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常楽院

福島県南会津町 真言宗

春は駆け足

2019-05-09 | Weblog
 例年にない少ない雪で春が早いんだろうねと思っていた。確かに早かったけど寒い春だった。そのお陰で桜の花が長持ちした。
 南会津町では毎年「さくらウォーク」を行っている。「葉桜ウォーク」になってしまう事が多いのだが、今年は綺麗な桜の中でのウォークになった。
 花のイベントはなかなか難しい。従業員はハナビシ草やしば桜の観賞ツアーに参加して全然咲いていなかったり、もう散りがけでがっかりした経験がある。しかた内よね。
 常楽院の境内にも春がやってきて。カタクリ、いちげ、クリスマスローズが咲き、古木の梅が咲き、水芭蕉が咲き、さくらが咲き、そして散っていった。
 今は八重いちげ、チューリップ、水仙、花桃、芝桜、石楠花が咲き白藤がほころび始め、目を楽しませてくれている。
      
 しかし残念なことも、一つは石楠花の花芽が鹿に食べられ花が半分になってしまったこと、もう一つは境内じゅうに今まで無かった(あっても気になるほどでなかったのかも)ぺんぺん草に似た草が一面に咲いていること。
 今年も草むしり頑張らなくちゃなー

31年の護摩炊き

2019-04-06 | Weblog
 3月28日 常楽院にとって一番大きな行事の護摩炊きが行われました。
 護摩炊き、御詠歌の奉納、涅槃会(旧の2月15日に行われるのですが、当寺では護摩炊きに合わせて行っています。)、寺総会、懇親会と沢山の行事が行われる超忙しい一日です。

 忙しさは前日から、地区壇等さんの奥さんや御詠歌講の皆さんにお手伝いいただいて、涅槃会でお釈迦様の徳をお分けする小さな団子、通称‘はなくそ団子‘を丸め、翌日の為に食器の準備、お吸い物の出しの準備、漬物をつける。

 そして本番
        
       副住職の太鼓と読経の中住職が護摩を炊く
      
        
       参加された檀家さんが、それぞれ願いを書いた護摩木を護摩の火の中へ‘願いが叶いますように‘

        
       鼻くそ団子を拾う。「楽しい」「楽しい」と言う声が聞こえる。確かに楽しい。


 みなさんにお手伝い頂いて後片付け。
 みなさんにお帰りいただいてから更に片付け、時間は翌日になっていました。 くたびれたー! 

 働く人が多くなったことや年度末と言う時期、それと世代交代で若い檀家さんの寺への関心が薄くなったことなどもあるのでしょうが年々参加者が減ってきています。お手伝いの方も少なくなって来ています。
 それでも多くの女性の方に支えられ続けています。

 これからも頑張ろうと住職と話しています。がんばるぞー

悲しかったお稲荷さん

2019-03-21 | Weblog
 例年であれば雪が沢山残っており、裏の墓地は多くの雪で長靴を履いてもお参りに行くのは大変、行けない年の方が多かった。お墓参りにおいでになる方は2、3人、雪の上から手を合わせてのお参り。
 なのに、なのに、何ということだ、今年は雪が少なく境内の雪は殆ど消えお墓参りがとても楽。
 そのせいなのか、今日のお中日はお墓参りにお出でになる方が例年より多い。
 

 従業員も早朝からお団子やお稲荷さん作りに大奮闘(と言うほどではないか)
 春彼岸は「ぼた餅」を作るのが普通なのかもしれないけど、常楽院は従業員がに来た翌年からお稲荷さんを作ってお供えしています。
 どうしてかと言うと、ご近所さんがぼた餅を作って持ってきてくださるのです。それでお稲荷さんを作ってお供えするようになったと言う訳です。

 今年も漉し餡と粒餡のぼた餅が届きました。ありがたいことです。
 これからの数食、従業員は主食を作らないと言うことになります。

 お稲荷さんを作ると常楽院で初めて作った日のことを思い出します。

 まだ若かったあの日 朝はご近所さんから頂いたぼた餅をお供えし、仕事から帰ってきて大急ぎでお稲荷さんを作り御本尊様やお位牌段のお供えし夕食になりました。
 「Mさん、お稲荷さんは寿司飯を油揚げに半分くらいにして裾を折って作るものです。こんなにご飯が多くては美味しく見えませんよ。」と今は亡き前住職の一言。「すみません。この次からはそうします。」と言って食べたものの味がわかりませんでした。片付けをしてお風呂に入ると涙がポロポロ出てきました。頑張って作ったのになー
 今なら「やーだお父さん。一個でお腹がいっぱいになって良いじゃないですか。」なんて笑えるけど、あの頃はまだ純情だったんだなー(笑)
 次から従業員の作ったお稲荷さんが小さくなったのは言うまでもありません。

