茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記11月30日「冷え性・肩こり・生理痛・不妊症。」

2012-11-30 07:57:40 | 日記
明日から師走ですね。本格的な寒さがやって来ました。
この時期多い患者様は「冷え性」の方です。足先から冷えが上ってきて夜眠れない。トイレが近くて夜中に何度も起きる。そして便秘気味である、そんな経験はありませんか、これは東洋医学的には「体の冷え」が大本の原因です。

体の中の水分は体を冷やします、そのため体が「冷え」を解消するために「冷え」の元となる水分を排出しようとして「頻尿」になります。
そして便秘は体が熱を対外に出さないように便を体内に留めようとして起きます。
頻尿も便秘も根本は「体の冷え」から来ています。

下半身の冷えている人の「肩こり」は東洋医学では「上実下虚」と言われ、下半身の陰の気が弱いため、陽の気が上半身に上り、上半身が陽の気で充満しているために起こります。

また生理痛・生理不順・不妊症の患者様さまを診察すると、多くの方が「冷え性」をお持ちです。
「冷え」は「精気の虚」と言い換えることができます。
水が「冷え」を呼ぶことは上に書きましたが、「お血(古血)」も「冷え」を呼びます。腹部に「お血(古血)」があると生理痛・生理不順・不妊症の原因となります。

当院ではその様な諸症状をお持ちの患者様には、刺さない鍼を使用した「積聚治療」を用いて、虚している五臓の気を補い「冷え=精気の虚」を補う事で「冷え」を取る治療を行っております。

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壽堂日記11月25日「高血圧症の鍼灸治療。」

2012-11-26 04:55:40 | 日記
血圧が高くてフラフラすると患者様が来院、朝仕事を開始しようとしたら眩暈がして仕事を休んだとのこと、朝の血圧は160/100とのことでした。

脈診すると左手の脈が全然触れず、触診すると手足が冷たく、頸部・肩背部・腰部が硬く凝り、左下顎の指標の圧痛が強く陽実気味と思われる。

治療は積聚治療第四方式を使い、腹診により脾積脾虚症として左を患側として治療を開始。

膀胱経四穴を終了段階で頸部・肩背部の凝りは解けてきたので、脊際2穴治療後督脈の治療に入る事とする、脊柱を探ると身柱の高さの棘間に圧痛が認められたので、そこに竹筒を使用し透熱灸を5壮すると凝り圧痛が解けてきました。

次に腰部命門付近に箱灸をして「腎の気」を補う。

仰臥位に戻り、足の井穴の反応を探ると左母指の「隠白」の圧痛が顕著なため、「隠白」穴に糸上灸を7壮すると冷えていた左足が暖かくなっつたので治療終了とし、腹部の指標を確認、いずれも解消していたので治療終了としました。

治療終了後血圧を測定したところ137/84となりました。

今回は刺さない鍼を使用する「積聚治療」を基本治療として要所でお灸を使用しましたが、「高血圧」の原因の根本には「冷え=精気の虚」があります。「陽実」は陰の気が不足して起こる物ですから基本治療で「陰の気」を補うことが必要とされます。



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壽堂日記11月24日「記念写真と経穴美顔術。」

2012-11-25 05:48:18 | 日記
昨日は「勤労感謝の日」でしたが、この時期は成人式の写真の前撮り時期でもあります。
当院にも写真撮影の前に鍼と経穴美顔術を受けに来られるお客様が来院されます。

東洋医学では「顔は五臓の鏡」と言われ、五臓の状態がお顔に現れます。

頸部・肩甲間部に鍼を軽く刺すだけで、顔面・頭部に行く血流が増加し顔面部に溜まりやすい老廃物を押し流し、酸素と栄養の供給量を増やすことが出ます。

五臓の不調を治すためには「基本治療」が必要ですが、鍼の施術をした後に、当院ではお顔に経穴美顔術を行います。
経穴美顔術は東洋に伝わる推拿(スイナ)の技法を集約し、頭部に存在する美容に効果のある経穴に対し点穴するもので老廃物を押し流し、血流を増やし顔面すみずみに栄養と酸素を行き渡らせ、停留していたリンパ液を体幹部に戻し美肌・小顔・リストアップ等の効果があります。

成人式の写真を撮られる方は皺に対するアプローチは必要ありませんので、顔面部に美顔鍼を刺さなくても体幹部の鍼と経穴美顔術でより一層美しくなることが出来ます。

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壽堂日記11月23日「冷え症で夜眠れない方の鍼灸治療。」

2012-11-24 05:55:03 | 日記
今日は寒い一日でした。
この天気で体調を崩された方も多いのではと思います。

本日来院された方は「腰痛」と「冷え性」が酷く夜眠れないと言う訴でした。
この方の「冷え性」は夏場でも夜足先が冷たくて眠れない程で、触診したら手足の先が氷の様に冷えていました。
腰も足先から冷えが昇ってくる感じでとのことで、触ると冷っとしています。

患者さんの「腰痛」の原因は「冷え」が原因ですね。
具体的には五臓の気が虚しているのが原因で、今日は腎の気が虚している「腎虚証」としました。

鍼灸では「手足の症状には体幹部を刺し」「体幹部の症状には手足を刺す」というのが基本です。

今回は「冷え」の症状が強く、体幹部と手足の症状が出ているので「澤田流太極療法」を使い治療してみました。

鍼を刺すと患者さんから「手足がじわ~として来ました。暖かい物が指先に動いていくのが分かります。」と言われました。

今回の症は「腎虚証」で取りましたので、背部の腎のツボに鍼と灸をして、更にビワの葉温湿布をすると「腰がとても温まり痛みが治まりました。」と言われましたので、最後にスイナで気血の流れを調え治療終了としましたが、治療を終えると手足の先まで気血が流れ「ぽかぽか」との事でした。

鍼灸治療は気血の滞りによる、各種の痛みや冷え性によく効きます。

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壽堂日記11月20日「痛みと冷えにはビワの葉温灸」

2012-11-22 05:02:55 | 日記
朝霜が降りる季節となりました。

朝起きるとその日使用する「ビワの生葉」を採集するのですが寒くて大変です。
治療に使うビワの葉はできるだけ新鮮な物を使用しています。
ビワの葉エキスを使う電気温灸器もありますが、こんにゃくを使用するビワの葉温湿布には「ビワの生葉」が欠かせません。

この時期「風・寒・湿」の三邪が体を侵襲して気血の流れを阻害して「庳痛」という痛みを引き起こします。
この時期の関節の痛みは多くがこの「庳痛」です。
「庳痛」には鍼灸治療が効果的ですが、鍼の後に「こんにゃくを使用するビワの葉温湿布」を行うとビワの葉の成分と温熱が穏やかに深部に浸透して痛みを和らげてくれます。

当院では「冷え症」「腰痛」の方には治療の最後に必ず行いますが、皆様気持ちが良くて寝息を立ててお休みになられます。

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