巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

ハムちゃん芸をひとつ覚える!

2006年11月28日 22時24分32秒 | Weblog
 なんと、ブランディが芸をひとつ覚えました!!! 人にはなつかなくて観賞して楽しむだけと日本の手引書には書いてあったロボロフスキー・ハムスターなのに意外!?
 仕込んだのは別名・子供ムツゴロウのウチの娘。私や夫がケージに手を入れると、相変わらず素早く逃げまくるブランディですが、娘にだけはすっごくなついてるんです。この写真も娘がシャッターを押しました。っていうか、私が撮ろうとしてもすばしっこいから画面に入らない。動かないでジーッとレンズを見てくれるのは娘に対してだけ。
 さてさて、芸でした。先日、ブランディがスパゲッティが好物だと書きました。それで娘がスパゲッティを使ってブランディをからかっているうちに「まわれ、まわれ」ができるようになっちゃったんです。スパゲッティをクルクル回すと、食べたい一心でブランディも身体をクルクル回転させます。体力があるからいっくらでもまわります。おもしろいです。犬もハムスターもおやつのためならなんでもするんですね。

友達って、いいよね!

2006年11月27日 00時34分19秒 | Weblog
 ネット上でしか本音を語れないって子供がふえている、という現状を日本から送ってもらったテレビ番組の録画で知り、ちょっと驚いてます。友達付き合いもなんか大変そうだし……。どうしてしまったんでしょう今のニッポン。
 さて、その日本から遠く離れた、ここフランスではどうかっていうと、子供たちはまだまだ昔っぽいかも。小学生で携帯持ってる子なんてほとんどいないし、パソコンにへばりついてるなんて子も少ない……と思う。だって娘の学校やまわりを見回しても携帯メールやってる小学生なんてゼロだもの。もちろんフランスだって中学生にもなれば携帯を持つし、ブログをはじめる子もふえるけど、日本と比べたらまだまだ。
 それに小学生のうちは、いや家庭によってはそれ以上の年齢になっても、親がどこで誰と遊ばせるかを決めるんですよ。日本の皆さんには信じられないかもしれないけど、娘が誰それと遊びたいと言ったら、その子んちに私が電話してパパかママと交渉(大袈裟か?)するんです。フランス人って自立が早いみたいに思われてるけど、むしろ日本の子のほうが自立は早いような気がしますよ。っていうかフランスの親は絶対的というか、とにかく小学生ぐらいの子供は完全な親の管理下にあるんです。
 さて、写真はウチのラブラドールのジュエルと娘の親友のエメリーヌです。
エメリーヌとは3歳からの仲良しで、今10歳だから7年越しの友。今では通ってる学校も違うし、互いの家も離れてるけど、ときどき週末に一緒に遊びます。たぶん馬が合うんだと思います。エメリーヌのパパとママも「ふたりはきっと生涯の友になる」と言ってますし、私たちもそう願ってます。ちなみに日本の少女たちのようにお揃いの服を着て仲良しをアピールするなんてことはまったくなし。ただ、ふたつの個性が語って、笑って、ふざげてる、そんな感じです。
 でもって、ジュエルもお姉ちゃんの親友ってことがわかるみたいで、ほかの同級生の友達なんかか来たときとは、ぜんぜん違う態度を示します。っていうかジュエルにとってもエメリーヌは親友みたい。ベッタリくっついては離れないんだもの。ふたりと一匹が公園で跳ね回って遊ぶ姿を見てると、ほんと私も幸せな気分になります。で、ちょっと今の本音を言ってしまうと、娘が日本の小学生じゃなくてよかったな、と思ってしまうのです。パソコンの画面に向ってしか自分の気持ちを語れないなんて、やっぱ、どー考えたって寂しいじゃん。
 ちなみに私の世代だと、こうしてブログは書いてても、一方通行は嫌なので友達の声は聞きたくなる。で、「ねぇねぇブログ見てくれた?」とか「昨日メールしたことなんだけどさぁ」なんて、すぐに電話をしてしまうのよね。で、いかにもおばさんっぽい意見だけど、娘には、これからもずっと人とのコミュニケーションは自分の表情と生の声でとってほしいと思っています。
 ……それにしても、いじめ、自殺と暗いニュースばかりが母国ニッポンから届くのが、すごーく悲しい毎日です。
 