 今朝住職に「こう言うわけでお風呂の中で泣いたんだよ。」と教え、2人で笑いました。

 従業員は農家育ち、母が作るお稲荷さんは油揚げに寿司飯がしっかりと入っていた。遠足や運動会のときのお友達の家のお稲荷さんもそんなものだった。だから、お稲荷さんはそう言う物だと思っていた。

 そう言えば母親が作るおはぎやぼた餅も大きかった。
 高校の時に「これ持って行け。」と下宿に持たされたおはぎを見て「おおきいねー。」と下宿のおばさんが驚いた小たがあった。その時は「えー そうかなー。」と思ったけど、その後店頭で見るおはぎは我が家のおはぎの1/3位だった。
 
 そんなことも思い出した春彼岸の朝でした。

あれから8年

2019-03-10 | Weblog
 明日は東日本大震災から8年。 もう8年 まだ8年 両方の気持ちがある。
 あの日 私はまだ町の職員だった。新しいパソコンの説明会に出席していた。
 機械に強い若者達はしっか理解して聞いているようだったが、機械に弱い私は「アーァ 理解不能だ。後で若者に教えてもらおう。」なんて思いながら業者さんの話を聞いていた。
 
 もうすぐ終わる そんな頃に天井の照明が揺れ始めた。その照明が大きく揺れ始め身体にも大きな揺れを感じ会場がざわめいた。「外に出ましょう。」その声で皆一斉に立ち上がり廊下に出る。
 会議室の前の図書館の大きなガラスがガシャガシャと大きな音を立てて揺れている。皆一斉に玄関を目指す。
 「小林さん人がいるかどうか右側の部屋を確認していって下さい。私は左側を確認します。」近くに居た男子に大きな声で依頼し、確認してから外に出た。
 玄関には多くの人が不安げな顔で話をしていた。
 「何かありましたか。」後輩の女の子が来るまで帰ってきた。「そうなんで、どうりで駅でないところに電車が停まっていた訳だ。」運転していた彼女は揺れを感じていなかったようだ。
 
 落ち着いて事務室に戻りTVを付け、大きな地震と津波、そして原発の事故を知る。大変なことになってしまった。

 住職に連絡を取る。住職の父親は南相馬、母親は双葉の出身、親戚も原発のある地域に住んでいる。「連絡が取れない。」そうだろう。

 翌日から職員が集まり炊き出し。 三人寄れば文殊の智慧 いろいろ勉強させて頂きました。
 すぐにラップに包んでしまうと汗をかき水っぽくなるので一息つかせること。海苔はつけないでラップに包み添える事。何よりも驚いたたのはペットボトルにお湯を入れオニギリを並べた間に入れること。そうすればオニギリがちょっとは温かく食べていただけると思うし、ボトルの水は飲むことも出来る。感心してしまいました。

 後輩が双葉の出身「父親と妹とは連絡が取れたけど母親と連絡が取れない。おばあちゃんも療養中なので心配。」大きな心配事を抱えながら炊き出しに出てきていました。
 後日「お母さんが生きていた。連絡が取れた。」と満面の笑顔で彼女から報告がありました。

 我が家も大変。いつもなら2人の家に親戚の方が非難してこられ大人数の家族に。
 食品は「お一人様○個」というものが多く、住職が数人連れて買出しに。お風呂は湯量を多くしても間に合わず、私が最後に入る頃は水。半分位づつ近くの温泉に行ってもらった。

 そんな人達も加須に移ったり、町内のアパートに移ったり、原町に帰ったりして、また元の2人家族に戻りました。
 
 あれから8年、学生だった人たちは上の学校に進んだり就職したり。結婚して母親になった人。残念ながら亡くなってしまった人。 
 元の生活に戻る事は出来ませんが、皆さん力強く生きています。
 そして震災以前はそんなに近くなかった親戚が近い存在になりました。

 あれから8年建、まだまだ多くの人々は多くの大変さを抱えて生きています。元に戻る事は出来ないのでしょうが「幸せな人生だった」と思えるよう生きてほしいと思っています。

粗忽物

2019-03-04 | Weblog
 よそのお家の君子欄は3月頃に咲くのに、我が家の君子欄は例年外に出してからしばらくたった6月頃に咲く。
 何を思ったか今年は2月に一株、3月に一株花が咲いてしまった。咲いたと言って良いのかなー(?)
 花に水をあげていたら根元にオレンジ色が見えた。「えっ」と目をこらすと、かわいそうな位小さな小さな花。

 
 どうしてしまったんだろう。これは伸びれそうもないなー。
 
 ご主人様に似ちゃうのかな。(住職にではなく、勿論従業員にである。
 高校の頃、部活担当の先生に「M、話を最後まで聞いてから動きなさい。あんたは頭が良いのか粗忽なのか・・・」と言われたことを思い出した。「そこつ ですか?」「そう」先生は大笑い。
 粗忽・そこつ 言葉としては知っていたけど初めて耳にした。

