
今日は『戦没者を追悼し平和を祈念する日』です。決して、終戦を記念する日ではありません。
そんなわけで、今年も東京九段の靖國神社に参じました。手術前に不要不急の外出をするな、と言われていますが、今年は戦後80年の節目の年ですから、詣でないわけにはいきません。
九段下の駅から靖國に向かうと

大きな一之鳥居の横に、ものものしいパーティーションが設置されていました。恐らく標柱に粗相をする特亜人対策なのでしょうが、実に迷惑な話です。
そこからさらに進むと二之鳥居と神門が見えてくるのですが、朝の8時の段階で

この人集りです。やはり今年は戦後80年ということもあってか、例年以上に参拝者が多いように感じます。
今日は久しぶりに『放鳩式(ほうきゅうしき)』にも参加することにしました。これは、戦没者遺族から贈られた白い鳩たちを
「全ての犠牲者の御霊安かれ」
と空へ放つ儀式です。
9時50分頃に、境内の能楽堂の前に


白鳩の入ったケージを持った職員たちが揃いました。そして、

希望者たちに鳩を手渡し、午前10時の時報と共に空に放つよう説明がありました。
やがて時間になり、宮司の
「ありがとうございました!」
のかけ声と共に、白鳩たちが一斉に快晴の青空に放たれました。その時の様子が、下の動画です。
白鳩たちを見送ってから、一度『遊就館』に入りました。こちらの一階には


零式艦上戦闘機や

タイとビルマ(現ミャンマー)とを結んだ泰緬鉄道で使用されていた蒸気機関車C-56、

八九式十五糎加農砲(はちきゅうしきじゅうごせんいかのんほう)や九六式十五糎榴弾砲(きゅうろくしきじゅうごせんちりゅうだんほう)といった戦機の実物が展示されていて、訪れた人たちは熱心に見入っていました。
やがて昇殿参拝の時間が迫ってきたので参集殿に入り、時間と共に

拝殿に案内されました。毎年こちらで、隣の日本武道館で挙行されている全国戦没者慰霊祭の時刻に合わせて黙祷を捧げています。
拝殿内にラジオの音声が流され、天皇皇后両陛下がお出ましになったところで全員起立し、国歌を斉唱しました。そして、

正午の時報と共に1分間の黙祷が捧げられました。
この時、人の声や賽銭のジャラジャラした音であれだけガヤガヤしていた靖國神社の境内が一気に静まりかえります。聞こえるのは、ただ蝉時雨と吹き渡る風の音ばかり…ここが千代田区のど真ん中とは思えないような静寂が流れます。
そして

天皇陛下のお言葉が流された後で、神職の先導によって

本殿へと導かれます。中には御神体の巨大な鏡が祀られていて、参拝者はその鏡と静かに対峙することになります。

本殿へと導かれます。中には御神体の巨大な鏡が祀られていて、参拝者はその鏡と静かに対峙することになります。
本殿の参拝を済ませて回廊で献杯を頂戴し、無事に昇殿参拝を終えました。そして、相変わらず爽やかな快晴の青空の下を進んで靖國神社を辞しました。
不安はありましたが、それでも参拝してよかったと心から思いました。私事ですが、来たる手術に向けて少しだけ勇気を頂けたような氣になれました。