前日は母親と交代して家に戻った。
嫌な予感もあったので、何かあってもいいようにと携帯電話を枕元に置いた。そして寝ようとするのだが、親父のことが気になって寝付けなかった。
何度も寝返りをしたが寝れなかったので、気を紛らわすようにラジオを付けてみたら、いつの間にか寝る事が出来た。
朝6:00に目覚めてすぐに携帯電話を確認するも着信は無かった。ひとまず安心して、会社に向かうための準備をしていたら妹から電話がきた。
「お母さんが病院から呼ばれて行っている」
急いで身支度をして病院に向かった。
病院に着くと親父の意識は無く、昨日までのような忙しい呼吸でなく、「はー、・・・・・、はー、・・・・・」という呼吸の間隔が長く、そして浅い呼吸となっていた。
自分が病室についてすぐに妹も病院についた。母親から「病院の先生が言っていたけど、耳は聞こえてるみたい」と聞いたので親父に「お父さん、来たよ」と声をかける。
しかし反応は無い。
そして手を握ってみたらまだ温かかった。
それから沈黙の時間が5分くらい経っただろうか、ふと妹が「息が止まってない?」と言ったので、親父の呼吸をずっと見て確認した。呼吸は無かった。すぐにナースコールをした。
2014年2月18日 7時14分 親父永眠
病院は霊安室に運ぶ前に家族だけの時間を作ってくれた。何があっても涙を見せなかった母親が泣いたのが引きがねとなって全員が大泣きした。
絶対に泣かないと決めていた自分も涙が止まらなかった。
(大好きだったお酒とタバコ)
親父の病気との戦いが終わった。