茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記30年11月27日「鍼は痛いもの?」

2018-11-27 07:55:19 | 日記

首こり・肩こりの初診の患者さんが見えました。

当院は鍼灸専門治療院なので治療について説明しますと

『ここは鍼灸院ですか‼マッサージかと思いました。』とのことでした。看板に「ことぶき堂鍼灸院」と表示してありますし、幟にも「鍼灸施術」と書いてあるのですが。

お話を伺うと『以前に別の鍼灸院で治療を受けてとても痛かったので鍼はこりごりです。』とのことです。

確かに痛い鍼を使用する鍼灸院はありますし、効果は否定しませんが、当院では鍼管を使用し限りなく無痛で刺入することを心がけています。

誤解されている方が多いと思うのですが、鍼が痛いのではなく、痛い鍼の手技を行う治療家が居るということなのです。

鍼灸治療全部が痛い鍼というのは大変な誤解です。

当院が「本治法」で用いる「積聚治療」は接触鍼を用いる手技で刺入しませんし、痛みもありません。

試しに受けていただきましたが『全然痛くありません。私が欲しかったのはこの治療です。』と満足していただけました。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記30年11月25日「疲労回復・元気の出る鍼とお灸。」

2018-11-25 08:02:03 | 日記

治療院に『体が疲れていて元気が出る鍼をして欲しい。』と言う患者さんがお見えになりました。

「元気が出る鍼」は東洋医学的な考え方として補胃益脾・補益気血・強腎壮陽などの種類があり患者さんの体の状態で治療方針がことなります。

今回の患者さんは頭痛・目眩・倦怠・食欲不振・不眠などの症状があり四診して「脾虚証」で治療しました。

「脾虚証」で本治法を行い補助治療で補益気血を図ることとし「虚労」治療の配穴を使いました。

「虚労」とは過労のため肉体が衰弱し、精神の困憊した状態の事でストレス・働き過ぎ・過飲過食・SEX・病後の失調で陰陽・気血・臓腑の機能低下を起こしたものを言います。

今回の配穴は
・気海
・関元
・膏肓
・足三里
・公孫・内関
棒灸で穴内に熱が染み透るように行いました。

治療すると患者さんから『熱が染みてきて気持ちい良いです。元気が湧いてきます。』との感想があり内関穴にお灸をすると『熱が気持ちが良くストレスが抜けていく感じがします。』とのことでした。

公孫・内関の組み合わせは八総穴と言われ胃腸や心疾患の症状にとても効果があります。

治療後は『元気が出ました。』とスッキリとした顔でお帰りになりました。

休んでも疲れが抜けないと感じている方はぜひ鍼灸治療をお試しください。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記30年11月22日「抗がん剤の副作用の緩和。」

2018-11-22 07:09:39 | 日記

抗がん剤の副作用で悩まれる方が相談に来られました。主治医に相談はしてあるそうです。

当院では「ガンの疼痛緩和ケア」をしておりますが、抗がん剤の副作用の症状の緩和にも鍼灸治療は有効です。

服用されているのは TS-1と言う抗がん剤ですがTS-1は、胃癌などに使用される経口の抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種で、代謝拮抗剤に分類され一般名は「テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム」です。

TS-1は副作用が少ない抗がん剤とされていますが一般的にどんな抗がん剤を使用しても副作用は現れると考えられています。

抗がん剤のおもな副作用には、白血球減少、貧血、血小板減少、下痢、吐き気、食欲不振、身体がだるくなる、毛が抜ける、口内炎、感染症にかかりやすくなる、皮膚や指の先・爪が黒くなるなどの症状があります。

今回のご相談は鍼灸による「食欲不振」と「吐き気」の改善でした。

TS-1は脳の中の吐き気を感じる部分を刺激する作用があるため、吐き気・嘔吐や食欲不振などの症状があらわれることがあります。

当院では体の中に刺入しない鍼を使用する「積聚治療」で患者さんの「気」を調えることを主眼とし、今回は食欲を増す配穴を加えました。

鍼灸治療をしても抗がん剤の効果・作用を阻害することはありません。

闘病のためには栄養補給が大切ですし、食べる喜びが生きる力につながるのだと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記30年11月21日「横になると足が痛くて眠れない。」

2018-11-21 07:47:11 | 日記

『夜に布団に入り横になると、足が痛くて眠れない。』と患者さんが見えられました。

余りに痛くて夜通し足を揉んでいたそうです。

「どこが一番痛いですか?」と質問すると、右下腿の外側が痛いとのこと。

経絡的には胆経のライン上の風市付近が痛むと言う事ですね。

更に探って行くと右下腿の裏側の正中線の委中・殷門・承扶にも反応があります。経絡的には太陽膀胱経のラインになります。


殷門・承扶・委中と言うと坐骨神経の走行に合致します。小野寺臀部点を試しに押すと『ああそこを押されると、電気が足先まで走ります。』との事でした。

小野寺殿部点付近は中殿筋で上殿神経支配ですね。その興奮が坐骨神経に影響を与え、足の痛みを生じさせている様です。


小野寺殿部点というと胃潰瘍・十二指腸潰瘍の圧痛点として有名ですが、食べ過ぎなどの胃もたれでも反応が出ることがあります。


今回は「積聚治療」で本治法を行い補助治療として「澤田流鍼灸術」の刺入する鍼を用いて治療しました。

患者さんが『腰に置いた鍼から両足先まで響きます。痛みが引いて行きます。滞っていた物が流れる不思議な感覚がします。』と感じを話してくれました。

寒さに向かうこの時期は気血の流れが変調し易いので体調管理に注意が必要です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記30年11月20日「風邪のお灸。」

2018-11-20 08:18:43 | 日記

かぜ(風邪)で熱があり、肩こりが酷いと言う方を先日治療しました。

その方が再度お見えになり

『前回治療を受けたら体がポカポカして、翌朝起きたらスッカリ具合が良くなっていました。風邪で翌日は休まないといけないと諦めていたのに、鍼灸ってかぜ(風邪)にも効くんですね。本当に驚きました。』

との事でした。

かぜは漢字で書くと「感冒」又は「風邪」と書きますが、東洋医学では文字通り「風の邪」が体内に侵入する事で起こると考えます。

前回は「本治法」+「鍼灸大成」に記載されている大椎・曲池・合谷の解表処方を施術しました。

大椎は第七頚椎下の経穴で督脈と手足六陽経の交会穴で体表から邪気を発汗し解熱する作用があり、

大椎に施灸すると途端に体が温かくなり、他の症状も改善されます。

曲池と合谷はそれぞれ手陽明大腸経の合穴と原穴で散風退熱作用があり、さらに手陽明大腸経は手太陰肺経と表裏の関係で咽喉の気血の流れを良くし肺の気を通じさせる働きがあります。

風邪(ふうじゃ)に対する鍼灸処方は昔からあります。薬を服用することが出来無い方にも有効なので是非お試し下さい。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする