茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記30年3月25日「抗がん剤治療と鍼灸治療・ビワの葉温灸。」

2018-03-25 07:11:36 | 日記

現代西洋医学でがんの治療を受けておられる方が「刺さない鍼とお灸とビワの葉灸」の治療にお見えになりました。

お話を伺うと「CTで見る腫瘍の影がとても小さくなり。」抗がん剤治療の効果が良く出ている様です。

また病院で漢方薬の処方を受け服用を始められてから体調も良いと言う事です。

患者さんのお話では近年は現代医学の病院でも漢方を取り入れるところが増えているとの事でした。

「ことぶき堂鍼灸院」ではがんの患者さんに疼痛緩和を目的として新鮮なビワの生葉を使用した「鍼灸治療+ビワの葉温灸」の治療を行っております。

鍼灸については米国では米国食品医薬品局(FDA)が鍼灸の効果を認めており。がん治療では、主に以下の症状の管理に用いられています
• 痛み。
• 疲労。
• 化学療法により生じる吐き気と嘔吐。
• 体重減少。
• 不安。
• 抑うつ。
• 不眠。
• 食欲不振。
• ドライマウス。
• ほてり。
• 神経障害。
• 便秘と下痢。
 がん患者さんを対象とする場合、鍼灸は主に従来療法(標準治療)に追加する形で使用されます。

残念ながら鍼灸で「がん」が治ることはありませんが抗がん剤の副作用の緩和やQOLの維持に有効です。

当治療院では鍼灸治療で体全体の「気」の流れを調え、「ビワの葉灸・ビワの葉温湿布」を併用することで自律神経系や内分泌系(ホルモン系)を調整し、体内活動を活性化してストレスに対する抵抗力を強め自己免疫力を高める治療を行っております。


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壽堂日記30年3月6日「妊活・ストレスと妊娠の関係は?」

2018-03-06 06:43:47 | 日記

当院では妊娠しづらい原因の多くは「冷え」と「瘀(お)血」と「ストレス」であると考え鍼灸による妊活・不妊症の治療に取り組んで居ります。

今日はストレスと妊娠の関係について簡単に説明してみたいと思います。

四診で妊娠しづらい患者さんのお体を拝見すると多くに方は「舌は白色または暗赤色」であり、腹診するとお腹が硬かったり冷感がしたりして「冷え」や「瘀(お)血」の症状が出ており、さらに夏でも手足が冷たく、頭がのぼせ肩がこる等のいわゆる「上実下虚」の方が多く、肩甲骨間の筋肉が緊張して凝っています。

舌が白色は「体の冷え」暗赤色は「お血」を示しますが「肩甲骨の間」の緊張はストレスを示します。



肩甲骨の間には精神活動と関係が深い「魄戸」「心兪」「神堂」「巨闕兪」「身柱」などの経穴がありストレスが強いと凝りや圧痛などの諸症状が出ます。

妊活・不妊症を治療する上で、重要となるのがこのストレスです。

不妊症でお悩みの女性は、精神的なストレスが溜まりやすくなっています。

妊娠しづらい原因には、「冷え」「瘀(お)血」などの様々な要因がありますが「ストレス」も大きな要因となります。



現代のようなストレス社会では、日常生活の中でストレスを感じることが多く、それが妊娠しづらい原因となる場合も多いのです。



ストレスが不妊症の原因となるのは「ストレスによってホルモンバランスが崩れる。」のが原因で、実はストレスに対抗するホルモンを分泌する器官と、生殖活動を行う際に必要となるホルモンを分泌する器官は同じことが多いのです。

モントリオール大学のハンス・セリエ教授が提唱した「ストレス学説」によれば、過度のストレスにさらされると人間の体は防衛反応として視床下部にある自律神経の中枢が興奮を起こし、副腎髄質がホルモンを分泌して「防衛行動=緊急反応」をとります。

妊娠に必要な性腺刺激ホルモンも、この視床下部を通して分泌されています。

そのため、ストレスへの防衛行動が優先されて、生殖活動に必要なホルモンが十分に分泌されない場合があります。そうなると、ストレスで妊娠しづらくなり、その不妊によってさらにストレスが溜まると言う悪循環になります。

妊活・不妊症の改善には、ストレス解消が欠かせません。

当院は鍼灸治療で気血水の流れを調え「冷え」「瘀(お)血」「ストレス」を改善し妊娠しやすい母体を創る事を目指しております。


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壽堂日記30年3月1日「東洋医学的な妊活・不妊症の治療とは。」

2018-03-01 17:23:53 | 日記

「ことぶき堂鍼灸院」では東洋医学的な人体観に基づき鍼灸による「妊活・不妊症」治療を行っております。

妊活の治療をしている患者さんから『不妊症の治療と普通の鍼灸治療とはどう違うのですか?』と質問を受けました。

問診・脈診・腹診などにより「証」を立て「本治法」で虚している臓の気を補うところまでは基本的に同じです。

当院では「積聚治療」と言う刺さない鍼を使用する治療法で「本治法」を施術し、患者さんの状態に合わせた配穴で妊活・不妊症の治療を行います。

経穴の取穴方法は縄折法を用いたり独特の取穴方法がありますが、中脘・気海・関元・曲骨・帰来・水道・風市・血海・三陰交・照海などの中から反応の顕著な経穴を用います。

不妊症の鍼灸処方は数多くありますが「証型」に適応した配穴を用いることが重要です。

 

東洋医学において、大きく分けて肝・脾・肺・腎の4つが、妊娠に影響すると言われています。

臨床でも妊活にお見えになる患者さんは「肝虚証」「脾虚証」「肺虚証」「腎虚証」が多いと感じます。

昔から、「腎は精を貯蔵する『作強の官』(生命エネルギーの強さを作り出すもの)と呼ばれ、人体の生命活動を維持する基本的な栄養物資である精を貯蔵し、五臓六腑の要求に応じて随時その精を供給し、それらの健全な働きを維持しているといわれています。

腎は、全身に精力を与え、粘り強さや根気を生み出すとされ、生殖用の精も貯蔵しています。生殖用の精が不足すると、妊娠ができない様々な症状が出ます。

生殖能力において腎は非常に大切であり、どんなに年齢が若くても、生活環境や食生活などで腎の力が不足して来ると、生殖能力が衰え、次第に卵巣機能や子宮機能が低下し、無排卵や無月経、子宮内膜が薄くなり、着床しにくいなどの症状が出てきます。

肝は血を蓄え、体の血量を調節する働きをしています。東洋医学では「肝は血を蔵する」と言われています。

肝は過度の怒り(怒る・イライラするということ)が起きると、精神上の激しい刺激を受けてその正常な働きができなくなり、酷いときは吐血まで引き起こすことがあるといわれ肝はストレスが影響を与えやすい臓腑であると考えられます。

肝経の血の流れ、特に、骨盤内の流れが悪くなることにより、冷え症・お血が出現します。

女性の場合、骨盤内に子宮という血液を集めたり、出したりを繰り返す臓器があるために、月経がスムーズに繰り返さなければ、血という形で滞った悪い血が溜まってきます。

このお血の状態が進むと、軽い症状としては頭痛・肩凝り・月経前のイライラ・めまい・足の冷えとして現れます。


鍼灸を用いて、経脈上のツボを刺激することによって女性が本来持っている力を引出し、卵巣と子宮の機能が高まると、妊娠し易い体質へと改善されていきます。


当治療院では鍼灸治療により不足している五臓の気を補い、骨盤内部の血行異常を調え、腹部の「積聚」を緩解し、ホルモン系自律神経系の変調を調え、妊娠し易い体を造ることを目標とし治療をしております。


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