食わず嫌いの”アンドゥイエ”

2006年11月24日 05時39分11秒 | Weblog
 パリ、マドレーヌ寺院のまわりにはハイソなブティックが集まってます。歩いてるパリジャン、パリジェンヌもとってもお洒落で、「あ~、ここはパリよ」って思わず叫びたくなる雰囲気。その一角に『Guy Degrenne』っていう粋なキッチンウェアのブティックがあって、その二階(フランス式に言うと一階)がキッチンスタジオになってるんです。普段、ここでは、フレンチの料理教室が開かれてます。最近流行ってる子供向きの料理体験コースなんかもあるみたい。
 で、今日、ここでフランス東部、トロワ地方のおいしいものと料理を紹介する「アトリエ・シェフ」なるマスコミ向けのイベントがあったのでのぞいてきました。たまたま知人がこのイベントのプロデュースをしてたので、もぐりこめたってわけ。
 シェフたちが実演するだけじゃなくて、ジャーナリストやカメラマンもエプロンをつけさせられ調理に参加。まっ、そのほうが、より料理を理解してもらえるってことなんだろうけど、はじまってから3時間たっても料理が仕上がらないのはいかにもフランス的。だって、トロワといえばシャンパンがおいしいとこで、今日は業者が選りすぐりをすすめてるんだもの、みんな昼間からグイグイとグラスを傾けます。でもってお喋りしながら、の~んびり材料を切ったり混ぜたりしてんだもの、スイスイとは進むわけない。
 ところで写真は“アンドゥイエ”といって、内蔵の腸詰めでフランスのあちこちの地方に存在する食品。トロワ地方のは豚だけで作ったものだそうで、腸に胃袋とかほかの臓物がギッシリ詰まったソーセージみたいなもんです。
 で、実は私、このアンドゥイエが苦手だったんです。ニオイがキツイし、味も濃厚すぎて、できれば避けて通りたい食べ物でした。が、シャンパンをチビチビ飲んでたら、「マダム、このアンドゥイエを是非召し上がれ、シャンパンによく合いますよ」とすすめられ、一瞬めまいが……。しかも、フツーは焼いたり加熱して食べるもんなのに、生(といってもすでに加工された状態だけど)を味見してみろと主催者のムッシュは言う。これが、デパ地下とか見本市会場なら逃げちゃうところだけど、限られた人々しかいない会場だから笑顔でいただくしかない! んで、深呼吸を一回して、ひと切れをパクッ! オエッとなることを予測してたのに、なんと美味! ぜ~んぜんくさみがないし、おいしかったんです。意外だった! 臓物だからモツ特有の味はするけど上品な味わいだった。以前に食べたものがまずかっただけなのか……? もしかしたらアンドゥイエは食わず嫌いなだけだったかも。
 ちなみに、私が味わったアンドゥイエ生は、その後どんな料理になったかとうと、エジプト豆の粉で作ったガレットの上に、林檎と梨とタマネギとニンニクとエシャロットをバターで炒めて蜂蜜を加えたソースをのせ、さらにその上に輪切りにしたアンドゥイエを3枚のせて、オーブンで焼き上げた、香ばしいトロワの一品に仕上がりました。

 

ハムスターはスパゲッティが大好き!

2006年11月22日 03時58分28秒 | Weblog
 つい先日、プチ脱走した(じゃなくて娘がミスって逃がした)ハムスターのブランディですが、このとおりケージの中で今日も元気にしてます。
 ところで、ハムスターがスパゲッティを好んで食べるって知ってました? それは数日前のこと、スパゲッティをゆでようとしてたところに娘が近寄ってきました。で、娘がいきなり「これブランディ食べるかな?」と訊くんで、「試してみたら」と一本(ゆでる前の乾麺)を渡しました。
 そしたら30秒後、「おかあさ~ん、来て来て、見て見て。ブランディすごいよ! スパゲッティ大好きだよ」と呼ぶので、のぞいたところ、ほんとに食べてる食べてる。体長6センチのロボロフスキー・ハムスターが長~いスパゲッティを小さなお手々で持って、カジカジしてるんです! カワイー!!! で、瞬く間に一本を食べてしまいました。
 はたして、与えていいものなのかどうかはまったくわかりませんが、体調も絶好調みたいだし、いいんでしょう、きっと。以来、一日一本のスパゲッティがブランディのおやつになってます。

めざせ! ラグビー犬!

2006年11月20日 05時17分40秒 | Weblog
 ウチのラブラドールのジュエル、ただ今、ラグビーに夢中です。毎日の散歩コースに芝のラグビー練習場があります。使ってるときはもちろん避けて通りますが、空いてる時間は市民は自由に使っていいので、ここで毎朝遊んでます。
 今まではテニスボールを追っかけてたんですが、少し飽きてきたらしく、ためしにラグビーボールを蹴ってみたら、もう大コーフン! ボールの動きが、その形状から毎回変化するのが、おもしろくてたまらないらしい。息がはずんで、舌を出してゼエゼエするまで寒さの中元気いっぱい駆け回ってます。
 さあ、はたして優秀なラグビー犬になれるかな……?

ハムスターお散歩デビュー!

2006年11月18日 06時41分19秒 | Weblog
 ウチのロボロフスキー・ハムスターのブランディがお散歩デビューしました。
ペットショップで写真のようなハムスター用のプラスチックの手さげを見つけて、娘はトーゼン飛びつきました。「これでブランディさんぽ行ける!」と叫びつつ。フランス人たちはしょっちゅう、あちこちにヴァカンスに出掛けますから、こういう製品は必需品なのかも。
 さて、寒いのに犬の散歩にブランディもついてきました。きっと、なんだなんだ状態だったんでしょう、せまいケースの中でジャンプを繰り返してましたもの。
 が、わたしは脱走が心配でした。ケースを落としたり、ふたが開いてしまってブランディが飛び出したら、広~い公園や森の中での捜索はぜったい無理。その点は娘にくどいほど言って聞かせました。
 でもって、実は昨日、娘はやってしまったんです。幸い外じゃなくてウチの居間だったけど。ドサッ! 台所に居た私はその音と娘の悲鳴を同時に聞きました。「あー!!! ギャ-!!! ブランディ!!!」その声はもう絶叫でした。もんのすごく動きが速い種類のハムスターなので家具の後ろにでも逃げ込んだら一大事。ところが悲鳴に驚いたのか、あるいは私が思ってる以上に娘になついているのか、お利口なブランディはタピの上を少しチョロチョロしただけで、あっさり捕まり無事にケージに戻りました、ホッ。
 さて、そのときラブラドールのジュエルはどうしてたかっていうと、こちらも今まで聞いたことがない子供の悲鳴にビックリしてしまったらしく、床に寝そべった姿勢で固まってました。……よかった、ブランディを助けようとしてパットで踏んづけたらた~いへんだったもの。

フランス人はボジョレ・ヌーボーを好まない

2006年11月16日 21時08分45秒 | Weblog
 日本より8時間遅れて、本国フランスでもボジョレ・ヌーボーが解禁になりました。でも、日本ほどフィーバーしてませんよ。スーパーやワイン屋やカフェには<ボジョレ・ヌーボー到着>のポスターは、とりあえず貼ってありますが、フランス人たちが先を争うように、それを買ったり味わったりすることはありませんね。
 昨日の夜や今朝のこっちのニュースでも、日本のボジョレ・ヌーボー大歓迎の模様が映し出されたのみ。で、今日のメトロ新聞(写真)に載っていたボジョレ・ヌーボー関連の記事も日本が世界最大の輸入国だって紹介されてただけ。日本はダントツ1位で880万リットル! これに対して大国のアメリカですら220万リットル、カナダなんか30万リットルなんですって。やっぱり日本人は初物が好きなんでしょうか?
 じゃ、どーして本国ではヌーボーが受けないかっていうと、同じ値段でボルドーやブルゴーニュのもっとおいしいワインが買えちゃうから、わざわざ新酒を買うことないって考えてる人がほとんどのような気がします。それと、どーも日本向きワインにのみに含まれるはずの防腐剤入りのヌーボーがフランス国内でも出回ってしまい、飲むと頭が痛くなるって傾向が最近多々あるみたい。防腐剤を入れなきゃいけないのは日本側のきまりで、フランスで消費されるワインにはそれらは含まれてないのがフツーなんだけど。が、フランス人の友達曰く「日本に輸出する量があまりに多すぎるから業者が分けるのが面倒で全部に防腐剤を入れちゃうのさ」だって。
 な~るほど、そういえば私、日本に暮らしていた頃はワインが嫌いでした。それは飲んだ後に100パーセントの確率で頭が痛くなってたから。でも、今、フランスにいてワインをちょっと飲み過ぎても頭痛にはなりませんね。
 さて、写真のヌーボー、さっき4・6ユーロ(2ユーロ代、3ユーロ代のものもいろいろあります)で買ってきたものは、はたして頭痛の原因になるのかどうか?

