常楽院

福島県南会津町 真言宗

パイナップル食べたんですか?

2016-07-29 | Weblog
 「水が少なくて、いもち病の薬が負けなくて困った。」「嫁に来て60年、こんなに悪いジャガイモ取ったごとねえ。」
 梅雨の時期なのに雨が降らず水不足。常楽院も花たちの水やりが大変ですが、農家の皆さんはそれどころではない。生活が懸かっています。
 皆で待っているのに今日は東北地方梅雨明け。降るところには災害になるほど降っているのに・・・ 自然の力には勝てないのかな・・・

 そんな晴れ続きの先日参拝に見えられた方が、「昨年はパイナップルたべたんですか?」と、草むしりをしている従業員に声をかけてきました。昨年のパイナップル???
「昨年は1個だったけど、今年は増えたんですね。」と笑顔。ああーそっかと合点。従業員も思わず笑顔に
 参拝者の指の先を見て合点。彼女の指の先にはパイナップルリリーがありました。
 従業員 「残念ながら食べませんでした。」
 参拝者 「どうしてですか、お供えして食べれば良かったじゃないですか。」
 従業員 「実はこれパイナップルじゃ無いんですよ。パイナップルリリーと言う花なんですよ。」
 参拝者 「そうなんですか、私パイナップルが生えているところを見たことが無いので、てっきりパイナップルの小さいうちだとばっかり思ったんですよ。」
 二人で大笑い。花なんて知らないでみたら、確かにパイナップルの子供に見えたでしょうね。
 
 かく言う従業員も、以前はパイナップルがどんな風になっているのかわかりませんでした。葉の方を上にして木にぶら下がっているのかな、それともトウモロコシみたいについているのかななんて思っていたのです。ところが旅行に行った沖縄で、地面から葉が出て、しっかりした茎がそこから出ていて、その先にお店でよく見るパイナップルがついているではありませんか、畑から直接出ているんだとビックリ。 出方もパイナップルリリーに似ています。
 昨年は1本でしたが、種を取って撒いたら芽が出て今年は5本 食用には成なりませんが、花の咲くのが楽しみです。

 
6月上旬:蕾が出てきた。                                   7月中旬:背が伸びてきた。
              

お誕生日の花 山百合

2016-07-21 | Weblog
 早朝 ひんやりとした空気の中草むしりに出る。蓮の花はまだ目覚めていない、花が開くにはまだ少し早い時間らしい。
 ちょっと大きな音でラジオを聴きながら(熊よけの意味もある)住職と二人で草むしり。ラジオから「7月21日 誕生日の花は山百合」と言う声が聞こえてきた。いつも、『そうか今日の誕生日の花は○○か』と思うものの、いつの間にか忘れてしまう。でも今日は 『そうか今日の花は山百合か、そういえば裏に立派な山百合が咲いていたな。」なんて思ったせいかしっかり覚えていた。
草むしりから上がる時に写真を撮る。
 花言葉は「荘厳・純潔・高貴な品性」など、本当に高貴な花です。

 田島は明日から祇園際 住職は明日から町の案内人としての活動です。
 例年なら従業員もお祭りを観に出かけるのですが、今年は少々疲れ気味、人ごみはやめて少しのんびりする予定です。

 あやなみさんの山便り、お花畑の花たちにあってみたいですね。

仏様の花

2016-07-17 | Weblog
 昨日の朝(16日)「こちらは防災南会津田島広報です。本日8時50分頃、福米沢地内 常楽院付近の山で熊の目撃情報がありました。付近の皆様は・・・・」と有線放送が入る。地区の役員さんからも「お寺が一番近いので気をつけるように。」と連絡をいただく。
 昨日の朝は法要の準備で、掃除をしたり、花を生け変えたり、お茶や菓子の準備で朝は裏に出なかったのですが、午後になって裏の草むしりに出ようとして思い直し、本堂前の除草に変更。いくら大きな音量でラジオをかけながらでも、さすがに一人で裏は気持ちが悪い。熊さんも餌を求めて人里に来るのでしょうが困ったものです。我が家は野菜を作っていないので花や木の被害程度で済んでいますが、地域では猪や熊、鹿などに荒らされて困っているようです。猿はまだいないようです。
 今は山の手入れをしなくなったので、奥山と人里の間の里山がなくなってしまい、奥山から出て来たとたんに人里になってしまうのでよくないとか。人も大変ですが熊や鹿も大変なんでしょうね。
 気をつけながら境内の整備をしたいと思います。

