(写真は文章の勝手イメージ)
【妖化し花の咲くころ】 あの花の咲くころには ひとの意識だけがと
人の面の鼻腔などでは ケッシテ匂へない
嗅げば隠しごともと 言はずもがな などっと
陽の射さぬ影ない物陰に隠れ咲く 一片の白き蘭の化弁などもと
咲く意味も 悉くと例え辛くなひとの想い込め ヒッソリト 物陰に隠れて咲けたる花
其の花は 想はれへぬかと覗きし観れば 妖しき艶色にて 万華鏡模様に染まる花
胸の奥深い処を焦がすものかと 心ぅ焼き尽くすものかとな
其の様にて ナニ事かと想うことにて
心隠しで咲かす花
花の芯の甘きトキメキを芳しくと 求めへぬけれども
漂う匂いとて 感じ採れるは物事などと
限りなきこともと求めへずとも
必ず何処かにと
ナニも求めへぬものなれば なき者にしたことなれども
タダタダ 物事のなかを彷徨い流されるはずと
願う者を助けへぬ 其の花の甘き香り
梅雨の或る日 夜更けた灯りともせぬ部屋にて 心ぉ静かにせしもと願う者 心 乱るゝは 嘘をもと心を迷いし者の想い
胸の乱と打つ鼓動を おとなしく鎮めよぉと躾ながら聴く音
古き雨戸を乱れな音にて打つ 雨の音 窓を緊迫せしと閉め切った部屋内には
生き物の匂いの他の香りがすることでしょう
想いを芽生えさすころからの花ならばと
ひとの胸の其処の奥底に 乱れ咲く花ならば
其の香りには ひとの心の妖しさが匂います |
イツカ ドッカデ
物語ノ続キォ 覗キタイ
イツカ ドッカデ
2010-6-23 jieeku