「屹立」・・・聳え立つこと。
久々に新しいカテゴリーを立ち上げてみました。
僕は垂直方向に伸びる建造物をみあげるのが結構好きです。
本来は、上州や武州の道のカテゴリーで取り上げればよいのですが、数が増えるとぐんまちゃんシリーズのように管理が大変になりそうなので・・・
今回ご紹介するのは深谷市内で見つけた火の見櫓。
火の見櫓といっても若い人にはわからないかもしれません。
火事が起きたときに知らせるための櫓に立てたられた鉄塔です。
昔は防災無線による放送など出来ませんから、災害を知らせるためには狼煙を上げるか音で知らせるしかありません。
そこで、高いところから半鐘を叩いて災害を知らせたと言うわけです。
もちろん、現在ではどんどん数を減らしています。
僕が小学生の頃は通学路にもあったけれど今はありません。
上州の前橋や高崎はもとより、渋川辺りでも殆ど見かけなくなった火の見櫓。
深谷市内では結構見かけます。
もちろん、中心部ではなく周辺の田園地帯に多いのですが・・・
それでは、ご紹介。
まずはこちら。
こちらは深谷市明戸地区の火の見櫓。
半鐘がついているのが確認できる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/d6/94b000629762f84a0b1eb33b9d3dc822.jpg)
櫓の先端には避雷針がついていて、屋根はない。
屋根の骨組みは残っていて、先がくるりと丸まっている。
こちらは防災無線やサイレンがついていて、現役で役に立つタイプ。
櫓の根元には地蔵堂が建っていて、そこには
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/c4/4f8efb07a371606b1aadc99ec9a69fce.jpg)
「明戸村消防団第十部 大正十四年三月」の文字が見える。
代替わりしているのかもしれないけれど、90年になりなんという歴史があるようだ。
明戸村、と言うからには昭和の大合併よりは前なのはわかるけれど、まさか大正年間とは・・・
それにしても地蔵堂が煉瓦製というのも深谷市らしさを醸している。
もうひとつ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/87/eb0a8034ed9832496e4afe837c7e3872.jpg)
こちらは僕がよく行く利根川ベリから見える火の見櫓。
上のタイプのものと形はよく似ているけれど、微妙に違う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/64/2b0a3e17a03719bf54fae966e043435d.jpg)
第一に屋根が現存している。
しかし第二に、半鐘がない。
第三にスピーカーやサイレンもない。
これではいざと言うときに役に立たないのでは・・・
解体するにも費用がかかるし、取り壊すのも大変、と言うことだろうか。
しかし、老朽化が進むとそれはそれで危険ではないだろうか。
大きな災害が起きたとき、電気が止まってしまったら半鐘は案外役に立つのではないだろうか。
そんな意味では火の見櫓も残っているといいのかな、と思う。
子供のとき、「ひのみやぐら」と聞いて「日の宮蔵」の漢字を思い浮かべていたのは内緒の話。
いや、通学路の火の見櫓が農協の倉庫の脇に立っていたものですから・・・
それにしても、マンホールシリーズ以上にマイナーなカテゴリーになりそうです・・・・