横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

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セールスフォース・ドットコムがフィールドサービス市場に参入

2016年03月19日 00時39分58秒 | クラウドサービス
世界第4位のソフトウェア会社であるセールスフォース・ドットコムが、フィールドサービス市場に参入した。

日本語によるニュース記事はこちらにある。

フィールドサービスの典型的なものとしては、機械設備の保守をメーカーが行うオペレーションが挙げられる。顧客は一定の地域に広がっていて、求められる保守内容とそれに対応するサービス担当者のスキルレベルも多様である。定期点検もあれば、修理要請もある。顧客は生産設備を止めるのを最小限にしたいため、部品の調達と交換は迅速で効率的な対応が求められる。こうしたオペレーションをITの力を活用してサプライチェーンレベルから効率化しようという取り組みは、最近盛り上がりを見せている。

製造業がまだまだ強い日本には、グローバル展開を行っているメーカーが多数存在する。そのため、フィールドサービスの市場規模は北米に匹敵するくらいあるのかも知れない。中国や東南アジアも製造業が多く、こちらもかなり大きな市場が将来期待できる。

セールスフォースのプラットフォーム上では、数多くのプレーヤーがこの市場でクラウドサービスを展開している。大手ではサービスマックスが知られており、北米で2007年から事業展開をしていて、日本でも昨年秋から本格展開を開始している。

その中で、ついにセールスフォース・ドットコム自身が、フィールドサービス市場に参入したということは、この分野が「アプリケーションパートナー(ISV)領域」を超えるポテンシャルを秘めていると見なしているからだろう。その考えは、セールスフォース・ドットコム自身のニュースリリース(英文)の見出しに顕著に表れている。すなわち、「Redefining Field Service for the Connected Era(ネットでつながる時代にむけてフィールドサービスを再定義する)」と書かれていることだ。

もう、IoTという用語は飽きるほど溢れているが、機械設備のセンサーがクラウドを介してメーカーとつながる時代がいよいよ到来し、故障の自動通知、リアルタイム在庫手配、ジオロケーションを反映した担当者ディスパッチ、さらにはディープラーニングを活用した適切な部品交換タイミングの見極めなど、フィールドサービスは今後大化けする可能性が大いにある。

ところで、昨年12月に、このブログでセールスフォース・ドットコムの「Quote to Cash」市場への参入について記事を投稿した。アプリケーションパートナーの領域が一つ一つ潰されていくような不安を感じる事業会社も少なくないだろう。ただ、市場が急速に成長していれば、顧客対象、製品機能、価格設定などで個性を明確にしていくことで、事業そのものは成長させることが可能だ。それに、競争は市場を大きくしていく。一方は巨人で、他方は一寸法師であろうと、共に切磋琢磨して成長していけば良いのだ。

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