 職場でも「Mさんて遠くで見ていると、落ち着いてしっかりしているようなのに、一緒に仕事をして見るとぜんぜん違うんですね。」と言われた。
 「そうなのよ。私はドジで、間抜けで、オチョコチョイが着物を着て歩いているような人間なのよ。」と大笑いしたことがあった。
 花も飼い主に似たらしい。困ったものです。


 我が家ではアマリリス、かわいい蘭などが咲いています。癒されます。 

かた雪

2019-02-25 | Weblog
 今年の雪は記録的に少ない、そこに来てここ数日ポカポカと暖かい。
 落ち着いていられない住職、除雪機で家の周りや参道などの雪をせっせと飛ばして消している。
 「雪が早くなくなると草が元気に生長し草むしりの時期が早まるので、ゆっくり解けてもらおうよ。」と止めているのだが、聞く耳を持っていない。運動不足解消だと頑張っている。早く消したい気持ちが解からなくはない。
 仕方なく従業員は、駐車場や参道に見事に落ちている杉の葉を掃き集めている。
 私達が小さい頃は、炊きつけストーブや囲炉裏の焚き付けに杉の葉は貴重だった。「みんなでこぞって拾い集め、杉林もきれいだった。」とご近所の方が言っていた。
 今は大変、我が家の敷地には杉の葉が到る所に落ちている。これが無ければ掃除が楽なのにと思うが、無ければ針生(この地区の風上で標高が高く雪が多い)おろしで雪や小学校の校庭の雪がもろに飛んでくるので、あったほうが良いらしい。

 そんな中先日はかた雪。(日中暖かさ解けた雪が夜の寒さで凍り雪の上にのってもぬからない。)
 
 「俺らが小学校の頃は、遠くから歩るって来る生徒は田圃や畑をかた雪渡りをしてお寺を横切って学校に行ったんだよ。近道だったからなー」
 従業員は春彼岸にご近所に祖母と母親が作ったぼた餅をお重に詰め、祖父が取ってきたところ花(?)を添え、かた雪渡りをしてご近所や親戚に届けたものだった。遠い昔の懐かしい記憶だ。

 ぼた餅はご近所や親戚からも届く。それってお互い様でやらなくても良いんじゃないかなーと思いながらも
 「ここのは粒餡だな。」「ここのはこし餡だ。」「忙しかったのかな、あんこが焦げのにおいがする。」こっちは甘い、こっちは大きいなどと話ながらいろいろなぼた餅を楽しく頂いた。

 だから、例年春彼岸の頃がかた雪の節だったのに今年は早かったなー。


最近のチョコ

2019-02-20 | Weblog
 一昔前のチョコといえば、ミルクとかビターとか、中に入っているものといえばアーモンドやマカダミア、イチゴやバナナなんてもあったなー。
 優しくて甘い それがチョコレートだった。(個人の感覚)
 ところが、今年のバレンタインに孫や娘から住職に届いたチョコレートはちょっと、いやいや従業員の感覚からはかなり違っていた。

 
 カカオの香りで選ぶ「利きチョコレート」とのこと。カカオは産地や焙煎が違うだけで印象がまったく違うとのこと。
 それが解るかどうか?だけど、そう思って味わってみよう。

 
 こっちはかなり個性的、きっと大人の味わいなんだろう。
 唐辛子とタンザニア産カカオ、麻種とニカラグア産カカオ、紫蘇とベトナム産カカオ、生姜とキューバ産カカオ、山椒とキューバ産カカオ、白胡麻とニカラグア産カカオ、柚子とベトナム産カカオ、タンザニア産カカオのプレーンチョコとの事。どんな味なんだろう やや不安。

 だけど、従業員がドキドキワクワクする必要は無いんだよね。送られたのは住職なのだから と言いつつ、きっと従業員の方が楽しんで頂くだろう。ご馳走様です。

 かなり前、山形大学農学部の先生の講演を聴いたことがあった。かなりご年配の男の先生だった。残念ながら講演の内容は覚えていない、きっと健康に関するお話だったとは思う。でも、最後におまけのように自分の健康についてお話しくださった内容は覚えている。
 先生は認知症予防のため毎日チョコレートを食べているとの事。でも、甘いだけのチョコレートでは効果が無いカカオマスの高いものが効果があるとのことでした。
 最近物忘れがひどくなってきた。1日に何度も携帯を探す。何かを取りに行って違うことをすると肝心なことを忘れて戻り、そんなことをするために行ったんじゃないんだよなと出直し。人の名前を忘れてしまい頭と胸が気持ち悪い等等数え上げたらきりがない。まあご飯を食べたのを忘れないからまだ良いか。

