オ気楽ナ・・・毎日

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姫島へ日帰り旅④

2013-05-29 22:59:14 | お出かけ・九州

姫島『七不思議』探訪、最後は観音崎にある『千人堂』です。

いきなり、うんざりするような急階段での登りを強いられ、息絶え絶えで丘の上へ。

登ってしまうと、割と平坦な道が、岬の突端まで続きます。

ようやく目的の『千人堂』が見えてきたけど・・・うぅ・・・これを降りて、帰りはまた登るのか・・・。(>_<)

何とか降りきって、無事、『七不思議』を制覇。
お堂の後ろの一本末が、かっこいいな。

『千人堂』・・・・「観音崎に馬頭観音を祀った小さなお堂があります。大晦日の夜、債鬼に追われた善人を千人かくまうことができるといういわれから、この名があります。」(観光パンフより)

ここで言う「債鬼」とは、お金をとりたてる人のことを指すと思われるので、大晦日には、お金をとりたてに来る人々と、それから逃げる人々の間で、壮絶なバトルが繰り広げられていたんだろうな。

姫島『七不思議』という物語じたい、江戸時代中期の歌人が歌に詠んでいて、そのずっと前から土地に伝わる話らしい。
なので、現代の感覚では説明がつけにくい表現もあると思われます。
「金を借りて逃げている人が善人なのか?」とか、「大晦日さえ逃げきれば、追われなくて済むのか?」というような野暮な感想を持つのはやめましょう。
少なくとも、世知辛い現代では、大晦日は逃げられても、正月明けてすぐから借金とりに追われると思うぞ。(昔はチャラになったのかなぁ・・・?)

千人をかくまうことができる要塞としては、建物が小さすぎるので、これはおそらく、巨大な地下シェルターがあって、お堂はその入り口に違いない。
そう睨んで、お堂の扉を開けてお参りをし、地下へ降りる階段、もしくはエレベーターを探したのですが、見つけることが出来ませんでした。

善人でないと、入口は見えないようになっているのかな?(←善人ではなかったらしい・・・)

『千人堂』に向かって左側の崖下は、こんな風景。
ここは、大昔の火山の噴火口なんだそうな。
よって、立っている場所は、噴火口の縁にあたる部分になるんだな。
姫島には、そういう噴火口跡がやたらとあるので、それを一つずつ巡ってみても面白いと思われますぞ。

さらに、『千人堂』のすぐ前にあるのが、「国指定天然記念物 姫島の黒曜石産地」と書かれた石碑。
黒曜石というのは、ガラスに良く似た性質を持つ岩石で、割ると鋭く尖った形になることから、石器時代にはナイフや武器として使われてきました。

近づいてよく見ると、確かに、ガラス質な感じがわかりますな。
黒曜石は、名前のとおり黒っぽい色をしているものですが、姫島のは乳白色をしていて、これもかなり珍しいらしい。

姫島は、瀬戸内地方で唯一の産地で、ここの黒曜石で作られた石器は、西日本の広範囲にわたって発見されています。

先に、『日本書紀』に書かれている「比売語曽」の話を出しましたが、『古事記』にも姫島のことは出てきます。
この小さな島が、日本で最も古い書物の両方に出てくるというのは、古来からの黒曜石産地であったということと、無関係ではないように思われますね。


さて、無事にミッションをクリアして、後は帰るだけ。
途中、昔の庄屋さんの家があるというので、少し寄ってみました。

外から見ると、門が二つあって、それに挟まれるように小さな建物があります。

よく見ると、『姫島郵便局』と書いてある!?
もちろん現役ではなく、今は別の場所に郵便局があるのですが、昔は庄屋さんの家が郵便局もやっていたんでしょうな。

窓口なども、昔のままの姿で残されていましたよ。

母屋のほうは、複雑な造りではないものの、巨大な建物。
当時の庄屋さんの力が、どれぐらいのものだったのか、想像ができます。
家の中も、当時のままの姿で保存されており、古い道具類なんかも展示してありましたよ。

この古庄家についての説明は、こちらをお読みくださいませ。

これをもって、姫島とはお別れ。
ぐだぐだと長いお話にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

ただ、旅はもうちょっと続くのです・・・・。(;^_^A


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