パールライスのつれづれなるままに

日常のちょっと気になった事を気ままに書くブログ
最近は、美術鑑賞・ガジェット紹介が中心です。

横山大観展 at 講談社 野間記念館

2016年09月13日 | アート・文化
安定の横山大観です。
没骨、朦朧体、たらし込み、様々な手法を駆使した近代日本画のパイオニアであります。
    

と言っても、展示数は半分もありません。残りは、小林古径、前田青邨、安田靫彦等、収蔵品の展示です。
バラエティに富んでいいですけどね。
大観は、人物画がヘタだなと、感じるのは私だけ?(笑)


若い女性が沢山来ていました。キャピキャピして、煩いんだか、羨ましいのか、オジサンとしては。(笑)


原因は、「刀剣乱舞」と言うオンランゲーム。
剣士を育てるゲームらしいです。
永青文庫が刀剣を展示しています。それにちなんで、この地域一帯がコラボしたようです。
スタンプを集めると、レアものグッズが貰えます。
静かに鑑賞したいなら、この時期は避けた方が良いですね。

鈴木其一展 at サントリー美術館

2016年09月11日 | アート・文化
江戸琳派です。
琳派は、本阿弥光悦・俵屋宗達を始祖として、尾形光琳が続き、その後江戸で酒井抱一が引き継ぎます。
それぞれに師弟関係はありません。大体100年くらい間隔が開いています。つまり私淑してるわけです。

京都で生まれた琳派は、江戸に渡り、抱一が江戸琳派として再開、抱一が最も信頼をおいた愛弟子が、鈴木其一です。

琳派の展示会は、常に人気があります。グラフィックデザインの様に分かりやすいからね。


展示会と言っても大抵が宗達、光琳、抱一の三名の展示ばかりです。その後の後継者として、其一がちょっと展示される程度。
今回、其一がクローズアップされたので、やっと来たか!と勇んで見に行きました。
  

色んなジャンルの絵を描いています。琳派が仏画を描くとは。


彼の絵は、琳派の技法を応用して普通の日本画を描いた、と言う感じかな。
絵に琳派と言うスパイスを一振り、と言った控えめの表現が、人気を博したのかな?
酒井抱一は、後継者として息子の守一を指名。
さすがに愛弟子其一であっても、独立せざるを得ないでしょうね。そこで、自らオリジナル手法を確立したのではないかと。
ベタな琳派は、「ご馳走をお腹一杯食べた」って感じになるから。何事もホドホドにね。

それでも、晩年は、琳派に戻ります。
「朝顔図屏風」は、光琳の「燕子花図屏風」に対するアンチテーゼか、オマージュか?と思わせるほどの迫力です。


これは展示してませんが、琳派と言えば、その絵師も模写する「風神雷神図」です。
屏風ではなくて、襖に描くところ、単純な琳派の継承者ではない、と言っている様な。
 

それと珍しかったのは、個人蔵が多いと言う点です。
琳派3大巨匠に比べ知名度が劣りますから、お求めになりやすい価格なのでしょう。

「天守物語」成立100年記念特別展 at 紀伊國屋書店

2016年09月07日 | アート・文化
明治後期から昭和初期にかけて活躍した泉鏡花。幻想小説や花柳小説で有名ですが、戯曲や詩でも活躍したそうです。彼の戯曲「天守物語」が来年で出版から100年になることを記念して、イラストレーターの山本タカトと宇野亞喜良が挿絵を手掛け、新たに出版することになったそうです。
それを記念して、イラストの原画展が開かれています。9月11日までなので、お早めに。

山本タカトの絵は、よく言えば「天野喜孝」に似ているし、悪く言えば、「丸尾末広」の様にエログロの世界を描いている、と言えそうです。


宇野亞喜良は大御所。紫綬褒章を受章するぐらいだから。
私が好きな作家です。

両者のポスターカードを販売していますが、当然、宇野亞喜良の方を買いました。(笑)
     

この展示会、タダだから、お得。

浮世絵六代絵師の競演 at 山種美術館

2016年09月04日 | アート・文化
自分、版画とか浮世絵は好きではないです。いつも言っている事ですが。
アニメのセル画の様にのっぺりとして立体感がない。輪郭線の線幅が大体一定で、強弱がない等。
数枚見るだけなら良いんですけど、これが数十枚続くと見飽きてしまう。

今回の展示会は、作者が6人いるから、バラエティに富んで飽きないだろうと思いました。
確かに、前半はバラエティに富んでいて、楽しめました。
順に奥村政信、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、東洲斎写楽。
    

しかし、後半が・・・。
歌川広重の東海道五十三次を初めとする彼のシリーズものが永遠と続きまして、飽きました。
山種美術館は「東海道五十三次」の初版本を所蔵しています。これが自慢なんですね。希少価値があると。
当美術館は数年前に、この五十三次を一挙展示しました。これを見て一気に飽きてしまったと言うトラウマがあります。(笑)
 

これは、ゴッホも模写した「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」ですね。


まあ、マイナス面ばかりと言うのは、私の主観でしか過ぎない訳でして、浮世絵ファンは沢山います。申し訳ございません。
ここでの書き込みは、あくまでも私のブログと言う事で。

かなりの数の解説も掲示されています。浮世絵について蘊蓄を蓄える絶好のチャンスでもあります。

第2展示場では、ガラッと趣が変わり、近代日本画家の展示です。
酒井鴬浦の3作品、一番左側、「夕もみぢ図」これが伊藤園の「お~い、お茶」の秋のデザインとして採用されたそうです。
 

久米美術館館蔵品展 at 久米美術館

2016年09月02日 | アート・文化
目黒駅前にあるビルの8階にある美術館です。
目黒駅に来る度に気なっていました。


「歴史家・久米邦武とその長男で洋画家の久米桂一郎を記念して、二人のゆかりの地、目黒駅前に昭和57年10月に開館しました。」だそうです。
久米桂一郎と黒田清輝は親友だそうで、同じくラファエル・コランに師事していたそうです。
どちらかというと、後進の指導に当たる教育指導者としての功績の方が大きいと。
黒田清輝と共に明るい外光派です。自身の作品の他、黒田やコランの下絵も展示しています。
30枚ほどの絵画と父・邦武の資料が展示されています。
   

これは、黒田清輝の作品。自室のアトリエで描いている久米桂一郎。


室内は、191平方メートルの小さな美術館。
30分もあれば、見切ってしまいます。講談社 野間記念館のように、こぢんまりとした美術館が私は好きです。