盲導犬、介助犬の受け入れを義務化してあげて!

2006年11月15日 05時42分00秒 | Weblog
 日本の盲導犬や介助犬は、職場や学校、それに民間の住宅に立ち入れないケースが多々あるっていうニュースを知り、驚いてます。でもって、身体障害者補助犬法の改正を求めて、関係団体が10万人分の署名を集めて、衆参両院に提出したそう。これは、絶対に改正してあげて、生活のどんな場にも盲導犬や介助犬は入れるようにしてあげなくっちゃいけません。だって、ただのペットじゃなくって、彼らは同伴してる人の身体の一部なんだもの。24時間いっしょにいられるように、各所の受け入れを義務化すべきです!
 さて、フランスはどうなってるかというと、ガイド犬(盲導犬と介助犬を合わせてそう呼ぶ)が入れない場所は、ほぼありません。人間と同等の権利が与えられているといっても過言ではないかも。犬立ち入り禁止のマークがある場所にも、必ず「ガイド犬は入場可」ってハッキリ表示されてますもん。
 そもそも、こっちではフツーのワンちゃんも、入れない場所はスーパーの食品売り場くらいで、カフェにもレストランにもブティックにもデパートにもホテルにも自由に連れて入ることができます。でもって、前にもこのブログ内で書いたけど、フランスの集合住宅では、「家主は入居者がペットを飼うことを禁止してはならない」って法があるんです。だから、賃貸契約の際、「あの~、ウチには犬が(あるいは猫が)いるんですが、いいでしょうか?」な~んて質問をするケースは皆無。みんな、何にも言わずに、犬猫と堂々と暮らしはじめます。もちろん来訪者がペットを連れてくるのも自由。
 職場に関しては全部を調べたわけじゃないけど、これまでに訪ねたオフィスでワンコが寝そべってる光景はフツーに見てた気がします。
 日本は空前のワンワン・ブームだそうですが、まだまだ犬嫌いの人も多いのかしら。でも、せめて盲導犬や介助犬だけは一日も早く、あらゆる場所に入れるようにしてあげなきゃ!


