。目にはクリアーパーツを使用。
リアル系バルタン星人のフィギュアというと、80年代の中期にバンダイから発売された
リアルホビーのバルタン星人のリリースが思い出されます。
当時、第二次怪獣ブームを過ごしてぼちぼち大人といえる年代になりかけた
子供たちに再び怪獣という存在へのインパクトに振り返らせて、
再び特撮モノへの門を叩かせたアイテムといえます。やがて今のソフビ
マーケットにおいてセミレトロの怪獣ソフビともうひとつの流れとして存在する
リアル系怪獣フィギュアの流れに分岐しお客のニーズに応えながら
連綿とつながってきた印象があります。
80年代でも怪獣というとレトロ造形のマルブルソフビの存在が怪獣の立体モノとしては
まだまだイメージが強かったですからね。そこにリアルなバルタン星人が
発売されたのは衝撃でした。

今回のマーミットさんがリリースしたバルタン星人も、リアル系怪獣造形物としての
流れを汲みつつ、塗装済みで提供できるよりリアルに造形されたアイテムとして
現代に供給するという意味で先達のさまざまなリアルバルタンの立体物の
存在価値を受け継いでいる一品といえるでしょう。

【滅亡のテーマ catastrophe et seisme 】

ガッチャマン最終回、ウルトラマンタロウのタイラントの回とドロボンの回、
イナズマンFのウデスパーが倒された回の結末シーンで流れるあの重々しい曲。

http://www.youtube.com/watch?v=0rYF51wOld8

【ディスコ・トレイン】

探偵物語、大都会partⅢなど日本テレビ系アクションドラマのディスコシーンで
よく使用された軽快なナンバー。

http://www.youtube.com/watch?v=6_ULKLA-tFY

ターゲットアース/TurkeyMonster

2012年12月04日 | モンド・トラッシュ




今年のソフビ、今年のうちにレビュ~その2.
なんだか全国的に急激な寒さがおしよせてきましたね。

ターゲットアースさんからリリースされた七面鳥工場にまつわる
恐怖の都市伝説キャラクター、「TURKEY MONSTER(ターキーモンスター)」。

ピンポン玉の目を持ち体は海草を巻いたウエットスーツ風という
B級C級Z級三拍子そろったスカム&ストレンジモンスターソフビ
「目玉半魚人」3体と同時発売されたカルトモンスターシリーズ。
半魚人たちにも負けず劣らずの異形のキャラクターDeath。



「TURKEY MONSTER」はその名の通り巨大な七面鳥の頭部を持ち、
体はワークシャツを着た人間という奇妙なオリジナルモンスターソフビ。







七面鳥牧場での作業に従事する純粋な若者が牧場に出入りする麻薬ディーラーの
誘惑に乗って牧場の内部で製造するケミカルドラッグにハマり
いつしか重度の麻薬ジャンキーになってしまい、オーバードーズの末に
怪物化して麻薬ディーラーや自分をだました大人たちに復讐するという
オフビートな設定。
とにもかくにもストレンジな誕生のバックボーン、
チープだが一度見たらトラウマになりそうなルックスといい、
奇っ怪さでは類を見ないアイテムといえるでしょう。






七面鳥牧場の精肉工場内で変異するジャンキーの若者。
体は普通のブルーカラー装束なのに顔だけデフォルメされた巨大な鳥という
アンバランスさが一度見たら忘れられない異形ぶりをアピール。





アメリカでは祝賀祭に七面鳥を食べる習慣がありますが、
七面鳥工場は麻薬を栽培している、とか
CIAがUFOや宇宙人を目撃した人間を家族ぐるみ農場に監禁して
世間から隔絶させて人格を排除した労働に従事させている、とか
都市伝説上でも時々出てくるキーワードとなっています。

事実は小説よりも奇なりというのか、アメリカのヒッピーカルチャーが
若者を席巻した60年代、カルト教団を組織し殺人を指揮し現在も特別刑務所に
投獄されている凶悪犯、チャールズ・マンソンはケ◎ンッキーフライド◎キンの
牧場で一時期教団の手下たちと暮らしていたそうで、さらにそこをロケ地にして
C級暴力アクション映画に彼らが普段通りのヒッピー役で映画出演までしていた
(しかも当時の牧場にはケタ◎キーおじさんも住んでいた)という、
ケ◎ッタキーの現在のワールドワイドな大企業ぶりからは
想像もしえない黒歴史ともいえる事実があったりします。

