*ハッピーとラッキーのあいだ。

へぇ~、ふぅ~ん、と気軽に読める、カフェ風ブログをめざして。
ときにゆるく、ときにアツく。“一杯の”お話を(^ー^☆

吉本ばななさんの小説。

2005-12-13 22:02:50 | 小説・絵本
2005年クライマックス、有馬記念まであと12日!
今年も残り、18日!!

久しぶりに、小説を読み始めた
ここんとこずっと図書館に行く時間もなくて、先週ようやく時間をみっけて小説数冊借りてきた。大好きな重松清さんも、江国香織さんも、もう近くの図書館にあるのはほとんど読んでしまったので、今回は吉本ばななさんの

昨日読み始めたのは『SLY』という小説。副題に「世界の旅②」とあるから、旅行エッセイかな、と思って読み始めたんだけど、そういうわけでもなく、主人公がいてストーリーが展開して…小説だ。
、と思いきや、今日中盤にさしかかって、この小説の本意、そんでもってすごさに気づいた(〃゜ o ゜〃) ハッ!!

吉本さんの小説はけっこう「生と死」がテーマなものが多い。今回も、HIV感染が発覚した友人と思い出づくりの旅に出るストーリー。そして今日ようやく彼 らがエジプトへと旅立ったんだけど、エジプトでの様子の描写が、あまりにもリアルにステキすぎる。ん?これは実際に行った??と思って、後ろについている解説を読んでみる…。
そう これは小説なんだけども、実際に吉本さんがエジプトに行った、旅行記的な要素も含んだ作品だった!ヽ(+∇+)ノすげぇっ
しかもね、小説を書くためにエジプトに行ったのではなく、エジプトに行って今回は旅行日記を書こう、小説は書くかわからない、っていうスタンスで行ったの に、いざ行くと、その風景の力強さに、「小説家としては小説を書かざるをえないくらいの衝撃を受けた」と吉本さんは言っている…。なぜ旅行して受けた衝撃 が、こういうストーリーにつながるの…すごすぎる(*゜Q゜*)
…と、ひたすら関心してしまった。そのくらい、小説としても、完璧。その中に、うまく旅して実際に見てきた光景、そこから吉本さんが感じたことが、主人公の目を通して描かれている。あ~、構成からして、一本やられた。ホントにすごいなぁ…

構成もすばらしいけど内容にしたって、あたし好みの美しい表現がいっぱい
エジプトでの風景の描写はもちろん、普通の生活においての朝の景色の描写だったり、感情の描写、あとは哲学的な思想の描写。そうだよなぁ、って気づかされることもとても多い。

たとえば、
4月のカイロがこんなに寒いなんて、誰も教えてくれなかった。この世は肌で感じてみないとわからないことだらけだ。
とか、
友達というものはいつも和やかないいフォルムをしている。よく知っている形で待っている。…(略)目のほうが意識に合わせて画像を親しげに修正しているのだ。
とか。
友達や家族って、なぜかすぐわかるんだよねぇ、パッと目をひくというか。そこだけ、妙に異空間で。
こんなふうに、ホントそうなんだよって思ったり、言われてみたら、そうだなぁ~って思ったり。普段多分無意識にはわかってんだけど、実際にこう文字にしてもらうと、そうか、そういうことなんだよなぁ、って、ようやく実感したり。 読んだことで、自分のなかに何か波紋が広がるカンジ。それが、とっても気持ちよい=*^-^*=


久しぶりの小説、やっぱりいいなぁ~
お昼、カフェでおいしいコーヒー飲みながら小説読むの。
大好きな時間のひとつ

あしたはどこのカフェで読もおかなぁ~