茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記令和6年1月2日「ことぶき堂鍼灸院の基本的な治療(basic treatment)」

2024-01-02 09:57:09 | 日記

ことぶき堂鍼灸院は「積聚治療」という流派の治療院です。

「積聚治療」は伝統的な経絡治療の流派であり、この治療法の特徴は鍼を刺入しないことです。

鍼先を皮膚に押し当てるだけで「気」を動かし「病」を治療します。

この「気」を動かし「病」を治療し「精気の虚」を補う治療を「基本治療」と当院では呼んでいます。

「基本治療」とは「精気の虚」を補うために一定の治療方針に基づいてどの患者様にも施す治療内容をいい英語圏の方には「basic treatment」と説明しています。


鍼灸技術的には「接触鍼」と言われるものですが、何故「刺さない鍼」で病気が治療できるのか簡単にご説明して見たいと思います。

「刺さない鍼=接触鍼」でなぜ「病」が治るのか、それについては「気」と云う物の理解が欠かせません。

「気」は東洋医学の根幹をなす重要な考え方で、広い意味で人体は「気」そのものです、人間の身体は「気の重層構造」になっていて、「気」の機能が過剰になると、そこにアンバランスを生じ「万病」が生じると考えます。

「気の重層構造」の人体に鍼灸治療を行うことは「気」そのものに鍼灸をすることです、「気」の調和により万病を治すというのが鍼灸治療の大原則です。

「接触鍼」は体表の気に直接触れて治療する技法です、体表には衛気と言う気が流れていますが、その衛気を通じて、経絡の気、臓腑の気、正気、元気、陰陽の気を動かすことで「気」の過不足を調整したり正しい働きに戻すことにより「病」を治療することができるのです。


鍼灸治療と言いますと「刺す鍼=刺入鍼」というイメージが強いのですが、「接触鍼」だけを使用する流派や「接触鍼」「刺入鍼」を使い分ける流派も数多くあります。

私の治療院では「基本治療=basic treatment」は「接触鍼」で行い、体の冷え(=精気の虚)が強い場合や症状が重く深層に治療効果を及ぼすために「追加治療=additional treatment」を行う場合は選択的に「刺入鍼」を使う場合もあります。

多くの場合は「基本治療」だけで治療効果を得ることが出来ます。

「追加治療=additional treatment」はオプション治療になります。患者様のご希望により施術いたします。

「追加治療」はあくまでも「基本治療」のadditional treatmentであるため「追加治療」のみでの施術はいたしておりません。

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