 と言う訳で、頭の健康の為に美味しいチョコレート・・・ではなく、美味しくて頭に良いチョコレートを頂く事にしよう。

2月の言葉

2019-02-18 | Weblog


 「だいじょうぶ だいじょうぶ ひとりじゃないよ」
 2人のお地蔵さんがより添っている優しい挿絵。ほんのりピンクの色合いも暖かい。
 1年で一番寒寒さ厳しい2月だけど、優しい言葉とピンクのお地蔵さん、何だかほっとする。

 だけど、常楽院の庭にピンクの石のお地蔵さんがおいでになったら、なんだか似合わないな。ちょっと変

 今年の冬 寒さは厳しいけれど降雪量が少なくて助かっている。常楽院除雪隊の隊長も、補佐役の副隊長、合わせて2人しかいない除雪隊は大変助かっている。
 困っている人も居るんだろうけど、お年寄りの多いこの地区にとってありがたい冬。
 もうすぐ3月、3月になってしまえば少しくらい雪が降っても気持ちは軽い。
 はーるよこい はーやくこい そんな心境。でも、暖かくなると草が元気になるな~~~

すってんころりん

2019-01-29 | Weblog
 「だいじょぶかー」後から声が降ってくる。「だいじょうぶー」と答えてはみたものの大丈夫じゃない。
 一息ついて起上る。見られていると思うと痛いふりも出来ず、いかにも元気そうに又スノーダンプで除雪を始める。
 今日は除雪体長が泊まりの会議で不在。しかも大雪注意報が出ている。時刻は4時20分、昨夜4時30分に目覚ましをセットしたけどその前に目覚める。(目覚ましをセットするとたいがい目覚ましのなる前に目覚める。そういう人が多いらしい。〉
 除雪隊長が11月に手術をして、Drより5Kg以上の物を持ったり動かしたりしてはいけないと言われていたので、今年は従業員が除雪隊と言う事で12月末の雪のときに練習。「もう少し左に。」「雪をもっと上に飛ばして。」「ここは隣の土蔵にかかるので下に向けて。」「除雪面をもっと下げて。」等々隊長の指示が飛ぶ。何度かやったが、どうも才能がないらしい。
 1ヶ月受診時「回復良好なので少しは作業も良いよ。」とDrの許可が出て、除雪機は隊長、スコップやスノーダンプは従業員と役割分担が例年に戻る。

 しかし今日は隊長不在、いつも4時30分に届く新聞が無い。車が入れなかったのだろう。アァ雪が積もっているんだなー
 と言う事で除雪機を動かすことと成る。不安だったが何とか参道を除雪。新聞は参道入口のお宅の新聞受けに届いていた。

 次にスノーダンプで車庫の入口を除雪、ゴミ集積所もやっておこうとスノーダンプで雪を除けようと力を入れて押したとたん、おもいっきりスッテーンと前のめりに転ぶ、ブルトーザーの除雪した上に乗ったらしい。ブルトーザーの掃いた後はツルツル、その上で滑ってしまったのだ。スノーダンプの柄で胸を打ち頭を思いっきり路面に打ちつけ星がチカチカ。
 除雪が済み帰って一休み、動いているうちは荘でもなかったのに、一休みした後に動くとあちこち痛い。頭はなんとなくクラクラ。

 隊長より電話「雪の具合は」「必要な所は掃いたので用足しをしてから帰ってきて良いよ。」と答えたが心配だったのだろう、ホテルで朝食を取り真っ直ぐ帰って来た。

 参道と車庫の入口、駐車場、本堂前を除雪して今終了して上がってきた。従業員のやった後とはきれいさが全然違う。さすが隊長。

 従業員はというと、胸、肩甲骨の所、脇腹、首に湿布をし、静かにしている。トホホ

 
 今年のお正月は雪が少なくてこの位でした。これから降るんだろうね

 

1月の言葉

2019-01-22 | Weblog
 
「おおきく息を吸いこんで また歩きはじめる」
数人のお地蔵さんが雪道を並んで歩いている絵に、この言葉が添えてある1枚を1月に選びました。

 この額は奥様の成仏を祈り可愛い六地蔵さんを寄贈して下さったYさんが、六地蔵さんの隣に添えて欲しいと12枚の額を寄贈して下さったものです。
 昨年末12枚の額を並べ、住職と里帰りをしていた娘と3人でケンケンガクガク言いながら毎月の額を決めました。

 1月 年の初めに大きく息を吸いこんで、また新しい気持ちでゆっくり歩き出そう。そんな気持ちにさせてくれる1枚だよねということで選びました。
 ゆっくり息を吸いながら今年も一年頑張ろう

 雪の中の常楽院 白と黒の世界です。