 蓮の花が次々と咲いています。早朝に外に出て眺めると清々しい気持ちになります。近くで香りをかぐとほのかに香ります。蓮は仏様の花と言われます。本当にそんな気がします。裏の池も今年は沢山咲きそう。
 しばらくは、清々しい気持ちで朝を迎えられそうです。

  
  
  

 とっくり咲き・ちゃわん咲き・どんぶり咲きと咲き方を呼ばれ親しまれている蓮の花 インド生まれなのに なんだか昔から日本の花のような気がする。
 泥水の中から芽を出し背筋を伸ばして凛と咲く、仏様の花 ピッタリです。

 あやなみさんの奥様と私は、どこか似ているんですね。

 
 

宗教とは

2016-07-08 | Weblog
 世界のあちこちで起きているテロ行為、そこでは多くの人が命を落としています。その背景に宗教の関わりが取りざたされています。
 最近そんなニュースを見るたびに『宗教とは何なんだろう』と考えます。人の命を奪ってまで自分の考えを通しなさいと言う神様や仏様がいるんだろうか。そんな神や仏はいないと思うのです。信じる宗教が違っても、お互いを尊重し仲良くしましょう。と言うのが神や仏だと思うのです。(それは日本の神様や仏様だけなんでしょうか。)
 檀家さんやお参りに来られた方が、境内の緑や咲いている花、獅子脅しや水琴窟の音に癒され、心が温かくなってもらえるようにと住職と二人で、時には住職の仲間や親戚、地域の方にお手伝いをして頂きながら、境内の整備をしています。
 我が家はお寺、そして私はそこの無給の従業員。難しい教義はわかりません。『ここに来た人がほっとして、元気になってくれる。そして自分にも他人にも優しくなれる。その思いが周りの人にもつながり、世界中が優しくなる。』それが私の宗教観です。そのためにもう少し頑張ろうと思っています。

 と言うわけで、今咲いている花の紹介です。
  昨日蓮の花が咲きました。昨年より早いです。
  コスモスも咲いてしまいました。早すぎです。
      数種類の紫陽花も見頃です。

 かすみそうさん、私の結婚式はもう少し簡素でしたよ。
 結納なんて「すみません、今日の午後結納なので休暇を下さい。」と職場の上司に休暇届を出したら。あんまり簡単であきれられました。(笑)

卒塔婆と玉葱

2016-07-02 | Weblog
 先日「ヤダ おら悪いことしっちゃった。」と地区のTさんがシルバーカーを押してこられた。
 「こないだ、とおちゃんの卒塔婆書いてもらったべ、そん時卒塔婆代おいていかなかったべ。」
 今年の3月Tさんの旦那さんの17回忌の卒塔婆をお願いされており、取りに来られた時に住職が不在で従業員がお渡しした。その時に菓子折りと卒塔婆代と書かれた多当袋をお預かりして御本尊様に上げ、帰ってきた住職に渡した。そのとき住職に「卒塔婆代何かに使った?」と聞かれた。袋は空。「お菓子が卒塔婆代なんだね。」「最近お布施の無いのが流行ってんだね、生活できなくなっちゃうね。」と二人で笑った記憶が戻ってきた。ここ数件お布施の無い葬儀と法要が続いていたのです。
 葬儀が出来て、御仏前を準備するために多当袋の引き出しを開けたら、卒塔婆代と書いたお金の入った多当袋が出てきたとの事。びっくりして来られたらしい。「申し訳なかったなー。」と何度も謝られ、こちらが恐縮してしまう。
 「俺作ったたまねぎ、ちっとちっちゃいけど食ってけろ。1センチくらいの輪切りにしてレンジでチンして、マヨネーズとしょうゆで食うと んめーから。」「今年は雨が分ねがら、良く育たねだ。」80歳近い等暮らしのTさんが作ったたまねぎ、さっそく教えられたとおりに作り夕食に、今日の話を聞きながらポン酢で食べていた住職「甘くて美味しいよ。」と藁っていました。
 Tさん美味しかったです。ありがとうございました。

 蓮の蕾が膨らんできました。もうすぐ咲きそうです。