パリ・日本祭における謎のシャンソンおばば

2006年11月13日 05時10分56秒 | Weblog
 週末にパリで「SAMURAI JAPON」というイベントがあったので娘を連れて見物してきました。生後1ヶ月から異国で暮らしている娘に、祖国の文化を見せるいい機会かと思って。
 会場となったのは、パリ12区にあるパビリオン・ドゥ・ベルシー。界隈はその昔のワイン倉庫街だったところで、今は再開発されお洒落なブティック、カフェ、レストランが並んでいます。で、パビリオンは劇場や貸し切りのパーティなどに使われてて、さらにアンティックの木馬、メリーゴーランドを集めたミュージアムにもなってる、いかにも「フランス!」って雰囲気のところ。
 日本の祭をやるにはかなりミスマッチなスペースだけど、まっ、ここはパリなんだからしかたないか……。
 津軽三味線、太鼓、空手、侍のアクション、新撰組の寸劇などがプログラムに載ってたんで、すんごーく楽しみだったんです。が、はじまってみると、ムムム、これはカラオケ大会か? と思うような、日本の歌手が日本語で歌うエディット・ピアフのシャンソンなるものが、開始から30分以上延々と続くんでガックリ。歌手も私にはプロなのかアマなのかわかりませんでしたね。で、正直な反応を示すフランス人たちは、あからさまに席を立ってましたもの。もちろん、あとから上に書いたような日本の伝統的な出し物もでてきたんだけど、はっきり言って進行ミスだよ~。
 あとで訊いたところ出演者は皆、日本から実費でやって来ているとか。パリの舞台を踏めるってことで参加した自己満足組が、ドバッと全面に出ちゃったのが失敗の原因でしょうね。フランス人は、あくまでも正しい日本の伝統芸能だけを見たがるんですから。出演者の中には太鼓では日本一の天才少年の山部くんなどもいたのだから、最初からそういう人をジャーン! と登場させるべきだったんだよね。主催者が強引なシャンソンおばさんたちに押し切られちゃったのかしらん?
「おかあさん、お歌いつまで続くの。これは日本のお祭りじゃないよ……」と娘は開始から30分で飽きてしまい、木馬のミュージアムへそそくさと移動。
この日は、特別に14世紀の足こぎのメリーゴーランドにも乗せてくれたので、娘はこっちに大コーフン。結局、ミュージアムでず~っと遊んでました。
「SAMURAI JAPON」は今年で3回目で来年も開催されるそう。次回はカラオケおばさんを排除して、ニッポンの素晴らしい伝統芸能だけを見せてほしいものです。
*写真は開催の挨拶をした女優さんですからお間違いのないよう。派手派手ドレスのシャンソンおばさんの写真は撮らなかった、撮りたくなかったのでありません。


カトリックの行事から

2006年11月11日 07時23分08秒 | Weblog
 カトリックの国フランスのカレンダーには、1年の365日のほとんどに守護聖人の名が示されています。(ただし、革命記念日とか勝戦記念日、あるいはカトリックの祝日などはそれが明記されているだけで、聖人名は隠れてて知る事は不可能なんだけど)。
 で、昔は、子供が生まれると、その日の聖人の名を与えるのが一般的だったらしい。たとえば、1月16日生まれならマルセル、3月6日生まれならコレット、4月22日生まれならアレクサンドル、7月24日生まれならクリスティーヌ、9月10日生まれならイネス、11月25日生まれならカトリーヌ、12月6日生まれならニコラ……、ってなぐあいに。だから友達や恋人の誕生日を聞き出すなんて必要はなかったわけ。名前がわかれば自動的に誕生日がわかってしまうから。もっとも今ではフランスでも宗教ばなれが進んでいて日曜日にミサに行く人も減ってるくらいだから、子供の名付けも自由にする人が多いみたいですけど。
 ところで今日11月11日の守護聖人はサン・マルタン(聖マルタン)です。昔々、軍人だったマルタンがフランスのアミアンを馬に乗って移動中、寒さに震えてうずくまる貧者に出会いました。で、慈悲深いマルタンは自分が羽織っていたマントを剣で半分に切り、貧者に与えました。すると、その夜、夢の中に主イエス・キリストがマルタンの与えたマントを羽織って現れたことで、マルタンは回心したと言い伝えられています。
 で、ウチの娘の通っている学校では、毎年この日の夜サン・マルタン祭が行なわれてます。生徒たちは皆手づくりのランタン(ちょうちん)を持って、夜の森を練り歩きます。そして6年生たちがマルタンが貧者にマントを切り与えるシーンを披露します。この祭りを通して、慈悲深さや犠牲的精神を生徒たちの心に刻むというのが目的みたいです。
 が、我らコテコテ日本人親子はクリスチャンではないし、皆が口ずさむサン・マルタンの歌も知らないし、ただ参加してるだけ状態。娘もこれは馬が見れるちょうちん祭としか認識してないみたい。そう、寸劇では本物の白馬が登場するんです! 帰り際「ねぇ、あなたサン・マルタンの物語は知っているの?」と娘に訊いたところ、あっさり「しらな~い」だって。やれやれ……。