●粟生隆寛vsレイムンド・ベルトラン○
粟生の3階級制覇への挑戦。相手のベルトランは前日の計量で体重超過しており粟生が勝った場合のみチャンピオンが決まる。
向き合うとベルトランが1回りも2回りも大きい印象。試合開始すぐに体格の理をいかしてプレッシャーをぐいぐい掛けてくる。粟生もそれに逃げず勇敢に打ち合うもパンチ力に歴然とした差があり早くも劣勢。2R早々に相手の右フックをあびて粟生がダウン。何とか立ち上がるも脚に効いていて、すぐに追撃を受けたところでレフリーが試合を止めた。
体重超過のベルトランはスタミナを考えて序盤に勝負をかけたのだろう。試合の好不調の波がある粟生の出来を見る前に潰されてしまった。下から上げてきた粟生と体重超過のベルトラン、あまりにもスケールが違い過ぎた。最近は無理に体重を落とさず、体重超過した方が勝利するシーンをよく見る。何ともやるせない悔しい気持ちでいっぱいだが、今のルールでは仕方ない。
ボクシングマガジン 2015年 05 月号 [雑誌] | |
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