ミミズバーガーの都市伝説が何年たっても風説としてぬぐえない大手ハンバーガー
チェーンにしても、アメリカの食品産業には華やかで大量消費する全体感の
向こう側に何か見えない闇のようなものが少なからずあり、それが
都市伝説の発生ともどこか地続きでつながっているのかもしれません。


ターキーモンスターはそんな都市伝説化されている「何か危険な背景を持つ七面鳥工場」
「ドラッグという人間を魔物にする物質とヒッピーカルチャーコミューンの関係性」
などをバックボーンにイメージした70sMADな怪物として、
アメリカンモンドカルチャーが生み出したキャラクターといえます。
ターゲットアースさんの手により今回ソフビ化され、異形さを極めた造形と
あいまっておおいに好き者ゴコロをくすぐるアイテムとなっています。






「おい!そこの。何をボンヤリつったってサボってるんだ 
クリスマスの納期に間に合わないだろ!!

さっさと鳥を解体してパック詰めするんだよ オペレーションルームが
とまっちゃうだろ このトウヘンボクが」

「ボス~早くオペレーションルームに行って一発キメましょうよ~」

「んだんだ おい若いの、おまえにも調合したてのを後で分けてやるから
さっさと仕事を片付けるんだ」




クルッ「ギャッギャッ」

「うわー化け物だ!」

「きさま なんだその顔は おれにはむかうのか!!」

「ボス~ヤバいですよ逃げましょう!」

「グエーッ ギョホ」



「人間は食物連鎖の頂点に居るんだ!七面鳥を食って何が悪い!」
「ギャツギャツ」
「うわはなせやめろ ふじこ」



「わしをおいてくのか!」
「うわーラリってるせいで足が~」「ぎゃー」
「グエーッ ギョホ」











大殺戮!麻薬漬けの上司もクスリでイカレたディーラーたちもTURKEY MONSTERの
手にかかってあの世逝き!「ギャッギャツ」




「七面鳥工場、警備員も居ないし人っ子一人いないわね?
おかげでいい鳥、見つけたわよ これであの食材にうるさいお姉さまも
喜んでくれるわ!」






「ギャッギャツ」
「得たいの知れない鳥、覚悟しなさい!」
七面鳥だけに暗い工場内では鳥目で相手を見つけることができないTURKEY MONSTER。
たちまち暗視スコープ装備の襲撃者のえじきに。。。







「よくやったわね、よくってベッキー これで今年のクリスマスはすてきなディナーに
なりそうだわ ミンチン先生も大喜びよ」

「だれがベッキーやねん。ワタシはあんたの妹でしょうが
ミンチン先生は口も利けないしベッドから動けないけど
このご馳走にはきっとお喜びになっていただいてくれるんじゃないかしら。
しかしこいつの解体がまた一仕事ね」






TURKEY MONSTERの頭部をはずすと、いろんなソフビにかぶせてTURKEY化
できちゃいます。ちょっと小さ目の胴体に乗せたりしてデフォルメ版とか、
自分だけのオリジナルTURKEY MONSTERをカスタムしても面白いですね。
(ってタコ以外にそんな遊びするヤツいるのか?)






もうすぐクリスマス。

クリスマスになればまたおいしい七面鳥たちに会えるね。
もしかするとあなたの家で食べる七面鳥が、麻薬漬けになり
工場で大暴れしその後狩られた次のあわれなTURKEY MONSTER かもしれません!
そして今度モンスターになるのは。。。

RESTORE/DEBRIS JAPAN

2012年12月03日 | インディーズソフビ




今年のソフビ今年のうちにレビュ~シリーズその1.
RESTOREさんのソフビフィギュア第1作「DEBRIS IAPAN」。
次回作となる「KINGDOM MIND」がさきの紹介になってしまったんですが
こちらも手堅い造形力とアレンジの妙からRESTORE流の魔物を創造。
鬼ともゴブリンともつかないオリジナルクリーチャーとしての仕上がりを
アピールしています。

