今日は、やたらと風の強い日でした。明日から天候が悪くなるようなのですが、この強風はどうやらその前兆のようです。
ところで、昨日の端午の節句の記事ですっかり書き忘れていたのですが、連休前の火曜日に支援級の子どもたちに
新聞紙で兜を折ってあげました。通常の兜の他に
応用型の長兜も新聞紙で作って子どもたち全員に被せて、支援級の担任の先生に写真も撮ってもらいました。
今年度に私が担当している支援級のクラスは全員男子なので、事前に人数分作っておきました。しかし、一人だけ最後まで被ることを拒否し続けていた子がいたのです。
その子は何に対しても過敏な上に被害妄想もかなり強く、例えば席替えするのに他の子が机に触っただけで大騒ぎしたり、近くで話していた時に子どもたち同士でマスクを着用しているにも関わらず
「○○の唾が顔についた!」
と大騒ぎして、彼が唾を飛ばしたと指摘した子に執拗に謝罪を強要したりする子です。かなり行き過ぎるので、支援級の担任の先生から何回も注意されてその時は反省の素振りを見せているのですが、一向に止む気配はありません。
そんな子なので、得体の知れない他人である私が作った兜を被ることなんぞ以ての外となるのは分かっていました。一応人数分作っておかないと
「僕だけ仲間はずれにされた!」
と大騒ぎしてトラブルに発展するかも知れないのでただ作っておいただけでしたから、拒否されても私は特段何も思ったりはしませんでした。
しかし、いざ写真撮影の段になった時に、今度は自分の分の兜がないことに文句をつけ始めたのです。なので
「被りたくないんでしょ?どうしてもみんなと写真に写りたいんだったら、私が君の頭の上で被っているかのように持っていてあげる。それなら問題ないはずですよね。」
と言ったら、渋々みんなと並んで写真に収まりました。
支援級の子どもたちというのはただ勉強が追いつかないだけではなく、様々なタイプの子がいます。先程の子も、
「他者から何かされた!」
と思うことについては執拗に相手を追いかけ回して謝罪を強要するのですが、逆に自分が他者に何かをしてしまった時にはひたすらもっともらしい理由をこねて自己を正当化して、自分がボスと認めた支援級の担任の先生に注意されるまでなかなか頭を下げようとしません。
他の支援員の先生の中にはすっかり持て余してしまっている方もいて、半ば諦めながら注意していたりします。一方、私はその子に対して
「支援級の子だからといって『何でも大目に見てもらえる』などと思っているのであれば大間違い。ダメなものはダメです。」
と、何度もハッキリと注意して、謝罪すべき場面ではきちんと謝罪するように指導しています。
正に
『目には目を、歯には歯を、しつこさにはしつこさを』
です。なので、彼からすると私は相当面倒くさい、ヘタをすると大嫌いな支援員なのだと思います。
そんな大嫌いな支援員の折った兜ですから、尚更彼は被りたくなかったでしょう。渋々みんなと写った写真でも、かなり不貞腐れた顔で写っていました。
支援級の子であるということは彼らにとって『不便』なことだろうと思いますが、決して『不幸』なわけではありません。確かに通常級の子たちに学習が追いつかないことは大変なことですが、だからといって人間社会の中で生きていく以上
『支援級の子は他の子たちがしている勉強や他者への気遣いをしなくてよくて、己の感情の赴くままに周りを翻弄していい』
わけではないのです。
週が明けたら、また彼らとのやり取りが待っています。少なくとも私は彼らに嫌われることを恐れず、真摯に向き合っていこうと思います。