パールライスのつれづれなるままに

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ガレの庭 at 東京都庭園美術館

2016年01月17日 | アート・文化
エミール・ガレです。
アールデコ最先端だった人。アールデコ建築の旧朝香の宮邸にピッタリです。
「アールデコ」とは、草木の姿を幾何学的(抽象的)にデザインし直して、作品に取り入れること。


「庭園美術館」なんですけど、庭は、まだ一部しか公開されていません。現在工事中。


ガレの自宅の庭は、3ヘクタールあって、2,000種類もの草花が植えられていたそうです。内、日本種が300。
ガレの作品には自然のままの草木がつきものですが、これは、ここから来ているそうです。
植物学者でもあったガレは、本質を見抜いた上でデザインをしていたわけですから、その作品は後生に残るのも当然です。
「私の根源は深い森の中にある」と言っています。


発色も良いですね。この色使い。ウエッジウッドを意識したものもあります。
黒色の使い方も絶妙です。単純に「黒」という色ではないですね。


この当時のフランス芸術家は、ほぼ間違いなく、日本の美術品に影響されています。ガレの場合、「虫」だったと。
その当時、フランスでは、虫をモチーフにした美術品はありませんでした。カマキリなんか、共食いするし、忌み嫌われていたそうです。
題材にした理由は、日本の工芸品。この超絶技巧に後押しされて、採用に至ったと。


百合もよく採用しますが、これも日本の影響。シーボルトが日本の百合を持ち込んだからです。シーボルト曰く「日本は百合の宝庫」


虫は「トンボ」をよく採用します。「トンボに始まりトンボに終わる」と言ってたかな?
この画像は、最晩年の作品。白血病にさいなまれながら、制作した渾身の逸品。
羽根がボヤッとしています。目だけギョロっと。

自身の体半分は、既に悲願の彼方へ。学者としての観察眼は未だ研究に没頭している、まだまだ追求してやる!学者根性未だ健在!と言うところでしょうか。


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