上武散歩道

ダイエットのため毎日徘徊。
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受け継ぐ。

2012-12-30 19:30:19 | 雑記
今日は実家で年に一度の餅つきをしてきました。
年はムスメさんの一升餅で一度ついていますので二度目ですが。

実家は結構古い農家でして、お正月の迎え方には古くから伝わっている作法がそこそこ残っています。
一般のお正月の迎え方とは多少異なる部分もあり、それが地域の文化、家の伝統なのだと思っています。

実家では餅は二人でつきます。
最後に独りでつき、一人が手合わせを行います。
その際につく杵の数が7・5・3となるように決まっていたり、結構細かい決まりがあったりします。



曽祖父作の年代物の欅製の臼で餅をつきます。

一臼目で鏡餅や水餅(餅を使って若水を汲み、それを神棚に供える)を作ります。



その後、切り餅を作って行きます。



亡父は男一人の7人兄妹でこのようなしきたりは病弱の祖父(戦争から帰った後は体調が戻りませんでした)に代わって独りで切り盛りしてきました。

そろそろ、兄と二人で教わろうか、と言うころ、わずらって帰らぬ人となりました。
そのため、正月の迎え方だけでなく盆棚の作り方や恵比寿講、お稲荷さんの祀りかたなどなど、おぼろげにしかわれわれは覚えていません。

いずれも百姓を継がぬ兄弟ですので、このようなことは生活と切り離しても良いのですが、連綿と続いてきた文化・伝統をなくしてしまうのは一抹の寂しさを感じています。

現在、大叔父に聞いたりしながら出来るだけ、引き継ごうと思っていますが大変なことでもあります。

こんな瑣末なことにさえ、伝統があるのですから、伝統を引き継ぐべく努力をしている方々には尊敬を禁じえません。



それでも、何とか今年も餅つきが終わり、新しい年が迎えられそうです。