茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記26年2月28日「東洋医学による不妊症の治療を受けて見ませんか。」

2014-02-28 06:41:45 | 日記
明日からは3月もう直ぐ桜の季節ですね。

西洋医学による「不妊症」の治療を受けておられる方、東洋医学の「不妊症」の治療を受けて見ませんか。

昨日は東洋医学による「不妊症」の治療を受けてみたいと患者様がお見えになりました。

症状を伺うと、冷え性・生理不順・生理痛が強く、西洋医学による「不妊症治療」を受けているの事、併せて東洋医学で体の陰陽バランスを調えて妊娠を目指したいと言うご希望でした。

刺さない鍼の「積聚治療」で治療を進め、腹部接触鍼・脈調整後に「腹診」したところ、左下腹部に圧痛とザラザラした冷感域があります。
東洋医学では「小腹急結」という典型的な「瘀血」の証です。

不妊症の治療では「肝・腎・脾」の3臓が大切です。

「瘀血」の関係が深い臓も「肝・腎・脾」となりますが、肝は血を蔵し(肝蔵血)、肝血が不足すると月経量が少なくなりひどい場合は閉経したりします。

また肝不蔵血の場合は月経量が多くなりひどいと不性器出血が起きます。

肝の血流調節の機能は蔵血と疏泄機能のバランスが保たれて初めて正常に行われるもので、肝の疏泄機能が衰えると生理不順・生理痛が起きやすく、「瘀血」が出来やすいのです。

肝は血を蓄え、体の血量を調節する働きをしています。

東洋医学では「肝は血を蔵する」と言われています。

肝は過度の怒り(怒る・イライラするということ)が起きると、精神上の激しいストレスを受けてその正常な働きができなくなり、酷いときは吐血まで引き起こすことがあるといわれています。

つまり肝経の血の流れ、特に、骨盤内の流れが悪くなることにより、冷え症・瘀(お)血が出現します。

女性の場合、骨盤内に子宮という血液を集めたり、出したりを繰り返す臓器があるために、月経がスムーズに繰り返さなければ、瘀(お)血という形で滞った悪い血が溜まってきます。

この瘀(お)血の状態が進むと、軽い症状としては頭痛・肩凝り・月経前のイライラ・めまい・足の冷えとして現れます。

今回は「腎虚証」で治療を進めましたが、治療の流れとしては通常の「積聚治療」と変わらず仰臥位での治療を終えて、伏臥位になって頂いて、指標を確認しながら背部に接触鍼を行いその後に膀胱経に鍼を押し当て気が至るのを待ちます。

治療を進めて行くと、患者様が『足先に暖かいものが流れて行きます。足湯に入っているみたいです。子宮内から溜まっていた物が流れ出していく感じがします。』と言葉がありました。

「瘀(お)血」を下す経穴としては「血海」が有名ですし「三陰交」も生理に関する経穴としては有名ですが、今回は「腎虚証」の本治法で治療して「瘀(お)血を下す。」ことができました。

肝と腎の関係については「肝腎同源」と言う言葉があり「腎陰虚証」を治療することで「肝陰虚証」も治療出来ます。

当院の「不妊症」の治療に対する考え方は西洋医学と東洋医学が力を併せて妊娠しやすい母体を創ると言うことです。新しい季節。鍼灸による「不妊症」の治療を考えて見ませんか。
 

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壽堂日記26年2月25日「難病と鍼灸治療。」

2014-02-25 14:10:00 | 日記
鍼灸治療をしていると、難病の患者さんやご家族の方から『この病気は鍼灸で治りますか?』と尋ねられることがあります。

これについては「東洋医学とは何か?」と言うことから説明しなくてはなりません。

簡単に言えば東洋医学は、体の治癒力を増大させ、新陳代謝を促す治療法であり、全身の陰陽バランスを診て治療するため原因や病名が特定出来ない症状にも効果を発揮します。

西洋医学でも東洋医学でも、最終的に病気を治癒するのは、人間が生まれながらに持っている自己修復能力です。

恒常性あるいはホメオスタシスと言われる能力が病気を治すわけです。

例えば「髄鞘の損傷」について考えるなら、神経細胞の軸索を覆う絶縁性の髄鞘に損傷が起きると、神経パルスの電導性が低下し神経の情報伝達に支障をきたします。

自然治癒力が正常に機能していれば幹細胞によって髄鞘の再生が行われ「髄鞘の損傷」も自己修復される訳ですが、生体の自己修復システムに異常が生じていると「髄鞘の損傷」が修復されず様々な症状が現れます。

「鍼灸は生命のシステムに手を加える治療法である。」と師に言われた事を今でも憶えていますが、この場合
治療するのは「髄鞘の損傷」ではなく自己修復システムであると考えれば分かりやすいですね。

自己修復システムが復旧すれば最終的には髄鞘が再生され「髄鞘の損傷」も修復される訳です。

「髄鞘の損傷」を例にお話しましたが、他の病気も同じ考え方が基本にあります。

「東洋医学」は体の治癒力を増大させ、新陳代謝を促す治療法ですから難病の方にも効果があると考えます。


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壽堂日記26年2月23日「当院の五十肩の治療。」

2014-02-24 03:02:41 | 日記
五十肩の症状辛いですよね。

手が上がらず髪を結う事が出来ない。帯を結ぶことが出来ないなどの運動制限の他に夜間痛、動作痛など様々な症状が起きます。

肩の痛みで治療でうつ伏せに寝ることが出来ない患者さんも多いです。

当院では本治法は刺さない鍼を用いる「積聚治療」で体全体の陰陽バランスを調えます。実は五十肩は内臓の変調と関係している事が多いので体全体の陰陽バランスを調えることが五十肩の治療には不可欠なのです。

