共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

出勤前ですが何か…?

2013年01月17日 15時30分34秒 | 日記
えぇ…この図を御覧頂いて分かる通り、今日も来ました《レ・ミゼラブル》を観に。出勤前に、一番早い11:00からの回に入りました。

海老名で《レ・ミゼラブル》が上映されているホールです。このシネコンの中で一番大きなホールで、400~500人くらい入れるような大きさです。この大きな空間の中、この大きなスクリーンで観て、そしてここの大音響で聴くことによって体感できる迫力は、DVDでは味わえません。

この作品を観ていてつくづく思うのは、登場人物全員が様々に不器用なのです。恐怖と抑圧の象徴であるジャベールの影から逃げることしかし続けられなかったジャン・バルジャン、自分の築き上げた確固たる正義以外受け入れられず自己の価値観の崩壊に耐えられなかったジャベール、『娘のために』という一心で堕ちるところまで堕ちてはかなく散っていったファンティーヌ、孤児同然の境遇から一転して深窓の令嬢として美しく成長しながらも何処か不安げなコゼット、世間知らずでどこか地に足が着いていないマリウス、その彼に自分の思いをきちんと打ち明けられないまま命と引き換えに彼を助けて死んでいったエポニーヌ、革命の志をバリケードの奥からしか叫べずにパリ市民に見捨てられた中で体制に殲滅されてしまったアンジョルラスをリーダーとした学生達…器用に立ち回っていたのは安宿屋のテナルディエ夫婦だけだったのかも知れませんが、人間そうそうあんな下品には生きられないものです。

観る人は、彼等のその不器用さに、どこか自分自身にも当て嵌まるものを感じて愛おしく思わずにいられなくなるのです。そして、そこに添えられた美しい音楽に心を揺さぶられずにはいられなくなるのです。

この映画をこれから御覧になる方々、ラストシーンが終わってブラックアウトしても、最後のクレジットの音楽が素晴らしいので、音楽が終わるまで椅子を立たないで最後まで聴いて頂きたいと思います。

あと余談ですが、この映画は3時間近くありますので、事前にお手洗いには行っておいて下さい。舞台と違って途中休憩がありませんので、前回も今回も、結構いい場面なのにな…と思うようなところで、我慢しきれずに中座した人が何人もおられましたので…。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« :(T_T)::(TmT)::(ToT): | トップ | まだまだ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。