茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記26年9月30日「不妊治療・鍼灸と漢方薬。」

2014-09-30 07:20:03 | 日記

当院で鍼灸による不妊治療を受けている方から「漢方薬も併用してみたい。」と相談を受けました。

東洋医学は鍼灸・湯液・導引が三本柱です。湯液とは漢方薬の事です。

湯液と鍼灸では「証」の立て方が少し異なるのですが、基本となる東洋医学独自の人体観は同じです。

鍼灸と漢方薬を併用することで「妊娠できる体を創る。」ことには賛成です。患者さんには信用できる「漢方薬店」「漢方医」の診察を受けるようにお話しました。

今回処方された漢方薬を持参されたので拝見させていただきました。

薬名は挙げませんが当院での治療の際に四診で立てた「証」である「腎虚証」と「瘀血」を改善する「肝腎陰虚」を補う薬が処方されていました。

「漢方医」さんも私と同じ見立ての様です。それぞれの立場から「妊娠できる体を創る。」ことに協力できれば必ず良い結果が生まれると思います。

 


 


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壽堂日記26年9月27日「足、膝が痛い・痺れる・ズルスルする?」

2014-09-27 07:20:14 | 日記

季節の変わり目で膝が痛いと言う方が多いですね。

「足、膝が痛い・痺れる・ズルズルする」。と云う症状で患者さんがお見えになります。

今日の患者さんは当院の鍼灸治療で症状は落ち着いていているのですが、「未病の段階で症状」を抑える事を目的として。定期的に鍼灸の治療を受けに来られます。

治療方法としては「積聚治療」で全体治療を行い、標治法で足・膝に鍼を刺し、ビワの葉温灸をします。

通院当初は歩くのも不自由であったのが、定期的には鍼灸治療を受けることで痛みが取れて、先日はトライアスロンに行かれたそうです?

本人がトライアスロンに参加されたわけではありませんが、立って観戦され起居の動作もスムースであったそうです。

 

 

 

 

 

 


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壽堂日記26年9月24日「夜横になると、足が痛くて眠れない?」

2014-09-24 07:12:18 | 日記
「夜横になると、足が痛くて眠れない。」と患者さんが見えられました。

余りに痛くて夜通し足を揉んでいたそうです。

「どこが一番痛いですか?」と質問すると、右下腿の外側が痛いとのこと。経絡的には胆経のライン上の風市付近が痛むと言う事ですね。

更に探って行くと右下腿の裏側の正中線の委中・殷門・承扶にも反応があります。経絡的には太陽膀胱経のラインになります。


殷門・承扶・委中と言うと坐骨神経の走行に合致します。小野寺臀部点を試しに押すと「ああそこを押されると、電気が足先まで走ります。」との事でした。

小野寺殿部点付近は中殿筋で上殿神経支配ですね。その興奮が坐骨神経に影響を与え、足の痛みを生じさせている様です。


小野寺殿部点というと胃潰瘍・十二指腸潰瘍の圧痛点として有名ですが、食べ過ぎなどの胃もたれでも反応が出ることがあります。


今回は「澤田流太極療法」の基本穴と足に刺入する鍼をして治療しました。

患者さんが「刺された鍼の所がジュワー・ジュワーとして気が流れる不思議な感じがします。」と感じを話してくれます。

治療した次の日に電話を頂き、夜、足は痛まず良く眠れたとの事でした。



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壽堂日記26年9月22日「疼痛緩和と元気が出るお灸。」

2014-09-22 14:03:48 | 日記
当院では鍼灸による「がんの疼痛緩和」治療を行っておりますが。

本日も治療のために患者さんが見えられました。

痛み止めを服用しているが患部から放散痛が走り、腰背部が酷く痛いとの事です。四診すると足が冷たく、脈も弱く「気」が虚していて脊柱起立筋が緊張している状態です。


腰背部痛の緩和を行うのは当然ですが「元気が出る。」を目的に「脾虚証」で治療する事としました。

先日は「長寿の灸」について書きましたが今日は「元気が出るお灸。」です。


治療方法は刺さない鍼を使用する「積聚治療」で本治法を行い、一穴ずつ丁寧に鍼を患者さんの腰背部のツボに当てて「気」を補います。

すると徐々に腰背部の筋肉が緩み始め、痛みが和らぎ、足が暖かくなって行きます。

本治法が終了したところで今度は「元気が出る。」治療を開始しました。


本治法も「元気が出る。」治療ですが本日は更に「五華の灸」と脾の領域に「ビワの葉温灸」をする事としました。

「五華の灸」をすると患者さんから『先生!このお灸を受けたら目がパッチリしてきました。ビワの葉もとても気持が良いです』と伝えてくれました。

背部の治療を終えて今度は仰臥位で肝臓から臍にかけて「ビワの葉温灸」を行い内関・足三里・気海に漢方成分入りのお灸をすると『あ~。とても気持ちが良いです。トロトロ眠ってしまいました。』との事です。

残念ながら鍼灸でがんは治りませんが、痛みが取れて気持ち良く眠れる事ができればと願い治療をしています。


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壽堂日記26年9月21日「長寿の灸」

2014-09-21 05:46:16 | 日記
彼岸に入りました。

今日は「長寿の灸」についてお話してみます。

長寿を目的とした治療の重点は「灸治療で陽気をたすけること。」になります。

古典医書に
「人は晩年に至と陽気が衰えるために、手足が温まらず、下元が疲労して虚すので動作が困難になる。人は一息の陽気があれば死なない。気とは陽により生ずるものであり、ゆえに陽気が尽きれば死ぬ。人は病の無いときには常に関元・気海・命関・中かんに灸をすれば百余年の寿命を保つ事ができる。」
と記されています。

治療に際しては澤田流の基本穴+関元・気海・命関・中かん・足三里に灸をする事になりますが、後者の中には基本穴にすでに入っているものもありますね。

「気海」は元気の海。
「関元」は足三陰と任脈の交会穴。
「中かん」は胃の募穴

ですので、お灸をすることにより脾胃を健やかにして、後天の精を補い、先天を強健にして気血を活発化させ。その結果体力がつき長生き出来る様にとするのが「長寿の灸」です。


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