本治法で体全体の陰陽バランスを調えた後に、標治法で痛いところに鍼をしていく訳ですが。

五十肩の様な症状が急な場合は、先に局所に鍼をすることがあります。

当院ではまず痛いところに「ビワの生葉を使用したビワの葉温灸」を行います。「ビワの生葉」の成分が痛いところに浸透して痛みを和らげます。

さらに肩部や手足に鍼をします。手足に鍼をするのは肩部に充満した「気」を体の末端に引くためです。東洋医学の考えとして体幹部の症状は手足に鍼をして治し、手足の症状は体幹部に鍼をして治す、体の上部の症状は体の下部に鍼をして治すと云う考えがあります。

本治法をしてから標治法を行うという原則の例外となりますが、先に肩部に「ビワの葉温灸」と鍼をすると痛みが和らぎ治療が進めやすくなります。

その後の治療は「積聚治療」の基本通りに進めますが、全体治療後に再度標治法で肩部に「ビワの葉温灸」と鍼と温灸マッツサージを掛けで治療終了となります。

鍼の刺激や同じ姿勢を長時間続け無い様にストップウォッチ片手に治療をしていますが、治療後の効果は驚くほどですよね。

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壽堂日記26年2月22日「五十肩とビワの葉温灸。」

2014-02-23 07:10:55 | 日記
鍼灸治療院では医師の同意書があれば「五十肩」の保険治療を受けることが出来ます。

病院で治療をしても治らないと云う場合にドクターに同意書を書いて貰うわけですから、症状的には非常に重い患者さんがお見えになります。

当院でも同意書を貰い保険治療をしていますが、発症して数年来痛みに耐えて来たと云う患者さんでも、数回の治療で肩の可動域が広がったり、夜間痛が軽減したりと効果が出ています。

当院の治療の特徴は鍼灸治療と「ビワの葉温灸」の併用による治療にあります。

本治法で体全体の陰陽バランスを調え、標治法で肩部に鍼と「ビワの葉温灸」を行う事でより良い効果が期待できます。

千葉県は「房州ビワ」の産地として有名ですが、当院では鍼灸治療の際に生葉を使用した「ビワの葉温灸」の治療をしています。

当院で「ビワの葉温灸」を受けられた方は皆様「ビワの葉の成分が痛いところに染透り、気持ちい~。」と言われます。

ビワの葉に含まれる成分で注目されているのは、アミグダリンという成分です。

このアミグダリンが温熱刺激などで体内に入ると、正常な細胞を活性化させる働きがあり(自己治癒力の強化)、さらにガン細胞に対しては化学反応を起こして、ガン細胞を破壊するといわれています(抗ガン作用)。

その他にも、アミグダリンには酸性に傾いた血液のPHを弱アルカリ性に戻す効果があるという研究結果が報告されています(血液浄化作用)。

アミグダリンが分解される過程でできる安息香酸という成分には、
・抗リウマチ作用
・殺菌・抗ウィルス作用
・鎮痛作用
などがあるとされています。

ひとつひとつのツボを刺激するだけでなく、経絡の流れに沿って施灸することで、経絡全体を整え、気血の巡りを良くし、内臓の働きを正常にします。

鍼灸治療とビワの葉温灸の併用治療は
・がん治療やリウマチ治療などの補完代替療法として
・自己治癒力、免疫力の強化に
・冷えの改善、血液・リンパ液の循環改善に
・痛みのケアに
・デトックス(解毒・排毒)に
などの効果が期待できます。

当院では「ビワの生葉」を使用した伝統的な温灸から、電気式温灸器を使用した「ビワ灸」まで施術を受けることが出来ます。

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壽堂日記26年2月19日「むち打ち症の治療で冷え性も治る。」

2014-02-20 06:44:33 | 日記
今年は立春を過ぎてからも寒い雪の日が続きますが今日は「雨水」ですね。

「雨水」とは二十四節気の一つで空から降る雪が雨に変わり、氷が溶けて水になるという意味だそうです。

「雨水」の日に雛人形を出す地方もあるそうですが、春が待ち遠しいですね。

私の治療院では、交通事故の自賠責保険による治療も行っています、「鍼灸治療院で交通事故の治療って!」と思われるかも知れませんが、鍼灸治療は、むち打ち症や頸椎症の症状改善に効果があります。

保険会社に鍼灸院で治療を受けたいと言えば、鍼灸師は国家資格なので問題なく、ほぼ自己負担なしで鍼灸治療を受けられます。

ここのところ連続して、交通事故後遺症の「むち打ち症」の治療を行っているのですが、女性の患者様から「治療を受けると頸凝りが取れて、頭が痛かったのもスッキリするけど、治療中に子供に頃から悩まされていた足の冷えが、足先まで温かくなってポカポカするのにビックリ!」と驚かれてしまいました。

「むち打ち症」の鍼灸治療も本治法は「積聚治療」で行い、その後に標治法で局所に治療するので、「むち打ち症」が良くなるのは当然ですが、別に意図しなくても「冷え症」の人は「冷え症」が「腰痛」の人は「腰痛」が良くなります。

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