「白髪と眼の下のクマと顔の筋肉が固いのが気になる」と男性の方が「北川式美顔鍼」を受けに見えられました。
最近、美容鍼を受け「美活」する男性も増えました。
美容鍼といっても施術の方式として「全体治療+美容鍼」と「美容鍼」単独の二種類のスタイルがあります。
「全体治療+美容鍼」の施術をするところは少ないようですが当院では「美容鍼」の前に「積聚治療」による全体治療を行い、その後に「北川式美顔鍼」による施術を行うのがスタンダードとなります。
美容鍼の前に全体治療を行うことにより、体全体の気・血・水の流れを調えると、美容鍼の効果と持ちが違います。
今回は「白髪と眼の下のクマと顔の筋肉が固いこと」が気になるということでした。お体を拝見すると頸・肩・背中の凝りが強く感じられました。
「東洋医学」では、五臓の状態が顔に表れると言う考え方があり「顔は五臓の鏡」といわれます。
具体的な例を挙げますと、
・肝の働きが悪いと「瘀(お)血」と言われる目の下のくまが出来たり。
・脾の働きが悪いと顔色が黄色く萎びて見えたり。
・肺の働きが悪いと吹き出物・肌荒れが起きたり。
・腎の働きが悪いと顔色が煤けた様に黒くなったり、浮腫んだり、髪が白髪になったりします。
当院ではお客様の顔に鍼を刺すだけの美容鍼ではなく、根本にある様々な症状の「本」となっている五臓の状態を調える「本治法」により治療し、その後に顔に鍼をする「標治法」により五臓の失調でお顔に生じた症状を改善するのを基本としております。
美容鍼のお客様の多くは「私は体の具合が悪い所はありません。」「美容鍼に来たのに何故体全体に鍼をするのですか?」と質問されます。
しかし良く話しを伺うと、肩こり・頸凝り・頭痛・冷え性などの症状をお持ちの方が多いのです。
眼の下のくま、肌のくすみなどは「肝実お血証」が原因であることが多く、浮腫み、白髪は「腎虚証」であることが多いようです。
根本にある様々な症状の「本」となっている五臓の状態を調える「本治法」を事前に行うことが大切で「ただ顔に鍼を刺すだけ」では期待する効果が出にくいのです。
当院では「肝実お血証」の場合は「脾虚証」で治療する事が多いですね。
何故かと言えば「肝」が実することにより相克関係にある「脾」が虚しているからです、東洋医学では「先ず補ってから寫す」というのが原則にあり「脾虚肝実お血証」の場合も「脾」を補してから「肝」を寫す事になります。
全体治療で頸・肩・背中の凝りを緩めた後に「美容鍼」は「北川式美顔鍼」で施術し、短鍼を使い鍼管を使わず二指推鍼法でお顔に30本を刺して置鍼しました。
顔に鍼をして暫くすると「顔が温かくなってきました。」との事、顔の筋肉が緩み始めた証拠です。
「全体治療+美容鍼」を終えますと、肌のくすみ、眼の下のクマが改善され、顔の筋肉が緩み、口角も上がるようになり、眼も開くようになり、お肌が白くなり透明感が増しました。
白髪は頭皮への血流を増やし栄養状態を良くすることで髪質が改善しますが、直ぐに効果が出るものではありません。