茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記26年12月1日「不妊症治療・黄体機能不全と鍼灸治療。」

2014-12-01 07:28:14 | 日記

今日は「黄体機能不全」の不妊治療について簡単にお話ししたいと思います。

女性のからだには、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)が、大きく作用しています。

この2つの女性ホルモンのうち、基礎体温を高温状態にするのが黄体ホルモンです。黄体ホルモンは成熟した卵子が排卵された後の、残された卵胞が「黄体化」して分泌されるようになります。

「黄体機能不全」とは黄体が十分に機能せず、排卵後に子宮内膜を妊娠に適したで維持しておくための黄体ホルモンの分泌が不足している状態のことでです。

「黄体機能不全」があると排卵後、正常より短い日数で子宮内膜が維持しきれなくなって頻発月経や不正出血を起こしたり、着床困難による不妊の原因になったりします。

「黄体機能不全」の原因としては次のような事が考えられます。
①卵胞の発育や排卵後の黄体への変化がうまくいっておらず、十分な量の黄体ホルモンを放出できない。

②脳下垂体からのFSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)の分泌が不十分。

③卵巣に問題があり、FSH・LHに正常に反応して卵胞の発育・排卵が行えていない。

④黄体ホルモンは十分に分泌されていても、子宮内膜の感受性が悪いと、黄体ホルモン不足と同様の状態になることがあります。

黄体機能不全の診断基準は
•高温期の持続 9日以内
•高低の温度差 0.3度以内
•子宮内膜の厚さ 8mm以内
•プロゲステロン 10ng/ml未満
であり、以上の条件に該当する時は「黄体機能不全」が疑われます。

当院では東洋医学的な立場から不妊症の原因は「冷え」「お血」「ストレス」と考え治療を進めています。

「黄体機能不全」の原因もその根底には「冷え」「お血」「ストレス」があると考えます。

現代のようなストレス社会では、日常生活の中でストレスを感じることが多く、それが不妊の原因となる場合も多いのです。

ストレスが不妊症の原因となるのは「ストレスによってホルモンバランスが崩れる。」のが原因で実はストレスに対応する体内の器官と、生殖活動を行う際に対応する器官は同じことが多いのです。

モントリオール大学のハンス・セリエ教授が提唱した「ストレス学説」によれば、過度のストレスにさらされると人間の体は防衛反応として視床下部にある自律神経の中枢が興奮を起こし、副腎髄質がホルモンを分泌して「防衛行動=緊急反応」をとります。

妊娠に必要な性腺刺激ホルモンであるFSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)も、この視床下部を通して分泌されています。

そのため、ストレスへの防衛行動が優先されて、生殖活動に必要なホルモンが十分に分泌されない場合があります。そうなると、ストレスで妊娠しづらくなり、その不妊によってさらにストレスが溜まると言う悪循環になります。

不妊症の改善には、このストレスの解消が欠かせません。当院は鍼灸治療で気血水の流れを調え「冷え」「お血」「ストレス」を改善し妊娠しやすい母体を創る事を目指しております

黄体機能不全は「冷え」「生活改善」「ストレス」などが原因であることが多く鍼灸治療がとても効果があります。

鍼灸による不妊治療は「黄体機能不全」だけではなく多くの症状の不妊症に効果があります。

当院の不妊治療は「積聚治療」と言われる流派の治療法で「刺さない鍼」を使用する「接触鍼」という技法を使います。鍼により「気」を動かす治療法で「基本治療」では体に刺すことはありませんので、鍼を刺されることに抵抗がある方でも安心して治療を受ける事が出来ます。

当院では「不妊治療」の患者様には鍼灸治療を受け易くするため専用の「ハッピーチケット」をご用意しております。

これから西洋医学の「不妊治療」を始めようと思っている方、東洋医学の考え方に基ずく「不妊治療」を併せて受けると西洋医学と東洋医学の協力により、妊娠の可能性が高まりますので選択肢の一つとしてお試しください。






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