このブルーパープルの成形色のDEBRISはファーストカラー。
顔に張られた護符と鈴、ふんどし、石切包丁が付属しています。

護符は一本角にかける分と目をふさぐ分と2つが用意されており、
一枚一枚手書きで呪文らしきものが筆書体で書かれており
驚異的な丁寧さで製作されている点がなんとも恐れ入ります。
そしてその手作り感がフィギュアの枠を超えた
作家による工芸品的な精緻をもいかにも極めている仕様となっています。








久々に「獣の檻」にてロケーション。
あらぶる怪物が犯罪博物館に収監されているタコのイメージで撮ってみました。









顔にお札?護符?が貼られてその強大なモンスターとしての
チカラをセーブされているかのよう。筋肉表現のリアルさをアピールするDEBRISを
あえて静の表現として護符の封印状態にしていることで、
たたずまいにもし護符が外れたら?と想像させる得もいえない緊張感がありますね。

動かすときには腕に付けられた小さな鈴が鳴ります。
もしDEBRISの護符が外れて動き出したら!と
いうまさかの時のための措置なのでしょうか。








DEBRISは発売されて結構たっているので、解禁してもいいだろうか。
これが護符をはずした状態の素顔。

想像していたよりもつぶらでピュアな感情をうかがわせる瞳ですね。
KINGDOM MINDもですが、RESTOREさんの作る怪物たちはどこかピュアな
表情で、異形の者として恐ろしげではあるものの、不思議と邪悪さは
感じさせないのが印象に残ります。










付属の石切り包丁。地獄で鬼が亡者を切り刻む包丁を想像させます。
80年代以降のホラーキャラクターフィギュアの時代に感受性を強く刺激させつつ
立体製作者としての腕を磨いてきたRESTOREさんは現代ならではのホラーキャラクター、
クリーチャーワールドを立体作品として模索しているということなのでしょうか。



露出狂の方みたいなはずし方ですまなんだ、なんですが、
そしてこれがふんどしの下の〇〇〇〇.色が!



鬼を造形モチーフに取り入れたソフビは最近各社で多くみうけられるのですが、
このDEBRIS JAPANはミドルサイズのボディの中に、キャラクターの物語を想起させる
多彩なアイテムや造形表現により、手にしたヒトそれぞれがストーリーを想起することが
できるユニークな仕上がりとなっています。

フィギュアにありがちなリアリティによる完成度だけで押し切らずに
受け手の感性にゆだねつつストーリーをうかがわせ、自由に妄想可能なつくりに
しているあたりは創作者としての演出力や懐の深さを同時に感じさせるところですね。







自分はどちらかというと昭和的なレトロ造形がもたらすイメージの可塑性を
支持する向きではありますが、RESTOREさんの作品は現代的なフィギュア方向から
くるリアルさに根幹のアイディンティティがありつつも、それだけで押し通さずに
キャラクターの物語としてソフビという素材の特性を生かした、
バックボーンをも想起させるつくりが確実に伝わってくる点を
評価したいと思います。

ソフビ素材の可能性から表現できるキャラクターも多様性を示している昨今、
RESTOREさんはその点に先見を見出しつつ動き出しているメーカーさんでは
ないでしょうか。





昨今は商業原型師として「ドロヘドロ」のガチャポンフィギュアの原型製作など
でもその見事な腕を発揮。
異形の者を精緻に、かつシャープに仕上げる腕前は多様な製品のプロデュース上で
生かされそうです。
RESTOREオリジナル2作目のKINGDOM MINDは「可動」に着眼し
複雑なポージングや表情の自由度を実現するチャレンジャブルなソフビフィギュアを
生み出しました。
またホラー系フィギュアが国内であまり多くない昨今、クリーチャー系キャラクターに
対する造形的関心を持っている点も頼もしいですね。
RESTOREさんの立体製作者としてのスキルは
さながら封印されていた護符が解かれるように、
これから発揮されていくことでしょう。