茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記令和元年12月25日「妊活・脾虚と不正出血。」

2019-12-25 07:15:04 | 日記

ことぶき堂鍼灸院では東洋医学的な人体観に基づいて妊活・不妊症の治療に取り組んでおります。

「卵巣過剰刺激症候群」による不正出血を治療した患者さんから当院で「鍼灸による妊活」を受けたいと相談を受けました。

排卵誘発剤を使用したことで体が「脾陽虚」の状態でしたので継続して鍼灸治療を受け「脾虚」を補う事は「妊娠し易い体を造る。」第一歩になると思います。

不正出血治療は腹診して証として「脾陽虚」で治療しました。

東洋医学の理論では「脾気」が虚して統血機能が低下すると各種の出血症が起きるとされています。

統血とは血を脈外に漏らさず体内を巡らす働きのことで「脾」がその働きを担うと考えています。

「脾気」が衰えると出血傾向が現れやすく、吐血、血便、血尿、皮下出血、鼻血、月経過多、不正出血などの症状がでます。

その場合は「脾気」を補う治療を行うと「統血機能」が回復して出血が止まります。

「脾陽虚」は「脾気虚」が進行して「脾陽虚」となったケースと「腎陽虚」が影響を及ぼして「脾陽虚」になったケースの2種類があり、それを「四診」を使って判断するわけです。

大元の「虚している臓」の気を補うのを「本治法」と言いますが、当院では先ず「積聚治療」で「本治法」を行い、虚している気を補い、個々の症状に合わせて標治法として様々な配穴を使用しています。


東洋医学において、大きく分けて肝・脾・肺・腎の4つが、妊娠に影響すると言われています。

脾の気が不足すると、妊娠の障害となる様々な症状が出てきます。

患者さんと先ず「脾虚」の状態を治し「妊娠し易い体を作りましょう。」と治療方針を決めました。

 


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壽堂日記令和元年12月4日「ことぶき堂鍼灸院・妊活・不妊症治療への取り組み。」

2019-12-04 08:38:32 | 日記

茂原市「ことぶき堂鍼灸院」では妊活・不妊・不育症治療を行っております。

当院では不妊は、体内の「気・血・水」の状態と「腎・肝・脾」の3臓が重要な影響を与えていると考えます。

腎経・肝経・脾経のいずれかが弱っている事により、不妊症の諸症状が出てくるのです。

中国の古典医書『黄帝内経』という書物の中では、腎気の年齢的消長を次のように述べています。


女子では、「七歳で腎気の働きが活発化し、歯が生え替わり、髪も長くなる。14歳で天癸が充満し、任脈と衝脈の流通が増進し、月経が始まる。21歳で体格は頂点に達し、28歳で筋骨は充実して引き締まり、毛髪は最も長く豊かになる。しかし、35歳になると陽明経脈の機能が衰え、白髪が進行し、49歳で任脈が空虚になり、月経が停止する」
CMでよく見る女子は7年ごとに節目を迎えるとの出典はこの『黄帝内経』の記載です。
生殖能力において腎は非常に大切であり、どんなに年齢が若くても、生活環境や食生活などで腎の力が不足して来ると、生殖能力が衰え、次第に卵巣機能や子宮機能が低下し、無排卵や無月経、子宮内膜が薄くなり、着床しにくいなどの症状が出てきます。

現代のストレス社会において、人それぞれ気・血・水の流れの変調は必ずあります、ですから鍼灸治療は全ての人に効果があるといっても過言ではありません。
 
鍼灸を用いて、特に腎経・肝経・脾経のツボを刺激することによって、女性が本来持っている力を再び取り戻すと、卵巣と子宮の機能が高まり、妊娠しやすい体質へと改善されていくわけです。

卵巣機能不全などのホルモンのバランスの崩れには、東洋医学が非常に効果的です。しかし東洋医学だけに全てを頼るのではなく、症状によっては西洋医学との併用が有効であると考えます。

当治療院では鍼灸治療により不足している五臓の気を補い「気・血・水」のバランスを調え「体の冷え」を治療し妊娠しやすい体質に改善する事を目標といたしております。


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